Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 Delegated Administrator 管理ガイド

以前のリリースの Delegated Administrator からアップグレードする場合

Delegated Administrator を初めて設定する場合、この項を省略して「設定コンポーネントの選択」に進んでください。

以前の Java Enterprise System リリースからこのリリースの Delegated Administrator にアップグレードする場合、Delegated Administrator を設定する前に、次の作業が必要になる場合があります。

Delegated Administrator を以前の Sun Java System バージョンからアップグレードする方法については、『Sun Java Enterprise System アップグレードガイド』の「Delegated Administrator のアップグレード」の章を参照してください。

既存の設定の保存

この項は、以前に Delegated Administrator をインストールおよび設定し、Delegated Administrator の設定をカスタマイズした場合のみ関係があります。

設定をカスタマイズした場合、Delegated Administrator 設定プログラム config-commda を再実行すると、設定ファイル内のプロパティーはデフォルト値にリセットされます。これらのファイルは、後述の「Delegated Administrator プロパティーファイル」に記載されています。

Delegated Administrator のカスタマイズ方法については、第 4 章「Delegated Administrator のカスタマイズ」を参照してください。

Delegated Administrator をアップグレードする前、またはその他の理由で Delegated Administrator 設定プログラムを再実行する前に、カスタマイズした設定を保存してください。

Delegated Administrator プロパティーファイル

Delegated Administrator では、次のプロパティーファイルがインストールされます。

Procedure既存の設定を保存する

手順
  1. カスタマイズしたプロパティーファイルをバックアップします。

    プロパティーファイルとそのデフォルトの格納場所については、「Delegated Administrator プロパティーファイル」を参照してください。

  2. config-commda プログラムを実行します。実行方法については、この章の後半で説明します。

    残りのステップでは、resource.properties ファイルを例として使用します。カスタマイズしたファイルごとに、これらのステップを繰り返します。

  3. config-commda プログラムによって作成された新しい resource.properties ファイルを次のように編集します。

    1. 新しい resource.properties ファイルを開きます。

    2. resource.properties ファイルのバックアップコピーを開きます。

    3. バックアップコピーでカスタマイズしたプロパティーを探します。カスタマイズした値を新しい resource.properties ファイル内の対応するプロパティーに適用します。

      バックアップコピー全体で新しい resource.properties ファイルを単純に上書きしないでください。新しいファイルには、このリリースの Delegated Administrator をサポートするために作成された新しいプロパティーが含まれている可能性があります。

カスタマイズされたサービスパッケージのアップグレード

この項は、Communications Services 6 2005Q1 Delegated Administrator から Communications Services 6 2005Q4 Delegated Administrator へのアップグレードで、以前のリリース (6 2005Q1) でカスタマイズされたサービスパッケージを作成した場合のみ該当します。

現在のリリース (6 2005Q4) の Delegated Administrator では、サービスパッケージはユーザーまたはグループに対してカレンダサービスとメールサービスを提供することができます。以前のリリース (6 2005Q1) では、サービスパッケージが提供したのはユーザーに対するメールサービスだけでした。サービスパッケージの定義には、新しい機能をサポートする新しい属性が含まれています。

サンプルサービスクラステンプレート

Delegated Administrator 設定プログラムを実行すると、以前に Delegated Administrator 設定プログラムによってインストールされたサンプルサービスクラステンプレートは自動的にアップグレードされます。設定プログラムの「サービスパッケージと組織のサンプル」パネルで、「 サンプルサービスパッケージを読み込む」を選択してください。

サンプルテンプレートを使用してサービスパッケージをユーザーとグループに割り当てるだけであれば、操作は必要ありません。

カスタマイズされたサービスパッケージ

設定プログラムでは、6 2005Q1 リリースで作成したカスタマイズされたサービスパッケージはアップグレードされません。カスタマイズされたサービスパッケージは、手動でアップグレードする必要があります。

カスタマイズされたサービスパッケージの作成方法については、「独自のサービスパッケージの作成」を参照してください。

Procedureカスタマイズされたサービスパッケージをアップグレードする

手順
  1. サービスパッケージを定義する ldif ファイルに次の行を追加して、カスタマイズされたサービスパッケージをそれぞれ編集します。


    daServiceType: mail user

    daServiceType 属性はサービスのタイプ (メールまたはカレンダ) およびターゲット (ユーザーまたはグループ) を定義します。

    以前のリリースで作成されたサービスパッケージが提供するのは、ユーザーに対するメールサービスのみです。したがって、daServiceType の値は mail user にしてください。

    編集済みの ldif ファイルの例を次に示します。


    dn: cn=myservicepackage,o=cosTemplates,o=mycompanysuffix
    changetype: modify
    replace: daServiceType
    daServiceType: mail user
  2. LDAP ディレクトリツール ldapmodify を使用して、ディレクトリ内のサービスパッケージを更新します。

    コマンド実行の例を次に示します。

    ldapmodify -D <directory manager> -w <password> -f myservicepackage

    各表記の意味は次のとおりです。

    <directory manager> は Directory Server 管理者の名前です。

    <password> は Directory Service 管理者のパスワードです。

    myservicepackage はカスタマイズされたサービスパッケージを定義する ldif ファイルの名前です。