Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 管理ガイド

パスワード有効期限のポリシー

この節では、パスワードの有効期限を制御するポリシー属性について説明します。

ユーザーがパスワードを定期的に変更するように、Directory Server で、パスワードが特定の経過時間に達すると、有効期限が切れるように設定できます。このためには、pwdMaxAge(5dsat) を設定します。

パスワードの有効期限が切れそうであることをユーザーに通知する必要があります。バインドに使用するパスワードの有効期限が切れそうであるという警告を返すように、Directory Server を設定できます。pwdExpireWarning(5dsat) を使用して、有効期限のどれくらい前からクライアントがバインドしたときに警告を返すかを定義します。クライアントアプリケーションが警告を受け取ることに注意してください。ユーザーが直接警告を受け取るわけではありません。クライアントアプリケーションは、パスワードの有効期限が切れそうであるという警告を受け取ったら、エンドユーザーに通知する必要があります。

ユーザーが有効期限切れのパスワードで 1 回以上バインドを試みることを許可するには、pwdGraceAuthNLimit(5dsat) を設定します。ユーザーは、期限内にパスワードの変更に失敗した場合でも、パスワードを変更するためにバインドできます。この猶予認証でログインした場合、パスワードの有効期限が切れていないときと同様にユーザーはすべての操作を実行できます。

Directory Server は、エントリのパスワードが変更されるたびにオペレーショナル属性 pwdChangedTime(5dsat) を更新します。結果として、パスワードの有効期限を有効にするために待機している場合、パスワードの有効期限を有効にすると、すでに古くなったユーザーパスワードはすぐに期限切れとなります。この動作が意図と反する場合は、ユーザーに猶予認証でのログインを許可し、すぐにパスワードを変更させるようにしてください。