動的再構成を使用した IPMP 構成の回復

この節には、動的再構成 (DR) をサポートするシステムを管理する手順を記載します。

障害が発生した物理カードを交換する方法

この手順は、DR をサポートするシステムの物理カードを交換する方法について説明します。この手順は次の条件を前提としています。

• システムのアクティブ NCP は DefaultFixed です。システムのアクティブな NCP が DefaultFixed でない場合の DR の使用方法については、「その他の Oracle Solaris ネットワーク技術を使用した NWAM の動作」の「動的再構成とネットワーク構成プロファイル」の節を参照してください。

• システムの IP インタフェースは net0 と net1 です。

• どちらのインタフェースも IPMP グループ itops0 に属しています。

• ベースとなるインタフェース net0 には検査用アドレスが含まれています。

• ベースとなるインタフェース net0 が故障したため、net0 のカード bge を取り外す必要があります。

• bge カードを e1000g カードに交換します。

始める前に

DR の実行手順はシステムのタイプによって変わります。したがって、次が完了していることを確認してください。

• システムが DR をサポートしていることを確認します。

• システムでの DR 手順を説明した適切なマニュアルを参照します。Oracle 製 Sun ハードウェアの場合、DR をサポートするシステムはすべてサーバーです。Sun システムの最新の DR ドキュメントを見つけるには、http://www.oracle.com/technetwork/jp/indexes/documentation/index.html で「動的再構成 (dynamic reconfiguration)」を検索します。

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  注 - 次の手順の各ステップは、特に IPMP やリンク名の使用に関係する DR の側面のみに言及しています。この手順には、DR を実行するための完全な手順は含まれていません。たとえば、IP 層以外の一部の層では、構成が自動化されていない場合、ATM やその他のサービスなどのために手動構成手順が必要になります。システムの対応する DR ドキュメントに従ってください。

  NIC の詳細な交換手順については、「動的再構成を使用してネットワークインタフェースカードを交換する方法」を参照してください。

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1. 管理者になります。

   詳細は、『Oracle Solaris の管理: セキュリティーサービス』の「管理権限を取得する方法」を参照してください。

2. 適切な DR 手順を実行し、故障した NIC をシステムから取り外します。

   たとえば、bge カードを取り外します。

3. 交換用の NIC をシステムに接続します。

   たとえば、bge カードが占有していたのと同じ場所に、e1000g カードを取り付けます。e1000g のデータリンクは、名前 net0 を引き継ぎ、そのデータリンクの構成を継承します。

4. 新しい NIC リソースが使用可能になるようにして、DR プロセスを完了します。

   たとえば、cfgadm コマンドを使用してこの手順を実行します。詳細は、cfgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

   この手順のあと、新しいインタフェースは検査用アドレスで構成され、IPMP グループのベースとなるインタフェースとして追加され、アクティブインタフェース、スタンバイインタフェースのいずれかとして配備されますが、それらはすべて、net0 の永続的な構成に依存します。続いてカーネルは、IPMP インタフェース itops0 の永続的な構成に従って、この新しいインタフェースにデータアドレスを割り当てることができます。