オプションファイルは、ローカルチャネルのさまざまな特徴を制御するために使用されます。このローカルチャネルのオプションファイルは MTA の設定ディレクトリに保存し、native_option という名前を付けなければなりません (例、msg_svr_base/config/native_option)。
オプションファイルは複数の行で構成されています。各行にはそれぞれ 1 つのオプション設定が含まれています。オプション設定は、次の形式で記述されています。
option=value
value は、オプションの要件に基づき、文字列または整数のいずれかとなります。
表 13–2 ローカルチャネルのオプション
オプション |
説明 |
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FORCE_CONTENT_LENGTH (0 または 1。UNIX のみ) |
FORCE_CONTENT_LENGTH=1 の場合、MTA により Content-length: ヘッダー行が、ローカルチャネルに配信されるメッセージに追加され、「From」が行の最初にある場合、チャネルで「>From」構文が使用されなくなります。これによって、ローカルの UNIX メールが Sun のより新しいメールツールとの互換性を持つようになりますが、ほかの UNIX メールツールとの互換性がなくなることもあります。 |
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FORWARD_FORMAT (文字列) |
ユーザーの .forward ファイルの場所を指定します。%u 文字列は、この部分が各ユーザー ID で置換されることを示します。%h 文字列は、この部分が各ユーザーのホームディレクトリで置換されることを示します。このオプションが明示的に指定されていない場合、デフォルトの動作は次と同様になります。 FORWARD_FORMAT=%h/.forward |
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MTA が新しいメールを配信しようとするときに、ユーザーの新しいメールファイルがほかのプロセスによってロックされている場合、これらのオプションによって、ローカルプログラムが試行すべき再試行の回数と頻度を制御することができます。指定された回数の再試行が行われてもファイルを開くことができなかった場合、メッセージはローカルのキューに残され、次にローカルのチャネルが新しいメッセージを配信するときに再試行されます。 REPEAT_COUNT オプションは、メールファイルを開こうとする試行が何回行われるかを制御します。REPEAT_COUNT のデフォルトは 30 (30 回の試行) です。 SLEEP_TIME オプションは、チャネルプログラムが何秒間隔で試行を繰り返すかを制御します。SLEEP_TIME は 2 (2 秒の間隔で再試行) にデフォルト設定されています。 |
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SHELL_TIMEOUT (整数) |
.forward を完成するために、チャネルがユーザーのシェルコマンドを待機する時間 (秒数) を制御します。この時間が経過すると、「user の command を完了するシェルコマンドのタイムアウト」という旨のメッセージとともに、元の差出人にエラーメッセージが返送されます。デフォルトは 600 (10 分) です。 |
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SHELL_TMPDIR (ディレクトリ固有) |
シェルコマンドに配信を行う際に、ローカルチャネルが一時ファイルを作成する場所を制御します。デフォルトでは、一時ファイルはユーザーのホームディレクトリに作成されます。このオプションを使用すると、管理者は一時ファイルを別の (単一の) ディレクトリに作成するように選択できます。例: SHELL_TMPDIR=/tmp |