Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

配信失敗メッセージの再配信回数を指定する

キーワード: backoffnonurgentbackoffnormalbackoffurgentbackoffnotices

デフォルトでは、配信に失敗したメッセージの再配信回数はメッセージの優先度によって異なります。次にデフォルトの再配信間隔を分単位で示します。優先度に続いて数字が示されていますが、最初の数字は最初に配信に失敗してから再配信を試みるまでの時間 (分) です。

緊急: 30, 60, 60, 120, 120, 120, 240
標準: 60, 120, 120, 240, 240, 240, 480
緊急ではない: 120, 240, 240, 480, 480, 480, 960

優先度が「緊急」のメッセージの場合、最初の配信失敗から 30 分後に再度の配信を試み、再配信から 60 分後に次の再配信、その 60 分後に次の再配信、さらに 120 分後に次の再配信が続きます。最後に示した配信後は同じ間隔で再配信が試みられます。優先度が高いメッセージの場合では 240 分ごとに再配信が試みられます。

再配信が行われるのは、noticesnonurgentnoticesnormalnotices、または urgentnotices キーワードで指定された期間内です。期間内に配信が成功しなければ、配信失敗通知が作成され、メッセージは差出人に返送されます。notices キーワードの詳細については、「通知メッセージの配信間隔を設定するには」を参照してください。

backoff キーワードを使うと、優先度ごとにメッセージ再配信間隔を設定することができます。nonurgentbackoff は優先度が低いメッセージの再配信間隔を指定します。normalbackoff は優先度が標準のメッセージの再配信間隔を指定します。urgentbackoff は優先度が高いメッセージの再配信間隔を指定します。backoff のどのキーワードも指定されていなければ、優先度とは無関係に再配信間隔が指定されます。

次に例を示します。

urgentbackoff "pt30m" "pt1h" "pt2h" "pt3h" "pt4h" "pt5h" "pt8h" "pt16h"

これは優先度の高いメッセージの再配信の場合です。最初の配信失敗から 30 分後に再度の配信を試み、再配信から1 時間後 (最初の配信失敗から 1 時間半後) に 2 回目の再配信、その 2 時間後に 3 回目、その 3 時間後に 4 回目、その 4 時間後に 5 回目、その 5 時間後に 6 回目、その 8 時間後に 7 回目、その 16 時間後に 8 回目の再配信をそれぞれ試みます。その後は notices キーワードで指定した期間内まで 16 時間ごとに再配信を試みます。配信が失敗すると、配信失敗の通知が生成され、差出人にメッセージが返されます。間隔の構文は ISO 8601P に記述されており、『Sun Java System Messaging Server Administration Reference』でも説明されています。

次に、優先度が標準のメッセージの例を示します。

normalbackoff "pt30m" "pt1h" "pt8h" "p1d" "p2d” "p1w"

最初の配信失敗から 30 分後に再度の配信を試み、その 1 時間後に 2 回目の再配信、その 8 時間後に 3 回目、その 1 日後に 4 回目、その 2 日後に 5 回目、その 1 週間後に 6 回目の再配信をそれぞれ試みます。その後は notices キーワードで指定した期間内まで毎週、再配信を試みます。配信が失敗すると、配信失敗の通知が生成され、差出人にメッセージが返されます。

最後に、優先度によらない、すべての配信失敗メッセージの例を示します。

backoff "pt30m" "pt120m" "pt16h" "pt36h" "p3d"

nonurgentbackoffnormalbackoff、または urgentbackoff で置き換えなければ、どのメッセージも、最初の配信失敗から 30 分後に再度の配信を試み、その 2 時間後に 2 回目の再配信、その 16 時間後に 3 回目、その 36 時間後に 4 回目、その 3 日後に 5 回目の再配信をそれぞれ試みます。その後は notices キーワードで指定した期間内まで 3 日ごとに再配信を試みます。配信が失敗すると、配信失敗の通知が生成され、差出人にメッセージが返されます。