Sun GlassFish Enterprise Server v2.1.1 管理ガイド

第 2 章 Java Business Integration

Java Business Integration (JBI) は、JSR 208 仕様 の実装です。これは、Java Community Process (JCP) の下でサービス指向アーキテクチャー (SOA) を実装する方法として開発された標準です。

JBI は、Web Services Description Language (WSDL) 2.0 に直接基づいたサービスモデルを使用して相互に作用するプラグインコンポーネントのための環境を定義します。これらのプラグインコンポーネントは、サービスプロバイダ、サービスコンシューマ、またはその両方として機能します。

JBI 実行環境の主要コンポーネントおよびそれらのライフサイクル状態の管理の詳細については、管理コンソールのオンラインヘルプを参照してください。JBI コマンドの使用方法については、『Sun GlassFish Enterprise Server v2.1.1 Reference Manual』を参照してください。

JBI 環境

次の各節で、JBI 環境の主要コンポーネントについて説明します。

JBI コンポーネント

サービスエンジン

サービスエンジンは、ローカルサービス (つまり、JBI 環境内部のサービス) を提供し、ローカルまたはリモートサービスを消費するコンポーネントです。

バインディングコンポーネント

バインディングコンポーネントは、JBI 環境の外部にあるコンシューマまたはプロバイダのプロキシです。バインディングコンポーネントは、通常、FTP、JMS、SMTP などの標準的な通信プロトコル、または SAP や webSphereMQ などの外部サービスの呼び出しに基づいています。

JBI コンポーネントには、次のライフサイクル状態があります。

JBI ランタイムは、JBI コンポーネントのライフサイクル状態を持続します。サーバーをシャットダウンしてから再起動すると、JBI コンポーネントは Enterprise Server がシャットダウンした時点の状態に戻ります。


注 –

JBI ランタイムは、JBI コンポーネントの「適切な」状態に戻ろうとします。たとえば、JBI コンポーネントを起動しようとしたが、コンポーネント内のエラーのために起動しなかったとします。Enterprise Server を再起動すると、JBI ランタイムはコンポーネントの起動を再試行します。


JBI コンポーネントに対して次の操作を実行できます。詳細な手順については、管理コンソールにログオンし、JBI ノードに移動して、「コンポーネント」をクリックし、次に「ヘルプ」をクリックしてください。

JBI コンポーネントロガー

管理コンソールを使用して、JBI コンポーネントのログ レベルを管理できます。JBI コンポーネントの中には、複数のロガーを提供するものや、ロガーを提供しないものもありますが、コンポーネント全体では常に 1 つのロガーレベルが表示されます。ただし、ロガーレベルの設定が有効になるのは、コンポーネントがデフォルトの名前に基づいてロガーを実装している場合だけです。ログレベルの指定に関しては、JBI コンポーネントのプロバイダから提供されるドキュメントもあわせて参照してください。


注 –

JBI コンポーネントのログレベルは、多くの場合、JBI ロガーなどの親ロガーから継承されます。親のログレベルを表示および設定するには、開発者プロファイルを持つドメインの場合、管理コンソールで「アプリケーションサーバー」パネルを選択します。次に、Enterprise Server パネルの「ログ」タブを選択し、「ログレベル」タブを選択します。JBI モジュールのドロップダウンリストで親の JBI ログレベルの表示および設定を行います。


サービスアセンブリ

サービスアセンブリは、アプリケーションのために特定のサービスを共同で提供または消費するターゲットコンポーネントをプロビジョニングするサービスユニットの集合です。通常、サービスアセンブリは開発ツール環境 (NetBeans Enterprise Pack で提供される環境など) で作成されます。

サービスアセンブリには、次のライフサイクル状態があります。

JBI ランタイムは、サービスアセンブリのライフサイクル状態を持続します。Enterprise Server をシャットダウンしてから再起動すると、サービスアセンブリは Enterprise Server がシャットダウンした時点の状態に戻ります。


注 –

JBI ランタイムは、サービスアセンブリの「適切な」状態に戻ろうとします。たとえば、サービスアセンブリを起動しようとしたが、サービスアセンブリ内のエラーのために起動しなかったとします。Application Server を再起動すると、JBI ランタイムはサービスアセンブリの起動を再試行します。


サービスアセンブリに対して次の操作を実行できます。詳細な手順については、管理コンソールにログオンし、JBI ノードに移動して、「サービスアセンブリ」をクリックし、次に「ヘルプ」をクリックしてください。

共用ライブラリ

共用ライブラリは、1 つのコンポーネントに占有されない Java クラスを提供し、通常は複数の JBI コンポーネントによって共有されます。たとえば、Java EE サービスエンジンには WSDL 共用ライブラリが必要です。

共用ライブラリに対して次の操作を実行できます。詳細な手順については、管理コンソールにログオンし、JBI ノードに移動して、「共用ライブラリ」をクリックし、次に「ヘルプ」をクリックしてください。

JBI 記述子

サービスアセンブリ、JBI コンポーネント、および共用ライブラリの記述子ファイル (jbi.xml) は、次の情報を提供します。