Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

証明書に基づくログインを設定するには

Sun Java System サーバーでは、パスワードに基づくログインに加えて、デジタル証明書の確認によるユーザー認証もサポートしています。証明書に基づく認証では、クライアントはサーバーとの SSL セッションを確立し、ユーザーの証明書をサーバーに提出します。その後、サーバーが、提出された証明書の信頼性を評価します。証明書の信頼性が確認されると、そのユーザーは認証済みであるとみなされます。

証明書に基づくログインを実行できるように Messaging Server を設定するには、次の手順を実行します。

Procedure証明書に基づくログインを設定するには

手順
  1. 使用しているサーバー用の証明書を入手します(詳細は「管理コンソールからの証明書の入手」を参照)。

  2. 証明書セットアップウィザードを実行して、サーバーが認証するユーザーに証明書を発行する、信頼できる認証局の証明書をインストールします (詳細は「信頼できる CA の証明書をインストールするには」を参照)。

    サーバーのデータベース内に信頼できる CA の証明書が 1 つでもあるかぎり、サーバーは接続するクライアントに対してクライアント証明書を要求します。

  3. SSL を有効にします(詳細は「SSL を有効化し暗号化方式を選択するには」を参照)。

  4. サーバーが提出された証明書の情報に基づいて LDAP ユーザーディレクトリを適切に検索するように、サーバーの certmap.conf ファイルを編集します (省略可)。

    ユーザーの証明書内の電子メールアドレスと、ユーザーのディレクトリエントリ内の電子メールアドレスが一致する場合は、certmap.conf ファイルを編集する必要はありません。また、検索を最適化したり、提出された証明書をユーザーエントリ内の証明書と照合したりする必要もありません。

    certmap.conf の形式と変更可能な部分の詳細は、『Managing Servers with iPlanet Console』の SSL に関する章を参照してください。

    上記の手順を実行したあとに、ユーザーが、IMAP または HTTP にログインできるようにクライアントで SSL セッションを確立すると、Messaging Server からクライアントに対してユーザーの証明書が要求されます。サーバーによって信頼されている CA から発行された証明書をクライアントが提出し、かつ証明書の識別情報がユーザーディレクトリ内のエントリと一致する場合、そのユーザーは、認証され、ユーザーに適用されるアクセス制御ルールに応じたアクセス権が与えられます。

    証明書に基づくログインを有効にするためにパスワードに基づくログインを無効する必要はありません。パスワードに基づくログインが許可されている場合 (デフォルトの状態) に、この節で説明した作業を実行すると、パスワードに基づくログインと証明書に基づくログインの両方がサポートされます。その場合は、クライアントが SSL セッションを確立し、証明書を提出すると、証明書に基づくログインが使用されます。クライアントが SSL を使用しない場合、または証明書を提出しない場合は、パスワードを要求されます。