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Oracle® Enterprise Manager System Monitoring Plug-inインストレーション・ガイドfor Oracle Big Data Appliance
リリース12.1.0.4
B72445-04
 

 

Oracle Enterprise Manager

System Monitoring Plug-inインストレーション・ガイドfor Oracle Big Data Appliance

リリース12.1.0.4

B72445-04(原本部品番号:E37801-06)

2014年6月

このドキュメントでは、Enterprise Manager Cloud Control内で監視するためのOracle Big Data Applianceの設定方法について説明します。このドキュメントの内容は、次のとおりです。

1 説明

Oracle Big Data Applianceは、ソーシャル・メディア・フィード、電子メール、Webログ、写真、スマート・メーター、センサーおよび類似の装置によって生成される、大容量の非構造化データを取得および分析するよう最適化されたハードウェアおよびソフトウェアによる設計されたシステムです。

Oracle Big Data Applianceは、Oracle Exadata Database MachineおよびOracle Exalytics In-Memory Machineで動作するようエンジニアリングされ、すべてのデータ・タイプの非常に高度な分析を提供し、エンタープライズ・クラスのパフォーマンス、可用性、サポータビリティおよびセキュリティを備えています。

Oracle Big Data Applianceにインストールされた他のすべてのソフトウェア・コンポーネントは、Oracle Linuxオペレーティング・システムおよびCloudera's Distribution including Apache Hadoop (CDH)に基づいています。

Enterprise Managerで次のことが可能です。

  • Big Data Appliance Networkのコンポーネントを検出し、管理対象ターゲットとして追加します。

  • 単一ターゲットまたは個々のターゲットとしてBig Data Appliance Networkを構成するハードウェアおよびソフトウェア・コンポーネントを管理します。

  • 収集されたメトリックを調査してネットワークおよび各Big Data Applianceコンポーネントのパフォーマンスを分析します。

  • 可用性およびシステム状態に基づくアラートをトリガーします。

  • 警告およびインシデントに対応します。

2 サポートされるバージョン

Big Data Appliance for Enterprise Managerプラグインには、次の製品およびバージョンが必要です。

  • Enterprise Managerプラットフォーム、バージョン12.1.0.4 (およびそれ以前のサポートされているバージョン)

  • CDH (Cloudera's Distribution including Apache Hadoop) 5.0 (およびそれ以前のサポートされているバージョン)

  • Exadataプラグイン12.1.0.6 (およびそれ以前のサポートされているバージョン)

  • Oracle Big Data Appliance 3.0 (およびそれ以前のサポートされているバージョン)

  • Oracle Big Data Applianceプラグイン12.1.0.4

3 前提条件

Big Data Applianceプラグインをデプロイするには、次の前提条件を満たす必要があります。

  • Enterprise Manager 12.1.0.4 (またはその他のサポートされているバージョン)がインストールされ、稼働しています。Enterprise Managerは、Big Data Applianceマシンを参照できるネットワーク内の任意の場所にインストールできます。パフォーマンス上の理由から、Big Data Applianceマシンへの接続時に待機時間が最小限になるようEnterprise Managerをインストールします。

  • Oracle担当者が、Oracle Big Data Applianceハードウェアを設定済です。

  • Oracle担当者が、ラック内の18台のサーバーにOracle Big Data Appliance 3.0ソフトウェアをインストールするためにMammothユーティリティを実行済です。このユーティリティは、すべてのサーバーへの管理エージェントのインストールおよびBig Data Appliance Networkターゲットの自動検出も実行します。

    ユーティリティを実行する前に、3.1項「OMSのエージェント・イメージの同期化」で説明されているように、Oracle Management Service (OMS)に必要なプラットフォーム・エージェント・イメージがあることを確認してください。3.2項「Mammothユーティリティに関する注意事項」も参照してください。

  • Oracle Big Data Applianceプラグインは、ハードウェアを監視する場合にOracle Exadataプラグインに依存するため、Oracle ExadataプラグインがOMSにデプロイ済である必要があります。

3.1 OMSのエージェント・イメージの同期化

管理エージェントをインストールするOSがOracle Management ServiceがインストールされているOSと異なる場合、管理エージェントOSに一致するエージェント・イメージをインストールする必要があります。デフォルトでは、OMSにはインストールされるプラットフォームと同じエージェント・イメージがあります。そのため、たとえばOMSがsolaris64プラットフォームにインストールされている場合は、solaris64用のエージェント・イメージがあります。管理エージェントをlinux64プラットフォームにインストールする場合で、OMSがsolaris64プラットフォーム上にある場合は、linux64用のエージェント・イメージをOMSホストにインストールする必要があります。

自己更新機能を使用して、必須のエージェント・イメージをダウンロードおよび適用します。自己更新を効率的に使用するには、次の要件に注意してください。

  • ソフトウェア・ライブラリが構成されている必要があります。

  • MOS資格証明が設定されている必要があります。

  • 「自己更新ページ」では、リフレッシュ・エラーが発生する可能性はありません(通常、MOS資格証明の問題を指します。資格証明のリセットを試行してください)。

  • リフレッシュ・ジョブの完了を待ちます(この処理を高速化するために、「自己更新ページ」の「アクション」メニューから、「更新の確認」を選択します)。

自己更新機能を使用するには、次の手順を実行します。

  1. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。

    接続モードが成功し、最新のリフレッシュが24時間以内に発生していることを確認します。

  2. 「エージェント・ソフトウェア」をクリックし、必要なプラットフォームのイメージを選択します。

  3. 選択したエージェント・イメージをダウンロードおよび適用します。

BDAのインストールに進みます。

3.2 Mammothユーティリティに関する注意事項

Mammothユーティリティには、自動サービス・リクエスト・サポートやEnterprise Manager管理エージェントなどのオプション・サービスの追加および削除のための再構成バリエーションが含まれています。たとえば、Big Data Applianceの初期設定には管理エージェントのインストールは含まれていないため、後で再構成ユーティリティを実行してこのタスクを実行できます。その場合は、ユーティリティを実行する前にBDAプラグインをOMSでデプロイする必要があります。その場合でも、BDAの初期設定の一環として、ラック内のサーバーに管理エージェントをインストールすることをお薦めします。


注意:

『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』で説明されているように、管理エージェントをBDAの設定後にインストールすることもできます。

Mammothユーティリティを使用してクラスタを拡張すると、管理エージェントはクラスタの新規ノードに追加されます。その後、再検出によってこれらの新規ノードのロールが公開されます。さらに、次のシナリオも検討してください。

  • 同じラックのノードを追加してクラスタを拡張すると、新規ノードもDataNodeおよびTaskTrackerサービスを持つことになります。

  • 別のラックのノードを追加してクラスタを拡張すると、2番目のNameNodeサービスおよびそのフェイルオーバー・コントローラが、Zookeeperノードとともに第2ラックに移動します。

  • すべてのノードの再イメージングは、フレッシュ・インストールと似ています。停止するノードはクラスタから削除されます。

Big Data Applianceハードウェアおよびソフトウェアの設定およびMammothユーティリティの詳細は、『Oracle Big Data Applianceオーナーズ・ガイド』を参照してください。

4 OMSでのBig Data Applianceのデプロイ

Big Data Applianceプラグインのデプロイは、まずプラグインをEnterprise Managerストアからソフトウェア・ライブラリにダウロードすることです。ここから、OMSにデプロイできます。プラグインのダウンロードとデプロイの手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「プラグイン・マネージャ」を参照してください。

Mammoth再構成ユーティリティを使用して管理エージェントをBDAプラグイン設定後にインストールする場合、ユーティリティを実行する前にBDAプラグインをOMSにデプロイする必要があります。

5 クラスタ構成の変更を同期化するための再検出の実行

Mammothユーティリティで実行されるクラスタ拡張の結果、クラスタ設定の変更は自動で再検出されます。ユーザー・インタフェースでは、別の再検出方法を提供しています。次の手順に従って、クラスタ構成の変更を同期化します。次に進む前に、すべてのサービスを必ず再起動します。

クラスタ構成の変更を同期化するには、次の手順を実行します。

  1. 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。

    ターゲットの手動追加ページが表示されます。

  2. 「ガイド付きプロセスを使用してターゲットを追加(関連ターゲットも追加)」を選択します。

  3. 「ターゲット・タイプ」ドロップダウン・リストからOracle Big Data Applianceを選択し、「ガイドされた検出を使用した追加」をクリックします。

    Oracle Big Data Discoveryウィザードが開きます。

「ターゲットが見つかりません」という状態が発生した場合

再検出の実行時にクラスタ内をクリックすると、「ターゲットが見つかりません」という状態になる場合があります。これは、次のイベントをすべて実行した場合に発生する可能性があります:

  • 12.1.0.1プラグイン・リリースからアップデートした。

  • クラスタ構成を変更した。

  • 再検出を実行した。

この状態は、12.1.0.1リリース以降、クラスタ・ターゲットのネーミング規則が変更されたために発生します。回避するには、OMSクラスタ・ターゲットを削除して再検出をもう一度実行します。

5.1 Big Data Discoveryの起動

パラメータおよび様々なコンポーネントに接続するための資格証明を指定して、検出プロセスを開始します。

検出および監視パラメータ

次のように、必須フィールドに入力します。

  • 検索アイコンをクリックし、ビッグ・データ・ネットワークの任意のホストを選択します。

  • Ciscoスイッチに対するSNMPコミュニティ文字列を入力します。読取り専用文字列はpublicです。

資格証明

次の4つの資格証明のセットがまだMammothユーティリティを実行しているBDAインストール・プロセスの結果として設定されていない場合は、必要に応じて設定します。

  • ホスト・エージェント: 管理エージェント・ホームを所有する"oracle" OSアカウントの名前付き資格証明。

  • ILOMサーバー: ビッグ・データ・ネットワーク内のOracle® Integrated Lights Out Manager (Oracle ILOM)サーバー上の"root" OSアカウントの名前付き資格証明。

  • インフィニバンド・スイッチNM2: Big Data Network内のインフィニバンド・スイッチ上の"nm2user" OSアカウントの名前付き資格証明。

  • Cloudera Manager: CDHクラスタを管理するCloudera Managerの "admin"アカウントの名前付き資格証明。ウィザードのステップ3で、Cloudera Managerの構成を編集または追加することができます。

ウィザードの次のステップであるハードウェアの検出に進みます。

5.2 ビッグ・データ・ハードウェアの検出

ビッグ・データ・ハードウェアの検出ページには、ビッグ・データ・ネットワークの各Big Data Applianceに対して検出されたハードウェア・コンポーネントが表示されます。ハードウェア・コンポーネントは次のとおりです。

  • ホスト(ラック内の各18サーバーに1つ)

  • スイッチ(SunインフィニバンドおよびCiscoイーサネットの両スイッチ)

  • 統合消灯マネージャ(ILOM)サーバー

  • 電力配分装置(PDU)

すべてのコンポーネントを表示するには、「すべてを開く」メニュー項目を使用します。

管理対象ターゲットとしてのハードウェア・コンポーネントの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「Exadataターゲットおよびシステムの検出と管理」を参照してください。

資格証明の設定

これらの資格証明がまだMammothユーティリティを実行しているBDAインストール・プロセスの結果として設定されていない場合は、必要に応じて設定します。すべてまたは選択したカテゴリのコンポーネント(ホスト、ILOMサーバーおよびインフィニバンド・スイッチ)に対する資格証明を設定できます。使いやすいように、指定したタイプのすべてのコンポーネントへのアクセスに同じ資格証明を使用するのが一般的です。


注意:

複数のBig Data Appliance Networkターゲットがあり、資格証明が異なる場合、各ターゲットを検出するには、各資格証明セットを指定する必要があります。これには、異なる資格証明を持つILOMサーバーとインフィニバンド・スイッチ・ターゲットの検出も該当します。

たとえば、すべてのホストに対する資格証明を設定するには、次のようにします。

  1. 「ホスト」フォルダ(またはフォルダ内の任意のホスト)を選択します。

  2. 「資格証明の設定」メニューから「すべてのホスト」を選択します。

  3. 「資格証明の設定」ダイアログへの入力を完了し、「OK」をクリックします。

選択した項目、たとえばILOMサーバーに対する資格証明を設定するには、次のようにします。

  1. ILOMサーバー・フォルダを開きます。

  2. フォルダ内のサーバーを複数選択します。

  3. 「資格証明の設定」メニューから「選択された項目」を選択します。

  4. 「資格証明の設定」ダイアログへの入力を完了し、「OK」をクリックします。

CISCOスイッチのプロパティ

CISCOスイッチのプロパティを編集するには、次のようにします。

  1. 階層内のCiscoスイッチの表の行を選択します。

  2. 「Ciscoスイッチのプロパティ」ボタンをクリックします。

  3. プロパティの適切な値を入力して「OK」をクリックします。

PDUプロパティ

PDUスイッチのプロパティを編集するには、次のようにします。

  1. 階層内のPDUの表の行を選択します。

  2. 「PDUプロパティ」ボタンをクリックします。

  3. プロパティの適切な値を入力して「OK」をクリックします。

ウィザードの次のステップであるCloudera Managerの構成に進みます。これは省略可能な手順です。

5.3 Cloudera Managerの構成

CDHクラスタごとに、Cloudera Managerを持つことができます。Cloudera Managerページを使用して、Cloudera Managerの構成を追加または編集します。これは省略可能な手順です。

構成を編集するには、次のようにします。

  1. 表の行を選択して、「編集」ボタンをクリックします。

  2. URLおよび資格証明に適切な変更を行います。

  3. 「OK」をクリックします。

ウィザードの次のステップであるビッグ・データ・ソフトウェアの検出に進みます。

5.4 ビッグ・データ・ソフトウェアの検出

ビッグ・データ・ソフトウェアの検出ページには、ビッグ・データ・ネットワークの各Big Data Applianceに対して検出されたCDHクラスタのソフトウェア・コンポーネントが表示されます。CDHクラスタのコンポーネントは次のとおりです。

  • MapReduceはファイル・システム(HDFS)を使用してMapReduceジョブを実行するジョブ・システムです。MapReduceシステムはJobTrackerというマスター・ノードとTaskTrackerという複数のワーカー・ノードで構成されています。次世代のMapReduceであるMapReduce2 (YARN)も含まれている場合があります。YARNは、1つのリソース・マネージャと複数のノード・マネージャで構成されます。

  • HDFS (Hadoop分散ファイル・システム)高可用性は、NameNodesと呼ばれる2つのマスター・ノードとDataNodesとよばれるワーカー・ノードで構成されます。各NameNodeには、フェイルオーバー・コントローラがあります。JournalNodes(通常3個だが、それ以上の奇数個の場合もある)と、クラスタ全体のディスク領域のバランスを保つためのバランサもあります。

  • Cloudera Managerは、Hadoopの管理アプリケーションです。

  • ZooKeeperは、Hadoopの構成情報を管理する集中サービスです。

このページは情報提供のみを目的としており、検出されたソフトウェア・コンポーネント、それに関連付けられたハードウェア・コンポーネントおよびアプライアンスが表示されます。このページには実行するためのアクションはありません。

ウィザードの次のステップであるジョブの確認と発行に進みます。

5.5 検出ジョブの発行

確認ページには、すべてのハードウェア・コンポーネントに対するエージェントの監視など検出プロセスのサマリーが表示されます。結果に問題がない場合、Submitをクリックして検出されたターゲットを管理対象ステータスに昇格させます。

6 検出後の構成および確認

Simple Network Management Protocol (SNMP)はデバイスの管理および監視に使用されるプロトコルで、これらのデバイスの多くはルーター、スイッチなどのネットワーク・タイプのデバイスです。SNMPを使用すると、1つのアプリケーションで情報を取り出した後、基礎となるハードウェアに関わりなく、広範なシステム間に新しい情報をプッシュできます。

検出後、次の設定手順を実行して、ハードウェア・ターゲットによって生成されるSNMPアラート・トラップを監視します。

別の方法でBDAクラスタを監視する場合、これらの手順は必要ではありません。

6.1 インフィニバンド・スイッチ・ターゲットに対するSNMPの設定

インフィニバンド・スイッチにSNMPを構成し、その構成を確認するには、次の手順を実行します。

  1. URL https://<ib_switch_hostname>を使用して、rootとしてインフィニバンド・スイッチILOM Webインタフェースにログインします。


    注意:

    選択したブラウザのすべてのフィールド/値がコンソールに表示されない場合は、Internet Explorerを使用してみてください。

  2. 「構成」システム管理アクセス「SNMP」をクリックします。

  3. 次の値が設定されていることを確認します。

    State=Enabled
    Port=161
    Protocols=v1,v2c,v3
    

    変更が必要な場合は、必ず「保存」をクリックします。

  4. 「アラート管理」をクリックします。

  5. まだリストされていなければ、インフィニバンド・スイッチ・ターゲットを監視するエージェントごとに、空のアラート(宛先サマリーが0.0.0.0, snmp v1, community 'public'であるアラート)を選択し、「編集」をクリックします。次の値を入力します。

    Level = Minor
    Type = SNMP Trap
    Address = [agent server hostname]
    Destination Port = [agent port]
    SNMP Version = v1
    Community Name = public
    

    「保存」をクリックします。

  6. Enterprise Manager監視のためのインフィニバンド・スイッチのSNMP構成を確認します。

    snmpget -v 1 -c <community_string> <hostname_of_IB_switch> 1.3.6.1.4.1.42.2.70.101.1.1.9.1.1.5
    

    次に例を示します。

    $ snmpget -v 1 -c public my_IB_switch.my_company.com 1.3.6.1.4.1.42.2.70.101.1.1.9.1.1.5
    SNMPv2-SMI::enterprises.42.2.70.101.1.1.9.1.1.5 = INTEGER: 1
    

    前述のコマンドの出力としてタイムアウト・メッセージが表示された場合は、インフィニバンド・スイッチにSNMPが構成されていません。

    サブスクリプションを削除するには、次のコマンドを実行します。

    echo "set /SP/alertmgmt/rules/12 destination='0.0.0.0' destination_port=0" | spsh
    

ここで、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して、インフィニバンド・スイッチ・ターゲットに対してSNMPを設定します。

  1. (個々のスイッチではなく)IBネットワーク・ターゲットにナビゲートし、「管理」を選択します。

  2. 「IBスイッチ」ターゲット・タイプを選択し、IBスイッチ・ターゲットの1つを選択します。

  3. 「SNMPサブスクリプションの設定」コマンドを選択し、「エージェントURL」リストから、インフィニバンド・スイッチ・ターゲットを監視する管理エージェントURLを選択します。「次へ」をクリックします。

  4. インフィニバンド・スイッチの資格証明を入力します。「次へ」をクリックします。

  5. 入力した詳細を確認します。追加の変更がなければ、「発行」をクリックします。

インフィニバンド・スイッチ・ターゲットの監視エージェントとバックアップ監視エージェントの両方に対して、手順1から5を実行します。

6.2 Enterprise Manager監視用ILOMサーバーSNMPの設定

ILOMサーバー・ターゲットは、SNMPトラップとして受信された個々のサーバーに対する多数のディスク障害アラートを表示する役割を持ちます。Enterprise Managerでこれらのトラップを受信できるように、/opt/oracle/bda/compmon/bda_mon_hw_asr.plスクリプトを実行して、ILOMサーバー・ターゲットを監視するように構成されているエージェントにSNMPサブスクリプションを構成する必要があります。

-set_snmp_subscribersパラメータを使用し、rootユーザーとしてbda_mon_hw_asr.plスクリプトを実行して、SNMPサブスクライバを追加します。次に例を示します。

# /opt/oracle/bda/compmon/bda_mon_hw_asr.pl -set_snmp_subscribers "(host=hostname1.mycompany.com,port=3872,
community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444),(host=hostname2.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=12.345.67.890)"
Try to add ASR destination Host - hostname1.mycompany.com IP - 11.222.33.44 Port - 3872 Community - public From IP - 22.333.44.555
Try to add ASR destination Host - hostname2.com IP - 11.111.11.111 Port - 3872 Community - public From IP - 22.333.44.555

スクリプトは各サーバーで実行する必要があります。

  • hostの値は、サーバーに関連付けられたILOMサーバー・ターゲットを監視するように構成されたエージェントのホスト名である必要があります。

  • fromipの値は、ILOMサーバー・ターゲットと関連付けられているサーバーのIPアドレスである必要があります。

たとえば、サーバー・ターゲットbda1node01からbda1node18までを持つラックと、関連付けられたILOMサーバー・ターゲットbda1node01-cからbda1node18-cがある場合、各サーバーで1回ずつスクリプトを実行する必要があります。したがって、スクリプトは合計で18回実行することになります。

  • サーバーbda1node01では、hostおよびportの値は、ILOMサーバー・ターゲットbda1node01-cを監視するエージェントのホスト名およびポートとなり、fromipの値は、サーバー自体(bda1node01)のIPアドレスとなります。

  • サーバーbda1node02では、hostおよびportの値は、ILOMサーバー・ターゲットbda1node02-cを監視するエージェントのホスト名およびポートとなり、fromipの値は、サーバー自体(bda1node02)のIPアドレスとなる、というように続きます。

この例では、ターゲットの管理エージェントの手動選択が便利であることがよくわかります。最初の2つのサーバーが常に監視エージェントとバックアップ監視エージェントであれば、-set_snmp_subscribersパラメータに必要な値を判断できます。hostportの値は、すべてのサーバーで同じになります。

bda_mon_hw_asr.plスクリプトは、既存のSNMPサブスクリプションを上書きします。SNMPサブスクライバの設定時には、現在のサブスクライバが新しいサブスクライバ・リストに含まれていることを確認してください。

bda_mon_hw_asr.plスクリプトを使用して、-get_snmp_subscribersパラメータを使用して現在のサブスクライバ・セットを取得することが可能です。

次に例を示します。

# /opt/oracle/bda/compmon/bda_mon_hw_asr.pl -get_snmp_subscribers -type=asr

現在のリストが次のような内容であるとします。

(host=hostname1.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444),
(host=hostname2.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444)

この場合、次のコマンドを使用して新しいサブスクリプションを追加できます。

/opt/oracle/bda/compmon/bda_mon_hw_asr.pl -set_snmp_subscribers 
"(host=asrhostname1.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444),
(host=asrhostname2.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444),
(host=hostname1.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444),
(host=hostname2.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444)"

新しいサブスクライバを追加した後、-get_snmp_subscribersパラメータを使用してコマンドbda_mon_hw_asr.plスクリプトを実行して、SNMPサブスクライバのリストを取得し、新しいSNMPサブスクリプションが正常に追加されたことを確認します。次に例を示します。

# /opt/oracle/bda/compmon/bda_mon_hw_asr.pl -get_snmp_subscribers -type=asr
(host=asrhostname1.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=10.10.10.226),
(host=asrhostname2.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=10.10.10.226),
(host=hostname1.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=10.10.10.226)
,(host=hostname2.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=10.10.10.226)

Oracle ILOMサーバーの構成の確認

Oracle ILOMサーバー・ターゲットに対してアラートが正常に発行およびクリアされることを確認するには、次の手順を実行します。

  1. 管理者としてEnterprise Manager Cloud Controlコンソールにログインします。

  2. 「ターゲット」メニューから「BDA」を選択します。「ターゲット・ナビゲーション」ペインを使用して、「Oracle ILOMサーバー」ターゲットを選択します。

    選択したターゲットの現在のステータスとそこで発生したインシデントが、ILOMターゲット・ページに表示されます。

  3. 確認するILOM Serverから、手動でアラートを発生させます。クラスタ内の最初のデータベース・サーバーで、rootとして次のコマンドを実行します。

    # ipmitool -I lan -H sclczdb01-c -U root -P ilomrootpwd -L OPERATOR event PS0/VINOK deassert
    

    次のように出力されます。

    Finding sensor PS0/VINOK... ok0 | Pre-Init Time-stamp | Power Supply #0x65 | State Deasserted
    

    前述のコマンドを実行した後、数分待ってからILOMターゲット・ページをリフレッシュします。「インシデント」セクションにインシデントが表示されます。

  4. 手順3で発生させたアラートをクリアします。クラスタ内の最初のデータベース・サーバーで、rootとして次のコマンドを実行します。

     # ipmitool -I lan -H sclczdb01-c -U root -P ilomrootpwd -L OPERATOR event PS0/VINOK assert
    

    次のように出力されます。

    Finding sensor PS0/VINOK... ok    0 | Pre-Init Time-stamp | Power Supply #0x65 | State Asserted
    

    前述のコマンドを実行した後、数分待ってからILOMターゲット・ページをリフレッシュします。手順3で発生させたインシデントが、「インシデント」セクションでクリア済として表示されます。


    注意:

    手順3のアラートはテスト目的のみで発生させたものであり、実際の障害状態を反映してはいないため、このアラートは必ずクリアしてください。

  5. BDAネットワーク内の他の構成済ILOMサーバーについても繰り返します。

6.3 Ciscoイーサネット・スイッチ・ターゲットに対するSNMPの設定

Ciscoイーサネット・スイッチを監視するエージェントがスイッチをポーリングしてスイッチからSNMPアラートを受信できるように、Ciscoイーサネット・スイッチを構成する必要があります。このためには、次の手順を実行します(例のスイッチ名bda1sw-ipを、構成するCiscoイーサネット・スイッチ・ターゲットの名前で置き換えます)。

  1. TelnetまたはSSHを使用してCiscoスイッチにログインし、構成モードに入ります。BDAでは、セキュリティ上の理由でTelnetがデフォルトで無効になっています。そのため、Telnetが使用可能でない場合は、SSHをadminまたはrootユーザーで使用します。

    # ssh admin@bda1sw-ip 
    User Access Verification Password: 
    bda1sw-ip> enable
    Password:
    bda1sw-ip# configure terminal
    Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
    bda1sw-ip(config)#
    
  2. Ciscoスイッチ・ターゲットを監視するエージェントがスイッチをポーリングできるように、アクセスを有効にします。

    このコマンドの[EMagentIPaddr]は、Enterprise Managerエージェントが実行されているサーバーのIPアドレスです。指定するSNMPコミュニティは、Ciscoスイッチ・ターゲットを構成する際に指定した値と一致している必要があります。

    bda1sw-ip(config)# access-list 1 permit [EMagentIPaddr]
    bda1sw-ip(config)# snmp-server community <community_string> ro 1
    
  3. 監視エージェントを、SNMPトラップが配信される場所として設定します。指定するSNMPコミュニティは、Enterprise Manager Ciscoスイッチ管理プラグインの設定時に指定した値と一致している必要があります。

    bda1sw-ip(config)# snmp-server host <EMagentIPaddr> version 1 <community string> udp-port [EMagentRecvltListenPort]
    

    [EMagentRecvltListenPort]は、emagentまたはSnmpRecvletListenNICプロパティ値(有効になっている場合)のEMD_URLポートです。

  4. 環境モニターSNMPトラップのみを送信するように、Ciscoスイッチを構成します。

    bda1sw-ip(config)# snmp-server enable traps envmon
    
  5. 設定を確認し、構成を保存します。

    bda1sw-ip(config)# end
    bda1sw-ip# show running-config
    bda1sw-ip# copy running-config startup-config
    

Ciscoイーサネット・スイッチのSNMP構成の確認

snmpwalkコマンドライン・ユーティリティまたは同等のツールを実行して、Ciscoスイッチ構成を確認します。

次のコマンドを実行して、Ciscoスイッチからデータをフェッチして表示します。

snmpget –v 1 –c <community_string> <hostname_of_cisco_switch> 1.3.6.1.4.1.9.2.1.56.0
$ snmpget –v 2c –c <community_string> <hostname_of_cisco_switch> 1.3.6.1.4.1.9.2.1.56.0

前述のコマンドの出力としてタイムアウト・メッセージが表示された場合は、Ciscoスイッチが正しく構成されていません。

6.4 電力配分装置(PDU)ターゲットに対するSNMPの設定

Enterprise ManagerでPDUターゲットのメトリック・データが収集され、イベントが発生するように、PDUターゲットを監視するエージェントからのSNMP問合せを受け入れるようにPDUを構成する必要があります。また、PDUで様々なフェーズ値に対する適切なしきい値を設定する必要があります。

この項では、PDUを初めて構成することを想定しています。SNMPを有効にし、トラップのセクションに値を入力しておく必要があります。たとえば、別の監視エージェントIPアドレスにSNMPアクセスを許可する場合などは、トラップ・ホストの設定セクションのみを変更します。

  1. ブラウザを使用して、http://<pdu-name>にあるPDUネットワーク・インタフェースにログインします(例: http://bda1-pdu1.example.com)

  2. ネット構成をクリックし、再度ログインします。

  3. フレームのSNMPセクションに達するまで、下へスクロールします。


    注意:

    PDUのネットワーク・インタフェースは、ウィンドウ内のフレームです。このページで下へスクロールするためには、PDUフレームのスクロール・バーと、PDUへのアクセスに使用したブラウザの外部スクロール・バーが表示されている必要があります。

  4. PDUでSNMPが有効になっていない場合は、SNMP有効化チェック・ボックスを選択し、「発行」をクリックします。

  5. フレームのNMSリージョンまでスクロールします。

  6. NMSの下の行1に、次の情報を入力します。

    • IP: 最初の監視エージェントのIPアドレスを入力します

    • コミュニティ: "public"と入力します

  7. 「発行」をクリックします。

PDUしきい値設定の構成の詳細は、『Oracle Big Data Applianceオーナーズ・ガイド』のPDUのしきい値設定の構成に関する項を参照してください。

PDUのSNMP構成の確認

snmpwalkコマンドライン・ユーティリティまたは同等のツールを使用して、PDU構成を確認します。

次のコマンドを実行して、PDUからデータをフェッチして表示します。

snmpget –v 1 –c <community_string> <hostname_of_pdu> 1.3.6.1.4.1.2769.1.2.3.1.1.1.0

前述のコマンドの出力としてタイムアウト・メッセージが表示された場合は、PDUが正しく構成されていません。

7 •プラグインの検査および検証

Big Data Appliance Networkの検出とハードウェア・コンポーネントに対するSNMP設定に成功したら、次の手順を使用して、Enterprise Managerが適切にプラグイン・ターゲットを監視していることの確認と検証を行います。

  1. 「ターゲット」メニューから「ビッグ・データ・アプライアンス」を選択します。

    ビッグ・データ・ページが表示されます。

  2. 左側の「ターゲット・ナビゲーション」パネル内の検出されたターゲットを選択します。

    ビッグ・データのネットワーク・ページが表示されます。

  3. 「ターゲット・ナビゲーション」パネルで「ビッグ・データ・アプライアンス・ネットワーク」を選択し「表示」メニューで「すべて開く」を選択します。

    次のようなBig Data Appliance Networkターゲットのコンポーネントが「ターゲット・ナビゲーション」パネルに表示されます。

    • インフィニバンド・ネットワークとスイッチ

    • Cloudera Manager、ジョブ・システム(MapReduceまたはMapReduce2)、ファイル・システム(HDFS)およびZookeeperを含むCDHクラスタ

    • ホスト、ILOMサーバー、Ciscoスイッチ、電力配分装置(PDU)などのBig Data Applianceターゲット

  4. ドリルダウンして、Big Data Appliance Networkターゲット内のターゲットの可用性と状態を確認します。

    たとえば、Big Data Applianceターゲットを選択すると、各コンポーネント・タイプの数とステータス、および関連するインシデントとアラートの数に関するハードウェア・コンポーネントをまとめた概要が表示されます。すべてのCDHクラスタ・コンポーネントのステータスを表示するBDAターゲット・ホストのサマリーがあります。アプライアンス内のラック別のコンポーネント配置およびコンポーネント・タイプごとに色分けされたステータスを示す構成図もあります。

8 Big Data Applianceプラグインのアンデプロイ

プラグインのアンデプロイの手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』の「プラグイン・マネージャ」を参照してください。

9 ドキュメントのアクセシビリティについて

Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイト(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc)を参照してください。

Oracle Supportへのアクセス

Oracleサポート・サービスでは、My Oracle Supportを通して電子支援サービスを提供しています。詳細情報は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info)か、聴覚に障害のあるお客様は(http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs)を参照してください。


System Monitoring Plug-inインストレーション・ガイドfor Oracle Big Data Appliance, リリース12.1.0.4

B72445-04

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