この手順は、UNIX の /var/mail 形式のフォルダから Sun Java System Messaging Server メッセージストアにメールボックスを移動する場合のみ使用します。ただし、移行元のメッセージングサーバーで IMAP メッセージストアを UNIX の /var/mail 形式に変換できる場合は、imsimport コマンドを使用して Sun Java System Messaging Server にメッセージを移行できます。この方法を使用してメールボックスを移動する前に、利点と欠点を考慮してください。
imsimport コマンドを使用してメールボックスを移動すると、次のような利点があります。
古いシステムから新しいシステムへのメールボックスの移動は、すべてシステム管理者が担当する。ユーザーは何もしなくてよい。
imsimport コマンドを使用してメールボックスを移動すると、次のような欠点があります。
IMAP ではないほかの方法よりも、メールボックスの移動にかかる時間が長くなる。
メールボックスの移動中は、メールボックスへのユーザーアクセスを無効にする必要がある。
再リンク操作を実行するまで、新しいメッセージストアのサイズは古いメッセージストアよりもかなり大きくなる。
新しい Messaging Server をインストールして設定します。
local.store.relinker を有効に設定します。
同じメッセージが重複して保存されたために新しいシステムのメッセージストアのサイズが増加した場合は、この設定によって減少します。詳細については、「同一メッセージのストレージが重複するためメッセージストアのサイズを小さくする」を参照してください。
必要に応じて、新しい Messaging Server のユーザーをプロビジョニングします。
これには Delegated Administrator を使用できます。まだ新しいシステムに切り替えないでください。
新旧両方のメッセージストアへのユーザーアクセスを無効にします。
LDAP 属性 mailUserStatus を hold に設定します。ユーザーのメールは保留キューに送られ、IMAP、POP、および HTTP を介してメールボックスにアクセスすることはできなくなります。ストアサーバー上の MTA およびメッセージアクセスサーバーは、この要件を満たす必要があります。この設定によって、ほかの mailDeliveryOption の設定はすべて無効になります。
既存のメールサーバーのメールストアが /var/mail 形式になっていない場合は、メールストアを /var/mail ファイルに変換します。
詳細については、サードパーティーのメールサーバーのマニュアルを参照してください。
imsimport コマンドを実行します。
次に例を示します。
imsimport -s /var/mail/joe -d INBOX -u joe |
imsimport コマンドの詳細については、『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 Administration Reference』の「imsimport」を参照してください。
メッセージストアへのユーザーアクセスを有効にします。
新旧両方のメッセージストアへのユーザーアクセスを有効にします。
古いシステムをシャットダウンします。