Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 管理ガイド

第 19 章 管理ルールの設定

この章では、定期的な管理作業の自動化、実行時のさまざまな状況に対応したアプリケーションサーバーの自己調整、および障害の発生防止による可用性の向上を目的とした管理ポリシーの設定について説明します。また、カスタマイズ可能な定義済み管理ルールである自己管理テンプレートについても説明します。

ここでは、次の内容について説明します。

管理ルールについて

管理ルールを設定すると、定期的な管理作業の自動化、実行時のさまざまな状況に対応したアプリケーションサーバーの自己調整、および障害の発生防止による可用性の向上を実現できます。管理ルールには、指定したイベントの発生時や設定したしきい値への到達時に行うアクションが含まれます。指定したイベントに基づいて修正アクションを自動的に実行できる管理ルールを設定できます。

管理ルールは、イベントとアクションの 2 つの部分から構成されます。

たとえば、イベントが EJB ロガーによって記録された SEVERE メッセージであれば、アクションによってログメッセージの内容を含むアラートを管理者に送信できます。イベントが発生すると、イベントデータが javax.management.NotificationuserData 部分の一部として渡されます。

ルールに指定したアクションは、カスタム MBean として実装する必要があります。そのため、管理ルールを設定する前に、イベント通知を受信したら適切なアクションを実行するように設計したカスタム MBean を配備してください。カスタム MBean の開発と配備については、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 Developer’s Guide』の第 14 章「Developing Custom MBeans」を参照してください。

Enterprise Server には、いくつかの便利なイベントが用意されており、通知を発行するカスタム MBean を記述することで、それらのイベントをさらに拡張できます。プロパティーを変更することにより、各イベントをさらにカスタマイズできます。

使用可能なイベントタイプは次のとおりです。

管理ルールの設定

管理コンソールで管理ルールを設定するには、次の手順に従います。


注 –

管理ルールをグローバルに有効にするには、このページで「すべての規則」にチェックマークを付けます。管理ルールがグローバルに有効になっていない場合は、どの管理ルールも実行されません。


また、個別の管理ルールを有効にするには、このページで、有効にするルールの横にあるボックスをクリックし、「有効」をクリックします。

ルールの MBean も、ターゲットで有効にする必要があります。MBean を有効にするには、「カスタム MBean」->「MBean」の順に選択します。「カスタム MBean を編集」ページで、「ターゲット」タブをクリックして「カスタム MBean ターゲット」ページにアクセスします。このページで、一部またはすべてのターゲットで MBean を有効にできます。

詳細については、オンラインヘルプを参照してください。

コマンド行から管理ルールを作成するには、create-management-rule コマンドを使用します。管理ルールのプロパティーを設定するには、get および set コマンドを使用します。管理ルールを表示および削除するには、list-management-rules および delete-management-rule コマンドを使用します。詳細については、これらのコマンドのオンラインヘルプまたは『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 Reference Manual』を参照してください。