Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 管理ガイド

レプリケーション使用時の一意性検査プラグインの使用

UID 一意性検査プラグインでは、レプリケーションの一部として更新処理が行われた場合は、属性値の検査は一切行われません。これはシングルマスターレプリケーションには影響を与えませんが、プラグインはマルチマスターレプリケーションに対する属性の一意性を自動的に適用できません。

シングルマスターレプリケーションモデル

クライアントアプリケーションによる変更処理はすべてマスターレプリカ上で行われるので、UID 一意性検査プラグインをマスターサーバー上で有効にする必要があります。レプリケートされたサフィックスで一意性を適用するように、プラグインを設定する必要があります。マスターが該当の属性値が一意であることを確認するため、コンシューマサーバー上でプラグインを有効にする必要はありません。

1 つのマスターのコンシューマ上で UID 一意性検査プラグインを有効にしても、レプリケーションやサーバーの通常の操作には影響しません。しかし、パフォーマンスは若干低下する場合があります。

マルチマスターレプリケーションモデル

UID 一意性検査プラグインは、マルチマスターレプリケーションモデルでの使用を想定して設計されていません。マルチマスターレプリケーションは疎整合型のレプリケーションモデルを使用するので、両方のサーバーでプラグインが有効になっていても、同じ属性値が両方のサーバーに同時に追加された場合は検出されません。

ただし、一意性検査を実行している属性がネーミング属性であり、一意性検査プラグインがすべてのマスター上の同じサブツリーの同じ属性に対して有効になっている場合、UID 一意性検査プラグインを使用できます。

これらの条件を満たしている場合、一意性に関する競合は、レプリケーション時のネーミング競合として報告されます。ネーミング競合は手動で解決する必要があります。詳細については、「よく発生するレプリケーションの競合の解決」を参照してください。