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Oracle Solaris の管理: デバイスとファイルシステム Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
選択した FC ポートをイニシエータまたはターゲットモードに設定する方法
Ethernet インタフェース上で 802.3x PAUSE およびジャンボフレームを有効にする
iSCSI ベースのストレージネットワークにおける認証の構成
他社製の RADIUS サーバーを使用して iSCSI 構成内の CHAP 管理を単純化する
RADIUS サーバーを iSCSI ターゲット用に構成する方法
RADIUS サーバーを iSCSI イニシエータ用に構成する方法
Oracle Solaris iSCSI と RADIUS サーバーに関するエラーメッセージ
Oracle Solaris での iSCSI マルチパスデバイスの設定
iSCSI イニシエータと iSCSI ターゲットのパラメータの変更
iSCSI イニシエータと iSCSI ターゲットのパラメータを変更する方法
ローカルシステム上で iSCSI デバイスまたは iSCSI ディスクが利用できない
iSCSI デバイスまたは iSCSI ディスクが利用できない問題の障害追跡を行う方法
15. Oracle Solaris Internet Storage Name Service (iSNS) の構成と管理
COMSTAR iSCSI (Internet SCSI) ターゲットを設定および構成して、ネットワーク上で利用可能にできます。iSCSI 機能は、標準の iSCSI プロトコルを使用して通常のインターネット接続 (Ethernet など) で動作可能です。iSCSI プロトコルは iSNS を介して、ネームサービス、発見サービス、CHAP と RADIUS を使用した認証サービス、および集中管理も提供します。
システムに 1 つ以上の InfiniBand (IB) ホストチャネルアダプタ (HCA) が存在し、イニシエータとターゲットとの間に接続が存在する場合、iSCSI 接続は拡張データスループット用に iSER (iSCSI Extensions for RDMA) を使用します。IB HCA で使用される iSER により、広い帯域幅、低い CPU 使用率、および複数のプロトコルが共有可能な単一のネットワーク接続が提供されます。
iSER ターゲットおよびイニシエータは、どちらも iSCSI Data Mover と呼ばれるコンポーネントを使用して、iSCSI 接続サービスを提供します。イニシエータとターゲットの両方が IB 対応デバイスに相当する IP アドレスを使用するように構成されているときは常に、iSER が自動的に使用されます。
COMSTAR は、論理ユニットのマッピング、ホストグループの定義、ターゲットグループの定義など、現在の永続的構成の格納に SMF を使用します。ブート時または svcadm コマンドの使用時にこのサービスが有効になっている場合、カーネルフレームワーク内部の無効な構成データをすべて消去して、SMF リポジトリからドライバ内に構成を再読み込みします。構成の読み込み後に構成に加えられた変更はすべて、ドライバデータベース内部および SMF リポジトリ内部で自動的に更新されます。たとえば、stmfadm コマンドによるすべての変更は、両方の領域で自動的に更新されます。
COMSTAR ターゲットモードフレームワークは、stmf サービスとして実行されます。このサービスはデフォルトでは無効になっています。COMSTAR の機能を使用するには、サービスを有効にする必要があります。svcs コマンドを使用して、このサービスを識別できます。group/feature/storage-server パッケージのインストール以降にサーバーをリブートしていない場合、このサービスが正しく有効化されていない可能性があります。
target# pkg install group/feature/storage-server Packages to install: 75 Create boot environment: No Services to restart: 7 DOWNLOAD PKGS FILES XFER (MB) Completed 75/75 9555/9555 105.7/105.7 PHASE ACTIONS Install Phase 13347/13347 PHASE ITEMS Package State Update Phase 75/75 Image State Update Phase 2/2 Loading smf(5) service descriptions: 17/17 Loading smf(5) service descriptions: 3/3 PHASE ITEMS Reading Existing Index 8/8 Indexing Packages 75/75 Indexing Packages 75/75 Optimizing Index... PHASE ITEMS Indexing Packages 573/573
target# svcadm enable stmf # svcs stmf STATE STIME FMRI online 09:42:32 svc:/system/stmf:default
COMSTAR の構成を完了したあとで、必要に応じて復元可能なコピーを作成します。
# svccfg export -a stmf > COMSTAR.backup
# svccfg import COMSTAR.backup
ディスクタイプの LUN を作成するための論理ユニットプロバイダは、sbd と呼ばれます。ただし、ディスクタイプの LUN を共有する前に、論理ユニット用ストレージを初期化する必要があります。
サーバーにより提供されるディスクボリュームは、ターゲットと呼ばれます。LUN が iSCSI ターゲットに関連付けられているときに、iSCSI イニシエータを使ってアクセスできます。
SCSI LUN の作成手順を次に示します。
LUN 用のストレージを初期化します。これはバッキングストアとも呼ばれます。
バッキングストアを使用して SCSI LUN を作成します。
LUN の作成時に、グローバル一意識別子 (GUID) が割り当てられます (例: 600144F0B5418B0000004DDAC7C10001)。GUID は、LUN をマップしてホストを選択するなどの、以降のタスクで LUN を参照するために使用されます。
ストレージデバイスを提供するシステムで、次の手順を完了します。
target# zpool create sanpool mirror c2t3d0 c2t4d0
target# zfs create -V 2g sanpool/vol1
target# stmfadm create-lu /dev/zvol/rdsk/sanpool/vol1 Logical unit created: 600144F0B5418B0000004DDAC7C10001
ZFS ボリュームのデバイスパスは、/dev/zvol/rdsk/ pool-name/ ディレクトリ内で見つけることができます。
target# stmfadm list-lu LU Name: 600144F0B5418B0000004DDAC7C10001
このコマンドにより、LUN がすべてのシステムからアクセス可能になります。
target# stmfadm add-view 600144F0B5418B0000004DDAC7C10001
LUN ビューを特定のシステムに制限する場合は、「選択したシステムへの LUN アクセスを制限する方法」を参照してください。
target# stmfadm list-view -l 600144F0B5418B0000004DDAC7C10001 View Entry: 0 Host group : All Target group : All LUN : 0
この手順では、iSCSI ターゲットを含めるローカルシステムにユーザーがログインしているものとします。
target# svcadm enable -r svc:/network/iscsi/target:default
サービスが有効になっていることを確認します。
target# svcs -l iscsi/target fmri svc:/network/iscsi/target:default name iscsi target enabled true state online next_state none state_time Mon May 23 14:48:59 2011 logfile /var/svc/log/network-iscsi-target:default.log restarter svc:/system/svc/restarter:default dependency require_any/error svc:/milestone/network (online) dependency require_all/none svc:/system/stmf:default (online)
target# itadm create-target Target iqn.1986-03.com.sun:02:73d12edc-9bb9-cb44-efc4-c3b36c039405 successfully created
target# itadm list-target -v TARGET NAME STATE SESSIONS iqn.1986-03.com.sun:02:73d12edc-9bb9-cb44-efc4-c3b36c039405 online 0 alias: - auth: none (defaults) targetchapuser: - targetchapsecret: unset tpg-tags: default
iSER (iSCSI Extensions for RDMA) の機能を十分に活用するには、InfiniBand (IB) ホストチャネルアダプタ (HCA) が必要です。iSER を使用するには、ターゲットとイニシエータの両方で HCA を構成する必要があります。
詳細は、ベンダーのドキュメントを参照してください。
ターゲットとイニシエータは、同じサブネット上に存在する必要があります。この例では、ドライバに ibd0 を使用します。
# ipadm create-addr ibd0
# ipadm create-addr -T static -a local=10.1.190.141/24 ibd0/v4addr
# ipadm show-addr ADDROBJ TYPE STATE ADDR lo0/v4 static ok 127.0.0.1/8 e1000g0/_b dhcp ok 10.1.190.141/24 lo0/v6 static ok ::1/128 e1000g0/_a addrconf ok fe80::214:4fff:fe27:360c/10
target# ping initiator-ip initiator# ping target-ip
イニシエータの構成処理には、iSCSI ターゲット発見方式の特定が含まれます。これにより、使用可能なターゲットのリストがイニシエータに提示されます。iSCSI ターゲットは、静的、SendTargets、または iSNS 動的発見用に構成できます。SendTargets オプションを使用した動的発見は、iSCSI からファイバチャネルへのブリッジなどを経由して、大量のターゲットにアクセスする iSCSI イニシエータに最適な構成です。SendTargets 動的発見では、iSCSI イニシエータによるターゲット発見の実行のために、iSCSI ターゲットの IP アドレスとポートの組み合わせが必要です。もっとも一般的な発見方式は、SendTargets です。
ターゲット発見方式の構成時に、選択した方式に応じて次の情報を指定する必要があります。
SendTargets – ターゲットの IP アドレス
iSNS – iSNS サーバーのアドレス
静的 – ターゲットの IP アドレスとターゲット名
ターゲット発見方式の詳細は、「動的または静的ターゲット発見の構成」を参照してください。
initiator# svcadm enable network/iscsi/initiator
target# ipadm show-addr ADDROBJ TYPE STATE ADDR lo0/v4 static ok 127.0.0.1/8 e1000g0/_b dhcp ok 10.80.227.189/24 lo0/v6 static ok ::1/128 e1000g0/_a addrconf ok fe80::214:4fff:fe27:360c/10 target# itadm list-target -v TARGET NAME STATE SESSIONS iqn.1986-03.com.sun:02:73d12edc-9bb9-cb44-efc4-c3b36c039405 online 0 alias: - auth: none (defaults) targetchapuser: - targetchapsecret: unset tpg-tags: default
initiator# iscsiadm add static-config iqn.1986-03.com.sun:02:73d12edc-9bb9-cb44-efc4-c3b36c039405, 10.80.227.189
initiator# iscsiadm list static-config Static Configuration Target: iqn.1986-03.com.sun:02:73d12edc-9bb9-cb44-efc4-c3b36c039405, 10.80.227.189:3260
発見方式が有効化されるまで iSCSI 接続は起動されません。次の手順を参照してください。
動的に発見される (SendTargets) ターゲットを構成した場合は、SendTargets 発見方式を構成します。
initiator# iscsiadm add discovery-address 10.80.227.189
動的に発見される (iSNS) ターゲットを構成した場合は、iSNS 発見方式を構成します。
initiator# iscsiadm add isns-server 10.80.227.189
動的に発見される (SendTargets) ターゲットを構成した場合は、SendTargets 発見方式を有効にします。
initiator# iscsiadm modify discovery --sendtargets enable
動的に発見される (iSNS) ターゲットを構成した場合は、iSNS 発見方式を有効にします。
initiator# iscsiadm modify discovery --iSNS enable
静的ターゲットを構成した場合は、静的ターゲット発見方式を有効にします。
initiator# iscsiadm modify discovery --static enable
initiator# devfsadm -i iscsi
次のいずれかの操作を実行すると、関連するターゲットがログアウトされます。
発見アドレスを削除する
iSNS サーバーを削除する
静的構成を削除する
発見方式を無効にする
たとえば、これらの関連付けられたターゲットが引き続き使用され、ファイルシステムがマウントされている場合は、これらのデバイスのログアウトが失敗し、アクティブターゲットリスト上に残ります。
この省略可能な手順では、ユーザーが現在ログインしているローカルシステム上で、iSCSI ターゲットデバイスへのアクセスがすでに構成されているものとします。
iSCSI SendTargets 発見エントリを削除します。
例:
initiator# iscsiadm remove discovery-address 10.0.0.1:3260
iSCSI iSNS 発見エントリを削除します。
例:
# iscsiadm remove isns-server 10.0.0.1:3205
例:
initiator# iscsiadm remove static-config eui.5000ABCD78945E2B,10.0.0.1
注 - 使用中の論理ユニット (LUN) が関連付けられた発見エントリを無効化または削除しようとすると、次のメッセージが表示され、無効化または削除操作が失敗します。
logical unit in use
このエラーが発生した場合は、LUN 上の関連付けられたすべての入出力を停止し、ファイルシステムのマウント解除などを行います。そのあとで無効化または削除の操作を再び実行します。
例:
target# itadm delete-target target-IQN
ターゲットが引き続きオンラインまたはビジー状態にある場合、このコマンドがエラーになることがあります。
The target is online or busy. Use the -f (force) option, or 'stmfadm offline-target iqn.1986-03.com.sun:02:99619b8a-a4dc-4cfb-93f0-ee3debe7b0c8' itadm delete-target failed with error 16
ターゲットポータルグループ (TPG) を作成して、複数の iSCSI および iSER ターゲットの発見を管理できます。TPG は、特定の iSCSI ターゲットがどのインタフェース上で待機するかを決定する IP アドレスのリストです。
TPG には、IP アドレスと TCP ポート番号が含まれます。この機能を使用するには、次を行う必要があります。
itadm create-tpg コマンドを使用し、TPG を ip-address:port 指定子のリストとして作成します。
itadm modify-target -t コマンドを使用して、特定の iSCSI ターゲットを TPG にバインドします。
iSCSI ターゲットが有効になったときに、そのターゲットと関連付けられた TPG に属する IP アドレスおよびポートごとに iSCSI リスナーが作成されます。
TPG は、特定のポートで発見されるターゲットを制御する上で効率的な方法です。たとえば、特定の IP アドレスまたは iSER 対応の一連の IP アドレス経由でのみ使用できるように、iSCSI ターゲットを制限できます。
注 - ターゲットポータルグループをターゲットグループと混同しないでください。ターゲットグループは、SCSI ターゲットポートのリストで、ビューの作成時にすべて同様に扱われます。ビューを作成すると、LUN のマッピングが簡単になります。各ビューエントリは、ターゲットグループをホストグループとして指定し、また LUN を指定します。ターゲットグループと LUN マッピングの詳細は、「SCSI 論理ユニットを使用可能にする」および stmfadm(1M) を参照してください。
静的および iSNS ターゲット発見については、「動的または静的ターゲット発見の構成」を参照してください。iSCSI イニシエータは、iscsiadm コマンドを使用して TPG を発見します。詳細は、iscsiadm(1M) および itadm(1M) を参照してください。
SendTargets 発見と iSER を同時に使用するときの一般的な規則は、TPG を使用して、特定の iSCSI ターゲットポートを iSER 対応の IP アドレスのみと関連付けることです。たとえば、ターゲットシステムに 4 つの IP アドレス A、B、C、および D が存在し、アドレス B と C だけが iSER に対応している場合、アドレス B と C を TPG に追加して、ターゲット T に割り当てることができます。
Ethernet と InfiniBand (IB) の両方のインタフェースを備える iSCSI イニシエータは、SendTargets 発見方式を使用して、候補のストレージターゲットを発見できます。TPG を使用しないと、イニシエータが IB インタフェースよりも Ethernet インタフェースを常に優先して使用する場合があります。ターゲット T を IB インタフェースのみと関連付けることにより、ターゲット T への接続時に、イニシエータは IB 対応のインタフェースを正確に優先して使用するようになります。
一意の名前を指定して、ターゲットポータルグループ (TPG) を作成できます。TPG タグ (2 – 65535 の範囲) は自動的に生成されます。TPG タグ 1 は、ターゲット上で明示的に TPG を設定しないときに使用されるデフォルト TPG 用に予約されています。デフォルト TPG のポータルは、ポート 3260 上のすべてのネットワークインタフェースからの要求と一致します。
次の手順は、TPGB 内の IP アドレスとしてポート 8000 を使用する 2 つの TPG、TPGA と TPGB を作成する方法を示します。
target# itadm create-tpg TPGA 192.168.0.1 192.168.0.2 target# itadm create-tpg TPGB 192.168.0.2:8000 192.168.0.2:8000
注 - IPv4 ポータルのアドレスは、ドット表記で指定します (例: 192.168.0.1)。IPv6 ポータルアドレスは、角括弧で囲む必要があります。
# itadm modify-target -t TPGA,TPGB eui.20387ab8943ef7548
# itadm list-tpg -v
itadm delete-tpg コマンドを使って TPG を削除できます。
Oracle Solaris iSCSI イニシエータによってデバイスが発見されると、ログインネゴシエーションが自動的に発生します。Oracle Solaris iSCSI ドライバは、利用可能な LUN の個数を判断し、デバイスノードを作成します。この時点で、iSCSI デバイスをほかのすべての SCSI デバイスと同様に扱えます。
ZFS ストレージプールを LUN 上に作成してから、ZFS ファイルシステムを作成できます。
ローカルシステム上で iSCSI ディスクを表示するには、format ユーティリティーを使用します。
initiator# format 0. c0t600144F0B5418B0000004DDAC7C10001d0 <SUN-COMSTAR-1.0 cyl 1022 alt 2 hd 128 sec 32> /scsi_vhci/disk@g600144f0b5418b0000004ddac7c10001 1. c8t0d0 <Sun-STK RAID INT-V1.0 cyl 17830 alt 2 hd 255 sec 63> /pci@0,0/pci10de,375@f/pci108e,286@0/disk@0,0 2. c8t1d0 <Sun-STK RAID INT-V1.0-136.61GB> /pci@0,0/pci10de,375@f/pci108e,286@0/disk@1,0 3. c8t2d0 <Sun-STK RAID INT-V1.0-136.61GB> /pci@0,0/pci10de,375@f/pci108e,286@0/disk@2,0 4. c8t3d0 <Sun-STK RAID INT-V1.0 cyl 17830 alt 2 hd 255 sec 63> /pci@0,0/pci10de,375@f/pci108e,286@0/disk@3,0 Specify disk (enter its number): 0 selecting c0t600144F0B5418B0000004DDAC7C10001d0 [disk formatted]
上記の出力では、ディスク 0 は MPxIO の制御下にある iSCSI LUN です。ディスク 1 - 4 はローカルディスクです。
initiator# zpool create pool-name c0t600144F0B5418B0000004DDAC7C10001d0 initiator# zfs create pool-name/fs-name
ZFS ファイルシステムは、作成時に自動的にマウントされ、ブート時に再マウントされます。
論理ユニット (LUN) を STMF フレームワークに登録するだけでは、ネットワーク上のホスト (イニシエータ) から使用可能になりません。このセクションでは、次の構成の場合に LUN をイニシエータホストから認識可能にする方法を説明します。
iSCSI、ファイバチャネル、および FCoE 構成の場合、LUN へのアクセスを可能にするには、LUN をマップする必要があります。次のいずれかの方式を選択できます。どちらの方式でも、stmfadm コマンドを使用します。
単純マッピング – 1 つのコマンドを使用し、LUN をすべてのポートを経由してすべてのイニシエータに公開します。すべてのホストで LUN を使用可能にする場合は、この方式を使用します。
選択的マッピング– LUN にアクセス可能なホストを指定できるようにします。選択したホストで LUN を使用可能にする場合は、この方式を使用します。このプロセスには、次の手順が含まれます。
ホストグループの定義 – ホストグループは、同一の LUN へのアクセスが許可された一連のホスト (イニシエータ) に付けられる名前です。単純マッピングと同様に、同じ一連の LUN がすべてのホストに認識される場合、この手順は不要です。
ターゲットグループの定義 – ターゲットグループは、同じ一連の LUN を同じ一連のホストグループにエクスポートする一連のターゲットポートに割り当てられる名前です。単純マッピングと同様に、同じ一連の LUN がすべてのホストに認識される場合、この手順は不要です。
各論理ユニットに対して 1 つ以上のビューを追加 - ビューを追加すると、LUN とホストイニシエータとの間にブリッジが作成されます。ホストグループに属するイニシエータが、ターゲットグループに含まれるターゲットポートにログインするときに、LUN が認識されます。
注 - ターゲットグループをターゲットポータルグループ (TPG) と混同しないでください。TPG は、iSCSI ターゲットが待機する IP アドレスのリストです。TPG は、iSCSI ターゲットを制限して、特定の IP アドレス経由でのみ使用可能にするために役立ちます。ターゲットグループの詳細は、stmfadm(1M) を参照してください。
ビューエントリは、ホストグループ、ターゲットグループ、論理ユニット (LUN)、および LUN 識別子の 4 つのコンポーネントで構成されます。これら 4 つのコンポーネントのうち、LUN 識別子だけが必須です。その他のコンポーネントを省略した場合、次のデフォルト値が想定されます。
ホストグループを省略した場合、すべてのイニシエータ値が想定されます。
ターゲットグループを省略した場合、すべてのターゲット値が想定されます。
LUN を省略した場合、システムはエントリに適した LUN を選択します。
この手順では、LUN をストレージネットワーク上のすべてのイニシエータホストで使用可能にします。
# stmfadm list-lu -v
3 # stmfadm add-view GUID-number
次の手順を使って、ストレージネットワーク上の選択したホストに対して LUN を制限します。ファイバチャネルポートを使用している場合は、最初に WWN (World Wide Name) を確認します。次に、論理ユニット番号 (LUN) を、たとえば host-a 上のポートに選択的にマップします。ターゲットグループ (targets-0) も、同じホストグループに同じ一連の LUN をエクスポートする、指定された一連のターゲットポートに対して定義されます。
ターゲットグループの構成については、stmfadm(1M) を参照してください。
initiator# fcinfo hba-port HBA Port WWN: 210000e08b195dae Port Mode: Initiator Port ID: 0 OS Device Name: /dev/cfg/c8 Manufacturer: QLogic Corp. Model: 375-3108-xx Firmware Version: 03.03.28 FCode/BIOS Version: fcode: 1.13; Serial Number: not available Driver Name: qlc Driver Version: 20100408-3.01 Type: unknown State: offline Supported Speeds: 1Gb 2Gb Current Speed: not established Node WWN: 200000e08b195dae NPIV Not Supported . . .
target# stmfadm create-hg host-a 210000e08b195dae 210100e08b395dae
target# stmfadm add-hg-member -g host-a
target# stmfadm create-tg targets-0
各 SCSI ターゲットは、1 つのターゲットグループのみのメンバーにできます。
target# stmfadm add-tg-member -g targets-0 wwn.guid-number
target# stmfadm list-lu -v
target# stmfadm add-view -h host-a -t targets-0 -n 1 guid-number