Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

SMPP オプション

以下のオプションを使用して、SMPP プロトコルパラメータに関する指定が行えます。文字列 ESME_ で始まる名前のオプションは、MTA が External Short Message Entity (ESME) として動作するときに MTA を特定するために使用します。つまりそれは、SMS メッセージをサーバーに関連付けされた SMSC に送信するために、MTA が SMPP サーバーにバインドされているときです。

ESME_ADDRESS_NPI

(整数、0 〜 255) デフォルトでは、不明な NPI を示す 0 の ESME NPI 値がバインド動作によって指定されます。このオプションを使用すると、0 から 255 までの範囲の代替整数値を割り当てることができます。一般的な NPI 値の表については、「DEFAULT_DESTINATION_NPI」オプションの説明を参照してください。

ESME_ADDRESS_TON

(整数、0 〜 255) デフォルトでは、バインド動作によって 0 の ESME TON 値が指定されます。このオプションを使用すると、0 〜 255 の範囲で別の整数値を割り当てることができます。一般的な TON 値の表については、「DEFAULT_DESTINATION_TON」オプションの説明を参照してください。

ESME_IP_ADDRESS

(文字列、0 〜 15 バイト) SMPP サーバーにバインドするとき、BIND PDU は、クライアントの (つまり、ESME の) アドレス範囲が IP アドレスであることを示します。これは、TON に 0x00、NPI に 0x0d を指定して行います。アドレス範囲フィールドの値は、SMS チャネルを実行するホストの IP アドレスに設定されます。IP アドレスは「127.0.0.1」のように、ドット付きの 10 進形式で指定します。

ESME_PASSWORD

(文字列、0 〜 8 バイト) SMPP サーバーにバインドするとき、パスワードを要求される場合があります。その場合は、このオプションでそのパスワードを指定します。デフォルトでは、長さ 0 のパスワード文字列が指定されています。

ESME_SYSTEM_ID

(文字列、0 〜 15 バイト) SMPP サーバーにバインドするとき、MTA のシステム ID を提示する場合があります。デフォルトでは、システム ID は指定されていません。つまり、長さ 0 の文字列が使用されています。システム ID を指定するには、このオプションを使用します。

ESME_SYSTEM_TYPE

(文字列、0 〜 12 バイト) SMPP サーバーにバインドするとき、MTA のシステムタイプを提示する場合があります。デフォルトでは、指定されているシステムタイプはありません。つまり、長さ 0 の文字列が使用されます。

MAX_PAGES_PER_BIND

(整数 >= 0) SMPP サーバーのなかには、1 回のバインドセッション中に送信される最大 SMS メッセージ数を制限するものもあります。このため、このオプションではシングルセッション中に送信される SMS メッセージの最大数について、規定することができます。この制限に達すると、チャネルはアンバインドして TCP/IP 接続を終了してから、再接続し、再バインドします。

MAX_PAGES_PER_BIND のデフォルトは 1024 です。チャネルでは、ESME_RTHROTTLED エラーも検出され、1 回のチャネルの実行中に必要に応じて MAX_PAGES_PER_BIND が調整されます。

REVERSE_ORDER

(0 または 1) 電子メールメッセージから複数の SMS メッセージが生成された場合、それらの SMS メッセージは順次 (REVERSE_ORDER=0) または逆順 (REVERSE_ORDER=1) で SMSC に送信できます。受信端末が最後に受信したメッセージから先に表示するような場合は、逆順が便利です。そのような場合、最後に受信したメッセージは、電子メールの末尾部分ではなく、先頭部分になります。デフォルトでは REVERSE_ORDER=1 が使用されます。

このオプションは、「USE_SAR」=1 が指定されている場合は無視されることに注意してください。

SMPP_MAX_CONNECTIONS

(整数、1 〜 50) このオプションは、処理ごとの最大同時 SMPP 接続数を制御します。それぞれの接続には関連付けされたスレッドがありますが、このオプションでは、プロセスごとの「ワーカー」スレッドの最大数も制限します。デフォルトは SMPP_MAX_CONNECTIONS=20 です。

SMPP_PORT

(整数、1 〜 65535) SMPP サーバーが待機する TCP ポートは、このオプションまたは port チャネルキーワードのどちらかで指定します。このポート番号は、それら 2 つのメカニズムのどちらかで指定する必要があります。両方のメカニズムで指定した場合は、SMPP_PORT オプションによる設定が優先されます。このオプションのデフォルト値はありません。

双方向 SMS の場合は、このポートが SMPP リレーの LISTEN_PORT と同じポートであることを確認してください。

SMPP_SERVER

(文字列、1 〜 252 バイト) 片方向 SMS の場合、デフォルトの接続先 SMPP サーバーの IP ホスト名は、チャネルに関連付けられた正式なホスト名 (MTA 設定のチャネル定義の 2 行目に示されているホスト名) です。このオプションは、別のホスト名または IP アドレスを指定するために使用します。このオプションでの指定はチャネル定義での指定より優先されます。IP アドレスを指定する際は、ドット付きの 10 進表記で指定します (例: 127.0.0.1)。

双方向 SMS の場合は、SMS Gateway Server のホスト名または IP アドレスをポイントするように設定します。SMPP リレーの LISTEN_INTERFACE_ADDRESS オプションを使用している場合は、指定したネットワークインタフェースアドレスに関連付けられているホスト名または IP アドレスを必ず使用してください。

TIMEOUT

(整数、>= 2) デフォルトでは、SMPP サーバーへのデータ書き込みが完了するまで、またはデータが SMPP サーバーから受信されるまでに 30 秒のタイムアウトが使用されます。別のタイムアウト値 (秒) を指定するには、TIMEOUT オプションを使用します。指定する値は 1 秒以上にしてください。