Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

受信したメッセージがエンコードされている

MTA が送信したメッセージは、エンコードされた形式で受信されます。次に例を示します。

Date: Wed, 04 Jul 2001 11:59:56 -0700 (PDT)
From: "Desdemona Vilalobos" <Desdemona@sesta.com> 
To: santosh@varrius.com
Subject: test message with 8bit data 
MIME-Version: 1.0
Content-type: TEXT/PLAIN; CHARSET=ISO-8859-1
Content-transfer-encoding: QUOTED-PRINTABLE

2=00So are the Bo=F6tes Void and the Coal Sack the same?=

これらのメッセージは、MTA デコーダコマンド imsimta decode を使用すれば、デコードされて表示されます。詳細については、『Sun Java System Messaging Server Administration Reference』を参照してください。

RFC 821 で定義されているように、SMTP プロトコルで送信できるのは ASCII 文字 (7 ビット文字セット) のみです。実際、ネゴシエーションが行われていない 8 ビット文字の転送は SMTP 経由では無効であり、いくつかの SMTP サーバーでさまざまな問題の原因になることがあります。たとえば、SMTP サーバーが計算量の多いループに陥ってしまうことがあります。メッセージは何度も繰り返し送信されます。8 ビット文字は SMTP サーバーをクラッシュさせることがあります。最終的に、8 ビット文字セットは、8 ビットデータを扱えないブラウザやメールボックスに大きな損害をもたらす可能性があります。

以前に使用されていた SMTP クライアントには、8 ビットデータを含むメッセージを処理するときのオプションが 3 つしかありませんでした。メッセージを配信不能として差出人に返送するオプション、メッセージをエンコードするオプション、RFC 821 の直接違反でメッセージを送信するオプションです。しかし、MIME および SMTP 拡張の出現により、現在では、ASCII 文字セットを使用することによって 8 ビットデータをエンコードする標準のエンコーディングがあります。

前述の例で受取人は、MIME コンテンツタイプが TEXT/PLAIN のエンコードされたメッセージを受信しています。リモート SMTP サーバー (MTA SMTP クライアントからのメッセージの転送先) は、8 ビットデータの転送をサポートしていません。元のメッセージに 8 ビット文字が含まれていたため、MTA はメッセージをエンコードする必要があります。