ここでは、次の内容について説明します。
Web ベースの集中管理コンソールを使用して、Enterprise Server のインスタンスとクラスタを安全にリモートから設定および監視できます。コマンド行インタフェース (CLI) を使用して、プロセスをスクリプト化および自動化できます。安定した JMX API を利用して、サーバーをプログラムによって監視したり、設定の照会や設定データの変更を行えます。監視は、JMX および SNMP インタフェースを通してサポートされます。監視レベルは、OFF から「低」および「高」まで動的に変化し、これにより収集する情報の量が変化します。
アプリケーションサーバードメインを作成するときに適切なプロファイルを指定することで、Enterprise Server を特定の使用状況に対して設定および最適化することができます。
Enterprise Server には、Metro Web サービススタック (http://metro.dev.java.net) が含まれます。Metro は、Java と .NET Web サービス間の相互運用性を保証するために、重要な WS-* の標準と WS-I の標準化された相互運用性プロファイルを実装します。
Enterprise Server には、Java Business Integration (JBI) 仕様の実装が含まれます。JBI は、Server-Oriented Architecture (SOA) に従ってビジネスシステムを構築するための Java 標準です。
Enterprise Server では、次の管理ツールおよび API を使用できます。
管理コンソールは、ナビゲートしやすいインタフェースとオンラインヘルプを装備したブラウザベースのツールです。管理コンソール を使用するには、管理サーバー (ドメイン管理サーバーまたは DAS とも呼ばれる) が稼動している必要があります。管理コンソールを起動するには、管理サーバーのホスト名とポート番号がわかっていなければなりません。サーバーのポート番号は、Enterprise Server をインストールしたときに選択しています。選択していない場合は、デフォルトポートの 4848 を使用します。ユーザー名とマスターパスワードも、インストール時に指定しています。
管理コンソールを起動するには、Web ブラウザで次のように入力します。
http://hostname:port |
次に例を示します。
http://kindness.sun.com:4848 |
管理コンソールを Enterprise Server がインストールされたマシンで実行する場合は、ホスト名として localhost を指定します。
Windows 環境で管理コンソールを起動するには、「スタート」メニューから「管理コンソール」を起動します。
インストールプログラムにより、domain1 という名前のデフォルト管理ドメインがデフォルトポート番号 4848 で生成されます。また、ドメイン管理サーバー (DAS) とは分離したインスタンスも作成されます。インストール後は、管理ドメインを作成して追加できます。各ドメインには、一意のポート番号を持ったドメイン管理サーバーがそれぞれ必要です。管理コンソールの URL を指定する場合は、ドメインの管理ポート番号も指定する必要があります。
DAS とは異なるサーバー上で稼動するリモートサーバーインスタンスを管理する場合は、ノードエージェントを作成し、リモートサーバーインスタンスを容易に管理できるようにします。サーバーインスタンスの作成、起動、停止、および削除は、ノードエージェントの役割です。ノードエージェントを設定するには、コマンド行インタフェース (CLI) のコマンドを使用します。
asadmin ユーティリティーは Sun GlassFish Enterprise Server のコマンド行インタフェースです。asadmin ユーティリティーと、このユーティリティーに関連するコマンドを使用して、管理コンソールで提供されている一連の同じ管理タスクを実行します。Solaris でのデフォルトのインストールルートディレクトリは /opt/SUNWappserver です。
asadmin ユーティリティーを起動するには、as-install/bin ディレクトリに移動し、次のように入力します。
$ ./asadmin |
asadmin 内で使用可能なコマンドをリスト表示するには、次のように入力します。
asadmin> help |
シェルのコマンドプロンプトで、asadmin コマンドを次のように実行することもできます。
$ asadmin help |
コマンドの構文と例を表示するには、help のあとにコマンド名を入力します。次に例を示します。
asadmin> help create-jdbc-resource |
指定したコマンドの asadmin help 情報が、UNIX のマニュアルページの形式で表示されます。これらのマニュアルページは、HTML 形式および PDF 形式の『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 Reference Manual 』でも利用できます。
JConsole は Sun GlassFish Enterprise Server の監視に使用します。JConsole の「リモート」タブまたは「詳細」タブを使用して、Enterprise Server に接続できます。
「リモート」タブ: ユーザー名、パスワード、管理サーバーホスト、および JMS ポート番号 (デフォルトで 8686) を指定し、「接続」を選択します。
「詳細」タブ: JMXServiceURL のサービス URL (jmx:rmi:///jndi/rmi://host:jms-port/jmxrmi) を指定し、「接続」を選択します。JMXServerURL は server.log ファイルに書き込まれるほか、ドメイン作成コマンドのコマンドウィンドウに出力されます。