Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

MTA を使用せずに LMTP を使用するバックエンドストアを設定するには

バックエンドストアは、LMTP を使用してメッセージを受信する場合、MTA は不要です。つまり、バックエンドストアは、ジョブコントローラも MTA に関連するアドレス書き換え機能も持ちません。ただし、ディスパッチャーと簡単な MTA 設定は必要です。具体的には、dispatcher.cnf ファイルと mappings ファイルが必要です。これらは、MTA 設定の重要な部分のみを含んでいます。

dispatcher.cnf ファイルには、次の内容が含まれている必要があります。


! rfc 2033 LMTP サーバー - ストア
!
[SERVICE=LMTPSS]
PORT=225
IMAGE=IMTA_BIN:tcp_lmtp_server
LOGFILE=IMTA_LOG:tcp_lmtpss_server.log
PARAMETER=CHANNEL=tcp_lmtpss
STACKSIZE=2048000
! 次の行のコメントを解除し、ディスパッチャーが特定のインタフェース
! (HA 環境など) で待機する必要がある場合は、INTERFACE_ADDRESS を
! 適切なホスト IP (ドットで 4 つに区切られた形式) に設定する。
! INTERFACE_ADDRESS=!
! rfc 2033 LMTP サーバー - ネイティブ
!
[SERVICE=LMTPSN]
PORT=226
IMAGE=IMTA_BIN:tcp_lmtpn_server
LOGFILE=IMTA_LOG:tcp_lmtpsn_server.log
PARAMETER=CHANNEL=tcp_lmtpsn
STACKSIZE=2048000
! 次の行のコメントを解除し、ディスパッチャーが特定のインタフェース
! (HA 環境など) で待機する必要がある場合は、INTERFACE_ADDRESS を
! 適切なホスト IP (ドットで 4 つに区切られた形式) に設定する。
!INTERFACE_ADDRESS=
         

デフォルトでは、dispatcher.cnf ファイルの LMTP サービスはコメントアウトされています。LMTP を使用するには、それらのコメントを解除する必要があります。

通常のディスパッチャーオプションである MAX_CONNSMAX_PROCSMAX_LIFE_CONNS、および MAX_LIFE_TIME も設定できますが、使用しているハードウェアに適した設定にする必要があります。

PORT_ACCESS マッピングは重要です。バックエンドサーバーへの LMTP の実装は、Sun Java System Messaging Server リレーとバックエンドストア間のプライベートプロトコルとして機能します。PORT_ACCESS マッピングを使用してこのようなリレーがこれらのサービスに確実に接続できるようにする必要があります。マッピングファイルは次のようになります。


PORT_ACCESS

  TCP|*|225|1.2.3.4|* $Y
  TCP|*|226|1.2.3.4|* $Y
  TCP|*|225|1.2.3.5|* $Y
  TCP|*|226|1.2.3.5|* $Y
  TCP|*|*|*|*   $N500$ Do$ not$ connect$ to$ this$ machine
         

PORT_ACCESS マッピングテーブルで指定されているサンプルの IP アドレスは、バックエンドストアに接続しているネットワーク上にあるリレーの IP アドレスに置き換える必要があります。

imta.cnf ファイルが存在する必要がありますが、このファイルは設定を完全なものにするためにのみ存在します。もっとも小さい imta.cnf ファイルは、次のチャネル定義で構成されています。

! tcp_lmtpss (LMTP サーバー - ストア)
tcp_lmtpss lmtp 
tcp_lmtpss-daemon

!
! tcp_lmtpsn (LMTP サーバー - ネイティブ)
tcp_lmtpsn lmtp 
tcp_lmtpsn-daemon

デフォルトでは、LMTP チャネル定義はコメントアウトされています。LMTP を機能させたい場合は、コメント行を解除する必要があります。