Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

SMPP リレーオプション

SMS Gateway Server には、異なる特徴を持つ複数の SMPP リレーインスタンスを設定することができます。最も重要なインスタンスは、待機対象の TCP ポートとインタフェースです。言い換えると、SMPP リレーが待機するネットワークインタフェースと TCP ポートの各ペアに、別個の特徴を設定することができます。このような特徴は、この節で説明するオプションを使用して指定します。

各インスタンスは次の形式のオプショングループ内に配置する必要があります。


[SMPP_RELAY=relay-name]
option-name-1=option-value-1
option-name-2=option-value-2
...
option-name-n=option-value-n

文字列 relay-name は、このインスタンスをほかのインスタンスから区別するためだけに使用されます。

表 D–22 に、SMPP リレーの設定オプションの一覧を示します。

表 D–22 SMPP リレーオプション

オプション 

デフォルト 

説明 

「LISTEN_BACKLOG」

255

受信 SMPP クライアント接続の接続バックログです 

「LISTEN_CONNECTION_MAX」

 

最大同時受信接続数です 

「LISTEN_INTERFACE_ADDRESS」

 

受信 SMPP クライアント接続のネットワークインタフェースです 

「LISTEN_PORT」

 

受信 SMPP クライアント接続の TCP ポートです 

「LISTEN_RECEIVE_TIMEOUT」

600 秒

SMPP クライアントからの受信接続の読み取りタイムアウトです 

「LISTEN_TRANSMIT_TIMEOUT」

120 秒

SMPP クライアントからの受信接続の書き込みタイムアウトです 

「MAKE_SOURCE_ADDRESSES_UNIQUE」

1

リレー対象の SMS ソースアドレスを一意にして、返信可能にします 

「SERVER_HOST」

 

リレー先の SMPP サーバーのホスト名または IP アドレスです 

「SERVER_PORT」

 

リレー先の SMPP サーバーの TCP ポートです 

「SERVER_RECEIVE_TIMEOUT」

600 秒

送信 SMPP サーバー接続の読み取りタイムアウトです 

「SERVER_TRANSMIT_TIMEOUT」

120 秒

送信 SMPP サーバー接続の書き込みタイムアウトです 

LISTEN_BACKLOG

(整数、0 〜 255 でその両端も含む) 受信 SMPP クライアント接続の TCP スタックによって許容される接続バックログ。デフォルトは 255 です。

LISTEN_CONNECTION_MAX

(整数、>= 0) この SMPP リレーインスタンスで許可される最大同時受信 TCP 接続数。この値は、グローバル設定の LISTEN_CONNECTION_MAX の値を超えた場合は無視されます。

LISTEN_INTERFACE_ADDRESS

(文字列、「INADDR_ANY」または ドット付き 10 進表記の IP アドレス) 受信 SMPP クライアント接続で待機対象のネットワークインタフェースの IP アドレス。文字列「INADDR_ANY」 (すべての使用可能なインタフェース) またはドット付き 10 進表記の IP アドレスのどちらかです。 (例: 193.168.100.1) デフォルト値は「INADDR_ANY」です。この値を HA 論理 IP アドレスと対応させるには、クラスタ化された HA 設定が必要です。

LISTEN_PORT

(整数、TCP ポート番号) 受信 SMPP クライアント接続を受け入れるためのバインド先 TCP ポート。このオプションの指定は必須です。このオプションにはデフォルト値はありません。このサービスには、Internet Assigned Numbers Authority (IANA) からの割り当てはないことにも注意してください。

LISTEN_RECEIVE_TIMEOUT

(整数、秒 > 0) SMPP クライアントからデータを読み取るために待つ場合のタイムアウト。デフォルト値は 600 秒 (10 分) です。

LISTEN_TRANSMIT_TIMEOUT

(整数、秒 > 0) SMPP クライアントにデータを送信する場合のタイムアウト。デフォルト値は 120 秒 (2 分) です。

MAKE_SOURCE_ADDRESSES_UNIQUE

(0 または 1) デフォルトでは、SMPP リレーは各 SMS ソースアドレスに一意の 10 桁の文字列を付加します。結果の SMS ソースアドレスは、ほかの履歴データとともに保存されます。その結果、SMS ユーザーが返信することのできる一意の SMS アドレスになります。このアドレスが SMS 宛先アドレスとして使用されたとき、SMPP サーバーはこのアドレスを検出し、SMS メッセージを正しい電子メール差出人に送信します。

一意の SMS ソースアドレスの生成を無効にするには (片方向 SMS の場合)、このオプションの値に 0 を指定します。

SERVER_HOST

(文字列、TCP ホスト名またはドット付き 10 進表記の IP アドレス) SMPP クライアント通信のリレー先 SMPP サーバー。ホスト名または IP アドレスのどちらかを指定します。このオプションの指定は必須です。このオプションにはデフォルト値はありません。

SERVER_PORT

(整数、TCP ポート番号) リモート SMPP サーバーがリレーする TCP ポート。このオプションの指定は必須です。このオプションにはデフォルト値はありません。このサービスには IANA からの割り当てはありません。IANA からの SNPP の割り当てと混同しないでください。

SERVER_RECEIVE_TIMEOUT

(整数、秒 > 0) SMPP サーバーからデータを読み取るために待つ場合のタイムアウト。デフォルト値は 600 秒 (10 分) です。

SERVER_TRANSMIT_TIMEOUT

(整数、秒 > 0) SMPP サーバーにデータを送信する場合のタイムアウト。デフォルト値は 120 秒 (2 分) です。