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Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス) Oracle Solaris 10 8/11 Information Library (日本語) |
パート II ネットワークファイルシステムへのアクセス (トピック)
6. ネットワークファイルシステムへのアクセス (リファレンス)
これまでのリリースには、FTP サービスの変更点がいくつか含まれています。この変更には、FTP サーバーの機能強化や、ftpcount、ftpwho、ftp コマンドの変更などが含まれます。
FTP サーバーの機能強化により、スケーラビリティーと転送のロギングが向上しました。これらのオプションの説明は、「多忙なサイトにおける構成についてのヒント」と、ftpaccess(4) のマニュアルページに挙げられています。次に、具体的な変更点を示します。
sendfile() 関数により、バイナリダウンロードを行う
ftpaccess ファイルでサポートされる新機能
flush-wait により、ダウンロードまたはディレクトリ表示の最後の動作を制御する
ipcos により、制御接続またはデータ接続の「IP CoS (サービスクラス)」を設定する
passive ports を設定し、待機する TCP ポートをカーネルに選択させることができる
quota-info により、割り当て情報を取得できる
recvbuf により、バイナリ転送に使用される受信 (アップロード) バッファーサイズを設定する
rhostlookup により、リモートホスト名検索の許可または拒否を設定する
sendbuf により、バイナリ転送に使用される送信 (ダウンロード) バッファーサイズを設定する
xferlog により、転送ログエントリの書式をカスタマイズする
-4 オプションを指定すると、スタンドアロンモードで稼働している FTP サーバーは IPv4 ソケットを使用した接続だけを待機する
また、このリリースでは ftpcount と ftpwho に -v オプションが追加されました。このオプションは、仮想ホスト ftpaccess ファイルに定義されている FTP サーバークラスのユーザー数とプロセス情報を表示するものです。詳細は、ftpcount(1) と ftpwho(1) のマニュアルページを参照してください。
このリリースでは、FTP クライアントとサーバーは Kerberos をサポートするようになりました。詳細は、ftp(4) のマニュアルページと、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「Kerberos ユーザーコマンド」を参照してください。
ftp コマンドは変更されました。デフォルトでは、Solaris FTP サーバーに接続された Solaris FTP クライアントは、クライアントに対して ls コマンドが発行されるとディレクトリとプレーンファイルの一覧を表示します。FTP サーバーが Solaris OS で稼働していない場合は、ディレクトリは表示されない可能性があります。Solaris 以外の FTP サーバーに接続している場合に Solaris のデフォルト動作が起きるようにするには、Solaris クライアントごとに /etc/default/ftp ファイルを適宜編集します。個々のユーザーについてこの変更を行うには、FTP_LS_SENDS_NLST 環境変数を yes に設定します。詳細は、ftp(4) のマニュアルページを参照してください。
ftpd デーモンは、サービス管理機能によって管理されます。このサービスに関する有効化、無効化、再起動などの管理アクションは svcadm コマンドを使用して実行できます。すべてのデーモンのサービスの状態は、svcs コマンドを使用して照会することができます。サービス管理機能の概要については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 18 章「サービスの管理 (概要)」を参照してください。