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マニュアルページセクション 1M: システム管理コマンド     Oracle Solaris 11 Information Library (日本語)
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fmd(1M)

fmdump(1M)

fmstat(1M)

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fsck_udfs(1M)

fsck_ufs(1M)

fsdb(1M)

fsdb_udfs(1M)

fsdb_ufs(1M)

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fssnap(1M)

fssnap_ufs(1M)

fsstat(1M)

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in.rarpd(1M)

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in.rexecd(1M)

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ipfs(1M)

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kdb5_util(1M)

kdcmgr(1M)

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keyserv(1M)

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kprop(1M)

kpropd(1M)

kproplog(1M)

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ksslcfg(1M)

kstat(1M)

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lockfs(1M)

lockstat(1M)

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logadm(1M)

logins(1M)

lpget(1M)

lpset(1M)

luxadm(1M)

システム管理コマンド - パート 2

システム管理コマンド - パート 3

automount

- 自動マウントポイントのインストール

形式

/usr/sbin/automount [-t duration] [-v]

機能説明

automount ユーティリティーは、autofs マウントポイントをインストールし、automount マップと各マウントポイントを対応付けます。ローカルまたは分散された automount マップのどちらかに重要なエントリがあり、automountd(1M) デーモンがまだ起動していない場合、automount ユーティリティーは automountd1M デーモンを起動します。autofs ファイルシステムは、自身のファイルシステム内のディレクトリへのアクセスを監視し、automountd(1M) デーモンに通知します。このデーモンはマップを使用してファイルシステムを特定し、autofs ファイルシステム内の参照ポイントにそのファイルシステムをマウントします。マップは、/etc/auto_master マップのエントリを使用するか、または直接マップを使用することによって、autofs マウントに割り当てることができます。

一定時間内 (デフォルトでは 10 分間) にファイルシステムに対してアクセスがなければ、automountd デーモンはファイルシステムのマウントを解除します。

ファイル /etc/auto_master により、すべての autofs マウントポイントの位置が決定されます。デフォルトでは、このファイルには 3 つのエントリが含まれます。

# Master map for automounter
#
+auto_master
/net          -hosts    -nosuid
/home         auto_home

+auto_master エントリは、外部 NIS マスターマップへの参照です。マスターマップが存在する場合、+auto_master エントリの位置へ読み取られます。マスターファイルの残りのエントリは、autofs マウントが行われるディレクトリを指定し、さらにそのディレクトリに対応付けるオートマウントマップを指定します。各エントリの 3 番目のオプションフィールドには、任意のマウントオプションを指定できます。これらのオプションは、マウントオプションが明示的に指定されていない、マップ内のすべてのエントリに適用されます。automount コマンドは通常、引数を指定しないで実行します。automount コマンドは、/etc/auto_master 内のエントリと /etc/mnttab 内の autofs マウントのその時点のリストを比較し、autofs マウントを追加、削除、または変更することによって、/etc/auto_master の情報を /etc/mnttab ファイルに反映させます。automount コマンドはブート時に、マスターマップからすべての autofs マウントをインストールします。その後、マスターマップまたは直接マップの新規エントリを autofs マウントにインストールするか、削除されたエントリに関してのマウントを解除します。

SMF による管理

automount サービスはサービス管理機能 smf(5) により次のサービス識別子の下で管理されます。

svc:/system/filesystem/autofs:default

有効化、無効化、または再起動要求など、このサービスに関する管理操作は、svcadm(1M) を使用して実行できます。サービスのステータスを照会するには、svcs(1) コマンドを使用します。

automount の起動時 autofs SMF パラメータは、sharectl(1M) を使用して操作できます。これらのパラメータを表示および更新する方法については、sharectl(1M) を参照してください。サポートされるパラメータは次のとおりです。

timeout=num

ファイルシステムが使用されていないときに、マウントしたままにしておく時間の間隔を秒数で指定します。デフォルト値は 600 (10 分) です。automount-t オプションと同等の機能です。

automount_verbose=TRUE | FALSE

冗長モード。autofs のマウントおよびマウント解除のような重要ではないイベントを通知します。デフォルト値は FALSE です。automount-v オプションと同等の機能です。

Oracle Solaris Trusted Extensions でのオートマウント

システムが Oracle Solaris Trusted Extensions で構成されている場合、ユーザーには認可上限内の各ラベルにホームディレクトリがあります。このため、対応するラベル付きの各ゾーンでホームディレクトリが使用可能である必要があります。auto_home マップを使用する代わりに、特殊マップが自動的に生成され、ゾーンの名前が接尾辞として付けられます。デフォルトでは、このマップには単一のエントリが含まれます。

-fstype=lofs   :/export/home/&

ホームディレクトリが参照された際に、その名前がゾーンの auto_home_zonename マップ内のほかのどのキーとも一致しなかった場合、それはこのループバックマウント指定に一致します。このループバック一致が発生し、かつその名前が、ゾーン内にホームディレクトリを持たない有効なユーザーに対応していた場合、ユーザーに代わってディレクトリが自動的に作成されます。

NFS を使用すると、ゾーン内のホームディレクトリを、上位レベルのゾーンと読み取り専用モードで共有することもできます。この場合、上位レベルのゾーンは、インポートされる下位レベルの各ゾーンのオートマップエントリを備えている必要があります。内部ゾーンで解釈される、公開ゾーンの一般的なマップエントリは、auto_home_public と呼ばれ、次のような内容を含んでいます。

+auto_home_public

public-zone-IP-address:/export/home/&

このオートマップエントリは、次のように /etc/auto_master に含められます。

/zone/public/home      auto_home_public      -nobrowse

上位レベルのゾーンのユーザーは、updatehome(1) ユーティリティーを使用すると、最下位のラベル付きゾーンを同期元として使用し、特定の起動ファイルを同期できます。

オプション

次のオプションがサポートされています。

-t duration

ファイルシステムが使用されていないときに、マウントしたままにしておく時間の間隔を秒数で指定します。デフォルトは 10 分です。

-v

冗長モード。autofs のマウント、マウント解除、またはその他の関連情報を通知します。

使用法

マップエントリの形式

単純マップエントリ (マッピング) の形式は、次のとおりです。

key [ -mount-options ] location . . .

key は、直接マップで使用する場合はマウントするディレクトリのフルパス名であり、間接マップの場合はサブディレクトリからの相対名です。mount-options は、コンマで区切った mount オプションのリストです。location には、ファイルシステムがマウントされるディレクトリを指定します。単純 NFS マウントの場合は、mount_nfs(1M) で指定されているのと同じオプションが使用できます。location の形式は次のとおりです。

host: pathname

host は、マウントするファイルシステムが置かれているホスト名です。pathname は、マウントするディレクトリの絶対パス名です。

ほかのファイルシステム用のオプションについては、mount_nfs(1M) など、ほかの mount_* のマニュアルページを参照してください。

複製されたファイルシステム

複製された NFS ファイルシステムには複数の location フィールドを指定できます。その場合、 automount とカーネルのそれぞれがその情報を使用して、可用性の向上を計ります。読み取り専用フラグがマップエントリに設定されている場合、automountd はカーネルが使用する、いくつかの条件によってソートされている位置リストを使用してマウントします。マウント時に利用できる位置だけがマウントされ、カーネルで利用可能になります。サーバーが応答しなかった場合、カーネルは代替サーバーに切り替えます。automount のソート順序は、次のサーバーの選択方法を決定するのに使用されます。読み取り専用フラグが設定されていない場合、automount は同じソート順序によって選択された、最善の位置をマウントします。新しいサーバーが選択されるのは、マウント解除が可能だった場合に限られ、再マウントが実行されます。同じローカルサブネット上のサーバーに最も高い優先順位が与えられ、その次にローカルネット上のサーバーに高い優先順位が与えられます。等距離のサーバー間では、重み付け係数 (後述) が使用されていないかぎり、応答時間によって順序が決まります。

NFS Version 2 プロトコルと NFS Version 3 プロトコルの両方を使用するサーバーの位置がリストに含まれている場合、automount はリストに指定されたサーバー位置の一部だけを選択し、すべてのエントリが同じプロトコルになるようにします。 NFS Version 3 プロトコルを使用するサーバーが選択されるのは、ローカルサブネット上にある、NFS Version 2 プロトコルを使用するサーバーが無視されない場合に限られます。詳細については、『Oracle Solaris の管理: IP サービス』を参照してください。

リストの各 location が同じ pathname を共有している場合、コンマで区切ったホスト名に対して、1 つの location を使用できます。

hostname,hostname . . . : pathname

括弧で囲んだ整数を重み付け係数としてサーバー名のうしろに指定することにより、サーバー要求に重み付けを設定できます。重み付けが設定されていないサーバーは、ゼロの値 (選択される可能性が最も高い) が与えられているものとみなされます。値が大きくなるにしたがって、選択される可能性が小さくなります。次に例を示します。

man -ro alpha,bravo,charlie(1),delta(4) : /usr/man

ホスト alpha および bravo に最も高い優先順位が与えられており、ホスト delta には最も低い優先順位が与えられています。

選択プロセスではサーバーの近接度が優先されます。前述の例で、サーバー delta はクライアントと同じネットワークセグメントにあり、ほかのサーバーは異なるネットワークセグメントにある場合、重み付けの値は無視され、delta が選択されます。重み付けが有効なのは、同じネットワーク近接度を持つサーバー間で選択が行われる場合だけです。自動マウンターは重み付けに関わらず、同じネットワークセグメント上の他のサーバー経由でローカルホストをつねに選択します。

サーバーごとにエクスポートポイントが異なる場合にも、重み付けを適用できます。例:

man -ro alpha:/usr/man  bravo,charlie(1):/usr/share/man  
     delta(3):/export/man

マッピングを複数の入力行にわたって記述する場合は、バックスラッシュ (\) で復帰改行をエスケープします。コメントは番号記号 (#) で始まり、その後の復帰改行で終了します。

マップキーの置換

アンパサンド (&) 記号は、使用されているエントリの key フィールドの値に展開されます。次のコマンドを見てください。

jane sparcserver : /home/&

この場合、&jane に展開されます。

ワイルドカードキー

アスタリスク (*) 記号は、key フィールドとして与えられた場合、どのようなキーにも当てはまるエントリとして認識されます。このようなエントリは、それまで一致しなかったあらゆるキーと一致します。たとえば、/configの間接マップに次のエントリが指定されている場合、

*         & : /export/config/&

位置を次のように指定できるリモートファイルシステムは、/config にすべて自動マウントされます。

hostname : /export/config/hostname

ワイルドカードキーは -browse オプションと組み合わせて使用できないことに注意してください。

変数置換

automount マップ内でクライアント固有の変数を使用できます。たとえば、マップに $HOST が指定されている場合、automount は $HOST をクライアントのホスト名に対応する現在値に展開します。次の変数を使用できます。

ARCH
arch の出力
アーキテクチャ名。たとえば、 sun4u マシンでは sun4
CPU
uname -p の出力
プロセッサタイプ
たとえば、sparc
HOST
uname -n の出力
ホスト名
たとえば、myhost
KARCH
arch -k または uname -m の出力
カーネルアーキテクチャー名またはマシンのハードウェア名。たとえば、sun4u
OSNAME
uname -s の出力
OS 名
たとえば、SunOS
OSREL
uname -r の出力
OS リリース名
たとえば、5.3
OSVERS
uname -v の出力
OS バージョン
たとえば、beta1.0
NATISA
isainfo -n の出力
システムのネイティブ命令セットアーキテクチャー。
たとえば、sparcv9
PLATFORM
uname -i の出力
プラットフォーム名。たとえば、SUNW,Sun-Fire-V240
参照が接辞付き文字から保護される必要がある場合は、変数名を中括弧 ( { } ) で囲みます。

多重マウント

多重マウントエントリの形式は、次のとおりです。

key [-mount-options] [ [mountpoint] [-mount-options] location. . . ] . . .

最初の /[mountpoint ] は、最初のマウントでは省略可能ですが、以降のすべてのマウントでは必須です。省略可能な mountpoint は、key で指定されたディレクトリからの相対パス名とみなされます。最初の mountpoint を省略した場合、/ (ルート) の mountpoint が暗黙に使用されます。

/src の直接マップに次のエントリがあるとします。

beta     -ro\
  /           svr1,svr2:/export/src/beta  \
  /1.0        svr1,svr2:/export/src/beta/1.0  \
  /1.0/man    svr1,svr2:/export/src/beta/1.0/man

すべてのオフセットは、beta の下のサーバー上になければなりません。automountsvr1 または svr2 のどちらかから、つまり最も近くにあり先に応答した方のホストから、/src/beta/src/beta/1.0、および /src/beta/1.0/man を必要に応じて自動的にマウントします。

その他のファイルシステムタイプ

オートマウントは、デフォルトのファイルシステムタイプとして NFS マウントを想定しています。他のファイルシステムタイプを指定する場合は、fstype マウントオプションを使用します。fstype オプションと組み合わせることにより、そのファイルシステムタイプ固有の他のマウントオプションを使用できます。位置フィールドにはファイルシステムタイプ固有の情報を指定する必要があります。たとえば、CD ファイルシステムをマウントする場合のように、位置フィールドがスラッシュで始まる場合は、その前にコロンが必要です。

cdrom -fstype=hsfs,ro : /dev/sr0

autofs マウントを実行するには、次のように指定します。

src -fstype=autofs auto_src

注: この手順は、Volume Manager を使用しない場合に限って使用してください。

オプションの継承については、「注意事項」を参照してください。

間接マップ

間接マップを使用すると、コマンド行で指定した directory からマウントするサブディレクトリの、マッピングを指定できます。間接マップの各 key は、必要に応じてマウントする 1 つ以上のファイルシステムを参照する単純名です。

直接マップ

直接マップのエントリは、autofs マウントポイントと直接対応づけられます。各 keyautofs マウントポイントのフルパス名です。直接マップ全体が 1 つのディレクトリに対応付けられることはありません。

直接マップは、/- キーによって間接マップと区別されます。例:

# Master map for automounter
#
+auto_master
/net            -hosts          -nosuid,nobrowse
/home           auto_home       -nobrowse
/-              auto_direct

インクルードマップ

次の形式のエントリを使用すると、マップ内に別のマップの内容を含めることができます。

+mapname

mapname がスラッシュで始まる場合、mapname はローカルファイルのパス名とみなされます。それ以外の場合、マップの位置は次に示すように、/etc/nsswitch.conf 内のオートマウンタ用のエントリに基づくネームサービススイッチのポリシーによって決まります。

automount: files nis

ネームサービスが filesの場合、/etc 内のローカルファイルの名前が想定されます。検索対象のキーが取り込まれたマップにない場合、次のエントリで検索が続けられます。

特殊マップ

使用可能な特殊マップには 3 つの種類があります。-hosts-fedfs、および -null です。hosts マップは /net ディレクトリと組み合わせて使用します。この場合、マップのキーは NFS サーバーのホスト名とみなされます。automountd デーモンは、エクスポートされたファイルシステムのサーバーリストに基づいて、マップエントリを動的に作成します。/net/hermes のディレクトリ参照では、hermes のルートからの相対位置にある、対応するディレクトリが参照されます。

-fedfs マップは /nfs4 ディレクトリと組み合わせて使用します。この場合、マップのキーはドメインのルートファイルシステムが必要な DNS ドメインとみなされます。automountd デーモンは、ドメインのルートサーバーを次のようなクエリーで検索します。

% nslookup -q=srv _nfs4._domainroot._tcp.domain

その後、server-list:/.domainroot-domain/nfs4/domain にマウントします。

これは、次の文書にドキュメント化されている保留中の IETF 標準をサポートします。

http://datatracker.ietf.org/doc/\
draft-ietf-nfsv4-federated-fs-dns-srv-namespace/

-null マップは、指定されたディレクトリに対してすでに設定されているマップを取り消します。これは /etc/auto_master において、+auto_master によって与えられるエントリから継承されるエントリを取り消す場合に便利です。ただし、取り込まれたマップのエントリの前に -null エントリを挿入しないと、効果はありません。

実行可能マップ

ファイルパーミションの実行ビットが設定されているローカルマップは、オートマウンタによって実行され、引数として検索されるキーを与えられます。実行可能マップは、標準出力にオートマウンタのマップエントリの内容を返すようにします。エントリが特定できなかった場合、出力はありません。直接マップを実行可能にすることはできません。

構成と auto_master マップ

引数を指定しないで automount を開始した場合、automount はマスターマップで、autofs マウントポイントのリストおよび対応するマップを調べます。automount はまだマウントされていない autofs マウントがあればそれらをマウントし、マスターマップまたは直接マップから削除されている autofs マウントがあればそれらをマウント解除します。

マスターマップは auto_master とみなされ、その位置はネームサービススイッチのポリシーによって決まります。通常、ローカルファイル /etc/auto_master がマスターマップとして最初に検索されます。

ブラウズ機能

automount デーモンは、間接マップのブラウズ機能をサポートします。これにより、マウントされているかどうかに関係なく、マウント可能なマウントポイントをすべて表示できます。任意の間接 autofs マップに -nobrowse オプションを追加すると、ブラウズ機能を無効にできます。例:

/net     -hosts      -nosuid,nobrowse
/home    auto_home

この場合、/net で表示されるのはマウントされている hostnames だけですが、/homeではマウント可能なすべてのマウントポイントが表示されます。autofs ファイルシステムのブラウズ機能は、-browse オプションによって有効になります。これはすべての間接マップにおけるデフォルトの設定です。

-browse オプションは、ワイルドカードキーと組み合わせては使用できません。

マウント制限マップ

あるマップに指定したオプションは、そのマップ内のすべてのエントリに対するデフォルトのオプションとして使用されます。そして、このようなオプションは、マップ内のエントリが独自のマウントオプションを指定するときに初めて無視されます。

しかし、マウントマップとそのサブマウント全体に、nosuidnodevicesnosetuid、または noexec を強制的に適用することが望ましい場合もあります。これを行うには、拡張マウントオプション -restrict を使用します。

 /home     auto_home       -restrict,nosuid,hard

-restrict オプションを使用すると、制限的なオプション (つまり、nosuidnodevicesnosetuid、および noexec) はすべて、-restrict オプション自身とともに、強制的に継承されます。前述の例では、nosuidrestrict オプションは継承されますが、hard オプションは継承されません。また、restrict オプションは「実行可能なマップ」の実行を防ぎます。さらに、restrict オプションは、あるプログラムが自分のゾーン内で利用できるすべての特権を持たずに、一部の特権だけで確立した自動マウントに対しても強制されます。

終了ステータス

次の終了値が返されます。

0

正常終了。

1

エラーが発生しました。

ファイル

/etc/auto_master

マスターオートマウントマップ

/etc/auto_home

オートマウントされるホームディレクトリ用のマップ

/etc/nsswitch.conf

ネームサービススイッチの構成ファイル。nsswitch.conf(4) を参照してください。

属性

属性についての詳細は、attributes(5) を参照してください。

属性タイプ
属性値
使用条件
system/core-os

関連項目

isainfo(1), ls(1), svcs(1), uname(1), updatehome(1), automountd(1M), mount(1M), mount_nfs(1M), sharectl(1M), svcadm(1M), attributes(5), nfssec(5), smf(5)

『Oracle Solaris のシステム管理 (ネットワークサービス)』

注意事項

autofs マウントポイント間に階層関係が存在してはいけません。automount では、autofs マウント内に別の autofs マウントポイントを作成できません。

直接マップエントリごとに新しい autofs マウントが作成されるので、直接マップはできるだけ短くしてください。

直接マップと間接マップのエントリはどちらも、いつでも変更できます。新しい情報は、automountd が次回そのマップエントリを使用してマウントを実行するときに使用されます。

マスターマップまたは直接マップに追加された新しいエントリは、automount コマンドを実行してそれらの新しいエントリを新しい autofs マウントポイントとしてインストールするまで使用できません。間接マップに追加された新しいエントリは、ただちに使用できます。

Solari 2.6 リリースでは、間接マップに対応づけられた autofs ディレクトリの表示 (ls(1) を参照) には、潜在的にマウント可能なエントリがすべて含まれます。潜在的にマウント可能なエントリに対応づけられる属性は一時的なものです。実際のファイルシステム属性が表示されるのは、ファイルシステムのマウント後に限られます。

マスターマップの 3 番目のオプションフィールドを指定すると、デフォルトのマウントオプションをマップ全体に割り当てることができます。これらのオプションが適用されるのは、マウントオプションが指定されていないマップエントリだけです。マップエントリにオプションが指定されていると、デフォルトのオプションは無効になります。現時点では、オプションの連結は行われません。連結機能は、将来のリリースに備えて計画中です。

オートマウンタのデフォルトの NFS マウント操作の再試行回数は 0 です。つまり、マウント試行は 1 回だけで、再試行されません。これは、mount_nfs(1M) ユーティリティーのデフォルト (10000 回) と大きく異なる点なので、注意してください。

ネットワーク情報サービス (NIS) は従来、Sun イエローページ (YP) と呼ばれていました。これらの機能は同等です。