Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 管理ガイド

パスワードコンテンツのポリシー

この節では、パスワードコンテンツを制御するポリシー属性について説明します。

ディレクトリ検索で一般にパスワード値は返されませんが、攻撃者はディレクトリデータベースへのアクセス権を取得する可能性があります。そのため、パスワード値は一般に、passwordStorageScheme(5dsat) で指定した、サポートされるハッシュ形式で保存します。

pwdMinLength(5dsat) を設定して、パスワードを指定した文字数以上にすることを強制できます。

さらに、pwdCheckQuality(5dsat) を設定して、パスワードが最低限のパスワード品質の定義を満たしているかをチェックすることもできます。チェックを実行すると、Directory Server はパスワードが最小文字数以上であることをチェックします。さらに、サーバーはパスワードに cn givenNamemailousn、または uid 属性の値が含まれていないことをチェックします。また、強力なパスワードチェックプラグインが有効にされている場合、Directory Server はパスワードにプラグインが使用する辞書ファイルの文字列が含まれていないことをチェックします。さらに、パスワードにさまざまなタイプの文字が適切に混在して含まれていることもチェックします。

強力なパスワードチェックを有効にするには、dsconf set-server-prop コマンドを使用します。pwd-strong-check-enabled プロパティーを使用して、プラグインを有効にし、サーバーを再起動して、変更を有効にします。パスワードに含める必要がある文字セットを指定するには、pwd-strong-check-require-charset プロパティーを使用します。pwd-strong-check-require-charset プロパティーは次の値のマスクを使用します。

lower

新しいパスワードには、小文字を含める必要があります。

upper

新しいパスワードには、大文字を含める必要があります。

digit

新しいパスワードには、数字を含める必要があります。

special

新しいパスワードには、特殊文字を含める必要があります。

any-two

新しいパスワードには、上記の 2 つ以上の文字セットから、それぞれ 1 文字以上含める必要があります。

any-three

新しいパスワードには、上記の 3 つ以上の文字セットから、それぞれ 1 文字以上含める必要があります。

pwd-strong-check-require-charset プロパティーのデフォルトの設定は lower && upper && digit && special です。