この章では、Oracle JRockit JDK環境の設定プロセスについて説明します。
この付録の内容は以下のとおりです。
JRockit JDKは、Oracle JRockit Mission Control、Oracle JRockit Real Time、Oracle WebLogic Serverなどの複数のOracle製品に含まれています。このため、これらの製品をインストールするとJRockit JDKがインストールされます。詳細については、特定のOracle製品のインストール・ガイドを参照してください。
複数の環境変数がWindows上のJRockit JVMの操作を制御します。これらの環境変数が機能するためには、PATH
環境変数がJavaのインストール・ディレクトリを指す必要があります。
set PATH=java_installation_directory\bin;%PATH%
Linux環境を最新の状態に保ち、JRockit JDKの実行時にはオラクルがサポートするリリースがインストールされている必要があります。
JRockit JDKがテスト済のLinuxリリースの一覧については、次の場所にある「Oracle JRockit JDK Supported Configurations」を参照してください。http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
Linuxインストールの正しいパスを次に示します。
export PATH=java_installation_directory/bin:$PATH
glibcライブラリがIA32上のLinuxに対してインストールされているかの確認
Linux IA32でJRockit JVMを実行する際、i686アーキテクチャ用にコンパイルされたglibc
ライブラリを使用するようにJVMを設定する必要があります。設定しないと、JRockit JVMがフリーズまたはクラッシュする可能性があります。
次のコマンドを実行して、どのglibc
ライブラリがインストールされているかを確認します。
rpm -q --queryformat '\n%{NAME} %{VERSION} %{RELEASE} %{ARCH}\n' glibc
chroot(3)環境での実行時に/procファイル・システムがマウントされているかの確認
一部のLinuxバージョンでは、chroot(3)
環境での実行時に/proc
ファイル・システムがマウントされません。これにより、JRockit JVMが不安定になったり、クラッシュすることがあります。JVMおよび一部のLinuxライブラリは/proc
ファイル・システムからハードウェア・プラットフォームに関する情報にアクセスする必要があるためです。
/proc
ファイル・システムがマウントされているかどうかを確認するには、chroot(3)
環境でコマンドラインからシェル・コマンドgetconf _NPROCESSORS_CONF
を実行します。使用しているシステムの正しいプロセッサ数がコマンドによって返されない場合は、JRockit JVMを実行する前に/proc
ファイル・システムをマウントする必要があります。
Solarisインストールの正しいパスを次に示します。
export PATH=java_installation_directory/bin:$PATH
Oracle JRockit JDK R28.xは、64ビットのSPARCシステムのみでSolarisに対応してるので注意してください。