Messaging Server は、Veritas Cluster Server 1.3、2.0、および 3.5 とともに設定することができます。この節で示す手順では、Veritas Cluster 3.5 のみを取り上げています。Veritas 1.3 および 2.0 については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 Installation Guide for UNIX』を参照してください。
次の手順を実行する前に、Veritas Cluster Server マニュアルを再度お読みください。
Veritas Volume Manager (VxVM) には、別のライセンスを必要とするクラスタ機能があります。この機能では、Sun Cluster 3.0 グローバルファイルシステム同様、共有ストレージ上のファイルシステムを概観できます。詳細は、Veritas Cluster Server のマニュアルを参照してください。
FsckOpt は、3.5 より前の Veritas リリースではオプションでした。しかし、Mount リソースの設定には必須です。FsckOpt には -y または -n を付ける必要があります。そうしないと、リソースがオンラインになりません。
Veritas Cluster Server 2.0 Explorer は、Veritas Cluster Server 3.5 の管理には使用できません。
Java Enterprise System インストーラからの Messaging Server のインストールと HA の設定が完了したあと、HA サポートに関連するその他の手順を 「サーバーへの IP アドレスのバインド」で確認してください。
Veritas Cluster Software が、あらかじめインストールされ設定されていること。
次の手順 (「VCS 3.5 のインストールと設定上の注意」) で説明するように、Messaging Server ソフトウェアと Messaging Server のパッケージが両方のノードに存在すること。
次の手順では、Veritas Cluster Server 3.5 を使用して Messaging Server を HA サービスとして設定する方法について説明します。
デフォルトの main.cf 設定ファイルは、VCSweb アプリケーションを起動する ClusterService と呼ばれるリソースグループを設定します。このグループには、csgnic や webip などの、ネットワーク論理ホスト IP リソースが含まれます。また、ntfr リソースは、イベント通知用に作成されます。
ノードの 1 つから Cluster Explorer を起動します。
この Veritas Cluster Server の手順では、Messaging Server を HA サービスとして設定するためにグラフィカルユーザーインタフェースを使用することを前提とします。
Cluster Explorer を起動するには、次のコマンドを実行します。
# /opt/VRTSvcs/bin/hagui |
GUI を使用するため、VRTScscm パッケージがインストールされている必要があります。
タイプ DiskGroup のディスクグループリソース s1ms_dg を追加して、有効にします。
タイプ Mount のマウントリソース s1ms_mt を追加します。
s1ms_mt と s1ms_dg の間にリンクを作成します。リソース s1ms_mt を有効にします。
次の図は依存関係ツリーを示したものです。
Java Enterprise System インストーラを実行し、管理サーバーと Messaging Server を選択します。
管理サーバーの設定中、ホスト名の入力を求められたときは必ず論理ホスト名を指定します。
主要ノード (たとえば、Node_A) から Messaging Server 設定プログラムを実行して Messaging Server をインストールします。
pkgadd(1M) コマンドを使用して、Veritas Cluster Server エージェントパッケージ SUNWmsgvc (Java Enterprise System CD の Messaging Server Product サブディレクトリ内) をインストールします。
これで、Messaging Server と Veritas エージェントが Node_A にインストールされます。
バックアップノード (たとえば、Node_B) に切り替えます。
Java Enterprise System インストーラを実行して、バックアップノード (Node_B) に Messaging Server をインストールします。
Messaging Server をインストールしたあと、useconfig ユーティリティーを使用することにより、バックアップノード (Node_B) で追加の初期実行時設定を作成する必要がなくなります。useconfig ユーティリティーを使用すると、HA 環境内の複数のノード間で単一の設定を共有できます。このユーティリティーは、既存の設定をアップグレードまたは更新するものではありません。「useconfig ユーティリティーの使用」を参照してください。
これで、Node_B に Veritas エージェントがインストールされます。
Cluster Explorer の「File」メニューから「Import Types」を選択し、ファイル選択ダイアログボックスを表示します。
/etc/VRTSvcs/conf/config ディレクトリから MsgSrvTypes.cf タイプをインポートします。このタイプファイルをインポートします。このファイルを検索するには、クラスタノード上で作業している必要があります。
ここで、タイプ MsgSrv のリソース (たとえば、Mail) を作成します。このリソースに対して論理ホスト名プロパティーを設定する必要があります。
Mail リソースは s1ms_mt および webip に依存します。次の依存関係ツリーに示すようにリソース間のリンクを作成します。
Node_A に切り替え、高可用性設定が機能しているかどうかをチェックします。
グループ属性 OnlineRetryLimit を 3 から 0 に変更します。変更しないと、フェイルオーバーしたサービスが同じノード上で再起動する可能性があります。
ここでは、mail リソースの動作を決定する MsgSrv のその他の属性について説明します。Veritas Cluster Server で Messaging Server を設定するには、表 3–2 を参照してください。
表 3–2 Veritas Cluster Server の属性
属性 |
説明 |
---|---|
FaultOnMonitorTimeouts |
未設定 (0) の場合、監視 (プローブ) のタイムアウトはリソースの障害としては扱われません。推奨される設定は 2 です。その場合、監視のタイムアウトが 2 回になると、リソースが再起動またはフェイルオーバーします。 |
ConfInterval |
障害や再起動がカウントされる時間間隔。サービスのオンライン継続時間がこの設定値に達すると、以前の履歴が消去されます。推奨値は 600 秒です。 |
ToleranceLimit |
監視がこの回数だけ OFFLINE を返すと、リソースが FAULTED を宣言します。推奨値はデフォルトのままの「0」です。 |