Oracle Solaris OS でのネットワークプログラミング

この節では、遠隔手続き呼び出しの作成、システム管理エージェントのプログラミング、および Web ベースのエンタープライズ管理アプリケーションの開発について説明します。

遠隔手続き呼び出しの作成

Oracle Solaris OS では、遠隔手続き呼び出し (RPC) 作成に ONC+ 分散サービスを利用できます。『ONC+ 開発ガイド』では、Sun で開発された ONC+ 分散サービスについて説明します。

ONC+ テクノロジは、次のテクノロジ、サービス、およびツールから構成されます。

• 遠隔手続き呼び出し (RPC)。

• RPC アプリケーションをトランスポート層に依存しないための遠隔手続き呼び出し (TI-RPC)。

• アーキテクチャーに依存しないデータ表現の仕様である外部データ表現 (XDR)。

• Oracle Solaris 環境でのエンタープライズネーミングサービスである Network Information Services Plus (NIS+)。このサービスでは、スケーラブルでセキュリティー保護された情報ベースが利用できます。

この本には、rpcgen ツールおよび portmap ユーティリティーの情報が記載されています。RPC を使用するコード例も記載されています。

デバイス管理情報のシステム管理エージェントへの追加

システム管理エージェント (SMA) は、オープンソースの Net-SNMP エージェントに基づいて作成されています。『Solaris System Management Agent Developer’s Guide 』 には、エージェント機能の拡張を望む開発者向けの情報が記載されています。SMA 用の管理情報ベース (MIB) モジュールの作成および MIB モジュールが使用するインタフェースに関する情報も記載されています。モジュールを使用すると、特定のアプリケーション、デバイス、システム、またはネットワークが、SNMP 管理ツールを通して管理できるようになります。付録には、SEA サブエージェントをシステム管理エージェントで使用するために、Solstice Enterprise Agents ソフトウェアから移行する方法に関する情報が記載されています。

Web ベースエンタープライズ管理アプリケーションの開発

『Solaris WBEM 開発ガイド』では、Oracle Solaris Web-Based Enterprise Management (WBEM) のソフトウェア開発キット (SDK) のコンポーネントについて説明します。これらのコンポーネントを使用して、WBEM ベースのアプリケーションを開発する方法について説明します。

この本は、次の題目について説明します。

• Common Information Model (CIM) Object Manager

• WBEM クエリー言語 (WQL)

• Managed Object Format (MOF) コンパイラを使用した JavaBeans コンポーネントの作成

• WBEM セキュリティー機構