ソフトウェアの最新情報

この節では、Oracle Solaris Cluster 4.0 および Oracle Solaris Cluster Geographic Edition (Geographic Edition) 4.0 ソフトウェアの新機能、機能性、および製品に関する情報を提供します。

Oracle Solaris Cluster は、高可用性サービスおよびスケーラブルなサービスの作成に役立つ統合されたハードウェアおよびソフトウェアソリューションです。Geographic Edition は、Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの階層化された拡張であり、長距離で隔てられた複数のクラスタを使用することによる予期しない障害からアプリケーションを保護します。また、Geographic Edition は、これらのクラスタ間でデータを複製する冗長なインフラストラクチャーを使用します。

Oracle Solaris Cluster 4.0 ソフトウェアでは次の新しい機能が提供されます。

「Automated Installer のサポート」
「新しいクラスタパッケージ名」
「Oracle Solaris ZFS のデフォルトルートファイルシステム」
「非大域ゾーンの限定されたサポート」
「HA for Oracle with Oracle Data Guard Replication」

Automated Installer のサポート

Oracle Solaris Cluster 4.0 ソフトウェアは、Oracle Solaris 11 Automated Installer (AI) を使用した、クラスタソフトウェアのインストールをサポートします。AI は、Oracle Solaris Cluster 3.3 リリースでパッケージをインストールする方法として使用された Oracle Solaris 10 JumpStart 機能と似ています。AI は、Oracle Solaris Cluster 4.0 ソフトウェアのパッケージを操作なしでインストールするために使用できます。

AI については、『Oracle Solaris 11 システムのインストール』のパート III「インストールサーバーを使用したインストール」を参照してください。Oracle Solaris Cluster 4.0 ソフトウェアのインストールおよびアンインストールについては、『Oracle Solaris Cluster ソフトウェアのインストール』を参照してください。

新しいクラスタパッケージ名

Oracle Solaris Cluster パッケージは、新しい Oracle Solaris Image Packaging System (IPS) パッケージ名に名前が変更されています。pkgadd および pkgrm コマンドは、IPS コマンド (pkg install など) に置き換えられました。

この節では、以前の Oracle Solaris Cluster リリースの SVR4 に相当するものを持つ、Oracle Solaris Cluster 4.0 リリースの個別の IPS パッケージを示す次の一覧を提供します。

表 1
表 2
表 3

これらの一覧は、包括的ではなく、SVR4 に相当するものがないグループパッケージまたは個別の IPS パッケージは含まれていません。Oracle Solaris Cluster 4.0 パッケージおよびパッケージグループの完全な一覧は、パッケージリポジトリから表示できます。

表 1 SPARC および x86 の新しい IPS パッケージ名

以前のパッケージ名	新しい IPS パッケージ名
SUNWscapc	ha-cluster/data-service/apache
SUNWscdhc	ha-cluster/data-service/dhcp
SUNWscdns	ha-cluster/data-service/dns
SUNWscs1as	ha-cluster/data-service/glassfish-app-server
SUNWscs1mq	ha-cluster/data-service/glassfish-message-queue
SUNWsczone	ha-cluster/data-service/ha-zones
SUNWscnfs	ha-cluster/data-service/nfs
SUNWscor	ha-cluster/data-service/oracle-database
SUNWsctomcat	ha-cluster/data-service/tomcat
SUNWscwls	ha-cluster/data-service/weblogic
SUNWscdsbuilder	ha-cluster/developer/agent-builder
SUNWscdev	ha-cluster/developer/api
SUNWscderby	ha-cluster/ha-service/derby
SUNWscgds	ha-cluster/ha-service/gds
SUNWscrtlh	ha-cluster/ha-service/logical-hostname
SUNWscsmf	ha-cluster/ha-service/smf-proxy
SUNWsctelemetry	ha-cluster/ha-service/telemetry
SUNWsccacao	ha-cluster/library/cacao
SUNWscucm	ha-cluster/library/ucmm
SUNWesc、SUNWfsc、SUNWjsc、 SUNWcsc	ha-cluster/locale
SUNWscnmr、SUNWscnmu	ha-cluster/release/name
SUNWscmasar、SUNWscmasazu、 SUNWscmautil、SUNWscmautilr	ha-cluster/service/management
SUNWscmasasen	ha-cluster/service/management/slm
SUNWscqsr、SUNWscqsu	ha-cluster/service/quorum-server
SUNWscqsman	ha-cluster/service/quorum-server/manual
SUNWjscqsu、SUNWcscqsu	ha-cluster/service/quorum-server/locale
SUNWjscqsman	ha-cluster/service/quorum-server/manual/locale
SUNWmdmr、SUNWmdmu	ha-cluster/storage/svm-mediator
SUNWscsckr、SUNWscscku	ha-cluster/system/cfgchk
SUNWsc、SUNWscu、SUNWscr、 SUNWsczr、SUNWsczu、 SUNWsccomu、SUNWsccomzu	ha-cluster/system/core
SUNWscmasa、SUNWscmasau	ha-cluster/system/dsconfig-wizard
SUNWscman	ha-cluster/system/manual
SUNWscdsman	ha-cluster/system/manual/data-services
SUNWjscman	ha-cluster/system/manual/locale

表 2 新しい IPS パッケージ名 (SPARC のみ)

以前のパッケージ名	新しい IPS パッケージ名
SUNWscxvm	ha-cluster/data-service/ha-ldom

表 3 Geographic Edition の新しい IPS パッケージ名

Geographic Edition の以前のパッケージ名	新しい IPS パッケージ名
SUNWscgctl、SUNWscgctlr、 SUNWscghb、SUNWscghbr	ha-cluster/geo/framework
SUNWscgrepavs、SUNWscgrepavsu	ha-cluster/geo/replication/availability-suite
SUNWscgrepodg、SUNWscgrepodgu	ha-cluster/geo/replication/data-guard
SUNWscgrepsbpu	ha-cluster/geo/replication/sbp
SUNWscgman	ha-cluster/geo/manual

Oracle Solaris ZFS のデフォルトルートファイルシステム

Oracle Solaris ZFS ファイルシステムは、Oracle Solaris 11 のデフォルトルートファイルシステムとなり、Oracle Solaris Cluster 4.0 ソフトウェアで動作します。

非大域ゾーンの限定されたサポート

Oracle Solaris Cluster 4.0 リリースは、大域ゾーンおよびゾーンクラスタでのみ実行されます。ゾーンクラスタは、Oracle Solaris 10 の native ブランドゾーンに相当する solaris ブランド非大域ゾーンで構成されるようになりました。

非大域ゾーンの solaris および solaris10 ブランドは、HA for Oracle Solaris Zones データサービスとの構成のためにサポートされます。

このリリースでは、非大域ゾーンをリソースグループノードリスト内に構成するためのグローバルクラスタ非投票ノードモデルはサポートされません。

HA for Oracle with Oracle Data Guard Replication

Oracle Data Guard レプリケーションのサポートは拡張され、高可用性 (HA) Oracleデータベース配備が含まれています。このサポートの対象となる最小の Oracle バージョンは 10.2.0.4.3 です。

この新しい機能により、物理スタンバイデータベースを Oracle Solaris Cluster 配備に統合できます。使用可能な構成として、プライマリサイトとスタンバイサイトの両方で HA for Oracle を使用する構成、または HA for Oracle と Oracle RAC を混在させる構成があります。

発行時点で、論理スタンバイ構成がテストされていないか、サポートされていません。

詳細については、『Oracle Solaris Cluster Geographic Edition Data Replication Guide for Oracle Data Guard』を参照してください。

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	Oracle Solaris Cluster 4.0 リリースノート Oracle Solaris Cluster 4.0 (日本語)