MTA の URL テンプレート機能の新しい使用方法をサポートするために、その他のメタキャラクタがいくつか追加されています。次のようなタスクがあります。
表 9–6 に、配信オプションで使用するその他のメタキャラクタとその説明を示します。
表 9–6 配信オプションで使用するその他のメタキャラクタ
メタキャラクタ |
説明 |
---|---|
$\ |
後続のテキストを小文字にします。 |
$^ |
後続のテキストを大文字にします。 |
$_ |
後続のテキストの大文字と小文字を変換しません。 |
$nA |
アドレスの n 番目の文字を挿入します。最初の文字は文字 0 です。n が省略されている場合は、アドレス全体が置換されます。このメタキャラクタは、自動返信ディレクトリパスを構築するために使用されます。 |
$D |
アドレスのドメイン部分を挿入します。 |
$nE |
n 番目のスペア属性の値を挿入します。n が省略されている場合は、最初の属性が使用されます。 |
$F |
配信ファイル名 (mailDeliveryFileURL 属性) を挿入します。 |
$nG |
n 番目のスペア属性の値を挿入します。n が省略されている場合は、2 番目の属性が使用されます。 |
$nH |
元のアドレスのドメインの、0 から数えて n 番目のコンポーネントを挿入します。n が省略されている場合、デフォルトは 0 です。 |
$nI |
エイリアスに関連付けられているホストしているドメインを挿入します。このメタキャラクタは、整数パラメータ n を受け入れます。このパラメータのセマンティクスについては、表 9–7 を参照してください。 |
$nJ |
ホストドメインの、0 から数えて n 番目の部分を挿入します。n のデフォルトは 0 です。 |
$nO |
現在のアドレスに関連付けられているソースルートを挿入します。このメタキャラクタは、整数パラメータ n を受け入れます。このパラメータのセマンティクスについては、表 9–7 を参照してください。 |
$K |
ユーザーまたはグループのオブジェクトクラスと一致する LDAP フィルタを挿入します。出力専用の MTA オプション LDAP_UG_FILTER の説明を参照してください。 |
$L |
アドレスのローカル部分を挿入します。 |
$nM |
UID の n 番目の文字を挿入します。最初の文字は文字 0 です。n が省略されている場合は、UID 全体が置換されます。 |
$P |
プログラム名 (mailProgramDeliveryInfo 属性) を挿入します。 |
$nS |
現在のアドレスに関連付けられているサブアドレスを挿入します。このメタキャラクタは、整数パラメータ n を受け入れます。このパラメータのセマンティクスについては、表 9–7 を参照してください。 |
$nU |
現在のアドレスのメールボックス部分から引用符が削除された形式での、n 番目の文字を挿入します。最初の文字は文字 0 です。n が省略されている場合は、引用符なしのメールボックス全体が置換されます。 |
$nX |
メールホストの n 番目のコンポーネントを挿入します。n が省略されている場合は、メールホスト全体が挿入されます。 |
表 9–7 に、各整数パラメータに対応する $nI および $nS のメタキャラクタの動作を示します。
表 9–7 $nI および $nS のメタキャラクタの動作変更を制御する整数
整数 |
動作の説明 |
---|---|
0 |
値が使用不可である場合に失敗します (デフォルト)。 |
1 |
ある値が使用可能である場合に値を挿入します。それ以外の場合は何も挿入しません。 |
2 |
ある値が使用可能である場合に値を挿入します。それ以外の場合は何も挿入せず、前の文字を削除します (この特殊な動作は、ims-ms チャネルによって必要とされる)。 |
3 |
ある値が使用可能である場合に値を挿入します。それ以外の場合は何も挿入せず、後続の文字を無視します。 |
メタキャラクタに加えて、表 9–8 で示すように、2 つの特殊なテンプレート文字列があります。
表 9–8 特殊なテンプレート文字列
特殊なテンプレート文字列 |
説明 |
---|---|
* |
グループの拡張を実行します。この値はユーザーエントリに対しては無効です。 |
** |
LDAP_FORWARDING_ADDRESS MTA オプションによって指定されている属性を拡張します。これによってデフォルトの mailForwardingAddress になります。 |
たとえば、グループ拡張の場合、ユーザーの mailDeliveryOption 値が mailbox に設定されていると、UID、パーセント記号 (適用可能な場合はこのあとにホストしているドメインが続く)、プラス記号 (指定されている場合はこのあとにサブアドレスが続く)、および @ims-ms-daemon で構成される新規アドレスが作成されます。