Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 クイックスタートガイド

HADB インストール前の手順

この手順は、最も一般的なインストール前のタスクを取り扱います。HADB をインストールするための前提条件、ネットワーク冗長性の設定、ファイルシステムのサポートなど、その他のインストール前のトピックについては、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 高可用性 (HA) 管理ガイド』の第 10 章「高可用性 (HA) データベースのインストールと設定」を参照してください。

このセクションで推奨されるシステム設定値は、最大 6 個の HADB ノードを実行するために十分なものであり、共有メモリーを使用するシステム上のその他のアプリケーションについては考慮されていません。

ProcedureHADB に対応するようにシステムを設定するには

  1. root ユーザーとしてアクセスします。

  2. 共有メモリーおよびセマフォーに関連する変数を定義します。

    • Solaris の場合:

      1. /etc/system ファイルに次の行を追加します。次の行がコメントとしてファイル内にある場合は、それらのコメントを解除し、値が次の値と一致していることを確認します。

        set shmsys:shminfo_shmmax=0x80000000

        set shmsys:shminfo_shmseg=36

        set semsys:seminfo_semmnu=600

        shminfo_shmmax をシステムの合計メモリーに設定します (16 進数の表記では、示されている値 0x80000000 が 2G バイトのメモリーを表す)。

        seminfo_* 変数がすでに定義されている場合は、示されている容量でそれらを増分します。seminfo_semmni seminfo_semmns のデフォルト値は変更する必要はありません。shminfo_shmeg 変数は Solaris 8 以降は使用されなくなりました。

      2. 次のコマンドを使用して再起動します。

        sync; sync; reboot

    • Linux の場合:

      1. /etc/sysctl.conf ファイルに次の行を追加します。次の行がコメントとしてファイル内にある場合は、それらのコメントを解除します。マシン上の物理メモリー量に値を設定します。この値は、10 進数のバイト数で指定します。たとえば、物理メモリーが 2G バイトのマシンの場合は、次のように指定します。

        echo 2147483648 > /proc/sys/shmmax

        echo 2147483648 > /proc/sys/shmall

      2. 次のコマンドを使用して再起動します。

        sync; sync; reboot

    • Windows の場合: システム設定は特に必要ありません。

  3. スタンドアロンの Enterprise Server をインストールするときに既存の JDK ソフトウェアを使用した場合は、JDK バージョンを確認します。

    HADB では Sun JDK 1.4.1_03 以上が必要です (JDK バージョンの最新情報は、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 リリースノート』を参照)。インストールされているバージョンをチェックし、まだ行なっていない場合は、JDK がインストールされているディレクトリに JAVA_HOME 環境変数を設定します。

  4. 再起動後、必要に応じてドメイン、Web Server、およびノードエージェントを再起動します。

    ドメインを再起動するには、asadmin start-domain domain1 コマンドを使用します。

    Web サーバーを再起動するには、web_server_install_dir/https- hostname で起動プログラムを実行します。

    ノードエージェントを再起動するには、asadmin start-node-agent hostname コマンドを使用します。hostname 変数を、Enterprise Server を実行するホスト名に置き換えます。