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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの保護
11g リリース1(10.3.4)
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3 デフォルト・セキュリティ構成のカスタマイズ

以下の節では、新しいセキュリティ・レルムを作成することによって、デフォルトのセキュリティ構成をカスタマイズする方法について説明します。

セキュリティ・プロバイダの構成の詳細は、第4章「WebLogicセキュリティ・プロバイダの構成」第5章「認証プロバイダの構成」を参照してください。

セキュリティ・データの新しいセキュリティ・レルムへの移行については、第8章「セキュリティ・データの移行」を参照してください。

デフォルト・セキュリティ構成をカスタマイズする理由

WebLogic Serverのセキュリティの構成と管理を簡素化するために、デフォルトのセキュリティ構成が用意されています。デフォルト・セキュリティ構成では、myrealmがデフォルト(アクティブ)セキュリティ・レルムとして設定され、WebLogic裁決、認証、IDアサーション、資格証明マッピング、証明書パス、XACML認可、およびXACMLロール・マッピングの各プロバイダがセキュリティ・プロバイダとしてセキュリティ・レルムに定義されています。

以下のいずれかを行う場合、デフォルト・セキュリティ構成をカスタマイズします。

セキュリティ・レルムで様々なタイプのセキュリティ・プロバイダを構成する方法については、第4章「WebLogicセキュリティ・プロバイダの構成」第5章「認証プロバイダの構成」を参照してください。

デフォルト・セキュリティ構成をカスタマイズする最も簡単な方法は、デフォルト・セキュリティ・レルム(myrealm)にセキュリティ・プロバイダを追加することです。しかしOracleではこの方法ではなく、完全に新しいセキュリティ・レルムを作成して、デフォルト・セキュリティ構成をカスタマイズすることをお薦めします。このようにすると、デフォルト・セキュリティ構成を簡単に元に戻せる状態が保たれます。作成した新しいレルムにセキュリティ・プロバイダを構成し、既存のデフォルト・レルムからユーザーやグループなどのセキュリティ・データを移行してから、新しいセキュリティ・レルムをデフォルト・レルムとして設定します。「新しいセキュリティ・レルムの作成と構成: 主な手順」を参照してください。

新しいセキュリティ・レルムを作成する前に

新しいセキュリティ・レルムを作成する前には、以下のことを決定する必要があります。

詳細は、Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプの新しいセキュリティ・レルムの構成に関する項を参照してください。

新しいセキュリティ・レルムの作成と構成:主な手順

新しいセキュリティ・レルムを作成するには:

  1. セキュリティ・レルムの名前を定義し、構成オプションを設定します。『Oracle WebLogic Server管理コンソール・ヘルプ』新しいセキュリティ・レルムを作成する前に、および新しいセキュリティ・レルムの構成に関する項を参照してください。

  2. セキュリティ・レルムで必要なセキュリティ・プロバイダを構成します。有効なセキュリティ・レルムには、認証プロバイダ、認可プロバイダ、裁決プロバイダ、資格証明マッピング・プロバイダ、ロール・マッピング・プロバイダ、および証明書パス・ビルダーが必須です。第4章「WebLogicセキュリティ・プロバイダの構成」第5章「認証プロバイダの構成」を参照してください。

  3. 必要に応じて、IDアサーション、監査、および証明書レジストリ・プロバイダを定義します。第4章「WebLogicセキュリティ・プロバイダの構成」第5章「認証プロバイダの構成」を参照してください。

  4. 新しいセキュリティ・レルムでデフォルト認証プロバイダ、認可プロバイダ、資格証明マッピング・プロバイダ、またはロール・マッピング・プロバイダ、または証明書レジストリを構成した場合は、組込みLDAPサーバーの設定が適切であるかどうかを検証してください。第9章「組込みLDAPサーバーの管理」を参照してください。

  5. 必要に応じて、セキュリティ・レルムのWebLogic認証プロバイダとLDAP認証プロバイダのパフォーマンスを向上させるためのキャッシュを構成します。「WebLogic認証プロバイダとLDAP認証プロバイダのパフォーマンスの向上」を参照してください。

  6. 新しいセキュリティ・レルム内のWebLogicリソースをセキュリティ・ポリシーで保護します。セキュリティ・ポリシーの作成手順にはいくつかの段階があり、様々なオプションが用意されています。この手順について理解を深めるには、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverロールおよびポリシーによるリソースの保護に目を通してください。WebLogic Serverのデプロイメントに対するセキュリティを完全に構成するには、前述のマニュアルと『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの保護』を併読する必要があります。

  7. 新しいセキュリティ・レルムで、既存のセキュリティ・レルムに定義されたセキュリティ・データ(ユーザーとグループ、ロールとポリシー、および資格証明マップ)も有効にする場合、既存のレルムからセキュリティ・データをエクスポートして新しいセキュリティ・レルムにインポートできます。第8章「セキュリティ・データの移行」を参照してください。

  8. ロック・アウト属性を設定することによって、新しいセキュリティ・レルムのユーザー・アカウントを辞書攻撃から保護します。「ユーザー・アカウントの保護」を参照してください。

  9. 新しいレルムをWebLogic Serverドメインのデフォルト・セキュリティ・レルムとして設定します。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプのデフォルト・セキュリティ・レルムの変更に関する項を参照してください。


    注意:

    WebLogic Scripting ToolまたはJava Management Extensions (JMX) APIを使用して新しいセキュリティ構成を作成することもできます。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Scripting Tool』を参照してください。