Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 クイックスタートガイド

管理ツール

管理者が複数のホストで実行されるサーバーインスタンスとクラスタを管理できるように、Enterprise Server は次のツールを提供します。

これらのツールは「ドメイン管理サーバー」と呼ばれるサーバーに接続します。このサーバーは、すべての管理タスクに介在する特別に指定されたインスタンスです。ドメイン管理サーバー (DAS) は、使用するインタフェースに関係なく、管理コマンドを検証し、実行するためのセキュリティーで保護された単一のインタフェースを提供します。

「ドメイン」とは、設定データ、配備されたアプリケーション、指定された管理者によるマシンの集合体です。ドメイン定義は、複数のアプリケーション、スタンドアロンのインスタンス、およびクラスタの動作を記述し、その制御を可能にし、複数のマシンに配布することができます。DAS をインストールすると、domain1 という名前のデフォルトドメインが常にインストールされます。このマニュアルでは、デフォルトドメインを使用します。

Enterprise Server は管理コンソールに加えて、管理機能を実行するためのさまざまなコマンド行ツールを提供しています。ツールを起動するには、コマンドウィンドウでツールの名前を入力します。表 1–1 に、ツール名 (左列) とそれぞれの説明 (右列) を示します。

表 1–1 コマンド行ツール

ツールの名前 

説明 

appclient

アプリケーションクライアントコンテナを起動し、アプリケーション JAR (Java アーカイブ) ファイルにパッケージ化されたクライアントアプリケーションを呼び出します。 

asadmin

Enterprise Server ソフトウェアを設定するためのサブコマンドのセットを提供する Enterprise Server 管理ツールを起動します。  

asant

Jakarta Ant ツールを起動して、反復性のある開発および配備タスクを自動化できるようにします。 

asapt

Java EE 注釈付きの Java ソースをコンパイルします。wsimport コマンドがこのツールから自動的に呼び出されます。

asupgrade

Enterprise Server ソフトウェアをアップグレードするための Enterprise Server 管理ツールです。 

capture-schema

データベースからスキーマ情報を抽出し、サーバーでコンテナ管理による持続 (CMP) に利用できるスキーマファイルを生成します。 

jspc

JSP ページをコンパイルします。 

package-appclient

アプリケーションクライアントのコンテナライブラリおよび JAR ファイルをパッケージ化します。 

schemagen

Java クラスで参照する名前空間ごとにスキーマファイルを作成します。 

verifier

DTD を使用して Java EE 配備記述子を検証します。 

このツールには、グラフィカルユーザーインタフェースもあります。GUI を表示するには、-u オプションを指定します。

一部の Windows システムでは、同じ名前のドライバベリファイアユーティリティーを起動します。Enterprise Server の verifier を起動するには、as-install/bin ディレクトリから操作する必要があります。

wscompile

サービス定義インタフェースを取得して、JAX-RPC 用のクライアントスタブまたはサーバー側スケルトンを生成します。または、指定したインタフェース用の WSDL (Web Services Description Language) 記述を生成します。 

wsdeploy

JAX-RPC を使用する Web サービスアプリケーションの、実装に固有ですぐに配備できる WAR ファイルを生成します。 

wsgen

Web サービスエンドポイントクラスを読み取り、Web サービスの配備と呼び出しに必要なすべてのアーティファクトを生成します。 

wsimport

SEI (サービスエンドポイントインタフェース)、サービス、wsdl:fault および soap:headerfault タグからマップされた例外クラス、wsdl:message タグから派生した非同期応答 Bean、JAXB 生成値型などの JAX-WS ポータブルアーティファクトを生成します。

xjc

ソース XML スキーマを Java プログラミング言語の JAXB コンテンツクラスの集合に変換またはバインドします。 


注 –