Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B63027-01 |
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この章では、Oracle Business Intelligenceソフトウェアをインストールする前に知っておく必要のある情報について説明します。この章には次の項目があります。
ハードウェアとソフトウェアの要件、プラットフォーム、データベースおよびその他の情報の詳細は、システム要件と動作保証のドキュメントを参照してください。いずれのドキュメントもOracle Technology Network (OTN)から入手できます。
このシステム要件のドキュメントには、ハードウェアおよびソフトウェア要件、最低ディスク領域およびメモリー要件、および必須のシステム・ライブラリ、パッケージまたはパッチなどの情報が記載されています。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm
この動作保証のドキュメントには、サポートされているインストール・タイプ、プラットフォーム、オペレーティング・システム、データベース、JDKおよびサードパーティ製品が記載されています。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
インストールを実行する前に、システム要件および動作保証のドキュメントを読み、インストールする製品の最小インストール要件を環境が満たしていることを確認します。
このトピックでは、第2章「Oracle Business Intelligenceの推奨インストールのシナリオ」にあるインストール・シナリオを実行する前に満たしておく必要のある追加要件を示します。
Oracle Business Intelligence 11g インストーラを実行する前に、データベース内にOracle Business Intelligenceの必要なスキーマを作成しておく必要があります(データベースの強化は実行しないでください)。適切な権限とデータを持つこれらのスキーマを作成するには、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)というツールを使用します。このプロセスは、「第3.3項「リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用したデータベース・スキーマの作成」」を参照してください。
RCUを使用する前に、Oracle Fusion Middlewareのシステム要件のドキュメントのリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の要件に関する項を確認してください。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm
この項には、システムおよびコンポーネント固有のデータベースの要件に関する重要な情報が記載されています。これらの要件は、RCUを実行する前に満たしておく必要があります。
リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)はグラフィカルなツールであり、Oracle Fusion Middlewareデータベース・スキーマをデータベース内に作成して管理するために使用します。
注意: Oracle Business Intelligence Enterprise Edition、Oracle Real-Time DecisionsおよびOracle Business Intelligence Publisherがサポートするデータベースは、Oracle Database、Microsoft SQL ServerおよびIBM DB2のみです。詳細は、システム要件および前提条件に関するドキュメントを参照してください。 |
この項には、RCUに関する次のトピックがあります。
Oracle Business Intelligenceをインストールする前に、RCUを使用して、データベース内にMetadata Services (MDS)およびBusiness Intelligence Platform (BIPLATFORM)のスキーマを作成します。
RCUを使用してOracleデータベースにBIPLATFORMおよびMDSのスキーマを作成するには、DBA権限を持ち、SYSDBA
としてログインする必要があります(たとえばユーザーSYS
としてログインします)。SYSDBAロールが付与された他のデータベース・ユーザーを使用することもできますが、これはお薦めできません。SYS以外のデータベース・ユーザーを使用するには、追加の手順が必要になります。この手順は、Oracle Fusion Middlewareのシステム要件および仕様のOracleデータベースのためのRCUの要件に関する項に記載されています。
RCUを実行すると、CREATE ANY SCHEMA、ALTER ANY SCHEMA、CREATE TABLE、CREATE TABLESPACE
などを使用してデータベース・スキーマや表領域が作成されます。RCUは、system.schema_version_registry$
システム表にエントリを書き込むことによってschema_version_registry
を更新します。
組織内のサポート対象のデータベースにMDSスキーマがすでにインストールされている場合は、RCUを使用してMDSスキーマを再度インストールする必要はありません。Oracle Business Intelligenceのインストールでは、既存のMDSスキーマを利用できます。このオプションを選択する場合は、RCUの「コンポーネントの選択」画面でMetadata Servicesスキーマの選択を解除します。次に、Oracle Business Intelligenceのインストール時に、MDSスキーマ画面で既存のMDSスキーマの詳細情報を指定します。
ただし、Oracle Business Intelligenceの各システム(BIドメイン)では、専用のBIPLATFORMスキーマが必要になります。複数のシステムで同じデータベースを共有することは可能ですが、同じBIPLATFORMスキーマは共有できません。したがって、個々のOracle Business Intelligenceシステム(BIドメイン)をインストールする前に、RCUを実行してBIPLATFORMスキーマおよびMDSスキーマ(MDSスキーマが存在していない場合)をインストールする必要があります。たとえば、Oracle Business Intelligenceの2つのシステムをインストールする場合は、RCUを実行して必要なスキーマを2回(各システムに1つ)インストールする必要があります。
Oracle Business Intelligenceシステムのスケールアウトではこの要件は適用されません。スケールアウトした(クラスタ化)システムでは、Oracle Business Intelligenceクラスタのプライマリ・ノードをインストールする前に、1回だけRCUを実行してデータベース・スキーマをインストールします(このときにクラスタのBIドメインが作成されます)。スケールアウト時にインストールする追加のOracle Business Intelligenceノードは、このドメインのメンバーになるので同じスキーマのセットを使用します。
IBM DB2データベースでリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用する場合は、RCUで作成したデータベース・スキーマにDataDirect ODBCドライバを使用するために必要な権限があることを確認します。これらの権限が設定されていないと、Oracle BI SchedulerからOracle BI Schedulerの表への問合せができないので、Oracle BI Schedulerを起動できません。次の場所にあるDataDirectドライバのマニュアルで、適切な権限を確認できます。
http://www.datadirect.com/docs/public/tutorials/Connect-for-ODBC/odbcdb2bind.pdf
また、RCUを使用してLinux環境でIBM DB2データベースにBIPLATFORMスキーマとMDSスキーマをインストールする場合は、次の点に留意してください。
スキーマ名が8文字以下であることを確認します。
注意: BIPLATFORMスキーマ名とMDSスキーマ名には、同じ接頭辞を使用する必要があります。 |
たとえば、接頭辞としてdevを使用する場合は、デフォルトのスキーマ名dev_BIPLATFORMを8文字以下になるように編集する必要があります。接尾辞は短くしてもかまいませんが、接頭辞は両方のスキーマ名で同一にする必要があります。スキーマ名を編集するには、それをクリックして編集可能なフィールドにします。
スキーマ名が9文字以上であると、パスワードを入力するページでRCUから「有効なユーザー名またはパスワードを入力してください。」というエラーが返されます。DB2のインスタンスのユーザーが、RCUで入力したものと同じパスワードを使用していない場合も同じエラーが返されます。
一時表領域の名前にも文字数の制限が設けられていることがあります。BIPLATFORM表領域名が長すぎる場合は、短い名前を使用して表領域を新規作成する方法を『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』で参照してください。MDSスキーマで使用している表領域を使用することもできます。
RCUによって作成されるユーザーには次の権限が付与されます。
resource
connect
create sequence
RCUの使用の詳細は、Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティ・ユーザーズ・ガイドのリポジトリ作成ユーティリティの概要に関する項を参照してください。
RCUは、専用のインストールCD-ROMのbin
ディレクトリ、またはOracle Technology Network (OTN)の次の場所にある.zipファイルによって提供されます。
http://www.oracle.com/technology/software/products/middleware/htdocs/111110_fmw.html
「Required Additional Software」の表までスクロールし、使用しているオペレーティング・システムおよびOracle Business Intelligenceのバージョンに対応したRCUパッケージをダウンロードします。たとえば、LinuxにOracle Business Intelligence 11g リリース1 11.1.1.5.0をインストールする場合は、RCU 11.1.1.5.0 for Linuxをダウンロードします。
.zipファイルをダウンロードしたら、その内容を任意のディレクトリに展開します。このディレクトリをRCU_HOME
ディレクトリと呼びます。
注意: 空白文字を使用した名前のディレクトリにRCUの.zipファイルを解凍しないでください。 |
RCUは、Linux用とWindows用の両方で32ビット・オペレーティング・システム用と64ビット・オペレーティング・システム用が用意されています。Linux用RCUとWindows用RCUのどちらを使用しても、サポート対象のデータベースにスキーマを作成できます。
RCUは、ローカル(CD-ROMまたはRCU_HOME
)とリモートのいずれでも実行可能です。データベース・サーバーへのコンポーネントのインストールがアプリケーション管理者に許可されていない場合は、CDから直接RCUを起動できます。
RCUを使用してOracle Business Intelligenceのスキーマを作成するには、次の手順を実行します。
次のいずれか1つを実行します。
RCUの.zipファイルをダウンロードして展開している場合は、RCU_HOME
内のbin
ディレクトリにアクセスします。
RCUのCD-ROMを入手している場合は、コンピュータにCD-ROMを挿入し、bin
ディレクトリにアクセスします。
次の手順でRCUを起動します。
UNIX:
./rcu
Windows:
rcu.bat
「ようこそ」画面が表示されます。
「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。「リポジトリの作成」画面が表示されます。
「リポジトリの作成」画面で、「作成」を選択し、「次へ」をクリックします。「データベース接続の詳細」画面が表示されます。
「データベース接続の詳細」画面で、システムのデータベースの種類を選択します。これは、Oracle Business Intelligenceのスキーマの作成先とするデータベースです。RCUがデータベースに接続するために必要となる資格証明を入力します。
「次へ」をクリックします。「前提条件チェック」画面が表示されます。エラーが発生せずにチェックが完了したら、「OK」をクリックして画面を閉じ、「コンポーネントの選択」画面に進みます。
「コンポーネントの選択」画面の上部付近で、「接頭辞の新規作成」を選択します。デフォルトの接頭辞はDEV
です。必要に応じて別の接頭辞を指定できます。
Oracle Business Intelligence 11g インストーラによって、prefix_schemaname
の形式でスキーマ名が自動的に作成されます。たとえば、接頭辞としてBI
を指定すると、Oracle Business Intelligence 11g インストーラによって、BI_BIPLATFORM
という名前のスキーマが作成されます。
重要! この画面に表示されるこれらのスキーマ名および接頭辞の値を書き留めておいてください。以降のインストール・プロセスで製品を構成する際に、これらの情報が必要になります。
Business Intelligenceコンポーネント・グループの横にあるプラス記号(+)をクリックします。次に、Business Intelligenceプラットフォームをクリックし、その横にチェック・マークが表示されるようにします。この操作を行うと、「Metadata Services」(MDS)スキーマが自動的に選択されます(「AS共通スキーマ」グループの下にあります)。このスキーマはOracle Business Intelligenceでも必要です。
Oracle Business Intelligenceで使用するための別のMDSスキーマがすでにインストールされている場合は、「Metadata Services」チェック・ボックスの選択を解除し、メッセージ・ボックスに表示される警告メッセージは無視します。
「Oracle ASリポジトリ・コンポーネント」チェック・ボックスはクリックしないでください。このチェック・ボックスを選択すると、Oracle Business Intelligenceでは不要な他の多くのスキーマもインストールするようにRCUが構成されます。
「次へ」をクリックします。「前提条件チェック」画面が表示されます。エラーが発生せずにチェックが完了したら、「OK」をクリックして画面を閉じ、「スキーマ・パスワード」画面に進みます。
「スキーマ・パスワード」画面で、「すべてのスキーマに同じパスワードを使用」を選択し、スキーマのパスワードを入力し、確認します。
「次へ」をクリックして「表領域のマップ」画面に進みます。
「表領域のマップ」画面で、スキーマの名前を確認します。
「次へ」をクリックして、スキーマの表領域を作成します。エラーが発生せずに表領域が作成されたら、「OK」をクリックして画面を閉じ、「サマリー」画面に進みます。
「サマリー」画面で「作成」をクリックします。「作成」画面が表示され、RCUによってスキーマが作成されます。エラーが発生せずにスキーマが作成されたら、「完了サマリー」画面が表示されます。
「完了サマリー」画面で、「閉じる」をクリックします。