Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.1 配備計画ガイド

過剰な CoS 定義の回避

Directory Server は、1 つのクラシック CoS 定義エントリが複数の CoS テンプレートエントリに関連付けられている場合は CoS を最適化します。Directory Server は、多数の CoS 定義が適用される可能性がある場合は CoS を最適化しません。代わりに、Directory Server は各 CoS 定義をチェックして、この定義が適用されるかどうかを判定します。この動作によって、数千の CoS 定義が存在する場合はパフォーマンスの問題が発生します。

この状況は、図 8–9 で示した例を変更することで発生する可能性があります。顧客に、各顧客のサービスレベルの委任管理を提供しているインターネットサービスプロバイダを考えてみます。各顧客から、スタンダード、シルバー、ゴールド、およびプラチナのサービスレベルの定義エントリが提供されます。顧客数が 1000 に増えると、1000 個のクラシック CoS 定義が作成されることになります。どの定義が適用されるを判定するために 1000 個の CoS 定義のリストがチェックされるため、Directory Server のパフォーマンスが影響を受ける可能性があります。この種の状況で CoS を使用する必要がある場合は、間接 CoS を検討してください。間接 CoS では、顧客のエントリによって、その顧客のサービスクラス割り当てを定義するエントリが特定されます。

1 つまたは 2 つのターゲットエントリごとに別の CoS スキーマを選択することの限界に近づき始めたら、実際の値を更新することをお勧めします。CoS で生成されていない実際の値が読み取られるため、より高いパフォーマンスが実現します。