この章では、Oracle Enterprise Manager Cloud Control (Cloud Control)を使用して、エンタープライズ内のデプロイメントを簡単に監視および管理する方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
Cloud Controlでは、エンタープライズ全体のすべての管理対象ターゲットに関する情報が収集されます。収集された構成情報は、HTTPまたはHTTPSで管理リポジトリに定期的に送信され、Cloud Controlを介してエンタープライズ全体の最新の構成情報にアクセスできます。
Cloud Controlは、Enterprise Managerで認識されたすべての管理対象ターゲットについて収集された構成情報を表示、保存、追跡、比較、検索およびカスタマイズする機能を備えています。さらに、構成トポロジ・ビューアでは、ターゲットと他のターゲットの関係がビジュアルなレイアウトで示されます。たとえば、システムのメンバーとその相互関係を表示することで、システムの構造を判断できます。
表44-1に、ターゲット・タイプの小さいサンプリングについて収集された構成情報の一部を例として示します。
表44-1 各種ターゲットの収集済構成
ターゲット・タイプ | 収集される構成情報 |
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ホスト脚注1 |
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データベース脚注2 |
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ミドルウェア(WebLogicサーバーなど) |
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Elastic Cloud Infrastructure |
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VMサーバー・プール |
VMサーバー・メンバーの詳細 |
クライアント脚注3 |
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Oracle以外のシステム |
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脚注1 ホスト構成情報のデフォルト収集時間は24時間です。
脚注2 データベース構成情報のデフォルト収集時間は12時間です。
脚注3 詳細は、この章の第44.8項を参照してください。
Cloud Controlを使用してエンタープライズ構成を管理します。
収集された構成データの検索
構成の比較
最新かつ保存済の構成、ならびにインベントリおよび使用率の詳細の表示
構成履歴の変更の監視
構成拡張の構築およびカスタム・ターゲット・タイプの導入
外部クライアント構成の収集および分析
根本原因分析と影響分析の実行
注意: 構成管理に関する視覚的なデモを表示するには、次のURLで提供されているビデオ「Oracle Enterprise Manager 12c: Database Lifecycle - Manage Configuration」をご覧ください。
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構成検索を使用して、エンタープライズ全体の構成データを検索します。Cloud Controlには即時利用可能な一連の構成検索が含まれており、これを使用して、収集した大量の構成データの確認を始めることができます。検索結果を操作する際は、検索基準を調整して結果を絞り込み、または拡大し、変更後の結果を新しい名前で保存できます。
検索フィルタ、オプションおよび関連性を機能的に組み合せることで、エンタープライズ全体の強力な検索を実行します。次に検索の例を示します。
デュアルコアCPUを持つすべてのホストの表示
100MBのデータファイルが少なくとも1つあるすべての表領域の表示
Linux 5.6ホストにインストールされているすべてのOracleホームの表示
初期化パラメータp1およびp2の値がそれぞれv1とv2である全データベース・インスタンスの検索
検索フィルタリング基準を向上させるには、独自のSQL問合せ文を追加します。興味深い検索結果は、レポートに出力するかファイルにエクスポートして保存します。
検索機能にアクセスするには、「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「検索」を選択します。構成検索の設定および実行の詳細は、Cloud Controlオンライン・ヘルプを参照してください。
この項の内容は次のとおりです。
注意: 構成検索に関する視覚的なデモを表示するには、次のURLで提供されているビデオ「Oracle Enterprise Manager 12c: Configuration Search」を視聴してください。
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構成検索ライブラリには、そのままで、または類似した検索のための基礎として使用できるOracle提供およびユーザー作成の構成の検索が含まれています。または、最初から検索を作成するよう選択することもできます。
構成検索ライブラリにアクセスするには、「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「検索」を選択します。
既存の構成の検索ですべてのターゲット・タイプを検索するか、基準を使用して検索を絞り込みます。検索名および所有者フィールドは包含を識別するため、部分的な名前としてテキスト文字列を指定して、名前または所有者に文字列を含むすべての検索を見つけることができます。「検索」をクリックすると、結果がページ下部の表に表示されます。
ライブラリの構成検索を選択して、「実行」をクリックして、検索を実行します。検索の実行に適用される検索パラメータを反映する新しいページが表示され、結果があればページ下部に結果が表示されます。
次の追加タスクを実行します。
既存の構成検索を編集するには、表で検索を選択し、「編集」をクリックします。検索を構成する検索パラメータを示している新しいページが表示されます。目的の結果を得るように、検索基準を変更します。問題がない場合、検索を保存します。「保存」によって、既存の検索が上書きされます。「別名保存」によって、編集した検索を新しい名前で保存できます。Oracle提供の検索で作業している場合、別名保存を使用します。
既存の検索に基づいて新しい検索を作成するには、表で検索を選択し、「類似作成」をクリックします。開いたダイアログで、コピーされた検索の名前を指定します。表で新しい行を選択し、「編集」をクリックします。検索パラメータに目的の変更を行って、新しい名前で保存します。
既存の検索を削除するには、表で検索を選択し、「削除」をクリックします。開いたダイアログで、操作を確認します。検索を削除するには、所有者または管理者である必要があります。使用中の検索は削除できません。即時利用可能な検索は削除しないことをお薦めします。
構成の検索を作成、類似作成または編集する場合は、次の手順に従います。
基本の基準を指定します。これを行うには、「よく使用される検索基準」を展開する必要がある場合があります。ターゲット・タイプを選択すると、その選択内容によりその他の基準の値のリスト(選択したターゲット・タイプの使用可能な構成アイテム・タイプなど)が決まります。
メンバーであるターゲット・タイプを検索するには、システムまたはグループを選択します。または、特定のホスト上のすべてのターゲット・タイプを検索します。
「関係」をクリックし、ターゲット・タイプを他のターゲットに関連付けます。たとえば、選択したホストを監視している管理エージェントを確認できます。
組込み機能を使用して、プロパティのフィルタ基準を追加します。
ドロップダウン・リストから構成説明を選択できます。これにより、アイテム内のすべてのプロパティのフィールド・エントリがページに移入されます。
右側にある「プロパティ」をクリックします。これにより、ダイアログが表示され、特定の構成アイテム内にドリルダウンし、フィルタ基準として含める特定のプロパティを選択できます。
このため、たとえば、ターゲット・タイプ・ホストの場合、ドロップダウン・リストからファイルシステム構成アイテムを選択し、6つすべてのプロパティのプロパティ・フィルタを取得できます。または、「プロパティ」をクリックし、ダイアログ(「オペレーティング・システム」の「ファイル・システム」)内でドリルダウンし、特定のフィルタ・プロパティ(「リソース名」や「マウント位置」など)を選択できます。
追加するプロパティ・フィルタごとに、演算子の選択や値の指定によって式を作成します。たとえば、ハードウェアという構成アイテムにはコアCPU数プロパティがあります。演算子>を選択して2を指定し、2を超えるコアCPU数に検索を絞り込みます。演算子にはワイルドカードを使用できます。%を指定してすべてに一致するようにします。包括演算子はワイルドカードを示しており、値なしで包括を指定すると、すべてのものと一致します。
各プロパティ・フィルタの横にあるチェックマークを使用して、検索結果にプロパティを含めるよう指定します。検索時にプロパティ値を参考にするだけで十分で、不要な列で結果を散乱させたくない場合もあります。この場合、結果に表示したくないプロパティの選択を解除します。
選択した構成のアイテム・タイプの「拡張オプション」をクリックして、アイテムに指定されたフィルタのすべてと照合するか、または1つと照合するかを指定し、検索結果に表示する内容を調整します。
基準を追加しながら「検索」をクリックして結果を表示します。結果が満足できるものになるまでフィルタを追加および削除して検索を修正し続けます。
検索結果表内の列名は、表示対象として指定および選択するフィルタが連結されたものです。このため、たとえば、ターゲット・タイプ・ホストのハードウェア・ベンダー名をフィルタ処理する場合、検索結果表内の列名は「ホストのハードウェア・ベンダー名」のようになります。
構成の検索の特性を反映したわかりやすい名前を付けて検索を保存します。
納得のいく結果が得られない場合
すべてのフィルタ基準を指定しても、検索結果が不十分な場合があります。検索をさらに絞り込むには、「SQLを使用した検索」をクリックします。表示されるダイアログで、SQL問合せ文を編集して検索の式を拡張し、検索を再実行することができます。この場合、ビューを使用することに注意してください。基になっている表にはアクセスできません。SQLの編集内容が適用されるのは現在実行している検索のみであるため、編集した文を保存する場合は、今後の使用に備えてテキスト・ファイルにコピーして貼り付けておきます。
拡張オプション
フィルタの設定または条件(あるいはその両方)以外にも、「拡張オプション」ダイアログを使用して、結果の観点から表示する内容を指定します。ダイアログのタイトルは、ダイアログを起動したコンテキストを反映しています。つまり、フィルタを設定する構成のアイテム・タイプおよびアイテムが表示されます。
一致条件を適切に設定します。つまり、構成アイテム・プロパティで、1つの基準と照合するか、すべての基準と照合するかを指定します。
EXISTS条件は次のように設定します:
None: EXISTS条件はありません。プロパティ値を含め、検索基準を満たすすべてのターゲットに対して結果が表示されます。
EXISTS: 指定したプロパティ値が含まれるすべてのターゲット(たとえば、パッチ13343438が適用されたすべてのデータベース・インスタンスなど)に対して結果が表示されます。パッチ・プロパティ値は検索基準に指定されていないため、検索結果に含まれません。
NOT EXISTS: 指定したプロパティ値が含まれていないすべてのターゲット(たとえば、パッチ13343438が適用されていない、すべてのデータベース・インスタンスなど)に対して結果が表示されます。パッチ・プロパティ値は検索基準に指定されていないため、検索結果に含まれません。
最初の選択オプションは、一致するエンティティのみでなく、実際のプロパティ値も戻します。残りのオプションは一致するエンティティのみを戻します。
拡張オプション設定が表示され、それぞれのレベルにカッコが付けられます。そのため、たとえば、フィルタを任意、選択を検索基準を満たすハードウェアがないに設定すると、ハードウェアの後に(拡張オプション - 一致: 任意のプロパティ・フィルタ; 条件: NOT_EXISTS)が表示されます。優先順位は上位から下位なので、下位レベルは上位のオーバーライド設定の設定です。
シナリオ結果の処理
検索結果が興味深いもので保存する価値がある場合、必要に応じて次のように結果をエクスポートして印刷できます。
「エクスポート」をクリックし、エクスポート・ダイアログの指示に従い、結果をCSVファイルに保存します。
「印刷」をクリックし、結果の印刷先を選択します。
インタフェースの使用例として、簡単な検索をいくつか次に示します。例では、構成検索ライブラリを開き、「作成」ボタンをクリックしたものとします。検索を設定する際のベスト・プラクティスとして即時利用可能な検索を確認します。
特定のホストで実行中のWebLogic Serverターゲットを見つける
ターゲット・タイプとして「Oracle WebLogic Server」を選択します。
共通基準領域で「対象ホスト」検索アイコンをクリックし、ホストを特定します。
「検索」ボタンをクリックして、検索を実行します。
ページの下部に結果が表示されます。
コアCPUが2超のホストで稼働しているデータベース・インスタンスの検索
ターゲット・タイプに「データベース・インスタンス」を選択します。
「関係」をクリックし、開いたダイアログで、「ホスト」を選択します。「OK」をクリックします。
ホスト基準レベルで「プロパティ」をクリックします。
表示されたダイアログで「ハードウェア」を展開し、「コアCPU数」を選択して「OK」をクリックします。
コアCPU数を> 2
に制限します。スクロール・ダウンしてプロパティを見つけます。
「検索」ボタンをクリックして、検索を実行します。
ページの下部に結果が表示されます。
表領域のステータスがONLINEの100MBより大きいデータファイルの検索
ターゲット・タイプに「データベース・インスタンス」を選択します。
「プロパティ」をクリックします。
開いたダイアログで、次を実行します。
「表領域」を展開し、「ステータス」を選択します。
スクロール・ダウンして「データファイル」を展開し、「サイズ」を選択します。(複数選択するには、[Ctrl]を押しながらクリックします)。
「OK」をクリックします。
表領域ステータスをis ONLINE
に制限します。
データファイルのサイズを> 104857600
に制限します。
すべての条件に一致するオプションが設定されていることを確認し、「検索」ボタンをクリックして検索を実行します。
ページの下部に結果が表示されます。
単一の管理対象エンティティの構成データを表示するには、構成ブラウザを使用します。構成データの内容は次のとおりです。
構成アイテムとプロパティ
すべてのシステム・メンバーとその構成データ、およびシステム構成データ
システムおよびターゲットの関係(即時、メンバー所属先、使用、使用者など)
構成拡張収集データ
ブラウザ・ウィンドウは左右のペインで構成されています。左ペインはツリー階層です。右ペインには、表に情報が表示されたタブがあります。ツリー内を移動すると、選択されているもののコンテンツが右ペインに表示されます。選択内容に応じて、プロパティと値、関係、システムとそのメンバーの階層構造、ファイル・コンテンツなどのデータが、解析された形式とRAWテキスト形式の両方で含まれるタブが表示されます。
ブラウザで構成を表示しながら、複数あるアクションのいずれかを実行できます。これらのアクションは、タブの上にある「アクション」メニューから実行できます。左ペインのツリー階層にも使用可能なコンテキスト・メニューがあります。
この項の内容は次のとおりです。
構成ブラウザによって、ターゲットの最新または保存済の構成データを表示できます。構成データの表示中に、比較や履歴などの構成機能にアクセスできます。
「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。
返されたターゲットの表の、目的のターゲットの行で右クリックします。
ポップアップ・メニューで、「構成」を選択し、「最新収集」または「保存済」を選択します。保存済の構成の場合、保存済構成の表で参照する構成を選択し、「表示」をクリックします。ブラウザが開き、選択したターゲットの(最新または保存済の)構成データが表示されます。
これらの選択(「最新収集」および「保存済」)は、左上隅に表示されるターゲットのホームページの「構成」メニューで使用でき、通常、ホストやWebキャッシュなどのターゲット・タイプの名前を取得することに注意してください。
ターゲット・タイプによってブラウザの表示は異なります。
標準のターゲットの場合、左側のツリー階層の最上部にターゲット・ノードが表示され、その下に構成アイテム・カテゴリとネストした構成アイテムが表示されます。ターゲット・ノードを選択すると、右側のタブにターゲットのプロパティと様々な関係(即時、メンバー所属先、使用、使用者)が表示されます。即時の関係は、方向(ソースおよび宛先)を示します。このため、たとえばデータベースのソース・ターゲット・タイプには、ホストの宛先ターゲット・タイプとの即時の関係(ホストされる)があります。
左側のツリーを移動すると、右側のタブはツリーで選択されたものになり、表の行に選択されたもののプロパティと値が表示されます。たとえば、ターゲット・タイプがホストで、左側のツリーで「ハードウェア」を選択すると、右側のタブがハードウェアになり、表の行にホスト名、ドメイン、ベンダー名などの値が表示されます。表の表示が変更されたときは、右下隅を参照して、表に含まれる行数を確認します。複数行の表では、検索フィルタを使用して特定のプロパティおよび値へドリルダウンします。必要に応じて検索フィルタを追加します。
ターゲット・タイプがシステムの場合、左側のツリー階層には次のものが表示されます。
最上位レベルにルート・ターゲット
ルート・ターゲットに関連付けられている構成アイテムごとに、1レベル下にネストした1つのノード
メンバー・タイプごとに、ネストしたノードと同じレベルの1つのフォルダ
メンバー・フォルダ下のメンバー・タイプ内のメンバーごとに1つのノード
ルート・ターゲットを選択すると、右側のタブにターゲットのプロパティ、システム・トポロジ表および様々な関係(即時、メンバー所属先、使用、使用者)が表示されます。左側のツリーで構成アイテムを選択すると、右側のタブにアイテムのプロパティと値が表示されます。これには、ルート・ターゲットに関連付けられている構成アイテムのみが該当することに注意してください。左側でメンバー・ターゲットを選択すると、右側のタブにメンバー・ターゲットのプロパティが表示されます。ただし、ターゲットの構成データは表示されないことに注意してください。
メンバー・ターゲットの構成データを確認するには、メンバーを右クリックし、「最新の構成」を選択する必要があります。ブラウザの表示が、標準ターゲットと同じになります。左側のツリー階層の上にブレッドクラムがあり、システム・ビューに戻ることができます。その後、メンバー構成を保存すると、構成データへのリンクが「保存された構成」に変わります。
左側のツリー内の構成拡張ファイルを選択します。右側の表の個別のタブに、ファイルの解析済ビューおよびRAWテキスト・ビューが表示されます。
ターゲットのすべてのメンバーの構成詳細を表示するには、「構成レポート」をクリックします。これにより、すべての構成詳細が、ダウンロード可能なzipファイルにエクスポートされます。XLSファイルを抽出して、メンバーのすべての構成詳細を表示します。
(オプション)この構成のスナップショットを保存する場合、タブの上の「アクション」ドロップダウン・メニューで、「最新を保存」を選択します。表示されたダイアログで、構成を区別するための説明を入力し、「ジョブの発行」をクリックします。「OK」をクリックして、ダイアログを終了します。保存操作は、ターゲット・ツリー・ノードを選択して右クリックで表示されるメニューからも行えます。構成を保存すると、選択されたターゲットのすべての構成と関係データが保存されます。すべてのメンバー・ターゲットの関係と構成データも保存されます。
「アクション」メニューの他のオプションは次のとおりです。
ホームページに戻る - 選択したターゲットのホームページに戻ります。
エクスポート - ファイルの場所を参照し、構成をCSVファイルに保存できるダイアログが開きます。
トポロジ - 表示されたターゲットの関係を示す構成トポロジ・ビューアが開きます。
比較 - 表示されたターゲットの構成が、他の構成と比較する構成として事前選択される、比較のワークフロー・ページが表示されます。
検索 - 表示されたターゲットが検索オブジェクトである、構成検索ページが表示されます。
履歴 - 表示されたターゲットの構成の履歴ページが表示されます。
リフレッシュ - 表示されたターゲットの構成データの収集およびブラウザのツリー階層の後続のリフレッシュをトリガーします。最新の構成(最新の収集)を表示している場合のみ適用可能です。コンポジット・ターゲットに対する手動リフレッシュは、ターゲット自身にのみ適用され、メンバーには適用されないことに注意してください。
保存された構成は、今後の参照用に保存されたデータを収集したときのスナップショットです。保存されたデータを表示することも、比較の基準として使用することもできます。
標準の構成もコンポジット構成も保存できます。構成を保存すると、選択されたターゲットとすべてのメンバー・ターゲットのすべての構成アイテムと関係データが保存されます。
構成を保存するには、様々な方法があることに注意してください。
すべてのターゲットの表が表示されているときにターゲットを右クリックし、「構成」を選択して「保存」を選択します。
直近に収集されたターゲットの構成が構成ブラウザに表示されているときに、「アクション」ドロップダウン・メニューから「最新を保存」を選択します。
保存(特に、システムまたはグループを含む場合)には数分かかることがあります。このため、パフォーマンス上の理由から、保存アクションでは、非同期に行われるジョブが発行されます。ジョブのステータスをチェックするには、次のようにします。
「エンタープライズ」メニューから「ジョブ」、「アクティビティ」の順に選択します。
「拡張検索」をクリックして、次の基準を指定します。
「ジョブ・タイプ」をECM保存(または「最新を保存」)に設定します。
「ターゲット・タイプ」を「ターゲットなし」に設定します。
「実行」をクリックします。
保存の詳細について検索結果をドリルダウンします。
保存済の構成を表示するには:
「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「保存済」を選択します。
保存済構成の表で、参照する構成を選択し、「表示」をクリックします。
次のデータのカテゴリが表示されるようツリー階層を移動します。
管理対象エンティティ、構成アイテム、これらのプロパティおよび関係
システム構造
構成拡張収集
保存済構成を構成ブラウザに表示することもできます。ターゲット・ツリー・ノードを右クリックし、「構成」を選択して「保存済」を選択します。
保存済の構成を比較するには:
「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「保存済」を選択します。
保存済構成の表で、比較する構成を選択し、「比較」をクリックします。
選択した構成は、比較のワークフローで最初の構成になります。比較の設定プロセスを続行します。
以前にエクスポートした構成をインポートするには:
「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「保存済」を選択します。
「インポート」ボタンをクリックします。
開いたダイアログで、エクスポートした構成データの場所を参照し、「インポート」をクリックします。
リフレッシュすると、インポートした構成が保存済構成の表に表示されます。
エンタープライズ・ベースのホスト、データベース・インストレーションおよびFusion Middlewareインストレーションなどのデプロイ、または特定のターゲットのインベントリ・サマリーを表示します。
異なるディメンションのコンテキストでインベントリ・サマリーを表示します。たとえばホストのインベントリ・サマリーの場合は、プラットフォーム、ベンダーまたはOSのバージョンごとに表示できます。
インベントリ詳細の複数レベルをドリルダウンします。
タイムラインに沿ってグラフ化されているインベントリ数の傾向を参照します。グラフ・バーはビューの選択に一致するよう色分けされています。
ロールアップ・オプションのインベントリ・データを色分けした割合別にブレークダウンするには、円グラフに切り替えます。
ホスト(OSパッチ)とデータベース(適用されているパッチ)の場合、パッチ・インジケータをクリックしてパッチの詳細にリンクします。
選択内容を繰り返し修正し、新しい選択内容に基づいてグラフと詳細をリフレッシュします。
デプロイメントと詳細の表をCSVファイルにエクスポートします。
インベントリと使用状況の詳細を表示するには:
「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「インベントリと使用状況の詳細」を選択します。
また、グリッド・サマリー・ページの「インベントリおよび使用状況」リージョンの「詳細を表示」をクリックすることもできます。
調査するエンティティを選択し、ロールアップ・オプションを選択します。たとえば、プラットフォームごとにロールアップされたすべてのデプロイ済ホストを表示します。選択時にページが自動的にリフレッシュされることに注意してください。
パッチ更新については、「はい」をクリックして、パッチの詳細を表示します。
ラジオ・ボタンを選択して、インベントリ・グラフの表示方法を指定します。
「表ビュー」をクリックし、トレンド・グラフを表形式に変換します。表を閉じると、グラフ表示に戻ります。
デプロイ表内の1つ以上の行を選択し、「詳細の表示」ボタンをクリックし、選択した行に基づいてグラフおよび詳細表をリフレッシュします。
最上位表の任意の行に、最大数に占めるパーセントを表す数の横にカウント・バーがあります。たとえば、プラットフォームのホストの最大数が4である場合、2つのプラットフォーム上に表されるホストのバーの長さは半分になります。バーをクリックすると、詳細表および行のグラフがリフレッシュされます。
マスター(デプロイ)表または詳細表はエクスポートできます。いずれの場合も、「エクスポート」ボタンをクリックするとダイアログが開き、ファイルの場所に移動し、表をCSVファイルとして保存できます。
構成履歴は、1年間に記録された管理対象エンティティ(ターゲット)に行われた変更のログです。構成の変更と関係の変更の両方が履歴に記録されます。関係とは、管理対象エンティティ間に存在するアソシエーションです。
構成履歴は、エンタープライズ全体の変更アクティビティを監視する強力なツールです。次のような使用方法があります。
前月のOracle RACシステムのパフォーマンスが低下していることに気付きました。管理者として、その期間に発生した変更を把握する場合に便利です。メンバーが追加または削除されたか。システム自体の構成変更が発生したか。
日勤の管理者が、検出された変更内容が適用されたパッチの結果であることに気付き、その結果に関する注釈を追加します。夜勤の管理者が変更についてのアラートを受信し、フォローアップに関する注釈を見られます。
本番ホストへのハードウェア・メモリーの変更が検出されました。管理者は、この領域での今後すべての変更に関し、継続してITグループを転送することにします。管理者は、本番ホストのハードウェア・メモリーへの変更履歴のみを確認し、そのような変更内容のITグループを通知する再帰ジョブをスケジュールできます。
構成履歴を表示して、次のことを実行できます。
検索条件を指定して絞り込むことで、一定期間のターゲットへの変更を追跡できます。
変更履歴を表示し、情報の表示方法を操作できます。
変更履歴の一部となる変更レコードにコメント付きで注釈を付けることができます。注釈にはタイムスタンプと所有者が含まれます。
履歴検索をスケジュールし、同じ条件に基づいて今後の変更を取得できます。
スケジュール済履歴ジョブのステータスを表示できます。
今後変更が検出されたら他のユーザーに通知できます。
変更履歴の詳細をファイルに保存できます。
この項の内容は次のとおりです。
次の方法のいずれかを使用して、構成履歴にアクセスします。
「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「履歴」を選択します。構成履歴の検索に進みます。
すべてのターゲットの検索を実行します。戻されるターゲットの行を右クリックして、「構成」を選択して、ポップアップ・メニューの「履歴」を選択します。選択されたターゲットの結果を表示して、それぞれの検索基準フィールドのタイプおよび名前で識別します。異なる結果を表示するには、フィルタ基準を変更します。特定の構成アイテムなどを選択するか、日付範囲を変更します。
ターゲット・ホームページで、「構成」を選択して、ターゲット・タイプ固有のメニュー(左上隅)の「履歴」を選択します。ターゲットの結果を表示して、それぞれの検索基準フィールドのタイプおよび名前で識別します。異なる結果を表示するには、フィルタ基準を変更します。特定の構成アイテムなどを選択するか、日付範囲を変更します。
構成履歴内で次のタスクを実行します。
構成の変更履歴内でのドリルダウン
注釈やコメントの入力
繰返し行われる履歴検索のスケジュールと結果の送信
変更履歴のファイルへの保存
様々なフィルタを使用して、構成の変更履歴の検索を調整します。
ターゲット・タイプから始めて基本検索基準を指定します。
コンポジット・ターゲット・タイプ(システムまたはグループ)を選択した場合のみ、「メンバー・ターゲットの変更を含む」チェック・ボックスがアクティブになります。
参照アイコンをクリックして、対応するフィールドを選択するダイアログを開きます。ターゲット・タイプを選択するまでは、構成アイテムは非アクティブです。
構成アイテム・セレクタには、構成アイテムおよび関係の区切りタブが含まれています。これらは相互排他的です。
現在の日付から時間オフセットを選択するか、日付範囲を指定します。デフォルトは過去7日間です。
検索の範囲を特定のタイプの変更に制限します。たとえば、削除されたアイテムがある構成のみを検索します。
基準ベースのすべての履歴レコード表示するか、タイムスタンプおよびターゲットごとにグループ化するかを選択します。後者がデフォルトです。
「フィルタの追加」ドロップダウン・リストから選択して拡張検索基準を指定します。
最上位の3つの選択肢(「メンバー所属先」、「ホスト上」、「注釈」)は定数です。たとえば、指定したテキストでコメントされた変更に検索を制限するには、注釈の部分テキストを入力します。
ドロップダウン・リストの残りは、ターゲット・タイプに対して選択した構成アイテムによって異なります。ホストのハードウェア・ネットワーク・インタフェース・カードを選択すると、NICに適したプロパティがリストの残りに移入されます。
アイコンは、リストのキー・フィールドを示します。たとえば、NIC名がキー・フィールドです。通常、キー・フィールドは時間とともに変更されないようにする必要があります。つまり、検索の制約は、キー以外のフィールドのように古い値、新しい値の形式で使用しません。
「フィルタの追加」リストから選択される各アイテムにより、検索基準に行が追加されます。
「検索」をクリックして、操作をトリガーします。進行インジケータが実行中の検索アクティビティを検証します。最下部の表に結果が表示されます。
注意: 考慮すべき検索方法として、全体レベルの検索を実行して、変更のボリュームを確認します。元に戻り、フィルタを追加して、検索を絞り込みます。 |
履歴検索結果の処理
各行は、変更が検出され、変更が追加、削除または変更されたものから構成される場合の、検索基準を満たすターゲットを表しています。タブのカッコ内の数は、検出された対応する構成および関係の変更数に反映されます。関係のターゲット名で検索すると、すべてのソース・ターゲット、宛先ターゲットおよびターゲット名を含むターゲットでの一致を返します。
「リアルタイム監視の参照」をクリックして、コンプライアンス・ルールにより監視されるアクションを検索します。監視は、ユーザーがホストで実行したアクションまたはリアルタイム監視ルールで監視対象として構成されたターゲットです。
「エクスポート」をクリックして、検索結果をスプレッドシートなどのCSVファイルに保存します。各列の値はカンマ区切り値を表しています。
「履歴レコード」列の番号をクリックし、選択したターゲットで検出された変更を表示します。
変更された詳細表で、表の行を選択し、次のいずれかを実行します。
「詳細」をクリックし、ポップアップ・ウィンドウに変更詳細を表示します。これには古い値と新しい値、および注釈の詳細が含まれます。「変更のタイプ」列のChangeリンクが同じウィンドウにポップアップ表示されます。
「リアルタイム監視の参照」をクリックして、コンプライアンス・ルールにより監視されるアクションを検索します。監視は、ユーザーがホストで実行したアクションまたはリアルタイム監視ルールで監視対象として構成されたターゲットです。
「注釈の追加」をクリックして、変更に関するコメントを入力します。
「エクスポート」をクリックして、検索結果をスプレッドシートなどのCSVファイルに保存します。各列の値はカンマ区切り値を表しています。
構成変更に注釈を追加するには:
結果表で変更する行を選択します。複数の行に同じ注釈を追加するには、複数選択機能([Ctrl] +クリックまたは[Shift] +クリック)を使用します。
注釈の追加ボタンをクリックします。
ポップアップするウィンドウで、コメントを入力し、「OK」をクリックします。指定した列にコメントが表示されます。ログイン名およびタイムスタンプは、コメントに関連付けられ、変更詳細を表示するときに開くポップアップ・ウィンドウで使用できます。
コメントを入力した本人である(またはスーパー管理者権限がある)場合、注釈を削除することもできます。注釈が含まれる行を選択し、「注釈の削除」ボタンをクリックします。表示されたポップアップ・メッセージで削除を確認します。
変更履歴検索を、バックグラウンド・ジョブで実行するようにスケジュールできます(「スケジュールと通知」ボタンをクリックします)。検索は、一度のみまたは繰り返し実行するよう選択できます。即時または後日のいずれかで検索を実行します。検索結果へのリンクを送信する電子メール・アドレスを指定することもできます。
スケジュールされた履歴検索を、変更の発生時にアラートを生成する追跡メカニズムとして使用します。
ジョブのスケジュールを指定します。
すぐに実行しない場合は、いつ実行するかを指定します。「後で」をクリックして、日時の選択が可能なカレンダ・ウィジェットをアクティブ化します。
頻度を指定します。ドロップダウン・リストでレポート頻度を選択します。デフォルトは一度のみです。
待機期間を指定します。ジョブがスケジュールどおりに実行されない場合は、指定された時間枠内で取り消されます。
スケジュールを維持する期間を指定します。指定された期間の間ジョブ・スケジュールが維持されます。
変更履歴の検索結果を知らせる相手の電子メール・アドレスを入力します。アドレスはカンマで区切ります。
「OK」をクリックして、ジョブをスケジュールします。
現在および過去のすべての履歴検索のリストを表示します。検索基準を使用して履歴ジョブのリストをフィルタします(「履歴ジョブ・アクティビティ」ボタンをクリックします)。たとえば、過去24時間以内に開始されたすべてのスケジュール済履歴検索を表示したり、過去31日以内に開始されて成功したホストを含むすべての履歴検索を表示します。31日より古い履歴ジョブはパージされます。
自分の権限を超えて表示できる履歴ジョブは、付与されているロールおよびアクセス・レベルによって異なります。
表の行を選択して「結果の表示」をクリックし、履歴検索が報告されたジョブ・ページに移動します。ここから、履歴検索によって検出された変更にドリルダウンできます。ジョブ名は、同じ場所まで移動するためのハイパーリンクです。ジョブ・ページ上のブレッドクラムを使用して、リストに戻ります。
ジョブ所有者であるか、適切なアクセス・レベルを有する場合、関係なくなった履歴ジョブを削除することによってリストのメンテナンスを実行できます。
この項では、テンプレート作成プロセスとプロセスにおけるルールの使用について説明します。また、比較の設定と、比較テンプレートの管理の情報も提供します。
この項の内容は次のとおりです。
比較テンプレートは、類似した構成の比較の微調整を行うための見本です。テンプレートは、特定のターゲット・タイプに関連付けられ、比較する構成アイテム・タイプ、アイテムおよびプロパティを決定します。デフォルトのテンプレート・セットでは、特定のターゲット・タイプをサポートする即時利用可能なものが提供されます。テンプレートによって、指定したターゲット・タイプの構成の比較時に、考慮する特定の設定を指定できます(たとえば、どのプロパティの違いを無視するか、およびどのプロパティの違いでアラートをトリガーするかなど)。制限を使用して、特定のプロパティの許容値を設定することもできます。制限に適合しない構成を比較すると、違いが発生します。
テンプレートは、比較の目的と一致するものがあるかどうか、または比較時に見つかった差異をいつ無視するかを決定する際に評価するためのルールまたは式を呼び出すことができます。
テンプレートは、そのまま使用したり、ガイドラインとして使用できます。このため、たとえば、若干の調整を行うだけで既存の比較テンプレートが要件に合うかどうかを判断できます。場合によっては、関心のあるプロパティの差異がテンプレートでは無視されることがあります。この場合、類似作成機能を使用して、既存のテンプレートを調整し、別の名前で保存します。
システムでは、システムを構成するターゲット・タイプに基づいて、メンバー・テンプレートを参照するシステム・テンプレートを設計します。システム・テンプレートを作成する前に、メンバー・テンプレートを作成します。
この項では、比較テンプレートを作成、編集および管理する方法について説明します。
新規テンプレートを作成する場合、または既存のテンプレートを編集する場合、次の指示に従います。これには、擬似作成が含まれます。
「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「比較テンプレート」を選択します。
テンプレートを検索するには、「検索」をクリックします。ターゲット・タイプ・リストの複数のターゲット・タイプに対して検索を実行できます。検索対象のターゲット・タイプを選択します。テンプレート名および所有者の名前も指定できます。また、テンプレートがデフォルトのテンプレートであるか、またはOracle提供のテンプレートであるかも指定できます。「検索」をクリックします。
各テンプレートには、テンプレート名の隣にロックがあります。閉じたロックは、Oracle提供のテンプレートであることを表します。これらのテンプレートは編集できません。ロックが開いているテンプレートは、ユーザー定義の比較テンプレートで、編集できます。
新規テンプレートについては、「作成」をクリックして名前およびターゲット・タイプを指定します。既存のテンプレートをベースにする場合は、テンプレート行を選択し、「類似作成」をクリックして名前を指定します。どちらの場合でも、その操作によって新規のテンプレートがすぐに作成されます。
表内で適切なテンプレート行を選択して、「編集」ボタンをクリックします。「テンプレート設定」タブが表示されます。
比較された構成のターゲット・タイプにより、左側の構成アイテム・タイプおよび構成アイテムの階層が変わります。右側の対応するプロパティで有効な設定は、選択したテンプレートから導出されます。ただし、新規テンプレートを最初から作成する場合は例外で、この場合は設定は存在しません。
メンバーごとに比較テンプレートを作成または編集するには、「メンバー設定」タブを選択します。
ツリーまたは表のいずれかの形式でマッピングを表示するように選択できます。「マッピング表示」を「ツリー」に設定した場合は、「マッピングの表示」および「比較結果」に、システム・メンバーが階層ツリー形式で表示されます。「マッピング表示」を「表」に設定した場合は、「マッピングの表示」および「比較結果」に、システム・メンバーが表形式で表示されます。次の詳細を編集できます。
オプションで、システム・メンバー・タイプごとに使用するメンバー・テンプレートを選択します。
一部のメンバー・タイプについて構成を比較しない場合には、チェック・ボックスの選択を解除します。
注意: システム・メンバーのチェック・ボックスをクリアすると、このテンプレートを使用した比較時に、システム・メンバーの子インスタンスが自動的に無視されます。 |
比較するメンバー・タイプについて、照合キーとして使用するターゲット・プロパティを選択します。デフォルトはターゲット名ですが、比較対象をそろえるためには、部門や場所のように識別しやすいプロパティを使用するのが一般的です。
「テンプレート設定」タブの左ペインで構成アイテム・タイプまたはアイテムを選択して、右ペインにそのプロパティを表示します。キー・アイコンは、構成アイテム・タイプのメタデータでキー列として定義されているプロパティを示します。
ヒント: 「テンプレート設定」タブの「比較」チェック・ボックス列に注意してください。これは強力な機能で、比較対象の構成アイテムを選択するのみで比較を効率的に実行できます。このチェック・ボックスを選択すると、比較エンジンは構成の比較時に対応する構成アイテム・タイプのみを対象にします。子アイテムは、親アイテムから独立しています。親を選択することなく、子アイテムを選択できます。このため、たとえばホスト構成の比較で、CPUプロパティの差異のみを比較することを決定できます。ハードウェア構成のアイテム・タイプを展開し、「CPU」チェック・ボックスを選択するだけで、そのアイテムに関連するすべてのプロパティを比較できます。 |
「プロパティ設定」タブをクリックし、比較対象であり、異なる場合は通知されるプロパティ差異のボックスをチェックします。これらは相互排他的です。この方法でプロパティ値の差異を比較する場合、構成アイテム・タイプのプロパティ値で検出されたすべての差異を無条件で比較することになります。
プロパティ値をフィルタ処理するには値の制約ルールを使用します。この場合、比較対象の構成(2番目の構成からn番目の構成まで)のプロパティ値が制約値に対して比較されます。制約を満たせないプロパティ値により、差異が構成されます。たとえば、6以上のバージョンをテストするとします。バージョン・プロパティ値が6より小さい比較対象構成内のインスタンスによって差異が構成されます。差異の無視を選択した場合は、値制約は設定されていないはずです。詳細は第44.5.3項を参照してください。
その他の構成アイテムで追加プロパティ設定を設定する場合は、前述の手順を繰り返します。
オプションで、左ペインでアイテムを選択し、「構成アイテムの一致のためのルール」タブをクリックします。指定されたプロパティに、構成インスタンス間の照合を実行する場合を決定するために評価するルール式を指定します。つまり、式がtrueに解決された場合にインスタンスが比較されます。詳細は第44.5.3項を参照してください。
一致ルールは列ベースであり、AND論理演算子が適用されます。複数のプロパティにルールを指定する場合は、すべてがtrueに解決された場合にのみ一致とみなされます。
オプションで、左ペインでアイテムを選択し、「構成アイテムを含める/除外のためのルール」タブをクリックします。比較する必要のある構成アイテムを識別できます。比較の範囲として、「すべて」、「ルールを満たすものを除外」または「ルールを満たすものだけを含める」のいずれかを選択できます。詳細は第44.5.3項を参照してください。
含める/除外のためのルールは行ベースであり、ルールのサブセット内ではAND論理演算子が適用され、ルール・サブセット間ではOR論理演算子が適用されます。つまり、プロパティAに2つのルールを指定し、プロパティBに2つのルールを指定した場合には、プロパティAに設定したルールが2つとも、またはプロパティBに設定したルールが2つともtrueに解決された場合にのみ一致とみなされます。
比較テンプレートの作成および編集以外に、次の操作を実行してテンプレートを管理します。
テンプレートの設定および比較の表示(読取り専用)
テンプレートの削除(適切な権限が必要)
テンプレートをXMLファイル形式でエクスポートし、他のCloud Controlシステムにインポートすることによる共有
比較テンプレートの表示
即時利用可能なテンプレートと、他のユーザーのテンプレート(アクセス権があるもの)を表示できます。テンプレートの表示は読取り専用です。テンプレートの構成は参照できますが、たとえ一時的にでも変更することはできません。
比較テンプレート・マネージャでテンプレートを選択し「表示」ボタンをクリックします。
左側のツリー内の項目を拡張し、様々なタブ上の設定およびルールを詳細に調べます。
「保存」ボタンは無効です。「戻る」をクリックして比較テンプレート・マネージャに戻ります。
比較テンプレートの削除
Oracle提供の(即時利用可能な)テンプレートは削除できません。Oracle提供のテンプレートは、テンプレート名の隣の閉じたロックにより示されます。
適切な権限がないかぎり、比較テンプレートは削除できません。
デフォルトの比較テンプレートは削除できません。
現在使用されている比較テンプレートは削除できません。
テンプレートを削除するには、比較テンプレート・マネージャでテンプレートを選択して、「削除」ボタンをクリックしてから、操作を確認します。
比較テンプレートのエクスポート
他のCloud Controlシステムにインポートできる外部ファイルとしてテンプレートを保存するには、エクスポート機能を使用します。
比較テンプレート・マネージャでテンプレートを選択し、「アクション」メニューを選択して、「エクスポート」ボタンをクリックします。
プラットフォーム固有のファイル・ダイアログが開きます。たとえば、Firefoxを使用している場合、XMLファイルとして識別される名前付きテンプレートのオープンを選択したことがダイアログによって示されます。ダイアログにより、Firefoxの処理として、XMLエディタでファイルを開くか、ファイルを保存するかを確認されます。
保存のラジオ・ボタンを選択し、「OK」をクリックします。
ファイル・システム内の目的の場所を参照して、ファイルを保存し、必要な場合は名前も変更します。エクスポート時にデフォルト(即時利用可能)・テンプレートの名前は変更できません。
比較テンプレートのインポート
比較テンプレートのインポートは、比較テンプレート.xsdに準拠している必要があります。したがって、確実に準拠するために、インポートするテンプレートは実際に以前にエクスポートされたテンプレートである必要があります。
比較テンプレート・マネージャで、「アクション」メニューを選択して、「インポート」ボタンをクリックします。
テンプレートのファイルの場所を参照し、「インポート」をクリックします。
インポートされたテンプレートが、テンプレート表の新しい行として表示されます。
エクスポートされたテンプレートはその所有者に関連付けられます。テンプレートの所有者が、そのテンプレートをインポートしているユーザーのログインIDと異なる場合は、元の所有権が継続されます。インポートしたテンプレートの所有者になる場合は、インポートする前にテンプレートXMLファイルのowner
属性を編集して、その値を自分のログインIDに変更する必要があります。または、その属性を単純に削除することもできます。この場合、デフォルト所有者は、インポート操作を開始したユーザーのIDに設定されます。
テンプレート・マネージャでは、同じ名前のデフォルトのテンプレートおよびOracle提供の(即時利用可能な)テンプレートはインポートできません。同様に、インポートできるようにするには、インポートを実行する前に、テンプレートXMLファイルのname
属性を変更します。
比較テンプレートの作成または編集のコンテキストにおけるルールを指定します(第44.5.2.1項を参照してください)。
ルールによって、比較を微調整するために構成データを解析できます。比較において、ルールは、ベンチマーク構成と比較する構成インスタンスの選択したアイテムの値に式を適用します。一致ルールは、比較するインスタンスを調整する比較キーを構築することを目的としています。ルールの無視は、比較するインスタンス間で検出された違いを無視して基本設定を行うことを目的としています。
左側のペインで構成アイテムを選択します。
右側のペインの「プロパティ設定」タブをクリックし、値制約を設定するプロパティを選択します。
ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックします。開いたダイアログで、次を実行します。
ドロップダウン・リストから演算子を選択します。
オペランド式を入力し、「OK」をクリックします。
ルールを消去するには、表の行を選択して、ツールバーで「ルールの削除」ボタンをクリックします。
ルール式の形式の詳細は、第44.5.4項を参照してください。
左側のペインで構成アイテムを選択します。
右側のペインの「構成アイテムの一致のためのルール」タブをクリックし、「新規」をクリックします。
「キー・プロパティの表示」をクリックして、どのプロパティが選択した構成アイテム・タイプのメタデータにキー列として定義されているかを確認します。
「プロパティ名」の下に表示されるドロップダウン・リストで、プロパティを選択します。
ルールを作成するには、表の行を選択して、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックします。開いたダイアログで、次を実行します。
ドロップダウン・リストから演算子を選択します。
オペランド式を入力し、「OK」をクリックします。
追加のルールを指定するには、「新規」をクリックし、ステップaおよびbを繰り返します。
ルールを消去するには、表の行を選択して、ツールバーで「ルールの削除」ボタンをクリックします。
ルール式の形式の詳細は、第44.5.4項を参照してください。
同じ構成アイテムまたは異なる構成アイテムに追加ルールを入力できます。複数のルールがある場合、これらは指定した順序で解決されます。一致ルールはAND論理演算子を使用します。つまり、一致を構成するには、すべての条件がtrueに解決される必要があります。
次のように無視ルールを指定します。
右側のペインの「構成アイテムを含める/除外のためのルール」タブをクリックし、「新規」をクリックします。
「キー・プロパティの表示」をクリックして、どのプロパティが選択した構成アイテム・タイプのメタデータにキー列として定義されているかを確認します。
「プロパティ名」の下に表示されるドロップダウン・リストで、プロパティを選択します。
ルールを作成するには、表の行を選択して、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックします。開いたダイアログで、次を実行します。
ドロップダウン・リストから演算子を選択します。
オペランド式を入力し、「OK」をクリックします。
追加のルールを指定するには、「新規」をクリックし、ステップaおよびbを繰り返します。
ルールを消去するには、表の行を選択して、ツールバーで「ルールの削除」ボタンをクリックします。
ルール式の形式の詳細は、第44.5.4項を参照してください。
同じ構成アイテムまたは異なる構成アイテムに追加ルールを入力できます。複数のルールがある場合、これらは指定した順序で解決されます。無視ルールは、サブセット内のルールに対してはAND論理演算子、サブセット間ではOR論理演算子を使用します。このため、それぞれ複数のルールを持つサブセットが2つある場合、一致を構成するには、最初のサブセット内のすべてのルール、または2番目のサブセット内のすべてのルールがtrueに解決される必要があります。
「新規OR」を選択し、1つのルール・サブセットの最後と、別のルール・サブセットの開始を示します。
ルールは、演算子とオペランドで構成されます。これらをまとめて、選択したアイテムの値と比較する値に分解する式を形成します。TRUE条件によってルールが満たされます。
オペランドは、リテラル(文字リテラルは一重引用符で囲まれています)、有効な数字またはYYYY-MM-DD HH24:MI:SS.FF
形式の日付のいずれかです。構成アイテムの値を直接参照するオペランドは、その値と同じデータ型である必要があります。構文内の大カッコで囲まれたオペランドは、オプションです。
演算子 | オペランド |
---|---|
等しい* | 一致するリテラル値はオプションです。文字列値は大/小文字を区別します。指定しない場合、式はルールが適用するプロパティの値を評価します。
一致ルールでは、各構成内の構成アイテムの値を、3番目に指定された値とではなく相互に比較します。このため、この場合、演算子にオペランドは使用されません。 [match-literal] |
大文字小文字を無視して次に一致* | 大/小文字を区別する文字列リテラルはオプションです。指定しない場合、式はルールが適用するプロパティの値を評価します。
一致ルールでは、各構成内の構成アイテムの値を、3番目に指定された値とではなく相互に比較します。このため、この場合、演算子にオペランドは使用されません。 ['match-literal'] |
以上† | 一致するリテラル値は必須です。
match-literal |
より大きい† | 一致するリテラル値は必須です。
match-literal |
以下† | 一致するリテラル値は必須です。
match-literal |
未満† | 一致するリテラル値は必須です。
match-literal |
の1つ† | リテラル値のカンマ区切りのリスト。少なくとも1つを指定する必要がありますが、一致する必要があるのは1つのみです。
match-literal-1[,match-literal-n,...] |
範囲内† | 開始および終了のリテラル値に指定された範囲。両方指定する必要があります。境界は含まれます。
start-range-literal , end-range-literal |
含む† | パターン一致を実行するための文字列リテラル。必須。
[FALSE|TRUE,] 'pattern-literal'
|
置換‡ | 一致する文字列リテラル。2番目の文字列リテラルに置換します。
[FALSE|TRUE,]'pattern-literal'[,'replacement-literal'][,position-integer][,occurrence-integer]
必須パターン・リテラルは、一致する文字列値を示します 置換の文字列リテラルを指定しない場合、一致した文字列リテラルは何も置換されません。 |
部分文字列‡ | 文字列値の指定したセグメントを抽出します。
[FALSE|TRUE,]position-integer[,length-integer][,'pattern-literal'[,occurrence-integer]]
文字列の抽出を開始する位置を示す位置の整数の引数(必須)
長さの整数の引数(オプション)は位置の整数で開始する文字数を示します。 パターン・リテラルは一致する値を示します。最初の引数が 一致する文字数を示す発生の整数の引数。パターン・リテラルを指定した場合のみ有効です。 |
表記法は次のとおりです。
これらのルールの例では、テンプレートの作成または編集中に、左側のツリーで構成アイテムを選択したところであることを前提としています。
ホスト構成のハードウェアを比較する際に、一致を目的として、各ベンダー名の大文字小文字を無視するとします。ここでは、大文字小文字の比較を行うために簡単なルールを使用します。
一致のルール・タブで、「新規」をクリックします。
ドロップダウン・リストで「ベンダー名」を選択します。
表の行を選択して、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックすると、ルール・ダイアログが開かれます。
「演算子」を「大文字小文字を無視して次に一致」
に設定します。この演算子では一致ルールにオペランドが使用されないため、これで完了です。
「OK」をクリックします。
サーバー名に基づいてWebLogic Serverを比較する際に、ManagedServer1やManagedServer2などのように名前が異なるとします。比較を確実に実行するには、サーバー名の照合を行う必要があります。
「構成アイテムの一致のためのルール」タブで、「新規」をクリックします。
ドロップダウン・リストで「マシン名」を選択します。
表の行を選択して、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックすると、ルール・ダイアログが開かれます。
「演算子」を「部分文字列」
に設定します。
「オペランド」を「1, 13」
に設定します。
「OK」をクリックします。
実質的に、このルールでは、名前の最初の13文字(ManagedServer)を使用し、修飾部の整数は除外することを表します。
これと同じ結果を得るもう1つの方法は、次のとおりです。
「演算子」を「置換」
に設定します。
「オペランド」を「true, '(*)(\d*)', '\1'」
に設定します。
「OK」をクリックします。
この例では、正規表現(TRUE
)を使用して修飾部の整数の前にあるすべての文字を解決しています。
より詳細な例については、ファイル名が次の形式である表領域内のデータファイル・ファイル名との一致が必要なデータベース・インスタンス比較を検討してください。
/u01/jblack_abc2d/oracle/dbs/dabc2/mgmt_ad4j.dbf
「構成アイテムの一致のためのルール」タブで、「新規」をクリックします。
ドロップダウン・リストで「ファイル名」を選択します。
表の行を選択して、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックすると、ルール・ダイアログが開かれます。
「演算子」を「置換」
に設定します。
「オペランド」を「true, '(/u01/)(.*)(oracle.*/dabc[0-9]+.*/)(.*)', '\2\4'」
に設定します。
「OK」をクリックします。
実質的に、このルールでは、正規表現(TRUE
)を使用して、/u01/
からoracle
までの間の値にdabc2 /
より後の元のファイル名の残りを結合したもの(またはjblack_abc2d/mgmt_ad4j.dbf
)から一致キーを構築することを表します。
通常、含めるルールまたは除外のルールを使用して、列指向ではなく行指向のコレクション内の差異を含めるまたは除外します。たとえば、構成拡張スナップショットは行指向のデータ・コレクションです。
たとえば、構成拡張解析済データで、プロパティ「属性」
によって内部IDまたはチェックサムが識別された任意の行を無視するとします。
「構成アイテムを含める/除外のためのルール」タブで、「新規」をクリックします。
ドロップダウン・リストで「属性」を選択します。
表の行を選択して、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックすると、ルール・ダイアログが開かれます。
「演算子」を「次のいずれか」
に設定します。
「オペランド」を「'id', 'checksum'」
に設定します。
「OK」をクリックします。
このルールにより、比較時に指定した値のいずれかが含まれるコレクション内の任意の行を無視するようにします。
ここで、比較エンジンが論理演算子ANDおよびORを同じ構成アイテム・タイプに対して適用する方法を示す無視ルールを検討してください。この例の目的は、3つのルール・セットのいずれかが次の条件を満たすときに構成拡張解析済データ内の行を無視することにあります。
’sqlnet.ora'
AND Attribute = ’ADR_BASE'
’tnsnames.ora'
AND Attribute = ’HOST'
’resources.xml'
AND Attribute = ’authMechanismPreference'
比較エンジンによってAND演算子がセット内のルールに適用され、OR演算子がルール・セット間に適用されます。インスタンスを無視するためのルールによって継承がサポートされるため、この場合、この例で示すように、「データソース」プロパティがルール作成時に使用可能になります。
「構成アイテムを含める/除外のためのルール」タブで、「新規」をクリックします。
ドロップダウン・リストで「データソース」を選択します。
表の行を選択して、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックすると、ルール・ダイアログが開かれます。
「演算子」を「次と等しい」
に設定します。
「オペランド」を「'sqlnet.ora'」
に設定します。
「OK」をクリックします。
「新規」をクリックし、ドロップダウン・リストで「属性」を選択します。
表の行を選択して、ツールバーで「ルールの編集」ボタンをクリックすると、ルール・ダイアログが開かれます。
「演算子」を「次と等しい」
に設定します。
「オペランド」を「'ADR_BASE'」
に設定します。
「OK」をクリックします。
「新規OR」をクリックして論理演算子ORを挿入し、最初のルール・セットの最後を示します。
「データソース」が'tnsnames.ora'
と等しく、「属性」が'HOST'
と等しい2つの新規ルールを追加します。
「新規OR」をクリックして論理演算子ORを挿入し、2番目のルール・セットの最後を示します。
「データソース」が'resources.xml'
と等しく、「属性」が'authMechanismPreference'
と等しい2つの新規ルールを追加します。
この比較では、3つのルール・セットのいずれかを満たすコレクション・データ内の任意の行が無視されます。
エンタープライズ構成管理では、企業内の管理対象エンティティに関連付けられた構成データの収集、格納および監視に対応します。たとえば、ホストには、ハードウェアおよびソフトウェアのコンポーネント(CPU数、メモリー、IOデバイス、OSプラットフォームとバージョン、インストール済ソフトウェア製品など)に関連する構成アイテム・タイプがあります。
通常、パッチやアップグレードなどの共通のイベントによって、構成データの変更は常に発生します。ある時点で、1つのコンポーネントへの変更がシステム全体に悪影響を及ぼすことがあります。根本原因を検出することが最優先になります。
比較ツールによって、ターゲットの構成を、同じタイプの別のターゲットの構成と比較できます。現在の構成または以前に保存した構成(たとえば、パッチ適用やアップグレードの実行前など)で比較できます。
比較によって次を実行できます。
比較中に特定の属性を無視
違いが検出された場合に主要な担当者へ通知
比較テンプレートの設計および他の管理者との共有
比較を繰り返し実行するようスケジュール
完全なターゲット・システムの比較。ターゲット・システム・メンバーを自動または手動で一致させます。
RAWファイル・コンテンツとして、または解析済フォーマットでの構成ファイル・データの比較
比較は、エンタープライズの管理における重要な要素です。比較ウィザードでは比較の設定プロセスの手順が示されます。比較の設定には5つのステップがあり、システムを比較する場合は6つのステップがあります。
比較の最初の構成(比較対象の構成)を選択します。
別の構成(最初の構成と比較する1つ以上の構成)を選択します。
比較を構成するための比較テンプレートを選択します(テンプレートを選択しなくてもかまいません)。
システムを比較する場合は、最初の構成のシステム・メンバーを比較対象の構成のメンバーにマップします。
比較ジョブをスケジュールし、電子メール通知を設定します。
内容を確認してジョブを発行します。
後続の手順で結果と差異の詳細を確認します。
比較を設定する最初の手順は、1つ以上の構成の比較対象となる構成を選択することです。比較ウィザードを開くと(「エンタープライズ」メニューで「構成」を選択し、「比較」を選択)、下部の表に使用可能な構成のコレクションが表示されます。
次の手順は、選択した最初の構成と比較する1つ以上の構成を選択することです。
「構成の追加」をクリックして、構成の検索および選択ダイアログを開きます。
最初の構成と同じように、最新の構成と保存された構成から選択し、フィルタ基準を入力して検索を絞り込みます。「検索」をクリックします。
結果リストで1つ以上の構成を選択(複数選択可)し、「OK」をクリックします。
ワークフロー・トレインで「次へ」をクリックするか、「比較テンプレート」をクリックします。
オプションで、テンプレートを使用しないこと(デフォルト)も選択可能であり、その場合はこの手順をスキップできます。選択したテンプレートはそのまま使用してください。つまり、この特定の比較に対して設定を変更することはできません。テンプレートの特定の設定を変更する場合は、類似作成機能を使用して、既存のテンプレートを基に新しいテンプレートを作成します。
比較ターゲット・タイプに応じて、デフォルト・テンプレートを使用できる場合があります。テンプレートを選択し終わったら、必要に応じてワークフロー・トレインで「次へ」、「スケジュールと通知」または「マッピング」をクリックします。
マッピングはシステムの比較にのみ関連します。これは、それぞれのシステムのメンバーを比較でどのように組み合せるかを選択して指定する方法です。
テンプレート設定においてすでにテンプレートを選択している場合は、マッピング・ステップの表示形式としても、テンプレート定義で設定されたツリーまたは表のいずれかの形式のマッピング表示が使用されます。ただし、テンプレート・ステップにおいて「テンプレートなし」を選択している場合は、マッピング・ページに「マッピング表示」オプションが表示されます。デフォルトでは、「ツリー」ビューが選択されています。システムの比較が完了すると、その結果が選択したマッピング表示の形式で表示されます。
注意: システム比較の設定に関する視覚的なデモを表示するには、次のURLで提供されているビデオ「Oracle Enterprise Manager 12c: Manage Application Stack Configuration with System Comparisons」を視聴してください。
|
表の列と「マッピング概要」を選択すると、システム・ターゲット・タイプ階層および第1ターゲットと第2ターゲットの間に存在するマッピングが表示されます。これらのマッピングは、前の手順で選択したテンプレートに対して定義されたターゲットの一致ルールか、テンプレートが選択されていない場合にはシステム定義のターゲットの一致ルールによって決定されます。複数のシステムと比較する場合は、別のシステム・ターゲットを選択してそのシステムのマッピングを確認します。
ヒント: マッピング表示により、実際に比較を実行する前に、左のみの一致と右のみの一致に関するフィードバックが提供されるため、テンプレートで一致ルールを作成して問題に対処することができます。 |
メンバー・ターゲットの横の「無視」チェック・ボックスを選択して、そのメンバーを比較で無視できます。このチェック・ボックスを選択すると、すべての子メンバーも自動的に無視されます。表見出しのチェック・ボックスを選択すると、すべてのメンバーが無視されます。
テンプレートベースのマッピングまたはシステムベースのマッピングで、すべての状況に対応できるわけではありません。第1のシステムのメンバーを第2のシステムのメンバーに手動でマップするには、「マッピングの作成」ボタンをクリックします。
ポップアップ・ダイアログに、それぞれのシステム・ターゲットのツリー階層が表示されます。第1のシステムのメンバーを選択すると、チェック・ボックスで第2のシステムの適切なターゲット・メンバーが指定されます。第1のシステムのメンバーをマップする、1つ以上のメンバーを選択します。マッピングには、マップされたメンバーの子も自動的に含められます。第1のシステムの別のメンバーを選択すると、先程設定したマッピングはビューで非表示になりますが、保持されます。終了したら、「OK」をクリックして手動マッピングを確認し、ダイアログを閉じます。
「ステータス」列の「手動マップ済」アイコンで示されるように、マッピング概要階層に先程作成した手動マッピングが追加されました。他のアイコンは、システムベース・マッピングとテンプレートベース・マッピングの両方を含むシステムでマップ済、無視されたメンバー、および左のみまたは右のみのメンバーを示します。「ステータス」列のアイコンの上にマウス・ポインタを置くと、アイコンの説明が表示されます。
手動で作成したマッピングを削除するには、「マッピングの削除」ボタンをクリックします。ポップアップ・ダイアログに、各システム・ターゲットのツリー階層が表示され、作成された手動マッピングが示されます。元に戻す手動マッピングの、「削除」列のチェック・ボックスを選択します。メンバーのマッピングを削除すると、すべての子のマッピングが自動的に削除されます。
マッピングが完了したら、ワークフロー・トレインで「次へ」または「スケジュールと通知」をクリックします。
スケジュールおよび通知ページでは、バックグラウンド・ジョブとして実行する比較をスケジュールします。比較は一度のみ実行することも、繰返し実行することも可能です。また、すぐに実行することも後日実行することもできます。このページでは、差異のアラートを送信する電子メール・アドレスも指定できます。
注意: 繰返しのジョブをスケジュールする場合、ジョブ関連の設定は、「ジョブ」ページで結果を参照する際に後から変更できます。「編集」ボタンをクリックして「スケジュール」タブに移動します。 |
比較ジョブには名前が必要です。構成比較として日時によって比較ジョブを識別するデフォルト名が付けられますが、意味のある名前をジョブに入力することもできます。
ジョブのスケジュールを指定します。
すぐに実行しない場合は、いつ実行するかを指定します。「後で」をクリックして、日時の選択が可能なカレンダ・ウィジェットをアクティブ化します。
頻度を指定します。ドロップダウン・リストでレポート頻度を選択します。デフォルトは一度のみです。
待機期間を指定します。ジョブがスケジュールどおりに実行されない場合は、指定された時間枠内で取り消されます。
スケジュールを維持する期間を指定します。指定された期間の間ジョブ・スケジュールが維持されます。
比較で差異が検出された場合に通知するユーザーの電子メール・アドレスを入力します。アドレスはカンマで区切ります。差異のアラートが出るのは、比較テンプレートで明示的に選択されているプロパティです。
ログイン・ユーザーおよび比較の作成者として、Enterprise Manager Notification Systemから通知を送信するためにアカウントを適切に設定(コンソール・ホーム・ページで「設定」メニューから「通知」、「通知メソッド」の順に選択)しておく必要があります。「送信者ID」および「送信者の電子メール・アドレス」の設定は、比較ジョブで検出された差異の結果として生成された電子メールに表示されます。
注意: 電子メール通知には、次が表示されます。
|
ワークフロー・トレインで「次へ」をクリックするか、確認および送信をクリックします。
基準の構成、つまり、最初のパラメータは適切か。
基準と比較する構成が間違っていないか。
適切なテンプレートを使用しているか。
ジョブ名が適切か。
ジョブが予定どおりにスケジュールされているか。
差異をアラートする電子メール・アドレスが適切な形式で入力されているか。
変更が必要な場合は該当のページに戻ります。それ以外の場合は、「発行」をクリックして比較ジョブをスケジュールします。
ターゲット同士で比較を行うために、プログレス・ウィンドウが開きます。比較の完了後、比較結果ページが開きます。プログレス・ウィンドウを閉じることもできます。自動的に、比較ジョブ・アクティビティ・ページに移動します。
複数のターゲットとの比較を行うために、ジョブを発行すると、比較ジョブ・アクティビティ・ウィンドウが開きます。
比較結果ページに発行済ジョブのサマリーが表示されます。比較ジョブ・アクティビティ・ページには、差異が検出されたかまたは構成が同じであるかどうかの比較結果が表示されます。どちらの場合(差異がある、または同じ)でも、報告された結果は比較の詳細にリンクしていますが、おそらく、差異がある方が興味深い結果となります。比較された各構成に対して別々のエントリが表示されます。つまり、構成BとCがAに対して比較された場合、Bと比較したAの結果とCと比較したAの結果が表示されます。
比較ジョブ・アクティビティ・ページには、ターゲット・タイプ、第1ターゲット、第2ターゲット(第1ターゲットと比較したターゲット)、ターゲットの所有者、比較のステータス、スケジュール済の開始日および比較実行日も表示されます。
この項では、比較結果に関する次の視点について説明します。
比較はスケジュール済のジョブとして実行されます。比較の設定プロセスの中にスケジュールの定義があります。つまり、1回のみまたは繰返し実行することや、即時または後日実行すること、あるいは失敗後の再試行などです。順列を考慮すれば、多数のジョブを追跡することが可能です。
比較ジョブ・アクティビティを表示するには、「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「比較ジョブ・アクティビティ」を選択します。
比較ジョブ・アクティビティ・ページでは、すでに実行中の比較を再発行することもできます。つまり、同じ比較を続いて実行する際にすべての比較ワークフローを繰り返す必要はありません。
1つのターゲットを複数のターゲットと比較する場合、「比較ジョブ・アクティビティ」ページにデータがツリー表の形式で表示されます。ツリー表のルート・ノードには、比較全体の結果が表示されます。ノードを拡張すると、個別のターゲットの組合せを含む行がすべて表示されます。
1つのターゲットを別の単一ターゲットと比較すると、1行のみの比較結果が表示されます。
「比較名」はジョブ・ステータス・ページに移動できるハイパーリンクです。
比較結果を表示するには、「比較結果」列リンクをクリックします。これによって比較結果ページに移動します。
1つのターゲットを複数のターゲットと比較する場合、「比較結果」リンクはそれぞれのターゲット構成の組合せに対応するリーフ・ノードで有効です。
1つのターゲットを別の単一のターゲットと比較する場合、「比較結果」リンクはルート・ノードで有効です。
表内の行を選択して「比較を今すぐ再発行」をクリックすると、以前実行した比較の新規発行を実行できます。この発行には次の特徴があります。
これは新規のジョブのため、日付および時間のスタンプによって前のジョブと区別されます。
ジョブはすぐに実行されるようにスケジュールされます。
ジョブは1回のみ実行されます。
ジョブを確認する情報メッセージが、表内の新規行として表示されます。
ジョブ所有者であるか、適切なアクセス・レベルを有する場合、関係なくなった比較ジョブを削除することによってリストのメンテナンスを実行できます。これには比較のパージの効果もあります。
スケジュールされていた比較ジョブが完了したときに「ジョブ」ページ上の「差異」リンクをクリックすると、システム比較の結果が表示されます。「同一」リンクをクリックして結果を表示することもできますが、一般に、比較を行う目的は、差異を表示して解決することです。
上部領域には、比較およびジョブの詳細が要約されます。下部領域には、システム比較結果の要約表が表示されます。システム比較結果は多くの行にまたがることがあるため、結果をフィルタリングして表示を縮小できます。フィルタ基準を表示するには、「検索」下矢印をクリックします。検索結果で、基準を満たすメンバーが強調表示され、ルートへの祖先が示されます。
表には、システムおよびメンバー・ターゲット・タイプの階層が表示されます。
「ターゲット・タイプ」列には、システムおよびメンバーのツリー階層が表示されます。
「結果」列には、比較設定の一部として確立されたマッピングに基づく比較結果が表示されます。四角で囲まれた1(左のみ)または2 (右のみ)はそれぞれ、最初または2番目のメンバー・ターゲットには比較対象がなかったことを示します。親ターゲット構成が同じでも、どちらかの親に左のみまたは右のみとしてマークされた子がある場合、これらの親は差異としてマークされることに注意してください。
一致していないメンバーを解決するには、ウィザードで比較を再実行し、今度はマッピング手順で左および右のメンバー・ペアがマップされたメンバー表に表示されることを確認します。これらのメンバーがマップされるように、ターゲットの一致ルールが定義された適切なシステム比較テンプレートを選択するか、または手動でペアをマップします。
システム比較の目的で、指定したターゲット・タイプのメンバーを比較したくない場合(たとえば、メンバー・レベルでの差異が関連付けられていないシステムの設定の問題の診断中)、マッピング手順で「無視」チェック・ボックスを選択して、指定したメンバー・タイプをバイパスします。
メンバー・ターゲット間の差異を表示するには、標準の比較結果ページに表示される「差異」リンクをクリックします。詳細ページの上部にあるブレッドクラム・リンクを使用して、システム比較結果ページに戻ります。
「結果」列に「等しい」アイコンと「等しくない」アイコンの両方が表示される場合、親レベルでは等しいが、一部のメンバーに差異があることを示します。
システム・ターゲットおよびすべてのメンバー・ターゲットの比較時に発見されたすべての差異のサマリーを表示するには、システム・メンバーを表示する表の上部にある「すべての差異をエクスポート」をクリックします。XLSレポートがダウンロードされます。結果レポートはExcelで開くことができ、次の3つの表を示します。
表1には、すべての非構成拡張アイテムの差異が表示されます。
表2には、比較されたすべての構成拡張データ・ソースと関連付けられたデータ・ソースのリストおよびソース属性が異なっているかどうかを示すインジケータが表示されます。データ・ソース属性には、サイズ、収集エラー、解析エラー、生成元などが含まれます。
属性の差異が「第1のみ」の場合は、データ・ソース全体が第1ターゲットのみに含まれ、第2ターゲットにはないことを示しています。
属性の差異が「第2のみ」の場合は、データ・ソース全体が第2ターゲットのみに含まれ、第1ターゲットにはないことを示しています。
データ・ソース属性が「同一」の場合は、データ・ソースが両方のターゲットにあり、ファイルのコンテンツに依然として差異がある可能性があるが、すべての属性が同じであることを示しています。
データ・ソース属性が「差異」の場合は、データ・ソースが両方のターゲットにあり、各ターゲットで属性値が異なっていることを示しています。値は結果の一部として表示されます。
表3には、構成拡張データ・ソースの「解析済データ」が表示されます。構成拡張データ・ソースに解析済データがあり(つまり、ファイルのコンテンツが解析可能である)、データ・ソースが第1ターゲットと第2ターゲットの両方に存在し、解析済データに差異がある場合、それらの解析済データがこの表に表示されます。
注意: 第1ターゲットまたは第2ターゲットのいずれかのみに存在するデータ・ソースは、表3でレポートされません。第1データ・ソースまたは第2データ・ソースは、表2で表示されます。どのデータ・ソースが第1のみなのかまたは第2のみなのかを確認するには、2つ目の表の結果を使用します。 |
差異詳細は、ジョブ・ページ上の比較結果ビュー内の「差異」リンクをクリックすると表示されます。詳細ビューには、比較およびジョブの詳細が要約されます。これらのリージョンを閉じて、差異詳細に関するページ上のスペースをより広く確保することもできます。
差異詳細は次のように分けられます。
左ペインには、比較対象のターゲット・タイプの構成アイテムの階層とともに、必要に応じて構成拡張が表示されます。次のように、範囲の比較結果を絞り込みます。
「差分のみ表示」チェック・ボックスを選択し、同じ結果や無視された結果の不要情報を除去します。
比較テンプレートで無視されたプロパティを表示するには、「無視を表示」チェック・ボックスを選択します。デフォルトでは、キー・プロパティおよび同一または異なるプロパティが表示されます。左ペインで「差分のみ表示」を選択した場合、このオプションは無効化されます。
システム・ターゲットおよびすべてのメンバー・ターゲットの比較時に発見されたすべての差異のサマリーを表示するには、システム・メンバーを表示する表の上部にある「すべての差異をエクスポート」をクリックします。XLSレポートがダウンロードされます。
右側の表示は左側の選択内容によって異なります。
左側での選択には最大6つのキー・プロパティが含まれますが値プロパティは1つのみで、右側の表にはすべてのキー列が最初に表示されてから、値列が表示され、それぞれの値が最初と2番目の構成に対して表示されます。値は最初の場所で比較される行に対して同じである必要があるので、キー列は2度は表示されません。
前述の右側の表のフィルタ機能を使用して、キーまたは値列が一致する構成アイテムを検索します。
左側の選択肢に複数の値プロパティが含まれる場合、右側には選択(キー)構成プロパティの行を含む最上位の表と、キーおよび値プロパティの両方を含むすべての構成プロパティの行を含む最下位の表が表示されます。
最上位の表内の行を選択し、その構成プロパティを最下位の表の最上位の行に移動します。
単一行構成アイテム・タイプの場合、つまりキー・プロパティを含まないが多くの属性プロパティを含むアイテム・タイプの場合、右側のペインには1つの表に最初と2番目の構成の比較されたプロパティ値が表示され、表の最初の列にはプロパティ名がリストされます。
左側の構成仕様を選択して、最上位の表に差異を含む構成ファイル、最下位の表に構成プロパティおよび値の行を含む表を右側に表示します。このビューでは、ファイルの差異を同期できる(「ファイルの同期の有効化」)ことに注意してください。ファイルの同期の詳細は、第44.5.8.4項を参照してください。
左側の構成拡張ファイルを選択し、右側にフィルタ・コンテンツを表示します。比較対象の構成のプロパティ値が含まれるファイル・コンテンツが個別タブ上にRAW形式と解析済形式の両方で表示されます。
このビューに表示されるアイコンはほとんど直観的に判断できます(等しい-同じ、等しくない-異なる)。キー・アイコンは、構成アイテム・タイプのキー・プロパティを示します。範囲外を表す表示は、プロパティに設定されている値制約をプロパティ値が満たさなかったことを示します。四角で囲まれた1(左のみ)または2(右のみ)はそれぞれ、最初の構成または2番目の構成に相当する一致アイテムが比較によって見つからなかったことを示します。この場合、「比較詳細」ラベルの下に表示されるリンクを使用して編集モードのテンプレートを開き、一致を作成するルールを起動してから比較を再実行することができるようにします。
構成キー・プロパティ
右側の最上位の表に表示される列名について不思議に思われるかもしれません。これらの列は、構成アイテム・タイプのキー・プロパティを表します。構成アイテム・タイプに宣言されたキー・プロパティがない場合、CIタイプ・データベース表内の上位4つのプロパティが採用され、構成を照合するためのキーの代用として使用されます。なんらかの理由により、キー・プロパティを無視するよう比較が設定されている場合(このような設定はお薦めしません)、この優先順位(データベース表内の上位4つのプロパティ)が維持されます。
この機能を使用して、ファイルベースの構成の比較で差異が返されたときに、オンデマンドでファイルの同期を実行します。多くの場合は、ユーザーが作成する構成拡張が関係します。構成拡張の詳細は、第44.6項「構成拡張および収集の概要」を参照してください。
注意: この機能は、ファイルベースの構成に対してのみ使用できます。コマンドベースまたはSQL問合せベースの構成拡張の比較の結果発生した差異は、同期化できません。 |
比較結果の差異の表示中に、左側のツリーで構成の仕様を選択します。
「ファイルの同期の有効化」チェック・ボックスが表示されます。これを選択します。
チェック・ボックスの横にドロップダウン・リストが表示されます。更新の方向を選択します。つまり、2番目の構成を最初の構成に一致するように変更するか、またはその逆です。
表示される新しい「ファイルの同期化」列で、更新するファイルを選択します。複数のファイルを選択でき、その場合それらすべてを同じ方向で更新することになります。
オプションで、プレビュー機能を使用して、ファイルごとに更新の影響を表示します。眼鏡のアイコンをクリックして、更新の前後のファイルをRAW形式で表示します。
結果に問題がなければ、「ファイルの同期化」ボタンをクリックします。
開くダイアログで、次のように入力します。
必要に応じてログインの資格証明を指定します。ターゲットの宛先に対するログイン・アクセス権と、更新するディレクトリに対する書込み権限が必要です。
宛先ディレクトリを示す適切なラジオ・ボタンを選択します。どちらの場合も(元のディレクトリまたは別のディレクトリ)、ディレクトリに対する書込み権限が必要です。
競合時の続行方法について適切なラジオ・ボタンを選択します。比較は、リポジトリからのデータを使用して実行されます。競合は、更新するファイルがターゲットで変更され、比較に使用したデータと異なる場合に発生します。この場合、続行または停止のどちらを行うかを指定します。
宛先ディレクトリ(元のディレクトリまたは別のディレクトリ)の選択に関係なく、競合チェックは、元のディレクトリ内のファイルに対して常に実行されることに注意してください。
必要なバックアップ・オプションを指定します(更新ターゲットが元のディレクトリの場合、デフォルトで両方が選択されます)。
同期前に更新する構成のスナップショットを保存する場合、適切なチェック・ボックスを選択します(保存した構成からファイルを容易に取得できるような説明的な名前を付けます。デフォルトは汎用名のCCS同期保存スナップショットで、これはフィールドを空白にした場合も適用されます)。
更新する前に、構成ファイルのバックアップ・コピーを作成する場合は、該当するチェック・ボックスを選択します。書込み権限のあるディレクトリを参照します。
これらは相互に排他的なオプションではありません。前者では、タイムスタンプ付き収集データをOMSリポジトリに保存するのに対し、後者では、ファイルのコピーをファイル・システムに格納します。
必要な場合、ファイルの同期後すぐに、宛先ターゲットの構成データの収集のリフレッシュをオンデマンドで実行します。この方法で、比較を再実行する、または構成ブラウザで構成を表示する場合、更新の影響が表示されます。いつでも手動でリフレッシュを実行することも、次のスケジュールされた収集まで待つこともできます。
元の宛先ディレクトリが更新ターゲットの場合は、デフォルトでチェック・ボックスが選択されます。別のディレクトリを指定した場合、この場合はリフレッシュ対象がないので、チェック・ボックスは無効です。
「OK」をクリックします。
「はい」をクリックして、ファイルの更新を確認します。
「確認」領域のリンクを使用して同期化ジョブを追跡します。ジョブが完了したら、リフレッシュを要求したと想定して、比較を再実行して更新を検証することができます。構成ブラウザで構成拡張を開き、そこで更新を確認することもできます。
すべての構成ファイルが同期化できるわけではない
比較結果の差異ビューでは、一部のファイルは差異であっても同期化を選択できません(チェック・ボックスが無効)。次に示すような、考えられる原因がいくつかあります。
構成拡張は、Cloud Controlがまだ収集していないファイルおよびその他の構成データを識別する方法を提供します。よく知られたターゲット・タイプまたは構成拡張定義の一部として導入されたターゲット・タイプで、カスタマイズされた構成を収集できます。ブループリントと呼ばれる構成拡張のセットが、Oracleからダウンロードできます。ブループリントと呼ばれるのは、特定のプラットフォーム(Apache Tomcatなど)について収集するファイルとデータを詳細に規定しているためです。
構成拡張の一般的なライフサイクルは次のとおりです。
構成拡張を作成し、いくつかのターゲットにデプロイします。
一定期間の有効性を評価します。
指定を変更および微調整し、より広範に再デプロイします。
適切でなくなったら、指定をアンデプロイし、削除します。
この項の内容は次のとおりです。
この項では、構成拡張の作成、編集およびその他の管理を行う方法を説明します。カスタム・ターゲット・タイプを使用する構成拡張を作成する場合、最初にカスタム・ターゲット・タイプを作成するワークフローが推奨されます。それと同時に、サンプル・ターゲット・インスタンスとして機能する補完的な新しいターゲットも追加できます。
構成拡張の要件を満たす既存のターゲット・タイプがない場合、カスタム・ターゲット・タイプを作成できます。
新規ターゲット・タイプを作成する前に、管理者がソフトウェア・ライブラリをインストールしてあることを確認します(「設定」メニューから「プロビジョニングとパッチ適用」を選択し、「ソフトウェア・ライブラリ」を選択します)。これは、Cloud Controlのインストール後に一度行う必要があります。
構成拡張ライブラリで、「アクション」メニューから「カスタム・ターゲット・タイプの作成」を選択します。
表示されるダイアログでカスタム・ターゲット・タイプの名前を指定し、「OK」をクリックします。前述したとおり、プロセスの完了にはしばらく時間がかかります。
完了後、ターゲット・タイプの作成を確認するメッセージが表示され、そこでサンプル・ターゲット・インスタンスを追加するかどうかを確認されます。サンプル・ターゲットは、構成データの収集の基礎となります。「はい」をクリックします。
追加したカスタム・ターゲット・タイプに関連付けられたダイアログが表示されます。「検索」アイコンをクリックして追加したターゲットを監視する管理エージェントを選択し、「ターゲットの追加」をクリックします。
表示されるダイアログで、インスタンスのターゲット・タイプに適したターゲット・プロパティを指定します。特に、適切なターゲット・プロパティはインストール・ホームへのパスです。カスタム・ターゲット・タイプに関連する構成ファイルの場所として適しているためです。オプションで、コスト・センターおよびライフサイクル・ステータスなどのグローバル・プロパティを指定します。「OK」をクリックします。
これで、カスタム・ターゲット・タイプ用の構成拡張を作成したときに、ターゲットはサンプル・ターゲットとして利用可能になります。
カスタム・ターゲット・タイプの作成の間に、新しいターゲット・インスタンスを追加することは必須ではありません。「アクション」メニューから「新しいカスタム・ターゲットの追加」を選択し、前述のプロセスのステップ4および5に従うことで、後からこれを行うことができます。その際、ドロップダウン・リストからカスタム・ターゲット・タイプを選択します。
構成拡張を作成、類似作成または編集する場合は、次の手順に従います。
適切な権限が与えられている場合、構成拡張を編集してその編集済バージョンを保存できます。この場合、バージョン番号が増加します。また、ドラフトとして編集および保存することや、ドラフトを公開のために編集することができます。構成拡張を編集する際、ターゲット・タイプは変更できません。変更すると、基盤となるメタデータで、構成拡張の既存のデプロイとの互換性がなくなる可能性があるためです。
構成拡張についての様々なアクションの実行に必要となる権限の詳細は、第44.6.1.9項を参照してください。
注意: デプロイ済の構成拡張を編集する場合、保存時に自動的に再デプロイされます。これは、ドラフトとしての保存には適用されません。 |
構成拡張ライブラリで、「作成」ボタンをクリックします。または、ライブラリで既存の仕様を選択し、「類似作成」または「編集」をクリックします。
「構成拡張の作成」ページで、構成拡張の名前および説明(オプション)を入力します。類似作成アクションでは、仕様の名前の変更が最小限、必要です。
ドロップダウン・メニューからターゲット・タイプを選択します。
オプションで、サンプル・ターゲットを設定します。サンプル・ターゲットは、構成データを収集するホストにあります。サンプル・ターゲットを設定しない場合、ファイル・システムを参照できず、仕様の入力時にプレビュー機能を使用できません。
「検索」アイコンをクリックします。ターゲット・タイプの既知のインスタンスを含むダイアログが開きます。必要に応じてフィルタ基準を使用して、目的のインスタンスを検索し、「選択」をクリックします。
「ファイルとコマンド」タブの入力手順は、第44.6.1.3項を参照してください。
「SQL」タブの入力手順は、第44.6.1.4項を参照してください。
仕様の定義が終了し、資格証明をターゲット・タイプにマップしたら、プレビュー機能を使用してエントリを検証します。特に、解析済のビューが適切な内容であるかを確認します。
新規または編集済の仕様を保存します。構成拡張はパブリック・ドメイン内にあることに注意してください。「ドラフトで保存」機能を使用して、テスト中に仕様をプライベートのままにし、仕様を絞り込みます。様々な保存アクションの詳細は、第44.6.1.8項を参照してください。
ドラフトを編集する場合、ボタンは次のように変更されます。
「公開」は、ドラフトを公開することを意味します。
「保存」は、ドラフトの新規バージョンを作成することを意味します。
終了したら、構成拡張をターゲット・インスタンスにデプロイして、構成データの収集を開始できます。詳細は、第44.6.2項を参照してください。
検索アイコンをクリックしてデフォルトのベース・ディレクトリの場所に移動します。ここが、構成ファイルがある場所か、指定するコマンドが実行される場所です。
「プロパティの使用」ボタンをクリックして、ターゲット・プロパティを選択してディレクトリ・パスの一部として含めることができるダイアログを開きます。これらのプロパティは変数として機能し、中カッコで示され、実行時に実際の値に置き換えられます。選択内容を補うボックスに追加テキストを入力できます。たとえば、OracleHomeを選択し、ディレクトリ{OracleHome}/config
を追加して、Oracle Homeのパスの下の構成サブディレクトリにあるターゲット上のファイルを収集します。ターゲット・タイプの定義によって使用可能なターゲット・プロパティが判別されることに注意してください。ユーザー定義のプロパティは管理エージェントで使用できないため、リストには表示されません。
「詳細設定」をクリックして、次を指定します。
サンプル・ターゲットの代替ベース・ディレクトリ。
管理エージェントでデータを収集する際に使用するエンコーディング。構成データはリポジトリにUTF-8形式で保管されます。「Oracleデフォルト」ではXMLファイルにはUTF-8、その他のファイル・タイプにはターゲットのロケール・エンコーディングが使用されます。「ターゲット・ロケール」では、XMLを含むすべてのファイル・タイプがターゲットのロケール・エンコーディングに格納されます。その他の場合は、ドロップダウン・リストからエンコーディングを選択します。リストから直接選択すると、対応するラジオ・ボタンが自動的に選択されます。
ターゲットのデータにアクセスするのに管理エージェント資格証明(ファイル仕様のみ)または他の事前定義済の資格証明セットのどちらを使用するか。カスタマイズした資格証明セットがドロップダウン・リストに表示されない場合、「作成」をクリックして、使用する資格証明セットを特定します。次に、作成する資格証明セット名にマップする資格証明を指定する必要があります。マップされた名前が不明な場合、ステップ3で説明しているように、リモート・ファイル・ブラウザを開いてファイルを追加するときに、資格証明セットを指定できます。詳細は、第44.6.1.5項を参照してください。
「追加」をクリックして、仕様タイプとしてファイルまたはコマンドを選択します。
ファイル仕様の場合、指定されたスペースにファイル名を入力するか、ベース・ディレクトリを参照してターゲット上のファイルを選択します。ワイルドカード(*および**)が使用可能で、**は0以上のサブディレクトリを表します。ワイルドカードの使用では(および一般的な注意事項として)、収集によって生じるファイルが多すぎる(または大きすぎる)ようにならないことと、収集されるファイルが構成に関連することに注意します。つまり、管理下にあるファイルの変更を比較的最小限に抑えることで、Cloud Controlがオーバーロードしないようにします。
コマンド仕様の場合、指定されたスペースにコマンド構文を入力するか、スクリプトまでベース・ディレクトリを参照します。コマンドに一意の別名を割り当てる必要があります。割り当てた別名が、構成拡張階層を表示する際のリンクとして、構成ブラウザに表示されます。リンクをクリックすると、右側のタブにコマンド仕様が開かれます。ファイルについて前述した注意事項はコマンド出力にも当てはまります。つまり、その結果は数量およびサイズの制約と、構成に関連したデータにするという制約があります。
パーサーを選択して、リポジトリ内に格納するために、構成ファイルまたはコマンド出力を標準フォーマットに変換します。デフォルトはありません。パーサーを指定しない場合、RAWデータ・フォーマットのみが格納され、表示に使用できます。詳細は、第44.7.1項を参照してください。
オプション。ツリー・ノードを調整する解析後ルールを指定します。ルールの入力の詳細は、第44.6.1.6項を参照してください。
ステップ3を繰り返して、追加のファイルまたはコマンドを指定します。
第44.6.1.2項に戻り、7から再開します。
次の手順に従って、SQL問合せの仕様を作成します。
データベースへの接続に使用する資格証明を選択します。カスタマイズした資格証明セットがドロップダウン・リストに表示されない場合、「作成」をクリックして、使用する資格証明セットを特定します。作成する資格証明セット名にマップする資格証明を指定する必要があることに注意してください(第44.6.1.5項を参照してください)。構成拡張は、SYSDBA、SYSOPERまたはその他のロールではなく、NORMALロールのデータベース資格証明のみをサポートします。
SQL問合せによってデータを抽出するOracleデータベースへのJDBC接続を指定します。接続文字列は、URLまたはデータベース・ターゲット・プロパティの抽出のいずれかです。これら2つの組合せ(部分的なURLと一部のターゲット・プロパティなど)ではありません。
URLには、ターゲット・データベース・ホストの名前、適用可能なポート番号およびOracle Service名(SID)が含まれている必要があります。例: mydatabase.example.com:1521:ORCL
ターゲット・プロパティを使用する場合、フィールドを空白のままにします。アプリケーションの実行時に、接続を確立するために、これらのターゲット・プロパティ{MachineName}{Port}{SID}が値に置き換えられます。
「追加」をクリックし、表示されたテキスト・ボックスに、SQL問合せを入力または貼付けします。問合せが、管理可能なサイズおよび範囲の該当する構成関連のデータのみを返すのに十分に選択的であることを確認してください。
問合せに一意の別名を割り当てる必要があります。割り当てた別名が、構成拡張階層を表示する際のリンクとして、構成ブラウザに表示されます。リンクをクリックすると、右側のタブでSQL問合せが開きます。
ドロップダウン・リストで、データベース問合せパーサーを事前選択する必要があります。
オプション。ツリー・ノードを調整する解析後ルールを指定します。ルールの入力の詳細は、第44.6.1.6項を参照してください。
ステップ3を繰り返して、追加のSQL問合せを指定します。
第44.6.1.2項に戻り、ステップ7から再開します。
構成拡張の作成時に資格証明セットを作成する場合は、資格証明セットを構成する資格証明を指定する必要があります。これを実行するには、構成拡張ライブラリに戻り、次の手順を実行する必要があります。
「設定」メニュー(「ヘルプ」メニューの横にあるページの最上部右側)から、「セキュリティ」を選択し、「監視資格証明」を選択します。
表内で適切なターゲット・タイプを選択して、「監視資格証明の管理」をクリックします。
指定したターゲット・タイプに対して、構成拡張定義中に作成した資格証明セット名のある行を選択して、「資格証明の設定」をクリックします。
資格証明セットのユーザー名およびパスワードを入力して、「保存」(またはデータベース資格証明の場合は「テストと保存」)をクリックします。
「ファイルとコマンド」タブ(第44.6.1.3項)または「SQL」タブ(第44.6.1.4項)の説明に戻ります。
ルールを使用して、解析対象の表現で同じ名前を持つノードを区別します。これは、解析対象のツリーのノードに一致させようとする場合や、コンプライアンスを検証するためのSQL問合せを表現する場合の比較および変更履歴で特に重要です。ルールは、ノードを一意に識別する方法としてツリー内のノード・テキストに大括弧で追加された識別子に解決します。これにより、比較などの操作では、ノード・テキストとカッコで囲まれた識別子の組合せが評価用として使用されます。
ルールは、条件および式で構成され、どちらも有効なXPath式である必要があります。条件は、識別子を必要とするノードに解決します。式は、識別子の文字列計算に解決します。条件で指定されたノードをバイパスするには、特殊なケースのSKIP
式を使用できます。これはノイズを排除するのに有益な方法です。つまり、比較が目的の場合は、条件で解決されるノードは無視してください。
一部のルールには、すでに定義済のデフォルト・パーサー・ルールがあります。このルールは、解析対象の表現で自動的に実行されます。デフォルト・ルールのサブセットを使用する、デフォルト・ルールを編集する、または定義したカスタム・ルールで上書きするなどできます。
「ルール」列の数値は意味があります。最初は、この数値はゼロ(0)です。ゼロよりも大きいすべての数値は、定義されているカスタム・ルールの数を示します。ゼロは、デフォルトのパーサー・ルールを持つパーサーにも表示されます。したがって、この列に整数が表示されている場合、その数値によって表されるカスタム・ルールにより、デフォルト・パーサー・ルールがあったとしても上書きされることを意味します。
次の手順に従い、ルールを設定します。
「パーサー・ルール」ボタンをクリックします。パーサー・ルールの編集ページが表示されます。
カスタム・ルールを定義するには、「追加」をクリックします。表示された表の列で、条件および式を有効なXPath式として入力します。
複数のルールを定義できます。これらは、指定した順序で解析されるコンテンツに適用されます。操作が終わったら「戻る」をクリックします。
カスタム・ルールを削除するには、表の列を選択します。
デフォルト・ルールを操作するには、「デフォルト・ルールの追加」をクリックします。
ルールは表の行に表示され、選択したパーサーにはデフォルト・パーサー・ルールがあります。目的に合せて、デフォルト・ルールを適宜、編集および削除します。作業しているのは対象のルールのコピーであり、コピー元のルールは元の状態のまま保管されています。
すべてのルールを削除したとしても、インポートしたコピーを削除したにすぎないことに注意してください。デフォルト・パーサー・ルールは、カスタム・ルールによって上書きされないかぎり、依然として存在します。
ルールの例は、第44.7.6項を参照してください。
「ファイルとコマンド」タブ(第44.6.1.3項)または「SQL」タブ(第44.6.1.4項)の説明に戻ります。
構成拡張の作成と編集に加え、次の操作を実行して構成拡張を管理できます。
選択した指定内容を表示します(読取り専用)。
リアルタイムでファセットを監視するため、選択した仕様をコンプライアンス・ライブラリ内のファセットと同期します。
XMLファイル・フォーマットへのエクスポート、ローカル・ファイル・システムからインポートによって、構成拡張を共有します。
選択された指定を削除します(適切な権限が必要です)。
構成拡張の表示
構成拡張を読取り専用モードで表示すると、仕様の構造を理解できます。たとえば、新規構成のベース候補となるかどうかなどを確認できます。
構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して「詳細の表示」をクリックします。
様々なタブで設定およびルールを詳細に確認します。
ファセットの同期の有効化
構成拡張仕様をリアルタイム監視ファセットと同期することで、構成ファイルと、構成拡張の要素である問合せに対するリアルタイムの変更を監視できます。リアルタイムの監視では、ファイルおよびデータベース設定が変更された日時、変更したユーザー、監視が自動的に調整されたかどうか、監視されたアクションが認可されたかどうか、などを知ることができます。
構成拡張をリアルタイム監視ファセットと同期する場合、構成拡張への今後の変更は対応するファセットに自動的に伝播します。つまり、構成の収集、比較、追跡などが行われるのみでなく、認可済のリアルタイム変更の監視も行われます。構成拡張をファセットと関連付けて、ファセットと同期した構成拡張を続いて編集するためには、EM_COMPLIANCE_DESIGNERの追加的なロールが必要です。
構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して、「アクション」メニューから「ファセットの同期の有効化」を選択します。
「ファセットの同期」列には、構成拡張表の行の「ファセットの使用」リンクが表示されます。リンクをクリックすると、コンプライアンス・ライブラリの「リアルタイム監視ファセット」タブに移動します。ここではファセットと構成拡張の同期を管理できます。
構成拡張のエクスポート
構成拡張を、後で同じまたは別のシステムにインポートできるXMLファイルとしてエクスポートできます。
構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して、「アクション」メニューから「エクスポート」を選択します。
XMLファイルとして仕様を保存するファイル・システムの場所を参照します。保存されたファイルは、デフォルトで構成拡張の名前を取得します。
構成拡張のインポート
適切な権限が与えられている場合、以前にXMLファイルとしてエクスポートされた構成拡張をインポートできます。
構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して、「アクション」メニューから「インポート」を選択します。
ファイルの場所を参照します。ファイルを選択し、ダイアログで「インポート」ボタンをクリックします。
インポートされた仕様は構成拡張ライブラリに表示されます。
構成拡張の削除
構成拡張を削除するには、所有者であるか、十分な権限を持っている必要があります。依存性があるため、削除によりデプロイメント、ジョブ・スケジュール、既存の収集などに影響を与える可能性があることに注意してください。
構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して「削除」をクリックします。
構成拡張を含むジョブの発行まで、一部の依存性は検証できませんが、システムによって、権限が検証され、削除を回避する依存性がチェックされます。
構成拡張を作成する場合、保存またはドラフトで保存を選択できます。通常の保存アクションでは、一般ユーザーのコミュニティに公開して使用できる仕様を作成します。ドラフトで保存アクションでは、仕様はプライベートのままです。仕様の作成および編集時にこれらのアクションをどのように使用するかによって、バージョニングの方法が異なります。次の例を考えてみます。
構成拡張を作成して保存すると、これはパブリック・バージョン1です。その後で、パブリック1を編集してドラフトで保存すると、これはドラフト1になります。パブリック1は通常、まだ使用できます。ドラフト1を編集して公開すると、これはパブリック2になります。適切な権限を持つ別のユーザーも同時にパブリック1を編集してドラフトで保存でき、ドラフト2のバージョン1が作成されることに注意してください。
構成拡張を作成してドラフトとして保存すると、これはドラフト1のバージョン1です。このドラフトを編集して再度保存すると、これはドラフト1のバージョン2になります。編集と保存の操作を繰り返すと、これはドラフト1のバージョン3になります。ドラフト1のバージョン3を編集して公開すると、これはパブリック・バージョン1になります。
構成拡張の処理には、実行する特定の操作に特有の権限が必要です。
インポートされた構成拡張を編集すると、エクスポート中に設定されたオプションによっては、バージョンを変更しない編集に制限されることがあることに注意してください。このような許容可能な編集は資格証明セット情報に対して存在します。
構成拡張をデプロイすることは、監視する管理エージェントが指定内容の定義に基づいて構成データを収集するターゲットに、指定内容を指示することです。構成拡張は複数のターゲットにデプロイできます。構成拡張をデプロイおよびアンデプロイするには、十分な権限を持っている必要があります。
デプロイは、次のアクションを実行して管理します。
構成拡張をデプロイすることは、監視する管理エージェントが指定内容の定義に基づいて構成データを収集するターゲットに、指定内容を指示することです。構成拡張は複数のターゲットにデプロイできます。構成拡張をデプロイおよびアンデプロイするには、十分な権限を持っている必要があります。
構成拡張をデプロイするには、次の手順を実行します。
構成拡張ライブラリで、仕様表の行を選択して「デプロイメントの管理」をクリックします。
デプロイ・ページで、「追加」をクリックします。開いたダイアログで、構成拡張をデプロイする指定したターゲット・タイプのターゲットを検索および選択します。
ダイアログを閉じると(「選択」をクリック)、デプロイ処理が保留中であることを示す新しい列が表示され、ステータスが「デプロイ用に選択されました」となります。
次のようにします。
デプロイ・ページで、「適用」をクリックして、アクションを確定します。アクション列が表示されなくなり、ステータスが「デプロイメント・ジョブが進行中」となります。
デプロイをスケジュールし、ライブラリに戻るには、「OK」をクリックします。
リクエストを無効にし、ライブラリに戻るには、「取消」をクリックします。
デプロイ・ページで「ステータスのリフレッシュ」をクリックし、結果が正常であることを確認します。
デプロイ済の構成拡張を更新した場合、再デプロイが自動的に行われます。
構成拡張をアンデプロイするには、次の手順を実行します。
デプロイ・ページで、表内のデプロイメントを選択します。
「削除」をクリックします。「アンデプロイ」処理が保留中であることを示す新しい列が表示されます。ステータスは「デプロイ済」のままです。
次のようにします。
デプロイ・ページで、「適用」をクリックして、アクションを確定します。アクション列が表示されなくなり、ステータスが「アンデプロイ・ジョブが進行中」となります。
アンデプロイをスケジュールして、ライブラリに戻るには、「OK」をクリックします。
リクエストを無効にし、ライブラリに戻るには、「取消」をクリックします。
デプロイ・ページで「ステータスのリフレッシュ」をクリックし、結果が正常であることを確認します。
ライブラリ内の構成拡張の表示では、現在デプロイされている構成拡張が、デプロイ列の緑色のチェック・マークで示されます。チェック・マークをクリックすると、デプロイ・ページが表示されます。
構成拡張ライブラリで、適切な行を見つけ、デプロイ・リンクをクリックします。
デプロイ・ページで、表内のデプロイメントを選択し、「編集」をクリックします。
構成拡張のタイプ(ファイル/コマンド・ベースまたはSQLベース)によって、開いたダイアログの構成が決定します。ベース・ディレクトリを指定して、現在有効なデフォルト・ベース・ディレクトリをオーバーライドするか、JDBC URLを適切に変更します。
次のようにします。
デプロイ・ページで、「適用」をクリックして、アクションを確定します。アクション列が表示されなくなり、ステータスが再デプロイ・ジョブが進行中となります。
再デプロイをスケジュールし、ライブラリに戻るには、「OK」をクリックします。
リクエストを無効にし、ライブラリに戻るには、「取消」をクリックします。
デプロイ・ページで「ステータスのリフレッシュ」をクリックし、結果が正常であることを確認します。
編集内容は仕様のデプロイに適用されることに注意してください。これにより、構成拡張定義が変更されます。
構成拡張の収集されたデータを表示するには、十分な権限を持っている必要があります。
構成拡張ライブラリで、適切な行を見つけ、デプロイ・リンクをクリックします。
デプロイ・ページで、表内のデプロイメントを選択し、「構成の表示」をクリックします。
構成ブラウザのポップアップ・ウィンドウで、次のように左側のツリー階層でノードを選択して、構成拡張の詳細を調べます。
ルート・ノードは、監視されているターゲット・インスタンスを示します。右側のペインに、ターゲット・プロパティおよび即時の関係が表示されます。
ツリーの次のレベルは、仕様のテンプレートを示します。右側のペインに、収集する構成などの仕様の詳細、および収集元のベース・ディレクトリが表示されます。
ツリーの残りのリーフ・ノードは、収集された構成データを示します。右側のペインに、解析済フォーマットおよびRAWフォーマットの両方で構成データが表示されます。
収集されたデータをターゲットのホームページに表示することもできます。ターゲット・タイプ・メニューから「構成」を選択し、「最新収集」を選択します。
構成拡張仕様を使用して構成データ収集を拡張する場合、2つのオプションを使用できます。
既存のターゲット・タイプへの追加収集アイテムの追加
新規収集アイテムを使用するカスタム・ターゲット・タイプの追加
次の手順では、Cloud Controlで既存のターゲット・タイプについて収集する構成データを拡張する方法を示します。たとえば、リスナー・ターゲット・タイプの場合、そのままではsqlnet.ora
ファイルは収集されません。このアイテムを含むようリスナーのデータ収集を拡張するには、次のようにします。
「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「構成拡張」を選択します。
構成拡張ライブラリで、「作成」ボタンをクリックします。
構成拡張に適切な名前を指定し、ターゲット・タイプとして「リスナー」を選択します。
「ターゲット・インスタンスの選択」をクリックして、すでにデプロイされているリスナー・インスタンスを選択します。これで、ファイルの場所に移動できます。
「デフォルト・ベース・ディレクトリ」を「Oracleホーム」に設定します。
これで、収集データの指定を作成する準備ができました。「追加」をクリックし、検索アイコンをクリックしてリモート・ファイル・ブラウザにログインします。適切な資格証明を設定します。
リスナー・インスタンスのOracleホーム・ディレクトリでnetwork/adminサブディレクトリに移動し、sqlnet.ora
ファイルを選択します。選択内容の表に追加し、「OK」をクリックします。
ファイルが追加された「ファイルとコマンド」タブで、ドロップダウン・リストから適切なパーサー(この場合は「Oracle ORAパーサー」)を選択します。収集されたデータに含まれるファイル属性を解析された形式とRAW形式で表示する場合、「プレビュー」をクリックします。
「保存」をクリックして構成拡張の作成を終了します。
構成拡張ライブラリで、新しい構成拡張を選択して「デプロイメントの管理」をクリックします。
デプロイの管理ページで、「追加」をクリックします。表示されたダイアログで、構成拡張をデプロイするターゲットを選択します。
ステータスが発行済と表示されたら、「適用」をクリックします。ステータスが成功になるまでビューをリフレッシュし、「保存」をクリックします。
追加されたデータ収集を確認するには、ターゲット・インスタンスのホームページに移動します。「Oracleリスナー」メニューから「構成」、「最新収集」の順に選択します。
構成ブラウザで、左側のツリー構造に構成拡張が表示されます。ディレクトリ構造をドリルダウンし、sqlnet.ora
属性と値を解析された形式とRAW形式で右側に表示できます。
既存の構成データ収集を拡張するテンプレートとしてこの説明を使用してください。
次の手順では、新規ターゲット・タイプを追加してCloud Controlで収集する構成データを拡張する方法を示します。例では、カスタムApache Webサーバー・ターゲット・タイプについてデータを収集するものとします。
まず、カスタム・ターゲット・タイプを作成します。
「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「構成拡張」を選択します。
「アクション」メニューから、「カスタム・ターゲット・タイプの作成」を選択します。
表示されたダイアログで、ターゲット・タイプ名(MyApacheなど)を入力します。「OK」をクリックします。
しばらくすると、ターゲット・タイプ作成の確認メッセージが表示されます。「はい」をクリックして、サンプル・ターゲット・インスタンスを追加します。
検索アイコンをクリックし、アプリケーション(Apache Tomcat)が配置されているホストの管理エージェントを選択します。管理エージェントを選択し、「選択」をクリックしてダイアログを閉じ、「ターゲットの追加」をクリックします。
表示されたターゲット・プロパティのダイアログで名前(MyApache)を入力し、インストール・ホーム・パスを管理エージェントのアプリケーション(Apache Tomcat)の開始場所に設定します。「OK」をクリックします。
構成拡張ライブラリで、「作成」ボタンをクリックします。
名前(たとえば、MyApache)を入力します。
ドロップダウン・メニューから、カスタム・ターゲット・タイプMyApacheを選択します。
「ターゲットの選択」をクリックし、MyApacheサンプル・ターゲット・インスタンスを選択します。
これで、収集データの指定を作成する準備ができました。{INSTALL_LOCATION}
変数が 「デフォルト・ベース・ディレクトリ」フィールドに移入されることに注意してください。「追加」をクリックし、検索アイコンをクリックしてリモート・ファイル・ブラウザにログインします。適切な資格証明を設定します。
管理エージェントのApacheインストール・ホームでconf
ディレクトリに移動し、httpd1.conf
ファイルを選択します。選択内容の表に追加し、「OK」をクリックします。
ファイルが追加された「ファイルとコマンド」タブで、ドロップダウン・リストから適切なパーサー(この場合は「Apache HTTPDパーサー」)を選択します。収集されたデータに含まれるファイル属性を解析された形式とRAW形式で表示する場合、「プレビュー」をクリックします。
「保存」をクリックして構成拡張の作成を終了します。
構成拡張ライブラリで、新しい構成拡張を選択して「デプロイメントの管理」をクリックします。
デプロイの管理ページで、「追加」をクリックします。表示されたダイアログで、構成拡張をデプロイするターゲット(構成拡張のベースとなったホストなど)を選択します。
ステータスが発行済と表示されたら、「適用」をクリックします。ステータスが成功になるまでビューをリフレッシュし、「保存」をクリックします。
新規データ収集を確認するには、すべてのターゲットの検索を行い、左側の「その他」カテゴリでカスタム・ターゲット・タイプを特定してクリックし、そのタイプのすべてのデプロイメントを右側に表示します。
右側のデプロイメント・リストでターゲット・インスタンス(MyApache)をクリックします。構成ブラウザで、左側のツリー構造に構成拡張が表示されます。ディレクトリ構造をドリルダウンし、httpd1.conf
の属性と値を解析された形式とRAW形式で右側に表示できます。
カスタム・ターゲット・タイプを介して構成データ収集を拡張するテンプレートとしてこの説明を使用してください。
特別に作成されたブループリントと呼ばれる構成拡張が、Oracleからダウンロードできます。ブループリントと呼ばれるのは、特定のプラットフォームについて収集するファイルとデータを詳細に規定しているためです。現在サポートされているプラットフォームは次のとおりです。
Apache Tomcat
Apache Webサーバー
GlassFish
iPlanet
JBoss
JRun
Tuxedo
これらのブループリント(構成拡張とも呼ばれる)は、構成管理ベスト・プラクティス・センターからダウンロードできます。ここで、新たなプラットフォームのサポートもチェックできます。
パーサーは、RAW構成データを取得し、ネストされた属性構造に解析します。この構造はツリー階層で、ノードがコンテナで、リーフが名前と値のペアの属性、またはプロパティです。
構成拡張には、即時利用可能なパーサーが多数含まれています。各パーサーは、ベース・パーサーとパーサー・パラメータで構成されています。一部のパーサーには、解析後ルールも含まれます。ベース・パーサーは、基本的に、特定のフォーマットのデータを解析できるパーサーのカテゴリです。パーサー・パラメータは、データのフォーマットでの変動に対応するために、ベース・フォーマットを調整する方法を提供します。解析後ルールは、他に明確なアイデンティティがないツリー内のノードを調整するためのメカニズムです。これは、構成の比較や変更履歴の追跡によって誤検出の差異にフラグを付けることを回避する際に重要になります。またはこのメカニズムは、検索基準の指定やコンプライアンス・ルールで使用されるSQL問合せの作成に役に立ちます。
ベース・パーサーには次の4つがあります。
XML
フォーマット固有
列指向
プロパティ
一部のパーサーには即時利用可能なデフォルト・ルールがあります。これらのルールは、ノードを調整する必要がある周知のインスタンスに対応します。特に、WebLogicおよびWebSphereパーサーには、このようなインスタンスに対応するデフォルト・ルールが含まれています。これらのルールはそのままにしておいても問題なく、これらのサブセットを実行することも、または独自のカスタム・ルールで置き換えることもできます。
この項の内容は次のとおりです。
構成拡張の作成、編集または表示の間、使用可能なパーサーのリスト、デフォルトのパラメータおよび該当する場合は解析後ルールを詳細に調べることができます。パーサー・パラメータは、コメント文字、デリミタ、開始および終了文字などの書式を決定します。これらのパラメータは編集できませんが、パーサーをXMLファイルとしてエクスポートし、ファイルを編集して、新しい名前でアプリケーションにインポートできます。また、一部のパーサーには、比較などを行うために、解析対象のツリー内のノードをそろえるデフォルト・ルールがあります。
構成拡張ライブラリで、「アクション」メニューから「パーサーの管理」を選択します。使用可能なパーサーのリストが表に表示されます。右側の列(ベース・パーサー)は一般的なパーサー・カテゴリ、たとえばプロパティを示しており、これはファイル・タイプを表し、名前/値のペアが含まれます。
パーサーを選択して、「詳細」をクリックします。このダイアログには、デフォルト・ルール(存在する場合)も表示されます。
「パラメータ」をクリックし、有効なパラメータのデフォルトを参照します。これにより、ファイル形式の規則に準拠するようにパーサーを編集する必要があるかどうかを判断できます。
「デフォルト・ルール」タブをクリックし、特定のパーサーとともに出荷される解析後ルールを参照します。これは、ルールの構成を把握するための便利な方法です。
指定されたパーサーのデリミタ文字を変更する場合は、次のようにします。
表でパーサーを選択した状態で、「エクスポート」をクリックします。
表示されるダイアログで「保存」をクリックして、ファイルシステムの場所に移動します。XMLファイルを適切な名前で保存します。
すぐに利用可能なパーサーのカスタマイズ版を作成しているため、編集時には、XMLのパーサーIDとパーサー名も変更してください。
構成拡張の作成に使用するために保存した新しいパーサーをインポートする場合は、次のようにします。
パーサー表が開いた状態で、「インポート」をクリックします。
表示されるダイアログで、エクスポートされたパーサー・ファイルを保存したファイルの場所を参照します。そのファイルを選択して、ダイアログの「インポート」をクリックします。
新しいパーサーが、構成拡張の作成に使用できる「パーサー」表に表示されます。
「ファイルとコマンド」タブの下の「パーサーの管理」リンクをクリックして、構成拡張を処理しているときにパーサーを管理することもできます。
Cloud Controlには2つのXMLパーサーがあります。デフォルト(属性キー)XMLパーサーと汎用XMLパーサーです。
XML属性または子要素のないXML要素は解析対象属性になります。その他の要素はすべてコンテナになります。
XML属性は解析対象属性になります。
要素テキスト・コンテンツは解析対象属性になり、その名前はタグにXML属性が含まれているかどうかによって異なります。タグにXML属性が含まれている場合、解析対象属性の名前はSTORE_CONTENT_AS
パラメータで指定された値を取得します。含まれていない場合、解析対象属性の名前はタグ名を取得します。
デフォルトXMLパーサーが受け入れるパラメータは次のとおりです。
パラメータ | 説明 |
---|---|
MULTIKEY_DELIMITER |
CONTAINER_NAME パラメータでXML属性名のリストを区切るデリミタ。デフォルト: チルダ(~) |
STORE_CONTENT_AS |
要素にXML属性が含まれる場合に、要素テキスト・コンテンツから取得される、解析対象属性に付与される名前。デフォルト: text_value |
CONTAINER_NAME |
MULTIKEY_DELIMITER パラメータの値で区切られるXML属性名のリスト。このリストの属性名が元のファイルのタグに表示される場合、タグはXML属性の値で名付けられたコンテナになります。その他のすべてのXML属性は、通常どおり解析対象属性になります。タグ名自体は無視されます。
たとえば、リストに属性名のMoeおよびLarryがこの順序で含まれます。元のファイルにはXMLタグのStoogesが含まれ、そのタグには属性Moe、LarryおよびCurlyがあります。区切られたリストでMoeが最初に表示されるため、その値、leaderは解析対象コンテナ名になります。LarryおよびCurlyは解析対象属性になります。タグ名Stoogesは無視されます。元のXMLフラグメントは次のようになります。 <?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <Comedy> <Stooges Moe="leader", Larry="zany", Curly="bald"> </Stooges> </Comedy> |
WebLogic属性キー・パーサー
Cloud Controlは、特にWebLogic config.xml
ファイルの解析用に設計されている即時利用可能な属性キー・パーサーを提供します。これはデフォルトXMLパーサーと同じパラメータを保有し、同じ名前のノードを一意に特定するための26のデフォルト解析後ルールを備えています。
WebSphere属性キー・パーサー
Cloud Controlは、特定のWebSphere構成ファイルの解析用に設計されている即時利用可能な属性キー・パーサーを複数提供します。各パーサーはデフォルトXMLパーサーと同じパラメータを保有し、同じ名前のノードを一意に特定するための一連のデフォルト解析後ルールを備えています。次のWebSphere構成ファイルのためのパーサーがあります。
node.xml
(1つのデフォルト解析後ルール)
plugin-cfg.xml
(7つのデフォルト解析後ルール)
resource.xml
(9つのデフォルト解析後ルール)
server.xml
(13のデフォルト解析後ルール)
variables.xml
(1つのデフォルト解析後ルール)
すべてのXML要素がコンテナになります。
すべてのXML属性は解析対象属性になります。
要素テキスト・コンテンツは名前text_value
を取得する解析対象属性になり、ここでテキスト・コンテンツは解析対象属性値になります。
汎用XMLパーサーはパラメータを受け入れません。
WebSphere汎用パーサー
Cloud Controlは、WebSphere serverindex.xml
構成ファイルの解析用に設計されている即時利用可能な1つの汎用パーサーを提供します。これは同じ名前のノードを一意に特定するための3つのデフォルト解析後ルールを備えています。
この項には、3つのXMLパーサーの例が記載されています。
即時利用可能なパラメータ値とともにデフォルトXMLパーサーを使用して解析される場合
変更されたパラメータ値とともにデフォルトXMLパーサーを使用して解析される場合
汎用XMLパーサーを使用して解析される場合
解析例は次のような元のXMLファイルから導かれます。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <Application> <AppName>foo</AppName> <Server name="ajax" os="linux">production</Server> </Application>
デフォルトXMLパーサー(即時利用可能なパラメータ値)
即時利用可能なパラメータ値とともにデフォルトXMLパーサーを使用して解析される場合、解析後バージョンは次のように表示されます。
Application AppName = foo Server name = ajax os = linux text_value = production
この解析後バージョンでは次の点に注意してください。
AppNameタグおよびServerタグの要素コンテンツが解析対象属性になります。
AppNameタグにXML属性が含まれていないため、解析対象属性名はタグ名を取得します。
XML属性(nameおよびos)を持つServerタグとの対比。ここではタグで名付けられたコンテナ(Server)が生成されます。これには3つの解析対象属性があり、この中の2つは2つのXML属性に対するものです。もう1つはServerタグのテキスト・コンテンツに対するもので、これはSTORE_CONTENT_AS
パラメータの値(text_value
)に設定されます。
デフォルトXMLパーサー(変更されたパラメータ値)
パラメータ値を変更するには新規パーサーを作成する必要があります。これにはデフォルトXMLパーサーのエクスポート、エクスポートされたXMLファイルの変更、および変更されたパーサーの(新規の名前およびパーサーIDを使用した)インポートが必要です。
このプロセスに従い、次の変更を行ったと仮定します。
STORE_CONTENT_AS
パラメータを値myVal
に設定
CONTAINER_NAME
パラメータを値name
に設定
変更されたパラメータ値とともにデフォルトXMLパーサーを使用して解析される場合、解析後バージョンは次のように表示されます。
Application AppName = foo ajax os = linux myVal = production
AppNameタグはそのまま同じです。つまり、XML属性がないため、解析対象属性になります。
ServerタグにはCONTAINER_NAME
の値に一致するXML属性があるため、コンテナは属性の値(ajax)を取得し、name=ajax解析対象属性が不要になります。即時利用可能なCONTAINER_NAME
パラメータにはプレースホルダがありますが、実際のデフォルト値はありません。したがって、このバージョンの解析対象の表現との差異になります。
残りのServerタグ属性(os)は通常どおり解析対象属性になります。タグに関連付けられたテキスト・コンテンツは、編集されたSTORE_CONTENT_AS
パラメータごとに、属性myValの値になります。
汎用XMLパーサー
(パラメータをまったく使用しない)汎用XMLパーサーを使用して解析される場合、解析後バージョンは次のように表示されます。
Application AppName text_value = foo Server name = ajax os = linux text_value = production
解析手順については第44.7.2.1項を参照してください。
フォーマット固有のベース・パーサーは、特定のデータ・フォーマットにのみ適用可能です。フォーマット固有のパーサーは、フォーマットを調整するパラメータがまったくないものから、少しあるもの、多数あるものまで様々です。
パーサー | 説明 |
---|---|
Blue Martini DNA | Blue Martini DNAファイル用のパーサー(パラメータなし)。 |
Connect:Direct | Connect:Direct .cfg ファイル用のパーサー(パラメータなし)。 |
データベース問合せ(サンプルは第44.7.6.3項を参照) | 構成拡張のデータベース問合せ出力用のパーサー。Cloud Controlは、問合せ結果をパーサーが受入れできる形式に自動的に変換し、Windowsの.ini ファイルと同様に結果をセクションに編成します。各セクションは1レコードを表し、セクション内の各行には表列名と値が含まれます。44.7.3.1項を参照してください。 |
Db2 | DB2 GET DATABASE CONFIGURATION コマンドの出力用のパーサー(パラメータなし)。 |
ディレクトリ | 同じ行に複数の名前と値のペアが含まれる(つまり、各行に様々な数のペアが含まれる)ファイル用のパーサー。たとえば、第1行がa=b j=k、第2行がc=d m=n y=zのような場合です。44.7.3.2項を参照してください。 |
E-Business Suite | E-Business Suite .drv ファイル用のパーサー。パーサーはファイル内のIF...THEN...ELSE 構造を解析対象の表現内のコンテナに変換して、残りの行を固定された数の解析対象属性があるコンテナに変換します。これらの行は2種類に分けられます。解析対象属性の名前がDIR_HEADER パーサー・パラメータで指定されているディレクトリ仕様と、解析対象属性の名前がHEADER パーサー・パラメータで指定されている構成ファイル仕様です。44.7.3.3項を参照してください。 |
Galaxy CFG | Galaxy .cfg ファイル用のパーサー。44.7.3.4項を参照してください。 |
Introscope | Introscopeファイル用のパーサー(パラメータなし)。 |
MQ-Series | MQ-Seriesファイル用のパーサー。44.7.3.5項を参照してください。 |
Odin | Odinファイル用のパーサー(パラメータなし)。 |
Oracle ORA | tnsnames.ora などのOracle .ora ファイル用のパーサー(パラメータなし)。 |
Siebel | Siebel siebns ファイル用のパーサー。パーサーはファイル内の一意の各パスに対するコンテナと、名前と値のペアに対する属性を作成します。ただし、行に文字列Type=empty が含まれる場合は例外で、この場合、パーサーは行に対して解析対象属性を作成しません。44.7.3.6項を参照してください。 |
UbbConfig | BEA Tuxedoファイル用のパーサー(パラメータなし)。パーサーは先頭にアスタリスク(*)があるセクションと、新規行の最初にある二重引用符で囲まれた名前を、コンテナに変換します。その他のすべてのデータを属性に変換します。 |
UNIXインストール済パッチ | UNIXインストール済パッチ・データ用のパーサー。パーサーはファイルの(コメント行ではない)各行ごとに1つのコンテナを作成します。パーサーは、各行でコロン(:)で終了するすべてのフィールドをプロパティ名フィールドとして扱い、それに続く値(がある場合)はプロパティ値として扱います。プロパティには値が必ずしも必要ではありません。44.7.3.7項を参照してください。 |
UNIX再帰的ディレクトリ・リスティング | UNIX再帰的ディレクトリ・リスティング(ls -l -R )の出力用のパーサー。パーサーは各サブディレクトリ行をコンテナに変換して、各ファイル情報の行を固定された一連の属性があるコンテナに変換します。詳細は、44.7.3.8項を参照してください。 |
フォーマット固有のパーサーを変更するには新規パーサーを作成する必要があります。これには特定のパーサーのエクスポート、エクスポートされたXMLファイルの変更、および変更されたパーサーの(新規の名前およびパーサーIDを使用した)インポートが必要です。
次の表で、データベース問合せパーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
CELL_DELIMITER |
名前と値のペアを区切る文字。デフォルトは=です。 |
PROPERTY_DELIMITER |
名前または値の長さを値そのものから区切る文字。デフォルトは_です。 |
COMMENT |
次に続く行を無視するようにパーサーに伝える文字。デフォルトは#です。 |
SECTION_START |
セクションの開始を示す文字。デフォルトは\[です(バックスラッシュはエスケープ文字です)。 |
SECTION_END |
セクションの終了を示す文字。デフォルトは\]です(バックスラッシュはエスケープ文字です)。 |
USE_INI_SECTION |
Windows .ini タイプ・セクションを使用するようにパーサーに伝えるフラグ。デフォルトはtrueです。 |
次の表で、ディレクトリ・パーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
CELL_DELIMITER |
あるプロパティを別のプロパティと区切る文字。デフォルトはスペースです。 |
EXTRA_DELIMITER |
プロパティ名をその値から区切る文字。デフォルトは=です。 |
COMMENT |
次に続く行を無視するようにパーサーに伝える文字。デフォルトは#です。 |
次の表で、E-Business Suiteパーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
DIR_HEADER |
ディレクトリ仕様の属性名のチルダ区切りリスト。 |
STRUCTURE_START |
構造の開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
CELL_DELIMITER |
名前と値のペア・デリミタを表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
HEADER |
ファイル仕様の属性名のチルダ区切りリスト。 |
COMMENT |
コメントを表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
STRUCTURE_END |
構造の終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
LAST_FREE_FORM |
ディレクトリ仕様またはファイル仕様の最後の値のセル・デリミタを無視するようにパーサーに伝えるフラグ。デフォルトはtrueです。 |
ELEMENT_FIELD |
ファイル仕様の属性名のチルダ区切りリスト。パーサーは指定された属性の値を連結して、ファイル仕様に関連付けられたコンテナの名前を生成します。 |
DIR_ELEMENT_FIELD |
ディレクトリ仕様に関連付けられたコンテナの名前を決定する際にパーサーで使用される、ディレクトリ仕様の属性名のチルダ区切りリスト。 |
次の表で、Galaxy CFGパーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
COMMENT |
次に続く行を無視するようにパーサーに伝える文字。デフォルトは!です。 |
ADD_SUFFIX |
コンテナ名に追加する値を保有する属性の名前。 |
MONO_PROP_SECTION |
単一のプロパティを持つセクションの名前。 |
MULTI_PROP_SECTION |
複数のプロパティを持つセクションの名前。 |
NODES_SECTION |
セクションの開始および終了要素の名前 |
次の表で、Siebelパーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
LINES_TO_SKIP |
ファイルの開始時に無視する行数をパーサーに伝えます。デフォルトは4です。 |
CELL_DELIMITER |
名前と値のペア・デリミタを表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
COMMENT |
コメントを表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
SECTION_START |
一意のパス仕様セクションの開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
SECTION_END |
一意のパス仕様セクションの終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
USE_INI_SECTION |
Windows .ini タイプ・セクションを使用するようにパーサーに伝えるフラグ。デフォルトはtrueです。 |
次の表で、UNIXインストール済パッチ・パーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
CELL_DELIMITER |
名前と値のペアを区切る文字。デフォルトはスペースです。 |
EXTRA_DELIMITER |
プロパティ名をその値から区切る文字。デフォルトは:です。 |
COMMENT |
次に続く行を無視するようにパーサーに伝える文字。デフォルトは#です。 |
次の表で、UNIX再帰的ディレクトリ・リスティング・パーサーのカスタマイズに使用できるパラメータについて説明します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
LINES_TO_SKIP |
ファイルの開始時に無視する行数をパーサーに伝えます。デフォルトは4です。 |
CELL_DELIMITER |
名前と値のペア・デリミタを表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
COMMENT |
コメントを表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
HEADER |
属性名のチルダ区切りリスト。 |
LAST_FREE_FORM |
行の最後の値のセル・デリミタを無視するようにパーサーに伝えるフラグ。デフォルトはtrueです。 |
SECTION_START |
サブディレクトリ・セクションの開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
SECTION_END |
サブディレクトリ・セクションの終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。 |
ELEMENT_FIELD |
属性名のチルダ区切りリスト。パーサーは指定された属性の値を連結して、行に関連付けられたコンテナの名前を生成します。 |
列指向パーサーは、フォーマットの調整のために受け入れるパラメータによって、本質的に柔軟性があります。すべての列指向パーサーは、同じパラメータのサブセットを使用します。
この項では、すべての列指向ベース・パーサーのパラメータについて説明します。ベース・パーサーは次のどのパラメータの値も受入れできますが、指定されたパーサー仕様はすべてのパラメータの値を必ずしも提供する必要はありません。すべてのパラメータにはデフォルト値があり、これらは指定された値がないときに使用されますが、パラメータに明示的な値がある場合もあります。
デリミタまたはその他の特殊なテキスト(コメント文字や新規行など)がある値の一部を表すときは、引用符を使用します。QUOTE_DELIMITER
は使用する文字値を決定します。文字をエスケープする必要がある場合は、引用符デリミタの先頭にバックスラッシュ(\)を追加します。引用された文字列でバックスラッシュ文字そのものをエスケープするには、バックスラッシュを使用します(\\)。
パラメータ | 説明 |
---|---|
COMMENT |
コメントの文字またはシーケンスを示す正規表現のチルダ区切りリスト。たとえば、#[^\r\n]* は、行の上で#文字に続くすべてがコメントであることを指定します。デフォルトは空のリストです。つまり、すべてのファイル・コンテンツを解析します。 |
LINES_TO_SKIP |
解析のために無視し、事実上、コメントとして扱う初期行の数(ブランク行またはコメント行を除く)。デフォルトは0です。つまり、行をスキップしません。 |
CELL_DELIMITER |
行の値を区切る正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、デリミタはありません(デフォルトを使用することはまれです)。 |
QUOTE_DELIMITER |
引用された値の開始および終了方法を定義する正規表現のチルダ区切りリスト(通常は一重引用符または二重引用符のいずれか)。開始および終了の引用符デリミタは同じである必要があります。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは引用された値を認識しません。 |
PROPERTY_DELIMITER |
プロパティの名前と値を区切る正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、プロパティ・デリミタはありません。
まれに、構文a=bの名前と値のペアが列指向ファイルに含まれる場合があります。 |
RESERVED_DIRECTIVES |
プロパティ・キーワードのチルダ区切りリスト。一部のcrontabファイルには、デリミタで区切られた単純な名前と値のペアが含まれます(foo=bar)。したがって、各行に同じ数のフィールドが含まれるという要件に違反します。このパラメータはプロパティ・キーワードを指定するための回避策を提供します。この例では、プロパティ・キーワードはfooになります。つまり実際は、ルート・コンテナ下にある解析対象属性の名前と値のペアとして、このキーワードで始まる行を解析します。デフォルトは空のリストです。つまり、プロパティ・キーワードはありません。 |
ALTERNATE_DELIMITER |
プロパティの名前と値に対する代替デリミタ。デフォルトは'/'です(ALTERNATE_FIELD パラメータが空ではない場合のみ使用されます)。 |
ALTERNATE_FIELD |
代替デリミタで区切られるフィールドのチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、代替デリミタはありません。 |
HEADER_FLAG |
列名を示すヘッダー行がファイルに含まれるかどうかを指定するフラグ。デフォルトはfalseです。 |
HEADER |
ヘッダー行がない場合に使用する列名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、列名はありません(デフォルトを使用することはまれです)。 |
ELEMENT_FIELD |
行に関連付けられたコンテナの名前を作成する際にパーサーで連結される値を持つ、列名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、列名はありません(デフォルトを使用することはまれです)。 |
IGNORE_FIELD |
無視する列名のチルダ区切りリスト。この列の値の解析は行われません。デフォルトは空のリストです。つまり、何も無視されません。 |
LAST_FREE_FORM |
最後の列が自由形式かどうかを指定するフラグ。パーサーは自由形式の列値ですべてのデリミタを無視します。デフォルトはfalseです。 |
USE_LINE_COMMENT |
データの解析対象の表現に表示される値として、行終了コメントを扱うかどうかを指定するフラグ。デフォルトはfalseです。 |
プロパティ・パーサーは、フォーマットの調整のために受け入れ、異なる組織的な要素を処理できるパラメータによって、本質的に柔軟性があります。すべてのプロパティ・パーサーは、基本パラメータおよび拡張パラメータ、さらに拡張構成と同じパラメータ・セットを使用します。
この項では、シンプル・プロパティのデータ形式の解析に必要な、基本プロパティ・パーサーのパラメータについて説明します。シンプル・プロパティのデータ形式は、通常は名前と値を区切る定義済のデリミタによって、プロパティを名前と値のペアとして指定します: foo=bar。基本データ形式はプロパティのリストで、1行につき1つのプロパティがオプションのコメントとともにあります。例としてjava.properties
ファイルがあります。すべてのパラメータにはデフォルト値があり、これらは指定された値がないときに使用されます。
デリミタまたはその他の特殊なテキスト(コメント文字や新規行など)がある値の一部を表すときは、引用符を使用します。QUOTE_DELIMITER
は使用する文字値を決定します。文字をエスケープする必要がある場合は、引用符デリミタの先頭にバックスラッシュ(\)を追加します。引用された文字列でバックスラッシュ文字そのものをエスケープするには、バックスラッシュを使用します(\\)。
ポンド記号(#)などのコメント文字や、特定の文字シーケンス(//)は通常、コメントを示します。Cスタイル・コメント(/*….*/)などの特殊なシーケンスは、コメントの開始および終了を示す場合があります。最初の数行に一般的な情報コンテンツが含まれるファイルもあります。この場合は、対象の行を無視するようにパーサーに伝えるパラメータを使用できます。
パラメータ | 説明 |
---|---|
COMMENT |
コメントの文字またはシーケンスを示す正規表現のチルダ区切りリスト。たとえば、#[^\r\n]* は、行の上で#文字に続くすべてがコメントであることを指定します。デフォルトは空のリストです。つまり、すべてのファイル・コンテンツを解析します。 |
LINES_TO_SKIP |
解析のために無視し、事実上、コメントとして扱う初期行の数(ブランク行またはコメント行を除く)。デフォルトは0です。つまり、行をスキップしません。 |
CELL_DELIMITER |
行の値を区切る正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、デリミタはありません(デフォルトを使用することはまれです)。 |
QUOTE_DELIMITER |
引用された値の開始および終了方法を定義する正規表現のチルダ区切りリスト(通常は一重引用符または二重引用符のいずれか)。開始および終了の引用符デリミタは同じである必要があります。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは引用された値を認識しません。 |
ALLOW_NAME_ONLY_PROPERTIES |
デリミタまたは値のないプロパティ名をパーサーが許可するかどうかを示すフラグ。デフォルト: false。 |
REVERSE_PROPERTY |
デリミタおよびプロパティ名の前に存在する値をパーサーが許可するかどうかを示すフラグ。デフォルト: false。 |
この項では、より複雑なプロパティのデータ形式の解析に必要な、拡張プロパティ・パーサーのパラメータについて説明します。すべてのパラメータにはデフォルト値があり、これらは指定された値がないときに使用されます。
パラメータ | 説明 |
---|---|
PROPERTY_DELIMITER |
プロパティ・デリミタを表す正規表現のチルダ区切りリスト。たとえば、テキスト"a=b : x=y"は次の2通りに解釈できます。
コロン(:)がプロパティ・デリミタの場合、解析エンジンはこのテキストを、2つのプロパティが含まれるテキストと解釈します。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーはプロパティ・デリミタを認識しません。 |
LINE_END_DELIMITER |
行およびシーケンスを表す正規表現のチルダ区切りリスト。パーサーで行終了デリミタが検知されると、新規のプロパティまたは構造が次の行で開始するとみなされます。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは行終了デリミタを認識しません。 |
CONTINUE_LINE |
継続行シーケンスを表す正規表現のチルダ区切りリスト。パーサーで継続行パターンが検知されると、次の行のデータが、前の行の構造またはプロパティの続きとして解釈されます。これは、新規のプロパティまたは構造の開始として新規行が解釈される場合と対照的です。たとえば、複数の行に渡るプロパティ値をパーサーが認識するには、行継続パターンが検知される必要があります。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは行継続パターンを認識しません。 |
SECTION_START |
セクションの開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。セクションはネストできません。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーはセクションを認識しません。 |
SECTION_END |
セクションの終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。 |
STRUCTURE_START |
構造の開始を表す正規表現のチルダ区切りリスト。構造はネストできません。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは構造を認識しません。 |
STRUCTURE_END |
構造の終了を表す正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。 |
XML_STYLE_TAG |
ファイル内の構造がXMLスタイル・タグかどうかを示すフラグ。デフォルト: false。 |
USE_INI_SECTION |
INIスタイル・セクションが存在するかどうかを示すフラグ。デフォルト: false。 |
RESERVED_DIRECTIVES |
予約されたディレクティブの開始を示す予約名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは予約されたディレクティブを認識しません。 |
RESERVED_FUNCTIONS |
予約された関数の開始を示す予約名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーは予約された関数を認識しません。 |
DIRECTIVE_PROPERTIES |
予約されたディレクティブ - 暗黙的なプロパティ名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。 |
FUNCTION_PROPERTIES |
必須の予約された関数 - 明示的なプロパティ名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。 |
SECTION_PROPERTIES |
セクション - 暗黙的なプロパティ名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。 |
STRUCTURE_PROPERTIES |
構造 - 暗黙的なプロパティ名のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。 |
ELEMENT_FIELD |
プロパティの解析時にパーサーで無視されるキーワード。これは一般的に、名前と値のペアの前にキーワードを指定するデータ形式に適用されます。例として、"set a=b"があります。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーでは何も無視されません。 |
ALLOW_ELEMENT_CELL |
ファイル形式が要素セル構造をサポートするかどうかを示すフラグ。デフォルト: false。 |
SECTION_EXPLICIT_PROPERTIES |
セクションが明示的なプロパティをサポートするかどうかを示すフラグ。デフォルト: false。 |
STRUCTURE_EXPLICIT_PROPERTIES |
構造が明示的なプロパティをサポートするかどうかを示すフラグ。デフォルト: false。 |
NEWLINE_CONTINUE_LIN |
新規行が行継続シーケンスになるかどうかを示すフラグ。デフォルト: false。 |
KEYWORD_FIELD |
空白デリミタを使用するプロパティの前にあるキーワードを表す、正規表現のチルダ区切りリスト。デフォルトは空のリストです。つまり、パーサーはキーワードを認識しません。 |
プロパティ・ファイルは様々なファイル形式で表されます。幅広い範囲の形式に対応するため、汎用プロパティのベース・パーサーはほとんどのファイルで見つかる構成の組合せを使用します。
構成は2つのカテゴリに分類されます。
コンテナ構成: 予約された関数、予約されたディレクティブ、XML構造、構造、区切られた構造、INIセクション、区切られたセクション、セクション、および要素セル
プロパティ構成: シンプル・プロパティ、リバース・プロパティ、キーワード・プロパティ、キーワード名プロパティ、大カッコ・プロパティ、暗黙的なプロパティ、および明示的なプロパティ
要素構成の中で、セクション構成はネストできませんが、その他の構成を含むことはできます。構造構成はネストが可能で、セクション以外のその他の構成を含むことができます。要素セルはネストできますが、要素セルおよびシンプル・プロパティのみを含むことができます。予約されたディレクティブと予約された関数はネストすることも、その他の構成を含むこともできません。
この項では次に、基本プロパティ・パーサーがサポートする構成について説明します。
シンプル・プロパティ
シンプル・プロパティはプロパティ名、セル・デリミタ、プロパティ値および新規行シーケンスでこの順序どおりに構成されます。シンプル・プロパティは複数の行に渡る場合がありますが、複数の行に渡るプロパティには通常、行継続文字またはシーケンスが含まれます。空白に何か意味があるとパラメータで指定(例: セル・デリミタ)されていないかぎり、パーサーはタブやスペースなどの空白を無視します。
たとえば、name=value_that_wraps_to_next_line_/
では、フォワードスラッシュが行継続文字として機能します。Javaプロパティ・ファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
キーワード・プロパティ
この構成はシンプル・プロパティとほとんど同じで、キーワードが先頭にありますがこれはパーサーで無視されます。
たとえば、set name=value
では、set
が無視されるキーワードです。UNIXシステム・ファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
キーワード名プロパティ
この構成は、プロパティ名がKEYWORD_FIELD
パーサー・パラメータで指定される正規表現に一致する、シンプル・プロパティです。これはUNIX XINETDパーサーに固有の、特殊なケースのプロパティ・タイプです。XINETDファイルは等記号(=)をセル・デリミタとして使用します。ただし、プロパティがキーワード"include"または"includedir"で始まる場合は、セル・デリミタが空白となるので例外です。
特にXINETDファイルに対して追加されますが、適切な場合はその他のファイル・タイプにもプロパティを使用できます。
たとえば、includedir /etc
では、includedir
がパーサー・パラメータの正規表現で、空白がセル・デリミタです。
明示的なプロパティ
明示的なプロパティはプロパティ名、デリミタおよびプロパティ値で構成されます。シンプル・プロパティまたはキーワード・プロパティと異なり、明示的なプロパティはセクションまたは構造などのコンテナ構成に制限されます。例として、XMLタグ属性があります。
例:
[SectionName p1=v1 p2=v2] <StructureName p1=v1 p2=v2> ... </StructureName>
これらの構成では、p1 v1とp2 v2の名前と値のペアが明示的なプロパティです。Sun ONE Objファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
暗黙的なプロパティ
暗黙的なプロパティは、関連付けられたプロパティ名がないプロパティ値です。明示的なプロパティと同様に、暗黙的なプロパティはコンテナ構成(通常は予約されたディレクティブ)に制限されます。DIRECTIVE_PROPERTIES
パーサー・パラメータには暗黙的なプロパティのプロパティ名が含まれます。
例:
[SectionName myName myPath]
<StructureName myName myPath> ... </StructureName>
これらの構成で、DIRECTIVE_PROPERTIES
パーサー・パラメータで宣言されたとおり、推定されたプロパティ名のname
およびpath
とともに、暗黙的なプロパティはmyName
およびmyPath
という値を持ちます。Apache HTTPDファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
予約された関数
予約された関数は、明示的なプロパティが1つ以上後ろに続くキーワードです。RESERVED_FUNCTIONS
パーサー・パラメータは、予約された関数を表すキーワードを指定します。
たとえば、Error fn="query-handler" type="forbidden"
では、RESERVED_FUNCTIONS
パーサー・パラメータで指定される予約された関数のキーワードはError
です。Sun ONE Magnusファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
予約されたディレクティブ
予約されたディレクティブは、暗黙的なプロパティが1つ以上後ろに続くキーワードです。RESERVED_DIRECTIVES
パーサー・パラメータは、予約されたディレクティブを表すキーワードを指定します。
たとえば、LoadModule cgi_module "/bin/modules/std/cgi"
では、RESERVED_DIRECTIVES
パーサー・パラメータで指定される予約された関数のキーワードはLoadModule
です。Apache HTTPDファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
XML構造
XML構造は標準的なXMLタグで、名前のみ、明示的なプロパティが後ろに続く名前、または暗黙的なプロパティが後ろに続く名前を含むことができます。
例:
<Name> ... </Name> <Name p1=v1 p2=v2> ... </Name> <Name "implicit_property1" "implicit_property2"> ... </Name>
WebAgentファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
区切られた構造
区切られた構造は、次の要素で(指定された順序で)構成されます。
構造名
デリミタ
開始構造文字または文字シーケンス
構造コンテンツ
終了構造文字または文字シーケンス
例:
StructureName = { ... }
明示的および暗黙的なプロパティは使用できません。Javaポリシー・ファイルとCustom CFGファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
構造
構造名
開始構造文字または文字シーケンス
構造コンテンツ
終了構造文字または文字シーケンス
区切られた構造と構造の違いはデリミタのみです。つまり、構造では、構造名と開始構造インジケータの間にデリミタは不要です。
例:
StructureName { ... }
明示的および暗黙的なプロパティは使用できません。UNIX XINETDファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
INIセクション
INIセクションはWindows .ini
ファイルのセクション見出しに似ており、次のような特徴があります。
セクション開始文字または文字シーケンス
セクション名
オプション(明示的および暗黙的)プロパティ
セクション終了文字または文字シーケンス
例:
[SectionName] [SectionName p1=v1 p2=v2] [SectionName "implicit_property1" "implicit_ property2"]
SmWalkerファイルとセクション・プロパティ・ファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
区切られたセクション
区切られたセクションは共通パターンで開始する行ですが、他の点ではシンプル・プロパティに似ています。
例:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\A\B\C=789 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\X\Y\Z=123
これらは、共通パターンがHKEY_
の、2つの区切られたセクション見出しです。SiteMinder RegistryファイルとLDAPファイルがこのデータ形式の代表的な例です。
要素セル
要素セルは、A = B = C
というフォームの、要素セル名とプロパティ名の名前と値のペアで構成されます。要素セルは通常、行継続シーケンスとネストを使用して構造を明確にします。複数のプロパティを持つ要素セルは、プロパティ・デリミタを使用してプロパティを区切ります。
例1:
EC = \ B = C, D = F
この例はEC
という名前の要素セルで、B = C
とD = F
の2つのプロパティの名前と値のペアがカンマで区切られます。構造はバックスラッシュ文字(\)を使用して行継続を示します。拡張プロパティのパーサー・パラメータのPROPERTY_DELIMITER
およびCONTINUE_LINE
は、個々のフォーマット文字を定義します。
例2:
EC = \ EC2 = \ A = B, \ C = D
この例はEC
という名前の要素セルで、EC2
というネストされた要素セルを持ち、A = B
とC = D
の2つのプロパティの名前と値のペアが含まれます。この例は同じデリミタと行継続文字を使用します。
収集された構成ファイルは、RAWフォームでRAW形式で格納され、パーサーが指定されている場合は、ノード、コンテナ、属性またはプロパティのツリー構造に格納されます。このファイルはまた、XPath条件および式で構成された解析後のルールを適用することを目的として内部的にXML形式でも生成されます。この内部形式には、XML以外のファイルも生成されます。この内部形式は、他のファイル・タイプにも対応する必要があるため、属性名および名前しかないJavaプロパティ・ファイルなどのファイルを償うためにXMLに別のルート・ノードを導入します。
次を参照すると、ファイルの解析および表示方法の例と解析後のルールの効果が明らかになります。
次の簡単なXMLファイルについて検討してください。
<dir name="/a/b/c"> <file name="file1" size=120/> <file name="file2" size=350/> </dir>
デフォルトのXMLパーサーを使用して解析された形式が、ユーザー・インタフェースに次のツリー構造で表示されます。
dir name = /a/b/c file name = file1 size = 120 file name = file2 size = 350
2つのコンテナの名前(file)が同じであるため、少なくともコンテナ・レベルでは2つを区別できません。このため、このファイルは解析後のルールの候補です。前述のとおり、ルールのXPath条件および式の適用対象である特別な内部XML形式があります。この形式では、ノードおよび属性がXML要素として処理され、属性値が対応する要素テキスト・コンテンツに変換されます。また、元のファイルに表示されないルート要素も追加されます。
<root> <dir> <name>/a/b/c</name> <file> <name>file1</name> <size>120</size> </file> <file> <name>file2</name> <size>350</size> </file> </dir> </root>
同じ名前のコンテナが2つある解析された形式の問題がある場合、ルール解決を次で構成することもできます。
/root/dir/file
name/text()
この場合、事実上、ファイルごとにname/text()
が評価され、dirノード内のファイルを区別する識別子を生成されます。
解析後のルールを適用した後、解析されたツリー構造は次のようになります。
dir name = /a/b/c file[file1] name = file1 size = 120 file[file2] name = file2 size = 350
ルールは、大カッコで囲まれてコンテナ名に追加された識別子に解決されます。この組合せ(file [file1]
など)により、比較、検索、変更履歴などの様々な操作でファイル・コンテナを区別できます。
次の簡単なORAファイルについて検討してください。
acme= (DESCRIPTION= (SOURCE_ROUTE=yes) (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host1)(PORT=1630)) (ADDRESS_LIST= (FAILOVER=on) (LOAD_BALANCE=off) (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host2a)(PORT=1630)) (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host2b)(PORT=1630))) (ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=host3)(PORT=1630)) (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=Sales.us.acme.com)))
Oracle ORAパーサーを使用して解析された形式が、ユーザー・インタフェースに次のツリー構造で表示されます。
acme DESCRIPTION SOURCE_ROUTE yes ADDRESS PROTOCOL tcp HOST host1 PORT 1630 ADDRESS_LIST FAILOVER on LOAD_BALANCE off ADDRESS PROTOCOL tcp HOST host2a PORT 1630 ADDRESS PROTOCOL tcp HOST host2b PORT 1630 ADDRESS PROTOCOL tcp HOST host3 PORT 1630 CONNECT_DATA SERVICE_NAME Sales.us.acme.com
スタンドアロンでもADDRESS_LIST
内でも、アドレス・コンテナは区別できません。このため、このファイルは解析後のルールの候補です。前述のとおり、ルールのXPath条件および式の適用対象である特別な内部XML形式があります。この形式では、ノードおよび属性がXML要素として処理され、属性値が対応する要素テキスト・コンテンツに変換されます。また、元のファイルに表示されないルート要素も追加されます。
<root> <acme> <DESCRIPTION> <SOURCE_ROUTE>yes</SOURCE_ROUTE> <ADDRESS> <PROTOCOL>tcp</PROTOCOL> <HOST>host1</HOST> <PORT>1630</PORT> </ADDRESS> <ADDRESS_LIST> <FAILOVER>on</FAILOVER> <LOAD_BALANCE>off</LOAD_BALANCE> <ADDRESS> <PROTOCOL>tcp</PROTOCOL> <HOST>host2a</HOST> <PORT>1630</PORT> </ADDRESS> <ADDRESS> <PROTOCOL>tcp</PROTOCOL> <HOST>host2b</HOST> <PORT>1630</PORT> </ADDRESS> </ADDRESS_LIST> <ADDRESS> <PROTOCOL>tcp</PROTOCOL> <HOST>host3</HOST> <PORT>1630</PORT> </ADDRESS> <CONNECT_DATA> <SERVICE_NAME>Sales.us.acme.com</SERVICE_NAME> </CONNECT_DATA> </DESCRIPTION> </acme> </root>
同じ名前のコンテナがある解析された形式の問題がある場合、ルール解決を次で構成することもできます。
//ADDRESS
/HOST/text()
この場合、事実上、アドレス要素ごとに/HOST/text()
が評価され、ホスト名がアドレス識別子として抽出されます。
解析後のルールを適用した後、解析されたツリー構造は次のようになります。
acme DESCRIPTION SOURCE_ROUTE yes ADDRESS[host1] PROTOCOL tcp HOST host1 PORT 1630 ADDRESS_LIST FAILOVER on LOAD_BALANCE off ADDRESS[host2a] PROTOCOL tcp HOST host2a PORT 1630 ADDRESS[host2b] PROTOCOL tcp HOST host2b PORT 1630 ADDRESS[host3] PROTOCOL tcp HOST host3 PORT 1630 CONNECT_DATA SERVICE_NAME Sales.us.acme.com
ルールは、大カッコで囲まれてコンテナ名に追加された識別子に解決されます。この組合せ(ADDRESS [host2a]
など)により、比較、検索、変更履歴などの様々な操作でアドレス・コンテナを区別できます。
次の3列のデータベース表SERVER_DETAILS
について検討してください。
SERVER_NAME | ENVIRONMENT | HOSTED_APPLICATIONS |
---|---|---|
webserver-100 | QA | 5 |
webserver-200 | PERFORMANCE | 6 |
webserver-500 | PRODUCTION | 3 |
構成拡張作成の一部として表されたSQL問合せは、次のとおりです。
select * from SERVER_DETAILS
この問合せでは、次のようなRAW出力が戻されます。
[row] 11_SERVER_NAME=13_ webserver-100 11_ENVIRONMENT=2_ QA 19_HOSTED_APPLICATIONS=1_5 [row] 11_SERVER_NAME=13_ webserver-200 11_ENVIRONMENT=11_ PERFORMANCE 19_HOSTED_APPLICATIONS=1_6 [row] 11_SERVER_NAME=13_ webserver-500 11_ENVIRONMENT=10_ PRODUCTION 19_HOSTED_APPLICATIONS=1_3
コンフィグレーション・ブラウザ・ソース・タブでも、データは同じようにレンダリングされます。
データベース問合せパーサーを使用して解析された形式が、ユーザー・インタフェースに次のツリー構造で表示されます。
row SERVER_NAME=webserver-100 ENVIRONMENT=QA HOSTED_APPLICATIONS=5 row SERVER_NAME=webserver-200 ENVIRONMENT=PERFORMANCE HOSTED_APPLICATIONS=6 row SERVER_NAME=webserver-500 ENVIRONMENT=PRODUCTION HOSTED_APPLICATIONS=3
row
コンテナは区別できません。このため、この問合せ結果は解析後のルールの候補です。前述のとおり、ルールのXPath条件および式の適用対象である特別な内部XML形式があります。この形式では、ノードおよび属性がXML要素として処理され、属性値が対応する要素テキスト・コンテンツに変換されます。また、元のファイルに表示されないルート要素も追加されます。
<root> <row> <SERVER_NAME>webserver-100</SERVER_NAME> <ENVIRONMENT>QA</ENVIRONMENT> <HOSTED_APPLICATIONS>5</HOSTED_APPLICATIONS> </row> <row> <SERVER_NAME>webserver-200</SERVER_NAME> <ENVIRONMENT>PERFORMANCE</ENVIRONMENT> <HOSTED_APPLICATIONS>6</HOSTED_APPLICATIONS> </row> <row> <SERVER_NAME>webserver-500</SERVER_NAME> <ENVIRONMENT>PRODUCTION</ENVIRONMENT> <HOSTED_APPLICATIONS>3</HOSTED_APPLICATIONS> </row> </root>
同じ名前のコンテナが3つある解析された形式の問題がある場合、ルール解決を次で構成することもできます。
/root/row/SERVER_NAME
SERVER_NAME/text()
この場合、事実上、行ごとにSERVER_NAME/text()
が評価され、ツリー構造内の行を区別する識別子が生成されます。
解析後のルールを適用した後、解析されたツリー構造は次のようになります。
row[webserver-100] SERVER_NAME=webserver-100 ENVIRONMENT=QA HOSTED_APPLICATIONS=5 row[webserver-200] SERVER_NAME=webserver-200 ENVIRONMENT=PERFORMANCE HOSTED_APPLICATIONS=6 row[webserver-500] SERVER_NAME=webserver-500 ENVIRONMENT=PRODUCTION HOSTED_APPLICATIONS=3
ルールは、大カッコで囲まれてコンテナ名に追加された識別子に解決されます。この組合せ(row[webserver-100]
など)により、比較、検索、変更履歴などの様々な操作で行コンテナを区別できます。
クライアントとは、エンド・ユーザー、すなわち顧客のシステム(独自のITインフラストラクチャには含まれないシステム)を表します。クライアント構成とは、エンド・ユーザーのシステムに関して収集された構成データを表します。この構成は、Cloud Controlを使用して管理する内部デプロイメントとは異なります。
クライアント・システム・アナライザ(CSA)アプリケーションにより、Webサーバー管理者は、エンド・ユーザー・システムからのデータを収集および分析できます。クライアント・データは、アプレットにより収集され、診断されてCSAアプリケーションに戻されます。Cloud ControlにプレインストールされているCSAアプリケーションを使用することも、CSAをWebサーバーに単独でデプロイすることもできます。
クライアント構成にアクセスするには、「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「ホスト構成のリフレッシュ」を選択します。「ホスト構成のリフレッシュ」ページの「関連リンク」で、「クライアント構成」をクリックします。クライアント構成に関連するタスクの実行の詳細は、Cloud Controlオンライン・ヘルプを参照してください。
この項の内容は次のとおりです。
プレインストールされたアプリケーションを使用すると、別個にWebサーバーを設定することなくクライアント・データを収集できます。管理エージェントは、クライアント・データの収集、分析およびそのデータの管理リポジトリへのアップロードを実行します。エンド・ユーザーは、Cloud Controlにアクセスするためのログイン資格証明が必要ありません。次のような使用例が想定されています。
ヘルプ・デスクに連絡したエンド・ユーザーが、定義済のCSAページへ移動するように求められる場合があります。これにより、エンド・ユーザーのシステム情報がアップロードされます。テクニカル・サポートは、このシステム情報を確認してソリューションを提供できます。
クライアントのアプリケーションでは、Cloud Controlアプリケーションのクライアント・システム・アナライザにシステム情報をアップロードするためのリンクを提供するように変更できます。このリンクは、クライアント・システム・アナライザを実行した後に戻るためのURLなど、特定の構成パラメータを指定できます。
クライアントのアプリケーションでは、ログイン中またはアプリケーション内の他の時点にいるユーザーをCloud Controlのクライアント・システム・アナライザ・ページへリダイレクトするように変更できます。収集された情報は、Cloud Controlでクライアント・システムに関する様々な情報を得るために使用できます。例には、最も一般的なブラウザのバージョン、あるいは必要なオペレーティング・システム・パッチを適用していないシステムまたはRAMが不足しているシステムがあります。
CSAアプリケーションにアクセスするには、「エンタープライズ」メニューから「構成」を選択し、「ホスト構成のリフレッシュ」を選択します。「ホスト構成のリフレッシュ」ページの「関連リンク」で、「クライアント・システム・アナライザ」をクリックします。CSAアプリケーションの操作の詳細は、Cloud Controlオンライン・ヘルプを参照してください。
CSAは、単独でJ2EE対応Webサーバーにデプロイできます。このデプロイメント計画は、次の場合に適切です。
CSAにアクセスするクライアントが、たとえばファイアウォールが原因でCloud Controlのデプロイメントにアクセスできないかアクセスが制限される場合
たとえば次のように、CSAアプリケーションをさらにカスタマイズする必要がある場合
CSAアプリケーションにカスタム・ルールを提供して、システムが一定の制約を満たしているかどうかについてエンド・ユーザーがすぐにフィードバックするようにします。
アプレットの動作を変更して、追加情報を収集するか、エンド・ユーザーに追加または別のインタフェースを提示するようにします。
管理サービスWebサーバーの負荷を削減する必要があります。
プレインストールおよびスタンドアロンの両タイプのデプロイメントでは、クライアント構成収集タグと呼ばれる構成可能な識別子がすべてのクライアント構成収集に割り当てられます。クライアント構成データがクライアント構成収集アプレットによって収集され、CSAアプリケーションによって指定されたWebサーバーのディレクトリに書き込まれた後、クライアント構成データを収集して管理リポジトリにアップロードするようCloud Controlを構成する必要があります。
クライアント構成の収集および表示の詳細は、Cloud Controlオンライン・ヘルプを参照してください。
関係は、ターゲット間(広義では管理対象エンティティ間)に存在するアソシエーションを定義します。一般に、関係はターゲット・タイプ定義に固有です。しかし、ターゲット・タイプの作成時にすべての関係を予測することはできません。このため、Cloud Controlで追加の関係の作成がサポートされます。新規関係の作成に使用できる方法は2つあります。
手動(汎用システム・ターゲットの追加による)
インタラクティブ(構成トポロジ・ビューア内)
この項では、手動のプロセスについて説明します。構成トポロジ・ビューア内での関係の作成の詳細は、第44.10.14項を参照してください。
汎用システム・ウィザードにアクセスする方法は2つあります。
「設定」メニューから「ターゲットの追加」を選択し、「汎用システム」を選択します。
「ターゲット」メニューから 「システム」を選択し、「追加」ボタンをクリックします。
一般
ターゲットの意味のある名前を指定します。
これが権限伝播システムかどうかを指定します。
コスト・センターやライフサイクル・ステータスなどのシステム・プロパティを設定します。
システム・メンバーを追加します。選択に論理的な相関性がある必要があります。
メンバーの依存性を確認し、それを含めるかどうかを指定します。
適切なタイムゾーンを設定します(デフォルトはグリニッジ標準時)。
終了したら、「次へ」をクリックします。
アソシエーションの定義
システムに追加されているメンバーに基づいてCloud Controlで自動的に検出されたアソシエーション(関係)を表示するチェック・ボックスを選択します。次のようにしてアソシエーションを追加します。
「追加」をクリックします。
開くダイアログで、次のように入力します。
左側の表でメンバー・ターゲットを選択します。これが右側の表に移入されます。
右側の表で関連付けられているターゲットを選択します。これがアソシエーション・ドロップダウン・リストに移入されます。
作成するアソシエーションを選択します。
「OK」をクリックします。新規アソシエーションがアソシエーション表に表示されます。
「追加」をクリックし、追加アソシエーションの作成を繰り返します。
終了したら、「次へ」をクリックします。
可用性の基準
このページを使用してシステムの主要なメンバー(システムが使用可能とみなされるために稼働している必要のあるメンバー)を宣言します。1つ、複数あるいはすべてのメンバーを選択できますが、少なくとも1つのメンバーを選択する必要があります。
終了したら、「次へ」をクリックします。
チャート
システム・チャート・ページでのチャートの表示方法をカスタマイズします。
チャートを追加して提示されたチャートを補います。
ニーズに合せて、提示されたチャートを編集します。
提示されたチャートのチェック・ボックスを選択解除し、ページ全体をカスタマイズします。
列や略称の追加や削除を行い、「メンバー」ページの外観を変更します。
終了したら、「次へ」をクリックします。
確認
汎用システム・ターゲットの構成を確認します。問題がなければ、「終了」をクリックします。
ターゲットが正常に作成されたことを確認したら、構成トポロジ・ビューアを使用して、作成した関係を確認し、走査します。
構成トポロジ・ビューアでは、複数ターゲット間の関係がビジュアルなレイアウトで示されます。
この項の内容は次のとおりです。
構成トポロジ・ビューアでは、複数ターゲット間の関係がビジュアルなレイアウトで示されます。ターゲットのホームページから構成トポロジ・ビューアにアクセスするには、「構成」を選択し、動的ターゲットのメニューで「トポロジ」を選択します。現在のターゲットについて、トポロジ・グラフが表示されます。このビューアで、次の操作が可能です。
ターゲットのヘルス問題の発生源を特定する、つまり失敗の原因と考えられるターゲットを検出します。たとえば、ホストが停止しているためにデータベースが停止しているなどです。
ターゲットが他のターゲットに及ぼす影響を分析します。たとえば、給与および財務アプリケーションは、データベースが停止していると影響を受けます。
システムのメンバーとその相互関係を表示し、システムの構造を判定します。
ターゲット間に関係を追加します。この関係は、他のCloud Controlツールに反映されます。
自分が担当しているターゲットのみに焦点を当てられるように、構成トポロジ・ビューをカスタマイズします。
作成したカスタム・トポロジ・ビューを、他のCloud Controlユーザーと共有します。
どのようなときにトポロジ機能を使用するか、その例を次に示します。
構成トポロジ・ビューアでは、複数ターゲット間の関係がビジュアルなレイアウトで示されます。
表示しているトポロジがブラウザ・ウィンドウより大きい場合、次の方法により、ビューを調整できます。
ウィンドウの右下にある小さい矢印アイコンをクリックしてナビゲータを起動します。これにより、トポロジのどの部分を表示するかを選択できます。
画面の左上にあるズーム・コントロールを使用して画面内のノードのサイズを小さくします。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
Cloud Controlホームページの「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。表で、適切なターゲットをクリックします。メニューが表示されたら、動的ターゲット・メニューから「構成」、「トポロジ」の順に選択します。
「ビュー」リストから、次のいずれかを選択します。
使用
このビューを使用すると、選択したターゲットが依存するターゲットを確認しやすくなります。ターゲットに問題がある場合、ターゲットが依存する別のターゲットに問題の原因があるかどうかを確認する上でこのビューが役に立ちます。
使用者
このビューには、選択したターゲットに依存するターゲットが表示されます。たとえば、ターゲットを停止し、その影響を受ける他のターゲットを確認する必要がある場合、このビューが役に立ちます。
システム・メンバー
このビューには、システムのメンバーが表示されます(システム・ターゲットに対してのみ使用できます)。
エンド・ユーザーによって定義され。共有されているカスタム・ビュー(他のユーザーが使用できるようにするには、カスタム・ビューを明示的に共有する必要があります)。
「使用」、「使用者」および「システム・メンバー」ビューは、即時利用可能なビューです。これらは変更できません。
「トポロジ」ページでは、次の操作を行えます。
カスタム・トポロジ・ビューの作成(第44.10.10項を参照)
カスタム・トポロジ・ビューの削除(第44.10.11項を参照)
カスタム・トポロジ・ビューからの関係の除外(第44.10.12項を参照)
カスタム・トポロジ・ビューにおけるターゲットへの関係の追加(第44.10.13項を参照)
ITシステムを構成しているコンポーネント(ターゲットとターゲット・コンポーネント)とその関係を特定するには、構成トポロジ・ビューアを使用します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
「ビュー」メニューで「システム・メンバー」を選択します(ターゲットがシステムの場合のみ使用できます)。ビューに、ターゲット間の関係が表示されます。デフォルトで表示されるビューは、ターゲット・タイプによって異なります。
2つのターゲット間の特定の関係を表示するには、これらの間のリンクの上にカーソルを置いて関係名をポップアップさせるか、「注釈」メニューから「リンク・ラベル」を選択してすべてのリンク上の関係名を表示します。
次の点に注意してください。
トポロジ機能は、ターゲットのコンテキストにある場合は常に使用可能です。ターゲット・タイプ・メニューから「構成」、「トポロジ」の順に選択します。
すべてのターゲット・タイプに構成データがあるわけではありません。構成データがないターゲット・タイプの場合、「構成」メニューおよびトポロジ・グラフは使用できません。
トポロジを利用すると、システム・エンティティの関係やターゲットの構造、ターゲット・コンポーネントを表示してシステム状態を確認し、構成状態と構成のステータスを分析することかできます。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
構成トポロジ・ビューア・ページで、ターゲットが停止中であるかがアイコンで示されます。特定のページ、たとえば「使用」や「使用者」などを選択できます。また、アイコンは、ターゲットにインシデントが関連付けられているかどうかも示します。
ターゲットの構成状態とコンプライアンス・スコアを特定するには、次の手順を実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
問題のあるターゲットにズームインします。問題が、問題のターゲット・ステータスを示すアイコン、ターゲット・インシデントを示すアイコンによって表されます。すべてのターゲット・ページで選択したタイプは常にハイライトされています。
ターゲットに上にコンソールを置いて、ポップアップ上の「詳細」リンクをクリックします。ターゲットのプロパティは、「一般」、「インシデント・サマリー」および「構成」タブに表示されます。「構成」タブには、ターゲット・コンプライアンス、過去1週間の構成の変更、および推奨パッチに関する情報が表示されます。これらの値からのリンクを使用すると、詳細なレポートにアクセスできます。
インシデントが「インシデント・サマリー」タブにレポートされている場合、レポートされているイベントおよびインシデントを解決します。コンプライアンス情報は「構成」タブで確認できます。ターゲットがコンプライアンスしていない場合、問題を解決します。また、パッチが適用されていない場合は、パッチを適用します。
すべてのターゲットが正常に機能するまで、各ターゲットの分析プロセスを繰り返します。
トポロジ・グラフをドリルダウンすると、問題の原因と考えられる特定の問題点を詳細に表示できます。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
Cloud Controlホームページの「ターゲット」メニューから「すべてのターゲット」を選択します。表で、適切なターゲットをクリックします。メニューが表示されたら、動的ターゲット・メニューから「構成」、「トポロジ」の順に選択します。
ターゲット・データを表示するには、ノードの上にカーソルを置いて「>>」の方向に移動し続けます。データが含まれるポップアップが表示されます。詳細は、「詳細」を参照してください。データに関連付けられたリンクを選択すると、詳細ページが表示されます。
構成履歴の変更を表示します。
動的ターゲット・メニューから、「構成」、「履歴」の順に選択します。構成履歴ページで、過去24時間以内に履歴の変更があったかどうかを確認します。変更があった場合には、特定のターゲットについて変更の詳細を表示します。
コンプライアンスの違反、インシデント、却下の変更を表示します。
特定のターゲットについて生成されたクリティカルまたは警告のインシデントを表示します。
「エンタープライズ」メニューから、「監視」、「インシデント・マネージャ」の順に選択します。
パッチに関する推奨事項があるかどうかを確認します。
トポロジ・ページで要素にカーソルを置き、ポップアップで「詳細」をクリックします。「構成」タブをクリックし、パッチ・アドバイザが対応されているかどうかを確認します。
依存性分析(根本原因分析とも呼ばれる)では、上位から下位に関係を走査し、アイテムが依存するアセットでの問題を原因とする問題があるかとうかを調べます。
ターゲットの状態の問題の原因を見つけるには、次の手順を実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
「表示」リストで、「使用」を選択します。これにより、選択したターゲットが依存するターゲットのトポロジが表示されます。
問題の原因である可能性がある1つ以上のターゲットへのパスに色が付いています。
ターゲットが起動していない場合、問題の原因である可能性がある1つ以上のターゲットへのパスに色が付いています。赤色のリンクはユーザーのターゲットから停止中のターゲットへリンクしており、黄色のリンクはステータスが不明のターゲットにリンクしています。
デフォルトでは、トポロジには、ターゲット間の依存関係を含むツリーのすべての深さが含まれます。
影響分析では、ツリーの下位から上位へと関係を走査し、要素(ターゲットまたはシステム)に変更を加えた場合に問題が起こるかどうかを調べます。これによって、要素に変更を加えた場合に影響を受ける、要素に依存するアイテムは何かがわかります。たとえば、リスナーを停止したら、どのデータベースが影響を受けるか、などです。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
トポロジ・ページで、「使用者」ビューを分析します。トポロジには、選択したターゲットに依存するターゲットが表示されます。
特定のタスクやレポートなど、興味のあるターゲットのみを格納するカスタム・トポロジ・ビューを作成します。カスタム・ビューから、Cloud Controlによって提供される関係データを増補することもできます。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
「カスタマイズ」メニューから、「カスタム・ビューの作成」を選択します。トポロジの名前および説明を指定し、初期コンテンツの1つを選択します。
現在のビューをコピー: 表示しているトポロジ・ビューと類似したトポロジ・ビューを作成します。
空のビューを作成: ルート・ノードから始まるトポロジ・ビューを作成します。
また、次のいずれかの公開オプションを選択します。
現在のターゲット・タイプのすべてのターゲットのカスタム・ビューを公開します。たとえば、データベース・ターゲットのトポロジ・ビューで作成している場合、新規ビューはすべてのデータベース・ターゲットに対して使用可能になります。
現在のターゲットに対してのみカスタム・ビューを公開します。
ビューを共有するには、「このカスタム・ビューを他のユーザーと共有」をクリックします。
「OK」をクリックします。
トポロジで不要な情報を非表示にするには、ターゲットをハイライトし、「カスタマイズ」メニューで「関係を非表示」を選択します。
ターゲットを選択することにより、表示されていない関係を表示することもできます。「カスタマイズ」メニューから、「ターゲット」、「ターゲット・タイプとの関係をさらに表示」の順に選択します。
特権ユーザーは、カスタム・ビューを他のユーザーと共有するよう選択することもできます。カスタム・ビューを共有するには、「このカスタム・ビューを他のユーザーと共有」というラベルのチェック・ボックスを選択します。
「OK」をクリックします。
使用しなくなったカスタム・トポロジ・ビューは、「ビュー」リストが煩雑にならないように、削除します。注意: システム所有のビューは削除できません。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
「ビュー」リストで、削除するトポロジ・ビューを選択します。
「カスタマイズ」メニューから、「カスタム・ビューの削除」を選択します。
確認ポップアップで「カスタム・ビューの削除」をクリックします。
トポロジ・ビューの作成後、カスタム・ビューに表示されているターゲットの一部を削除できます。システム既存のトポロジ・ビューである使用、使用者、システム・メンバーは変更できません。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
「ビュー」リストで、変更するトポロジ・ビューを選択し、ターゲットを選択します。
注意: システム作成のビューは変更できません。
「カスタマイズ」メニューから、「関係の非表示」を選択します。
グラフに表示されている関係のリストが関係の非表示ページに表示されます。グラフから除外する関係は複数選択できます。「OK」をクリックします。
トポロジ・ビューを作成した後、カスタム・ビューに関係を追加する必要がある場合があります。これにより、追加する関係を使用して現在表示中のターゲットに関連するターゲットがある場合、これらのターゲットがカスタム・ビューに追加されます。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
「表示」リストから、所有しているか、変更の権限を持つカスタム・トポロジ・ビューを選択します。使用、使用者およびシステム・メンバーなどのシステム・ビューは変更できません。
トポロジを拡張するターゲットをハイライトします。「カスタマイズ」メニューから、「ターゲット」、「ターゲット・タイプとの関係をさらに表示」の順に選択します。
表示されたダイアログに、選択したターゲット・タイプが参加できる関係のリストが表示されます。興味のある関係を選択し、「OK」をクリックします。選択した関係を使用して選択したターゲット・タイプに関連するターゲットがトポロジ・ビューに追加されます。
Cloud Controlにあるシステムに関する情報が不完全である場合、ターゲット間の関係を作成できます。
注意: 新しい関係を作成すると、指定した関係を示しターゲットを含むトポロジに、自動的に新しい関係が表示されます。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
「ビュー」リストで、変更するトポロジ・ビューを選択し、ターゲットを選択します。
関係の一方の側にするトポロジ内のターゲットを選択します。
カスタム・ビューの作成ページで、名前および説明を指定し、初期コンテンツを選択し、このカスタム・ビューを公開する方法を決定します。「OK」をクリックします。
「カスタマイズ」メニューから、「ターゲット」、「ターゲットとの関係を作成」の順に選択します。
ターゲットとの関係を作成ページで、関連付けられたターゲット、およびターゲット間の関係を選択します。リストには、このターゲット・タイプが参加できる関係のみが表示されます。互いにすべてのターゲット・タイプを関連付けることができるわけではありません。
注意: 作成した関係はビューからは独立しています。作成した関係は、Cloud Controlの他の箇所(システム・テンプレート、トポロジ・ビュー、構成比較など)で表示したり、使用できます。カスタム・ビューを削除しても、新規関係は削除されません。
確認ページで、「作成」をクリックします。
関連付けられたターゲットがビューに追加されます。
2つのターゲット間の関係を作成した場合、この関係がもはや存在していないことが判明することがあります。この変化を反映するには、必要に応じて不要な関係を削除します。一度削除した関係は、どのトポロジ・ビューにも表示されなくなります。
次のステップを実行します。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
「表示」リストから、カスタム・ビューを選択します。
削除する関係へのリンクを選択します。ノードを右クリックし、コンテキスト・メニューを表示して関係を削除するか、「カスタマイズ」メニューから「関係」、「関係の削除」の順に選択します。
確認ページで、「削除」をクリックします。
関係は、システム・テンプレート、トポロジ・ビュー、構成比較などのCloud Control内の様々な場所で使用されます。このトポロジから関係を削除すると、これらの他の領域に影響する可能性があります。
関係を作成する場合、「関係の削除」メニュー項目を使用して後で関係を削除できます。
カスタム・トポロジにターゲットが表示される形式を制御するには、ターゲット・タイプが表示される層をカスタマイズし、ターゲット・タイプをまとめることができます。
ターゲット・タイプが表示される層は、レイアウトが左右または上下のどちらであるかに応じて、トポロジ内の垂直配置または水平配置に影響します。
表示形式をカスタマイズするには、次の手順に従います。
構成トポロジ・ビューアにアクセスします。
既存のカスタム・ビューを作成または選択します。
停止しているターゲットへの、ハイライトされたパスを制御するには、「「停止」の根本原因を強調表示」メニュー項目を切り替えます。
ルート・ターゲットが停止している場合にこのメニュー項目を選択すると、ルート・ノードから停止している他のターゲットへのパスがハイライトされます。ハイライトされたパスを目で追っていくと、どのターゲットがルート・ターゲットの停止ステータスの原因になっているかを特定できる場合があります。
注意: このオプションを選択した場合、ノードをグループ化することはできません。 |
層を操作するには、次のようにします。
「カスタマイズ」メニューで、「層の選択」を選択します。
「層の指定」または「デフォルト層の使用を選択します。層の指定を選択する場合、ターゲット・タイプを目的の層にドラッグします。
リンクの色付けの有効/無効を切り替えるには、「カスタマイズ」メニューで「「停止」の根本原因を強調表示」を選択します。
ターゲットをグループ化するには、次のようにします。
ソース・ターゲット・タイプとコピー先ターゲット・タイプ間の1つ以上のアソシエーションを表すリンクを選択します。
「カスタマイズ」メニューで「関係」を選択し、「ターゲットのグループ化」を選択します(「ターゲットのグループ化」を選択する別の方法は、リンクを右クリックし、「ターゲットのグループ化」を選択することです)。
一致するすべてのアソシエーションがグループ・ボックスに配置されます。
注意: 「「停止」の根本原因を強調表示」を選択している場合、ターゲットのグループ化はできません。 |