Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 配備計画ガイド

バイナリバックアップ

バイナリバックアップは、データベースファイルのコピーを生成するものであり、ファイルシステムレベルで実行されます。バイナリバックアップの出力は、すべてのエントリ、インデックス、更新履歴ログ、トランザクションログを含むバイナリファイルのセットです。バイナリバックアップには、設定データは含まれません。

バイナリバックアップは、次のいずれかのコマンドを使用して実行されます。

バイナリバックアップには、次のような利点があります。

バイナリバックアップには、1 つの制限があります。バイナリバックアップからの復元は、「同一の」設定のサーバーだけでしか実行できません。

この制限は次を意味します。

少なくとも、整合性のあるマシンの各セットに対して定期的なバイナリバックアップを実行してください。整合性のあるマシンとは、前述のように同一の設定を持つマシンのことです。


注 –

ローカルバックアップからの復元の方が簡単なため、各サーバーでバイナリバックアップを実行してください。


この章の残りの図では、次の略語を使用します。

M = マスターレプリカ 

RA = レプリケーションアグリーメント 

次の図は、M1 と M2 が同一の設定を持ち、M3 と M4 が同一の設定を持つことを前提としています。この例では、M1 と M3 でバイナリバックアップが行われます。障害が発生した場合は、M1 または M2 を M1 (db1) のバイナリバックアップから復元できます。M3 または M4 を M3 (db2) のバイナリバックアップから復元できます。M1 と M2 を M3 のバイナリバックアップから復元することはできません。M3 と M4 を M1 のバイナリバックアップから復元することはできません。

図 8–2 オフラインのバイナリバックアップ

2 つのサーバーから 2 つの個別のデータベースへのオフラインのバイナリバックアップ

バイナリバックアップのコマンドの使用方法の詳細については、『Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 管理ガイド』「バイナリバックアップ」を参照してください。