Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

文字セットのラベル

MIME 仕様は、プレーンテキストのメッセージで使用される文字セットにラベルを付ける仕組みを提供します。特に、Content-type: ヘッダー行の一部として charset= パラメータを指定することができます。MIME には、US-ASCII (デフォルト)、ISO-8859-1、ISO-8859-2 のようなさまざまな文字セット名が定義されており、その後さらに定義されたものも多数あります。

既存のシステムやユーザーエージェントの中には、これらの文字セットラベルを生成する仕組みを提供しないものもあり、その結果、プレーンテキストメッセージの中には適切にラベル付けされていないものもあります。charset7charset8、および charsetesc チャネルキーワードは、文字セットのラベルが欠如しているメッセージヘッダーに文字セット名を挿入するメカニズムをチャネルごとに提供するキーワードです。これらのキーワードを使用する場合は、単一の文字セット名を引数として指定する必要があります。文字セット名が正しいかどうかの確認は行われません。文字セットの変換は、MTA テーブルディレクトリ内の文字セット定義ファイル charsets.txt で定義されている文字セットに対してのみ可能であることに注意してください。できるだけこのファイルで定義されている名前を使用することをお勧めします。

メッセージに含まれるのが 7 ビットデータのみの場合は charset7 を、8 ビットデータが含まれる場合は charset8 を使用します。charsetesc は、メッセージに 7 ビットデータおよびエスケープ文字が含まれる場合に使用します。適切なキーワードが指定されていない場合は、Content-type: ヘッダー行には文字セット名が挿入されません。

charset8 キーワードでは、メッセージヘッダーの 8 ビット文字の MIME エンコーディングも制御されます (メッセージヘッダーでは、8 ビットのデータは常に不正)。MTA では通常、メッセージヘッダーにあるすべての不正な 8 ビットデータが MIME でエンコードされ、charset8 の値が指定されていない場合は「UNKNOWN」文字セットとしてラベル付けされます。

これらの文字セット指定が既存のラベルより優先されることはありません。メッセージにすでに文字セットラベルが含まれている場合やメッセージがテキストでない場合、これらのキーワードは効果をもたらしません。通常、MTA のローカルチャネルは次のようにラベル付けされます。


l ... charset7 US-ASCII charset8 ISO-8859-1 ...
hostname

Content-type ヘッダーがメッセージにない場合は、このヘッダーが追加されます。また、MIME-version: ヘッダー行がない場合は、そのヘッダー行が追加されます。

charsetesc キーワードは、特に日本語や韓国語の文字セットを使用し、エスケープ文字を含むラベルのないメッセージを受信するチャネルに便利です。