Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

ProcedureIP ネットワークマルチパス機能を共有 IP 非大域ゾーンに拡張する方法

大域ゾーン内で IPMP を構成し、IPMP 機能を非大域ゾーンに拡張する場合に、ここで説明する手順を使用します。

ゾーンの構成時に、各アドレスつまり論理インタフェースを非大域ゾーンと関連付ける必要があります。手順については、zonecfg コマンドの使用」および 「ゾーンの構成方法」を参照してください。

この手順を実行すると、次のことが達成されます。

稼働中のゾーンで、ifconfig コマンドを使用して関連付けを行うことができます。「共有 IP ネットワークインタフェース」および ifconfig(1m) のマニュアルページを参照してください。

この手順を実行するには、大域ゾーン内で大域管理者になる必要があります。

  1. スーパーユーザーまたは Primary Administrator 役割になります。

    役割の作成と作成した役割のユーザーへの割り当てについては、『Solaris のシステム管理 (基本編)』「Solaris 管理ツールを RBAC と組み合わせて使用する (作業マップ)」を参照してください。

  2. 大域ゾーン内で IPMP グループを構成します。詳細は、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』「IPMP グループの構成」を参照してください。

  3. zonecfg コマンドを使用してゾーンを構成します。net 資源を構成する際、アドレス 192.168.0.1 および物理インタフェース bge0 をゾーン my-zone に追加します。


    zonecfg:my-zone> add net
    zonecfg:my-zone:net> set address=192.168.0.1
    zonecfg:my-zone:net> set physical=bge0
    zonecfg:my-zone:net> set defrouter=10.0.0.1
    zonecfg:my-zone:net> end
    

    非大域ゾーン my-zone 内に bge0 だけが表示されます。

bge0 が連続して失敗した場合

bge0 が連続して失敗し、bge0 データアドレスが大域ゾーン内の hme0 に引き継がれる場合、my-zone アドレスも移行します。

アドレス 192.168.0.1hme0 に移動する場合、非大域ゾーン my-zone 内で hme0 だけが表示されます。このカードは、アドレス 192.168.0.1 に関連付けられ、bge0 は表示されなくなります。