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Oracle Solaris の管理: 一般的なタスク Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
1. Oracle Solaris のコマンドに関する情報の検索
4. Oracle Solarisシステムのブートとシャットダウン
5. Oracle Configuration Manager の操作
16. システムコンソール、端末デバイス、および電源サービスの管理 (手順)
19. システムおよびソフトウェアのトラブルシューティング (手順)
man コマンドを使用して、Oracle Solaris のコマンドに関する情報をマニュアルページから検索することができます。新しい -K (大文字) keywords オプションを使用すると、すべてのマニュアルページのすべてのセクションから、指定されたキーワードを検索できます。-k オプション (小文字) は、すべてのマニュアルページセクションの NAME サブセクションのみに検索範囲を限定します。
キーワードを指定してマニュアルページ内の情報を検索するには、まず、man コマンドによるクエリーが可能なインデックスファイルを作成します。catman ユーティリティーを使用すると、あらかじめフォーマットされたバージョンのオンラインリファレンスマニュアルを作成できます。オプションを指定せずに catman ユーティリティーを使用すると、/usr/share/man および usr/gnu/share/man ディレクトリにあるマニュアルページのインデックスファイルが生成されます。catman ユーティリティーを使用するには、root ユーザーである必要があります。.
catman ユーティリティーには -w オプションも含まれています。このオプションを使用すると、MANPATH 変数で指定されたディレクトリ内にあるマニュアルページの、または -M オプションの使用時にインデックスファイルを作成できます。catman ユーティリティーの -M オプションを使用すると、代替ディレクトリを指定して、サードパーティーのマニュアルページのインデックスファイルを作成できます。デフォルトでは、オプションを指定せずに catman ユーティリティーを使用すると、/usr/share/man および /usr/gnu/share/man ディレクトリにあるマニュアルページのインデックスファイルが作成されます。
代替ディレクトリを指定するには、次のコマンドを入力します:
# catman -M directory -w
たとえば、/usr/local/share/man ディレクトリにあるマニュアルページのインデックスファイルを作成するには、次のコマンドを入力します:
# catman -M /usr/local/share/man -w
指定されたディレクトリ (デフォルトでは /usr/share/man) にあるマニュアルページを更新します。コンマはマニュアルページのセクション番号を示すために使用されているので、-Mオプションが指定されている場合、ディレクトリの引数にはコンマ (「,」) が含まれないようにしてください。
MANPATH 変数によって、または -M オプションを使用して指定されたディレクトリにインデックスファイルを作成します。MANPATH 変数または -M オプションを指定しない場合、/usr/share/man/ ディレクトリと /usr/gnu/share/man ディレクトリの両方を対象にインデックスファイルが作成されます。
指定できるすべてのコマンド行オプションを含む catman ユーティリティーの詳細は、catman(1M) のマニュアルページを参照してください。
キーワードを指定してマニュアルページ内の情報を検索するには、catman ユーティリティーを使用してインデックスファイルを作成します。手順については、「マニュアルページから特定のキーワードを検索するためのインデックスファイルの作成」を参照してください。
キーワードを指定して、すべてのマニュアルページセクション内の情報のフルテキスト検索を実行するには、次のように、新しい -K keywords オプションを指定して man コマンドを入力します:
$ man -K keywords
すべてのマニュアルページセクションから、keywords で指定されたキーワードのフルテキスト検索を実行します。
指定されるユーザー定義の文字列です。1 回の検索で複数のキーワードを指定するには、二重引用符を使用します。例:
$ man -K "create zfs pool"
すべてのマニュアルページの NAME サブセクションのみから情報を検索するには、次のように、-k keywords オプションを指定して man コマンドを入力します:
$ man -k keywords
すべてのマニュアルページの特定のサブセクションから情報を検索するには、次のように、man -K keywords コマンドの構文に SECTNAME を含めます:
$ man -K SECTNAME:keywords
SECTNAME には、すべてのマニュアルページセクション内のサブセクションとして、次のいずれかを指定できます:
ATTRIBUTES
DESCRIPTION
ENVIRONMENT VARIABLES
EXAMPLES
EXIT STATUS
FILES
LIST OF COMMANDS
NAME
NOTES
NULL
OPTIONS
OPERANDS
OUTPUT
SECURITY
SEE ALSO
SYNOPSIS
USAGE
特定のマニュアルページセクションを検索するには、man コマンドと -k または -K オプションとともに、-s オプションを使用します。
$ man -s manpage-section -K "keywords"
たとえば、1M マニュアルページセクションからキーワード「cpu usage」を検索するには、次のコマンドを入力します:
$ man -s 1m -K "cpu usage"
注 - キーワードは二重引用符で囲まれています。
次に示す、man コマンドに関するその他の重要情報にも注意してください:
man コマンドの -k または -K オプションを指定してマニュアルページを検索するために使用するコマンド構文では、大文字と小文字が区別されません。
man コマンドは、検索を実行する前にキーワードを正規化しません。つまり、指定されたキーワードのクエリーによって、その語の一部を含むすべての語の検索結果も生成されます。たとえば、「searching」という語をクエリーする場合、「search」、「searches」、および「searched」の各語も検索結果に含まれます。
例 1-1 キーワードを指定してすべてのマニュアルページの NAME サブセクションからコマンドを検索する
次の例では、man -k コマンドを使用して、すべてのマニュアルページの NAME セクションのみを対象に init コマンドのインスタンスを検索します:
$ man -k init Searching in: /usr/man Searching in: /usr/dt/man Searching in: /usr/openwin/share/man Searching in: /usr/sfw/man 1. init(1m) "NAME" /usr/share/man/man1m/init.1m init, telinit - process control initialization 2. inittab(4) "NAME" /usr/share/man/man4/inittab.4 inittab - script for init 3. init.d(4) "NAME" /usr/share/man/man4/init.d.4 init.d - initialization and termination scripts for changing init states
この例では、man -k コマンドの出力は、すべてのマニュアルページセクションの NAME サブセクションのみから init コマンドを検索した結果を表示します。検索結果には、名前に init が含まれるすべてのマニュアルページも含まれることに注意してください。.
例 1-2 キーワードを指定してすべてのマニュアルページセクションからコマンドを検索する
次の例では、man -K keywords コマンドを使用して、マニュアルページのすべてのセクションから dumpadm コマンドのインスタンスを検索します。
$ man -K dumpadm Searching in: /usr/man Searching in: /usr/dt/man Searching in: /usr/openwin/share/man Searching in: /usr/sfw/man 1. dumpadm(1m) NAME /usr/share/man/man1m/dumpadm.1m dumpadm - configure operating system crash dump 2. savecore(1m) DESCRIPTION /usr/share/man/man1m/savecore.1m The savecore utility saves a crash dump of the kernel (assuming that one was made) and writes a reboot message in the shutdown log. It is invoked by the dumpadm service each time the system boots. 3. svccfg(1m) EXAMPLES /usr/sh
この例では、検索によって、マニュアルページ内の dumpadm コマンドの 3 つのインスタンスが返されます:
最初のインスタンスは、dumpadm(1M) のマニュアルページの NAME サブセクションに見つかったものです。
2 番目のインスタンスは、savecore(1M) のマニュアルページの DESCRIPTION サブセクションに見つかったものです。
3 番目のインスタンスは、svccfg(1M) のマニュアルページの EXAMPLES サブセクションに見つかったものです。
ユーザーはこのクエリーの結果によって、dumpadm コマンドに関する追加の情報が、すべてのマニュアルページ内のどの場所にあるかを知ることができます。
例 1-3 キーワードを指定してマニュアルページの特定のサブセクションからコマンドを検索する
次の例では、man -K コマンドと SECTNAME:keywords 引数を使用して、すべてのマニュアルページセクションの DESCRIPTION サブセクションから bootadm コマンドのインスタンスを検索します。
$ man -K description:bootadm Searching in: /usr/man Searching in: /usr/dt/man Searching in: /usr/openwin/share/man Searching in: /usr/sfw/man 1. bootadm(1m) DESCRIPTION /usr/share/man/man1m/bootadm.1m The bootadm command manages the boot archive and, with x86 boot environments, the GRUB (GRand Unified Bootloader) menu. The update-archive option provides a way for user to update the boot archive as a preventative measure or as part of a 2. boot(1m) DESCRIPTION /usr/share/man/man1m/boot.1m # bootadm update-archive
この例では、検索によって、次のマニュアルページセクションの DESCRIPTION サブセクションにある bootadm コマンドの 2 つのインスタンスが返されます:
最初のインスタンスは、bootadm(1M) のマニュアルページに見つかったものです。
2 番目のインスタンスは、boot(1M) のマニュアルページに見つかったものです。
man コマンドの使用方法の詳細は、man(1) のマニュアルページを参照してください。