Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 管理ガイド

PKCS#11 トークンの設定

ここでは、NSS セキュリティーツール modutil を使用して PKCS#11 トークンを設定する方法について説明します。次の手順で PKCS#11 トークンを設定します。

次のコマンドを入力します。すべて 1 行に入力してください。

modutil -dbdir AS_NSS_DB -nocertdb -force -add moduleName -libfile
 absolute_path_of_pkcs11_library -mechanisms list_of_security_mechanisms

ここで AS_NSS_DB は NSS データベースのディレクトリになり、ドメイン管理サーバー (DAS) を使用する場合には AS_DOMAIN_CONFIG と同じになります。

たとえば、ハードウェアアクセラレータトークンを設定するには、次のように入力します。すべて 1 行に入力してください。

modutil -dbdir AS_NSS_DB -nocertdb -force -add "Sun Crypto Accelerator" -libfile
 /opt/SUNWconn/crypto/lib/libpkcs11.so -mechanisms RSA:DSA:RC4:DES

この例のハードウェアアクセラレータは SCA–1000 暗号化アクセラレータです。対応する PKCS#11 ライブラリは、デフォルトでは /opt/SUNWconn/crypto/lib/libpkcs11.so にあります。

mechanisms は、トークンで利用可能な暗号化メカニズムの完全なリストにしてください。利用可能な暗号化メカニズムの一部だけを使用する方法については、「J2SE 5.0 PKCS#11 プロバイダの設定」を参照してください。サポートされるメカニズムの一覧については、NSS セキュリティーツールの Web サイト (http://www.mozilla.org/projects/security/pki/nss/tools) で modutil のドキュメントを参照してください。

次の例では、トークンのインストール時に指定したトークン名がmytoken であるとします。

ハードウェアアクセラレータが正しく設定されていることを確認するには、次のコマンドを入力します。

modutil -list -dbdir AS_NSS_DB

標準出力表示は次のようになります。


Using database directory /var/opt/SUNWappserver/domains/domain1/config ...

Listing of PKCS#11 Modules
-----------------------------------------------------------
  1. NSS Internal PKCS#11 Module
         slots: 2 slots attached
        status: loaded

         slot: NSS Internal Cryptographic Services                            
        token: NSS Generic Crypto Services

         slot: NSS User Private Key and Certificate Services                  
        token: NSS Certificate DB

  2. Sun Crypto Accelerator
        library name: /opt/SUNWconn/crypto/lib/libpkcs11.so
         slots: 1 slot attached
        status: loaded

         slot: Sun Crypto Accelerator:mytoken
        token: mytoken
-----------------------------------------------------------