Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)

ゾーンを使用する場合

ゾーンは、多くのアプリケーションを 1 台のサーバー上で統合できる環境で使用するともっとも高い効果を発揮します。多数のマシンの管理は複雑でコストがかかるため、より大規模で拡張性の高いサーバーにアプリケーションを統合することが望まれます。

次の図は、4 つのゾーンから成るシステムを示しています。この統合された環境の例では、appsusers、および work の各ゾーンは、ほかのゾーンの作業負荷とは無関係に作業負荷を実行しています。この例は、同じアプリケーションのさまざまなバージョンをそれぞれ異なるゾーンで実行でき、悪影響を引き起こすことなく、統合の要件を満たすことができることを示しています。ゾーンごとにカスタマイズされたサービスを提供できます。

図 16–1 ゾーンによるサーバー統合の例

悪影響を引き起こすことなく、同じアプリケーションのさまざまなバージョンをそれぞれ異なるゾーンで実行できます。

ゾーンを使用すると、システムの資源をより効率的に利用できます。資源の動的再割り当てにより、使用されていない資源を必要に応じてほかのコンテナに移動できます。障害およびセキュリティーの隔離により、動作状態の悪いアプリケーションのために使用率の低い専用のシステムを用意する必要がなくなります。ゾーンを使用すると、このようなアプリケーションをほかのアプリケーションと統合できます。

ゾーンを使用すると、総合的なシステムセキュリティーを維持しながら、管理機能の一部を委譲できます。