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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.6.0)
B55916-06
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11 SOAコンポジット・アプリケーションに関する問題の診断

この章では、Oracle SOA Suiteの問題を早期に特定し、WebLogic診断フレームワーク(WLDF)およびOracle Fusion Middleware診断フレームワークを活用して適切な修正処理を適用する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです:

トラブルシューティングの詳細は、付録B「Oracle SOA Suiteのトラブルシューティング」を参照してください。

11.1 診断フレームワークの概要

Oracle SOA Suiteで問題を監視および診断する場合、次の困難に直面します。

これらの困難に取り組むために、Oracle SOA Suiteは、問題の早期特定および適切な修正処理の適用を支援する次の診断フレームワークと統合されます。

11.1.1 WLDFの概要

WLDFは、Oracle WebLogic Serverに組み込まれている監視と診断を行うフレームワークであり、サーバー・プロセス内で稼働してサーバーの標準的なライフサイクルの一部となる一連のサービスを定義および実装します。

WLDFを使用して、Oracle SOA Suiteから診断データを取得できます。診断データを収集して問題を特定するために、Oracle WebLogic Server管理コンソールからWLDFの監視および通知を構成します。障害が発生した場合は、このデータを使用して障害を隔離し、診断できます。

WLDFの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server診断フレームワークの構成と使い方』を参照してください。

11.1.1.1 監視および通知の概要

監視は、サーバーおよびアプリケーションの状態を監視して、設定した基準に基づいて通知を送信します。監視および通知は、ドメイン内の1つ以上のサーバー・インスタンスに割り当てられている診断モジュールの一部として構成されます。監視を作成する場合は、Oracle WebLogic Server管理コンソールでOracle SOA SuiteおよびOracle WebLogic Server MBeanの属性を使用して、監視するためのルール式を作成します。

たとえば、空きヒープ・メモリーの割合が100%未満になった場合に通知を送信するとします。Oracle WebLogic Server MBean weblogic.management.runtime.JRockitRuntimeMBeanおよびその属性HeapFreePercentを使用する監視を作成します。次に、HeapFreePercentが100%未満の場合に通知を受け取る必要があることを示すロジックを定義します。JRockit仮想マシン(VM)以外で稼働している場合は、MBean JVMRuntimeMBeanを使用することもできます。

Oracle WebLogic Server管理コンソールでの監視および通知の作成方法は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』監視および通知の作成および診断フレームワークの構成に関する項を参照してください。

11.1.1.2 診断シナリオおよびMBeanの概要

作成する監視ルール式は、Oracle SOA SuiteおよびOracle WebLogic Server MBeanの属性を使用して、データを収集し、監視を実行します。使用可能なMBeanを使用してシナリオを診断し、そのシナリオに関する統計を提供したり、メッセージをログに記録します。マネージドBean(MBean)は分散環境でJMX管理可能なリソースを表すJavaオブジェクトです。次のMBeanの属性は、シナリオを監視するための監視の定義に使用できます。

  • Oracle WebLogic Server MBean

  • 診断用Oracle SOA Suite MBean

  • MBeanとして公開されたDMSメトリック

Oracle SOA Suiteには、監視や通知を使用して監視できる様々な診断シナリオが用意されています。表11-1に、サポートされている診断シナリオおよび監視に使用できるMBeanの詳細を示します。

表11-1 サポートされる診断シナリオおよびMBean

シナリオ 説明 診断データ・ソース

メモリーの問題(起動、デプロイメントおよび実行時)

使用可能な空きヒープを監視します。空きヒープの割合がしきい値未満の場合、スレッド・スタック・ダンプおよびヒープ・ダンプを生成するために通知がトリガーされます。

Oracle WebLogic Server MBean

デプロイメントのハング

デプロイメントの経過時間を監視します。しきい値を超えると、通知がトリガーされます。

Oracle SOA SuiteデプロイメントMBean

データ・ソースの問題

一時停止および接続プール/トランザクションのタイム・アウトを監視します。

JDBC MBean

サーバーの過負荷

自動でサーバーの状態を監視します。

Oracle WebLogic Server MBean

スタック・スレッド

スタック・スレッドを監視します。検出すると、通知がトリガーされます。

スタック・スレッド監視/診断フレームワーク通知は自動的に組み込まれます。診断フレームワーク・インシデント・パッケージは、ADRコマンド・インタプリタ(ADRCI)などのツールを使用して作成できます。インシデントは自動的に作成されます。


表11-2に、診断データを監視および収集するための監視を作成するときに選択する、使用可能なMBeanおよびDMSメトリックの一部を示します。

表11-2 MBeanおよびDMSメトリック

診断データ・ソース(MBean)および使用方法 説明 Oracle WebLogic Server MBean SOA MBeanまたはDMSメトリック

weblogic.management.runtime.JVMRuntimeMBean/weblogic.management.runtime.JRockitRuntimeMBean

メモリー統計用

はい

- -

oracle.fabric.management.wldf.mbean.DeploymentWatchMXBeanImpl

デプロイメント経過時間用

- -

SOA MBean

weblogic.management.runtime.ServerRuntimeMBean

ヘルス状態情報用

はい

- -

weblogic.management.runtime.JDBCDataSourceRuntimeMBean

weblogic.management.runtime.JTARuntimeMBean

JDBCデータ・ソース用およびトランザクション・ランタイム特性のアクセス用

はい

- -


Oracle WebLogic Server MBeanの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスを参照してください。

11.1.2 診断フレームワークの概要

診断フレームワークは、問題の検出、診断および解決に役立つOracle Fusion Middlewareの機能です。対象としている問題は、コードのバグ、メタデータの破損、顧客データの破損、スレッドのデッドロック、一貫性のない状態に起因する障害などのクリティカル・エラーです。診断フレームワークは重大なエラーを検出し、関連する診断情報(ログ、メトリック、サーバー・イメージなど)のダンプを取得します。WLDFの監視および通知は、診断フレームワークが適切なデータ・ダンプをリスニングおよび生成するイベントをトリガーします。ダンプは、表示および分析用にインシデント・パッケージに書式設定されます。

インシデントとして取得される問題には、表11-1で説明されているようなクリティカル・エラーが含まれます。各インシデント・パッケージは一意のIDで識別されます。クリティカル・エラーが発生すると、この一意のID(インシデント番号として知られている)が割り当てられます。エラーの診断データ(ログ・ファイルなど)は、この番号で即時に取得され、タグが設定されます。

その後、データは自動診断リポジトリ(ADR)に格納されます。ADRは、エラーの発生および関連する診断データの記憶域をカタログ化するためのファイルシステム・リポジトリです。データは、インシデント・パッケージ番号で取得して書式設定した後、ADRCIなどのOracleデータベース・ツールで表示し、分析されます。

ADRCIを使用して、ダンプ・ファイルの名前、およびXMLタグが取り除かれた状態のアラート・ログを表示できます。このビューでは、問題を調査し、新たな障害の診断データをパッケージ化してOracleサポート・サービスにアップロードできます。

診断フレームワークのWLSTコマンドを使用して、次のタスクを実行することもできます。

  • 問題の問合せ

  • インシデント・ダンプ・ファイルの表示

  • 手動インシデントの作成

  • ダンプの手動実行

診断フレームワークはすべてのJRF対応プラットフォームでサポートされています。

診断フレームワークは様々なダンプに自動的に組み込まれます。これらのダンプの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のレポートの調査および問題の解決に関する項を参照してください。

これらのダンプに加え、Oracle SOA Suiteの様々なダンプもサポートされています。Oracle SOA Suiteのダンプの詳細は、第11.1.4項「サポートされるOracle SOA Suite診断ダンプ」を参照してください。

問題の解決、インシデントおよびWLDFと診断フレームワークとの統合の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の「問題の診断」の章を参照してください。

ADRの詳細は、第11.4項「ADRツールでのインシデント・パッケージの表示」を参照してください。

11.1.2.1 インシデント・パッケージ数の制御

Oracle SOA Suiteに繰り返し発生する問題があると、複数のインシデント・パッケージが作成される可能性があります。多数のエラーが発生している場合にサーバーの過負荷を防止する目的で、診断フレームワークでは一部のインシデントが自動的にフラッド制御されます。この問題を回避するために、インシデント・パッケージ数を制御するように診断フレームワークを構成できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の診断フレームワークの構成に関する項を参照してください。

11.1.3 事前定義のインシデント処理ルール

Oracle WebLogic Server管理コンソールで監視を作成する場合は、通知も定義します。FMWDFW通知という通知は自動的に選択可能になります。独自の通知を作成することも可能ですが、FMWDFW通知では、第11.1.4項「サポートされるOracle SOA Suite診断ダンプ」で説明されているOracle SOA Suiteのダンプが作成されるため、この通知を選択することをお薦めします。

エラーが検出されると、FMWDFW通知ハンドラがインシデントを作成し、診断フレームワークがインシデント処理セマンティクスを担当します。これらのセマンティクスは、インシデント処理ルールによって制御されます。インシデント処理ルールはXMLファイルに定義され、SOAインフラストラクチャの起動時にロードされて、診断フレームワークに登録されます。

表11-1に示したシナリオとは異なるシナリオに直面した場合は、Oracleサポート・サービスと連携して、カスタマイズされたインシデント処理ルールのコピーを取得し、登録およびサーバーの再起動に関連する指示に従う必要があります。

Oracleサポート・サービスでは、カスタマイズしたルール・ファイル(custom-rules.xmlという名前のファイル)をSOAサーバー・インスタンスのホーム・ディレクトリの下に配置します(例: FMW_HOME/user_projects/domains/domain_name/servers/server_name)。例11-1に、oracle.soa.bpel.engine.wsモジュールからのERRORレベル・メッセージが*-diagnostic.logで見つかった場合にsoa.composite.trailダンプが実行されるサンプル・カスタム・ルール・ファイルを示します。

例11-1 サンプル・カスタム・ルール・ファイル

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> 
<diagnosticRules xmlns="http://www.oracle.com/DFW/DiagnosticsFrameworkRules"
 xmlns:xs="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"> 
<logDetectionConditions> 
<condition module="oracle.soa.bpel.engine.ws"/> 
</logDetectionConditions> 

<defaultActions> 
<dumpAction name="soa.composite.trail"> 
<argument name="ecid" value="ECID" valueType="Fact" mandatory="true"/> 
</dumpAction> 
</defaultActions> 

</diagnosticRules>

11.1.4 サポートされるOracle SOA Suite診断ダンプ

Oracle WebLogic Serverで使用可能な診断ダンプに加え、Oracle SOA Suiteでは、表11-3に示す診断ダンプの作成をサポートしています。

表11-3 サポートされるOracle SOA Suite診断ダンプ

ダンプ 説明

soa.env

ランタイム環境のダンプ

soa.config

ランタイム・プラットフォーム構成のダンプ

soa.db

データベースのダンプ

soa.composite

デプロイされたコンポジット・メタデータのダンプ

soa.composite.trail

インスタンス監査証跡のダンプ

soa.edn

イベントのダンプ

soa.wsdl

デプロイされたコンポジットWSDL/スキーマ・キャッシュのダンプ


診断フレームワークは診断のダンプを出力および記録します。WLSTのlistDumpsおよびdescribeDumpコマンドを使用して、サポートされる診断ダンプすべての詳細を表示できます。


注意:

WLSTは、MW_HOME/oracle_common/common/binから起動する必要があります。そのようにしないと、ODFの機能が検出されません。

サポートされるダンプのリストを表示する手順は、次のとおりです。

  1. SOAインフラストラクチャがインストールされているサーバーに接続します。

    wls:/offline> connect('user_name', 'password',
    't3://myhost:8001')
    Connecting to t3://myhost:8001 with userid user_name ...
    Successfully connected to managed Server 'soa_server1' that belongs to
    domain 'soainfra'.
    
  2. サポートされる診断フレームワークのダンプのリストを表示します。

    wls:/soainfra/serverConfig> listDumps()
    odl.activeLogConfig
    jvm.classhistogram
    dms.ecidctx
    wls.image
    odl.logs
    dms.metrics
    odl.quicktrace
    http.requests
    jvm.threads
    
    Use the command describeDump(name=<dumpName>) for help on a specific dump.
    
  3. サポートされるOracle SOA Suiteのダンプのリストを表示します。

    wls:/soainfra/serverConfig> listDumps(appName='soa-infra')
    adf.ADFConfigDiagnosticDump
    soa.composite
    soa.composite.trail
    soa.config
    soa.db
    soa.edn
    soa.env
    soa.wsdl
    
    Use the command describeDump(name=<dumpName>) for help on a specific dump.
    

    サポートされるOracle SOA Suiteのダンプは、次の項で説明されています。

    listDumpsおよびdescribeDumpの詳細は、Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンスの「診断フレームワークのカスタムWLSTコマンド」の章を参照してください。

    診断フレームワークのダンプの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の「問題の診断」の章を参照してください。

11.1.4.1 サポートされるランタイム環境診断のダンプ(soa.env)

表11-4に、サポートされるランタイム環境診断のダンプの詳細を示します。

表11-4 ランタイム環境診断のダンプ

ダンプ名 ダンプ・パラメータ/ダンプ・モード 取得される情報

soa.env

  • ダンプ・パラメータ

    なし

  • ダンプ・モード

    ASYNC_SYNC

  • SOAランタイム・バージョン、ラベル(Discovery MBeanから取得)およびトポロジ(ランタイム・バージョンがメンバーであるクラスタに関する情報)。

  • トポロジ: クラスタおよびOracle Coherenceの情報(クラスタ名、メンバー名、クラスタがリーダーかどうか、ローカル・メンバー、マシンID、ラックIDなど)。

    通常、リーダーはクラスタ内で最も古いノードです。リーダーは、クラスタに対するメンバーの削除や追加により、時間の経過とともに変化する可能性があります。この古いメンバーは、クラスタ・メンバーシップの保守およびクラスタに対するその他の意思決定を担当します。パニック・プロトコルなどの様々なプロトコルの最終的な裁定担当としても機能します。

  • Oracle Coherenceメッセージング・モード: ユニキャストまたはマルチキャストのいずれかです。


11.1.4.1.1 WLSTコマンド(ダンプの説明および実行)
  1. 次のWSLTコマンドライン構文を入力し、ダンプの説明を表示し、soa.envのダンプを実行します。

    wls:/soainfra/serverConfig> describeDump(name='soa.env',appName='soa-infra')
    Name: soa.env
    Description: SOA Dump for runtime environment info: SOA runtime version, label,
    topology. ...
    Mandatory Arguments:
    Optional Arguments:
    
    wls:/soainfra/serverConfig> executeDump(name='soa.env',appName='soa-infra')
    Begin dumping EMInstanceProperties
    key=soaClusterName
    value=NULL
    key=label
    value=PCBPEL_11.1.1.6.0_GENERIC_111018.1315.1477
    key=CompositeLabel
    value=NULL
    key=version
    value=11.1.1.6.0
    key-HttpUrl
    value=http://myhost.us.oracle.com:8001
    End dumping EMInstanceProperties
    Cluster Info:
    -----------------------------------------------
    cluster name:null
    cluster is leader:true
    cluster is standalone:true
    

11.1.4.2 サポートされるランタイム・プラットフォーム構成診断のダンプ(soa.config)

表11-5に、サポートされるランタイム・プラットフォーム構成診断のダンプの詳細を示します。

表11-5 ランタイム・プラットフォーム構成診断のダンプ

ダンプ名 ダンプ・パラメータ/ダンプ・モード 取得される情報

soa.config

  • ダンプ・パラメータ

    zip: (オプション) 次の値がサポートされています。

    - true: (デフォルト値)出力ファイルおよびアーティファクトを単一のZIPファイルに圧縮します。

    - false: ダンプ・テキスト・ファイルおよびアーティファクトを、単一のZIPファイルに圧縮せずにダンプ・パス・ロケーションに書き込みます。

    output: (オプション)ダンプ・ファイルを書き込む代替ディレクトリの場所を指定します。指定されていない場合は、診断フレームワークのダンプ・パスが使用されます。

  • ダンプ・モード

    ASYNC_SYNC

deployed-composites.xml: デプロイされているコンポジットのカタログ(リビジョンを含む)。

サービス・エンジンの構成: 次の構成はMDSに保持されます(soa/configuration/default/*.xml)。

  • adapter-config.xml

  • b2b-config.xml

  • bpel-config.xml

  • bpmn-config.xml

  • businessrules-config.xml

  • cep-config.xml

  • edn-config.xml

  • mediator-config.xml

  • soa-infra-config.xml

  • workflow-config.xml

  • workflow-identity-config.xml

  • workflow-notification-config.xml


11.1.4.2.1 WLSTコマンド(ダンプの説明および実行)
  1. 次のWSLTコマンドライン構文を入力し、ダンプの説明を表示し、soa.configのダンプを実行します。

    wls:/soainfra/serverConfig> describeDump(name='soa.config',appName='soa-infra')
    Name: soa.config
    Description: Description: SOA dump that captures SOA runtime configuration
                              info, such as deployed-composites.xml, service engine
                              configurations, etc.
    Mandatory Arguments:
    Optional Arguments:
       Name    Type     Description
       zip     BOOLEAN  Boolean flag (default to 'true') indicating if the dump
                        files need to be compressed into one single zip file,
                        true - dump into a single zip, false, otherwise.
       output  STRING   Path to output destination, a directory where the dump
                        content will be written to, default to DFW dump path if 
                        not specified ...
    
    wls:/soainfra/serverConfig> executeDump(name='soa.config',appName='soa-infra')
    
    Start dumping artifacts from MDS
    URI:deployed-composites/deployed-composites.xml to /tmp/soa_
    dumps139780820495.tmp/soa_config734535543.d
    
    Finished dumping specified MDS metadata to /tmp/soa_dumps139780820495.tmp/soa_
    config734535543.d
    
    Start dumping artifacts from MDS URI:soa/configuration/default/ to /tmp/soa_
    dumps139780820495.tmp/soa_config734535543.d/se-configurations
    
    Finished dumping specified MDS metadata to: /tmp/soa_dumps139780820495.tmp/soa_
    config734535543.d/se-configurations
    MDS artifacts dumped, next, compressing all dump files into:
    /tmp/oracle-dfw--1770056289547048694.tmp/soa_config364634563344231671.zip
    

    executeDumpコマンドは、MDSリポジトリからdeployed-composites.xmlをダンプし、インストールされているすべてのサービス・エンジンのサービス・エンジン構成を、圧縮した単一のZIPファイル(soa_config364634563344231671.zip)にします。

  2. 次のWSLTコマンドライン構文を入力し、zipパラメータfalseに設定してsoa.configのダンプを実行します。この設定は、ダンプ・テキスト・ファイルおよびアーティファクトを、単一のZIPファイルに圧縮せずにダンプ・パス・ロケーションに書き込みます。

    wls:/soainfra/serverConfig> executeDump(name='soa.config',appName='soa-infra',
    args={'zip':'false'})Start dumping artifacts from MDS
     URI:deployed-composites/deployed-composites.xml to:
     /tmp/oracle-dfw-7178460573556479044.tmp/soa_config199325881615155981.d
    Finished dumping specified MDS metadata to:
    /tmp/oracle-dfw-7178460573556479044.tmp/soa_config199325881615155981.d
    Start dumping artifacts from MDS URI:soa/configuration/default/ to:
    /tmp/oracle-dfw-7178460573556479044.tmp/soa_
    config199325881615155981.d/se-configurations
    Finished dumping specified MDS metadata to:
    /tmp/oracle-dfw-7178460573556479044.tmp/soa_
    config199325881615155981.d/se-configurations
    
  3. デフォルトのダンプ・パスで、内容を点検します。

    [jdoe@myhost /tmp]$ ls -alR oracle-dfw-7178460573556479044.tmp
    oracle-dfw-7178460573556479044.tmp:
    total 52
    drwxr-----   3 jdoe dba   4096 Oct 24 15:43 .
    drwxrwxrwt 104 root root 36864 Oct 24 15:37 ..
    drwxr-----   4 jdoe dba   4096 Oct 24 15:43 soa_config199325881615155981.d
    -rw-r-----   1 jdoe dba    561 Oct 24 15:43 soa_config199325881615155981.txt
    
    oracle-dfw-7178460573556479044.tmp/soa_config199325881615155981.d:
    total 16
    drwxr----- 4 jdoe dba 4096 Oct 24 15:43 .
    drwxr----- 3 jdoe dba 4096 Oct 24 15:43 ..
    drwxr----- 2 jdoe dba 4096 Oct 24 15:43 deployed-composites
    drwxr----- 2 jdoe dba 4096 Oct 24 15:43 se-configurations
    
    oracle-dfw-7178460573556479044.tmp/soa_
    config199325881615155981.d/deployed-composites:
    total 12
    drwxr----- 2 jdoe dba 4096 Oct 24 15:43 .
    drwxr----- 4 jdoe dba 4096 Oct 24 15:43 ..
    -rw-r----- 1 jdoe dba 1437 Oct 24 15:43 deployed-composites.xml
    
    oracle-dfw-7178460573556479044.tmp/soa_
    config199325881615155981.d/se-configurations:
    total 56
    drwxr----- 2 jdoe dba 4096 Oct 24 15:43 .
    drwxr----- 4 jdoe dba 4096 Oct 24 15:43 ..
    -rw-r----- 1 jdoe dba  267 Oct 24 15:43 adapter-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba  425 Oct 24 15:43 b2b-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba 2040 Oct 24 15:43 bpel-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba 1525 Oct 24 15:43 bpmn-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba  895 Oct 24 15:43 businessrules-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba  119 Oct 24 15:43 cep-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba  215 Oct 24 15:43 edn-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba  836 Oct 24 15:43 mediator-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba 1148 Oct 24 15:43 soa-infra-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba 2693 Oct 24 15:43 workflow-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba 2146 Oct 24 15:43 workflow-identity-config.xml
    -rw-r----- 1 jdoe dba  605 Oct 24 15:43 workflow-notification
    

11.1.4.3 サポートされるデータベース診断のダンプ(soa.db)

表11-6に、サポートされるデータベース診断のダンプの詳細を示します。取得されるデータベース情報のタイプには、Oracle SOA SuiteスキーマおよびMDSスキーマに関する状態別の件数や増加パターンなどのデータ形状情報が含まれます。

表11-6 データベース診断のダンプ

ダンプ名 ダンプ・パラメータ/ダンプ・モード 取得される情報

soa.db

  • ダンプ・パラメータ

    なし

  • ダンプ・モード

    ASYNC_SYNC

JDBCベースのアクセスを使用して問合せを実行し、結果をダンプしたBPELデータベース表増加データ

SELECT dt.table_name table_name,ds.bytes/1024/1024
segment_size_mb, ds.extents extents_used, dt.num_rows
total_rows, to_char(dt.last_analyzed,'YYYY-MM-DD
HH24:MI:SS') last_analyzed_date FROM dba_segments ds,
dba_tables dt WHERE dt.owner = ds.owner and dt.owner =
'schema_user_name' and dt.tablespace_name = 
ds.tablespace_name and dt.table_name = ds.SEGMENT_NAME 
and ds.segment_type = 'TABLE' and dt.table_name in 
('CUBE_INSTANCE', 'MEDIATOR_CASE_INSTANCE','COMPOSITE_
INSTANCE', 'AUDIT_TRAIL', 'WORK_ITEM', 'DLV_MESSAGE',
'XML_DOCUMENT','DOCUMENT_CI_REF')

11.1.4.3.1 WLSTコマンド(ダンプの説明および実行)
  1. 次のWSLTコマンドライン構文を入力し、ダンプの説明を表示し、soa.dbのダンプを実行します。

    wls:/soainfra/serverConfig> describeDump(name='soa.db',appName='soa-infra')
    Name: soa.db
    Description: SOA Dump for SOA runtime DB usage info.
    Mandatory Arguments:
    Optional Arguments:
    
    wls:/soainfra/serverConfig> executeDump(name='soa.db',appName='soa-infra')
    EXECUTE QUERY 
    SELECT dt.table_name table_name,ds.bytes/1024/1024 segment_size_mb, ds.extents
    extents_used, dt.num_rows total_rows, to_char(dt.last_analyzed,
    'YYYY-MM-DD HH24:MI:SS') last_analyzed_date FROM dba_segments ds,
    dba_tables dt WHERE dt.owner = ds.owner and dt.owner ='schema_user_name' 
    and dt.tablespace_name = ds.tablespace_name and dt.table_name = ds.SEGMENT_NAME
    and ds.segment_type = 'TABLE' and dt.table_name in ('CUBE_INSTANCE', 
    'MEDIATOR_CASE_INSTANCE','COMPOSITE_INSTANCE', 'AUDIT_TRAIL', 'WORK_ITEM', 
    'DLV_MESSAGE','XML_DOCUMENT','DOCUMENT_CI_REF')
    COMMENT: BPEL DB GROWTH DATA.
    TABLE_NAME   SEGMENT_SIZE_MB  EXTENTS_USED TOTAL_ROWS LAST_ANALYZED_DATE
    -------------------------------------------------------------------------
    ResultSet Metadata:weblogic.jdbc.wrapper.ResultSetMetadata_oracle_jdbc_driver_
    OracleResultSetMetadata@76a4b0
    RECORD #1:
    TABLE_NAME: COMPOSITE_INSTANCE
    SEGMENT_SIZE_MB:0
    EXTENTS_USED:1
    TOTAL_ROWS:9
    LAST_ANALYZED_DATE:2011-09-30 22:02:25
    RECORD #2:
    TABLE_NAME:DOCUMENT_CI_REF
    SEGMENT_SIZE_MB:0
    EXTENTS_USED:1
    TOTAL_ROWS:0
    LAST_ANALYZED_DATE:2011-09-30 22:02:34
    RECORD #3:
    TABLE_NAME:WORK_ITEM
    SEGMENT_SIZE_MB:0
    EXTENTS_USED:1
    TOTAL_ROWS:0
    LAST_ANALYZED_DATE:2011-09-30 22:02:36
    RECORD #4:
    TABLE_NAME:AUDIT_TRAIL
    SEGMENT_SIZE_MB:0
    EXTENTS_USED:1
    TOTAL_ROWS:8
    LAST_ANALYZED_DATE:2011-09-30 22:02:39
    

    このダンプは、問合せ文字列および結果セットのレコードを表示します。

11.1.4.4 サポートされるデプロイ済コンポジット・メタデータ診断のダンプ(soa.composite)

表11-7に、サポートされるデプロイ済コンポジット・メタデータ診断のダンプの詳細を示します。取得される情報のタイプには、インシデントの発生時に処理された現在のコンポジット、MDSアーティファクト参照(例: ネームスペース・エクスポート)および異常のあるトランザクションが含まれます。

表11-7 デプロイ済コンポジット・メタデータ診断のダンプ

ダンプ名 ダンプ・パラメータ/ダンプ・モード 取得される情報

soa.composite

  • ダンプ・パラメータ

    compositeName: (オプション)ダンプするMDS記録済アーティファクトが含まれているコンポジット名。値が指定されていない(Nullまたは空白)場合、compositeNameはワイルドカード(*)とみなされます。

    partition: (オプション)コンポジットがデプロイされているパーティション名。指定されていない場合は、deployed-composites.xmlファイルに指定されているデフォルト・コンポジットのパーティションになります(例: defaultpartition_01my_partition)。

    revision: (オプション)ダンプするMDS記録済アーティファクトが含まれているコンポジット・リビジョン。指定されていない場合は、deployed-composites.xmlファイルに指定されているデフォルト・コンポジットのリビジョンになります。あらゆるリビジョンと一致するワイルドカード(*)がサポートされています。

    zip: (オプション)ダンプ出力をZIPファイルに圧縮するかどうかを示します。次の値がサポートされます:

    - true: (デフォルト値)ダンプ・ファイルを単一のZIPファイルに圧縮します。

    - false: ダンプのテキスト・ファイルおよびアーティファクトを、単一のZIPファイルに圧縮せずにダンプ・パス・ロケーションに書き込みます。

    - output: (オプション)ダンプ・ファイルを書き込む代替ディレクトリの場所。指定されていない場合は、診断フレームワークのダンプ・パスが使用されます。

  • ダンプ・モード

    ASYNC_SYNC

MDSからのコンポジット・メタデータには、次のものが含まれます。

  • 指定されたコンポジットのMDS記録済アーティファクトすべて。

  • テキスト・ダンプ・ファイルには、ダンプ対象コンポジットのMDSアーティファクトおよび保存先に関するロギング情報が格納されます。

  • 単一のZIPファイルに圧縮されたすべてのダンプ・ファイル。

  • WLSTで使用されるユーザー指定の出力ファイルの場所。

  • コンポジットのスクラッチ領域のファイルおよびディレクトリ・エントリのリストが格納された1つ以上の生成済scratch_entries.txtファイル。スクラッチ領域の場所は、deployed-composites/deployed-composites.xmlcomposite-revision要素で指定されます。


11.1.4.4.1 WLSTコマンド(ダンプの説明および実行)
  1. 次のWSLTコマンドライン構文を入力し、ダンプの説明を表示し、soa.compositeのダンプを実行します。

    wls:/soainfra/serverConfig> describeDump(name='soa.composite'
    ,appName='soa-infra')
    Name: soa.composite
    Description: SOA Dump that captures artifacts from MDS, and listing of entries
    in each composite's scratch area, dump MDS artifacts for composites that
    matches specified composite name, specified partition, specified revision, also
    support wild card '*' as composite name/partition/revision, meaning dump MDS
    artifacts for composites with any composite name/partition/revision.
    Mandatory Arguments:
    Optional Arguments:
      Name        Type      Description
      zip         BOOLEAN   Boolean flag (default to 'true') indicating if the dump
                            files need to be compressed into one single zip file,
                            true - dump into a single zip file, false, otherwise.
      revision    STRING    composite revision, e.g. '1.0', '2.0', or wild card
                             '*'- will match any revision. 
      partition   STRING    partition of the composite, default is 'default', 
                            support wild card '*' as partition name, meaning any
                            partition.
      compositeName STRING composite name, e.g., 'OrderProcessing', or wild card
                             '*' - dump MDS recorded artifacts for all the deployed
                            composites in the specified partition.
       output      STRING   Path to output destination, a directory where the
                            dump content will be written to, default to DFW dump
                            path if not specified.
    
    wls:/soainfra/serverConfig> executeDump(name='soa.composite',
     appName='soa-infra'),arg=('compositeName':'WSInMedPubBpelSubFileOut',
    'revision':'1.0,'partition':'partition_1','output'':'/home/myhome//COMPOSITE_DUMP_
    DIR_3'})
    Start dumping composite [name=WSInMedPubBpelSubFileOut, partition=partition_1,
    revision= 1.0 ] MDS metadata to :/tmp/soa_dumps1019331262763443905.tmp/
    soa_composite4533356433976235311.d/partition_1/WSInMedPubBpelSubFileOut_
    rev1.0
    Finished dumping composite MDS metadata to :/tmp/soa_dumps
    1019331262763443905.tmp/soa_composite4533356433976235311.d/partition_
    1/WSInMedPubBpelSubFileOut_rev1.0
    

    この例では、zipパラメータは指定されていません。デフォルト値がtrueのため、ダンプの場所/home/myhome//COMPOSITE_DUMP_DIR_3に単一のダンプ・ファイルが作成されます。

11.1.4.5 サポートされるインスタンス監査証跡診断のダンプ(soa.composite.trail)

表11-8に、サポートされるインスタンス監査証跡診断のダンプの詳細を示します。取得される情報のタイプには、指定のECIDについてデプロイされたコンポジット・インスタンス監査証跡が含まれます。

表11-8 インスタンス監査証跡診断のダンプ

ダンプ名 ダンプ・パラメータ/ダンプ・モード 取得される情報

soa.composite.trail

  • ダンプ・パラメータ

    ecid (必須)。実行コンテンツID。指定されていない場合は、DumpExecutionExceptionエラーがスローされます。

  • ダンプ・モード

    ASYNC_SYNC

  • ECIDに関連付けられている(コンポジットごとの)監査証跡(したがって、そのコンポーネントのすべて)。これはインバウンド・メッセージによってトリガーされるメッセージ・ルーティングを実行するためのものです。監査証跡は、現在のランタイム・コンテキストで次のFacade APIをコールすることで取得したXML CLOBです。

    oracle.soa.management.facade.Locator.getAuditTrail(ECID ecid)

  • コンポジット・インスタンス情報。

  • 各コンポジット・インスタンスのコンポーネント・インスタンス情報。

  • Facade APIからのEDN情報。

  • 各コンポジット・インスタンスのセンサー・インスタンス情報。


11.1.4.5.1 WLSTコマンド(ダンプの説明および実行)
  1. 次のWSLTコマンドライン構文を入力し、ダンプの説明を表示し、soa.composite.trailのダンプを実行します。

    wls:/soainfra/serverConfig> describeDump(name='soa.composite.trail'
    ,appName='soa-infra')
    Name: soa.composite.trail
    Description: Composite instance audit trail dump for a given ECID
    Mandatory Arguments:
       Name        Type       Description
       ecid        STRING     ECID from an incident
    Optional Arguments:
    
    wls:/soainfra/serverConfig> executeDump(name='soa.composite.trail',
    appName='soa-infra'),arg=('ecid':'cf1cec292805f383.236c6d88:132bc9b7486:-8000=0
    000000000121b'})
    BEGIN----------------AUDIT TRAIL::: ECID:cf1cec292805f383.236c6d88:132bc9b7486
    :-8000=0000000000121b++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
    <audit_trail ecid="cf1cec292805f383.236c6d88:132bc9b7486:-8000=0000000000121b">
    <entry instanceId="service:10001" date="20-11-09-39T16:21:46"
    timestamp="1317424906775" state="2" actionType="operation" actionName="execute"
    subType="binding.ws" type="service"><entityName>MyInputService</entityName>
    <compositeInstanceId>10001</compositeInstanceId><compositeName>WSInMedPubBpelSu
    bFileOut</compositeName><compositeDN>default/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0
    </compositeDN><applicationName>default</applicationName></entry><entry
    instanceId="mediator:F7BF03D8EBBA11E0BFEEFB426F4C514D"parentInstanceId=
    "service:10001" date="2011-0930T16:21:48"timestamp="131742908689" 
    state="2" <type="component"subType="mediator">entityName>MediatorPub
    </entityName><compositeInstanceId>10001</compositeInstanceId><compositeName>
    WSInMedPubBpelSubFileOut</compositeName><compositeDN>default/
    WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0</compositeDN><applicationName>default
    </applicationName></entry></audit trail>
    END--------------AUDIT TRAIL:::
    ECID:cf1cec292805f383.236c6d88:132bc9b7486:-8000=0000000000121b
    
    BEGIN------------------FACADE(EDN) +++++++++++++
    oracle.soa.management.internal.facade.edn.EDNImpl@14b5caec
    END------------------FACADE(EDN) +++++++++++++
    BEGIN------------------FACADE(Composite Instances) +++++++++++++
    DN: default/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0 > Instance: 10001 creation-date: Fri
    Sep 30 16:21:46 PDT 2011 state {-1}: STATE_UNKNOWN
    -> componentinstance: MediatorPub type: mediator state: STATE_COMPLETED_
    SUCCESSFULLY
    DN: partition_3/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0 > Instance: 8 creation-date: Thu
    Sep 29 15:04:13 PDT 2011 state (-1): STATE_UNKNOWN
    -> componentinstance: BpelSub type: bpel state: STATE_SUSPENDED
    

    ECIDの取得方法は、第13.1「BPELプロセス・サービス・コンポーネントの監査証跡とプロセス・フローの監視」を参照してください。

11.1.4.6 サポートされるイベント診断のダンプ(soa.edn)

表11-9に、サポートされるイベント診断のダンプの詳細を示します。取得される情報のタイプには、Oracle Streams Advanced Queuing (SAQ)ロギング・レコードおよび現在デプロイされている複数のアプリケーションのイベント・メタデータが含まれます。

表11-9 イベント診断のダンプ

ダンプ名 ダンプ・パラメータ/ダンプ・モード 取得される情報

soa.edn

  • ダンプ・パラメータ

    dumpEDNDBLOG: 次の値がサポートされています。

    - true: AQストアド・プロシージャ・コール時にログに記録されたすべてのレコードをダンプします(デバッグ用)。

    - false: EDNデータベース・ログ・メッセージをダンプしません。

  • ダンプ・モード

    ASYNC_SYNC

  • EDNイベント・バス状態変数

  • デプロイされたすべてのコンポジットなどのEDNサブスクライバ/パブリッシャ情報

すべての情報はダンプ・テキスト・ファイルに書き込まれます。


11.1.4.6.1 WLSTコマンド(ダンプの説明および実行)
  1. 次のWSLTコマンドライン構文を入力し、ダンプの説明を表示し、soa.ednのダンプを実行します。

    wls:/soainfra/serverConfig> describeDump(name='soa.edn',appName='soa-infra')
    Name: soa.edn
    Description: SOA Dump for EDN BusinessEventBus status info, and EDN DB Log
    records.
    Mandatory Arguments:
    Optional Arguments:
       Name         Type       Description
       dumpEDNDBLOG BOOLEAN    SOA Dump for EDN BusinessEventBus status info, and
                               EDN DB Log records.
    
    wls:/soainfra/serverConfig> executeDump(name='soa.edn',appName='soa-infra')
    
    Type:oracle.integration.platform.blocks.event.saq.SAQBusinessEventBus
    Configuration:null
    Status: running=true started=true
    ThreadCount:3
    RetryCount:3
    In Global: Tx:false
    Cluster Info:oracle.integration.platform.blocks.cluster.CoherenceCluster
    Interface1mpt@163bd717
    SharedEDN:false
    OOAO Queue Name:edn_ooao_queue
    Java Subscriber Name:edn java subscriber
    Subscription Info:
    No namespace subscription...
    QName subscriptions:
    =============================================================
    qname={http://schemas.oracle.com/events/edl/ActionOccur}ADEvent
    subscriptions=
    id=default/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa_7a055d6a-8402-49c2-ac56-5f85cbf3d7f/
    BpelSub, consistencyLevel=ONE_AND_ONLY_ONE, filter=XPath Filter: starts-with(/
    be:business-event/be:content/ns0:ActionOccurrence/ns0:ParentEntityType/@value,
     'A'), runAsRoles=[$publisher]
    id=partition_1/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa_80a169ab1-395a-4b87-9986-9fa2742a8bd3/
    BpelSub, consistencyLevel=ONE_AND_ONLY_ONE, filter=XPath Filter: starts-with(/
    be:business-event/be:content/ns0:ActionOccurrence/ns0:ParentEntityType/@value,
     'A'), runAsRoles=[$publisher]
    EventThreadContextInfo:
    EventTargets:
    Event:partition_1/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa0a169ab1-395a-4b87-9986-9fa2742a9bd3/
    BpelSub:::oracle.fabric.BPELServiceEngine@163bd6b5
    Event:default/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa7a055d6a-8402-49c2-ac56-5f85cbf3
    d7f/BpelSub:::oracle.fabric.BPELServiceEngine@163bd6b5
    EDN DB Log enabled:false
    

    executeDumpコマンドは、イベント・バス・ステータス変数(1mpt@163bd717)およびイベント・パブリッシュ/サブスクリプション情報をダンプします。edn-db-logfalseに設定されているため、ログ・メッセージ情報はダンプされません。edn-db-logは、次のURLで有効にできます。

    http://host_name:port/soa-infra/events/edn-db-log
    

    注意:

    • edn-db-logを有効または無効にするには、管理者権限が必要です。

    • デバッグ・セッション終了後は、常にedn-db-logを無効にしてロギングを無効にします。これにより、EDNデータベース・ログ表のデータベースの過剰な増加が防止されます。edn-db-logを有効のままにすると、データベースにパブリッシュ/エンキューされるイベントとデータベースからサブスクライブ/デキューされるイベントに関連するデバッグ・メッセージが、特定のEDNデータベース・ログ表に引き続き保持されます。これは表が無限に増加する原因となります。


11.1.4.7 サポートされるデプロイ済コンポジットWSDL/スキーマ・キャッシュ診断のダンプ(soa.wsdl)

表11-10に、サポートされるデプロイ済コンポジットWSDL/スキーマ・キャッシュ診断のダンプの詳細を示します。

表11-10 デプロイ済コンポジットWSDL/スキーマ・キャッシュ診断のダンプ

ダンプ名 ダンプ・パラメータ/ダンプ・モード 取得される情報

soa.wsdl

  • ダンプ・パラメータ

    compositeName: (オプション)ダンプするキー・サービス定義情報(WSDL)が含まれているコンポジット名(WSDL参照およびXSD参照も含む)。値が指定されていない(Nullまたは空白)場合、compositeNameはワイルドカード(*)とみなされます。

    partition: (オプション)コンポジットがデプロイされているパーティション名。指定されていない場合は、deployed-composites.xmlファイルに指定されているデフォルト・コンポジットのパーティションになります。あらゆるコンポジットと一致するワイルドカード(*)がサポートされています。

    revision: (オプション)ダンプする(WSDLからの)サービス定義情報が含まれているコンポジット・リビジョン。指定されていない場合は、deployed-composites.xmlファイルに指定されているデフォルト・コンポジットのリビジョンになります。あらゆるリビジョンと一致するワイルドカード(*)がサポートされています。

  • ダンプ・モード

    ASYNC_SYNC

  • コンポジットの識別名(DN)。例: compositeDN:partition_1/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa_8a169ab1-395a-4b87-9986-9fa2742a8bd3

  • シリーズのデフォルトかどうか

  • コンポジット名

  • コンポジット状態(「オン」または「オフ」)

  • コンポジット・モード(「アクティブ」または「リタイア」)

  • すべてのサービス定義の修飾名およびターゲット・ネームスペース(共有WSDLからのものを含む): javax.wsdl.Definitionオブジェクト

    - サービス名: QName javax.wsdl.Definition.getQName()

    - ターゲット・ネームスペース: javax.wsdl.Definition.getTargetNamespace()

  • SchemaManager状態変数

    - SchemaManager.isPostDeploy()

    - SchemaManager.isShared()

    - SchemaManager.schemaAddedSinceLastBuild()

  • サービス定義によって参照されるXMLスキーマ定義

    - メッセージ・タイプQName

    - メッセージ・タイプSchemaTargetNamespace

    - メッセージ・タイプTargetNS


11.1.4.7.1 WLSTコマンド(ダンプの説明および実行)
  1. 次のWSLTコマンドライン構文を入力し、ダンプの説明を表示し、soa.wsdlのダンプを実行します。

    wls:/soainfra/serverConfig> describeDump(name='soa.wsdl',appName='soa-infra')
    
    Name: soa.wsdl
    Description: SOA Dump that captures service definition info caches for
                 composite(s) that matches specified composite name, specified
                 partition, specified revision, also support wild card '*' as 
                 composite name/partition/revision, meaning dump service
                 definitions WSDL/XSD caches for composites with any composite
                 name/partition/revision.
    Mandatory Arguments:
    Optional Arguments:
       Name        Type       Description
       revision    STRING     composite name, e.g. '1.0', '2.0', or wild card '*'
                              - will match any revision.
       partition   STRING     partition of the composite, default is 'default',
                              support wild card '*' as partition name, meaning
                              any partition.
       compositeName STRING  composite name, e.g., 'OrderProcessing', or wild card
                              '*' - dump cache for all the deployed composites in
                              the specified partition.
    
    wls:/soainfra/serverConfig> executeDump(name='soa.wsdl',appName='soa-infra'
    ,arg=('compositeName':'WSInMedPubBpelSubFileOut',
    'revision':'1.0','partition':'partition_1'})compositeDN:partition_
    1/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa_8a169ab1-2060-4b87-9986-9fa2742a8bd3
    ----------------------------------------------------------------------
    is default in series:true
    composite application name:partition_1
    composite name:WSInMedPubBpelSubFileOut
    composite state:on
    composite mode:active
    WSDLManager Instance:oracle.fabric.common.wsdl.WSDLManager@164ec201
    Cached wsdl Definitions for the specified composite: including any shared
    wsdls if there are any:
    key=http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService
    value=QName:{http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService}
    TaskServicetarget name space:http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService
    key=urn:MyTestWsdl
    value=QName:{urn:MyTestWsdl}target name space:urn:MyTestwsdl
    key=http://xmlns.oracle.com/adapter/file/LixinSandboxes/WSInMedPubBpelSubFile
    Out/FileWrite
    value=QName:{http://xmlns.oracle.com/pcbpel/adapter/file/LixinSandboxes/
    WSInMedPubBpelSubFileOut/FileWrite}FileWritetarget name space:http:
     //xmlns.oracle.com/pcbpel/adapter/file/LixinSandboxes/
    WSInMedPubBpelSubFileOut/FileWrite
    count of all cached entries:3
    SchemaManager instance:oracle.fabric.common.wsdl.SchemaManager@164ec1f8
    SchemaManager.isPostDeploy():true
    SchemaManager.isShared():false
    SchemaManager.schemaAddressSinceLastBuild():false
    Cached schema count:0
    WSDLManager instance:oracle.fabric.common.wsdl.WSDLManager@14b5b8b0
    cached wsdl definitions for the specified composite: including shared wsdls
    if there is any:
    ---------------------------------------------------------------------------
    key=http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService
    value=QName:{http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService}
    TaskServicetarget name space:http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService
    count of all cached entries:1
    SchemaManager instance:oracle.fabric.common.wsdl.SchemaManager@145b8cc
    SchemaManager.isPostDeploy():false
    SchemaManager.isShared():true
    SchemaManager.schemaAddressSinceLastBuild():true
    Cached schema count:0
    
    WSDLManager instance:oracle.fabric.common.wsdl.WSDLManager@14b58b0
    WSDLManager instance:oracle.fabric.common.wsdl.WSDLManager@14b58b0
    cached wsdl definitions for the specified composite: including shared wsdls
    if there is any:
    -------------------------------------------------
    
    key=http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService
    value=QName:{http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService}
    TaskServicetarget name space:http://xmlns.oracle.com/bpel/workflow/taskService
    count of all cached entries:1
    SchemaManager instance:oracle.fabric.common.wsdl.SchemaManager@145b8cc
    SchemaManager.isPostDeploy():false
    SchemaManager.isShared():true
    SchemaManager.schemaAddressSinceLastBuild():true
    Cached schema count:0
    

11.1.5 サポートされるDMSメトリック

ナウン・タイプのDMSメトリックは、Oracle SOA Suite MBeanとして公開され、問題を診断する際に使用します。この項では、サポートされるDMSメトリックについて説明します。

表11-11に、サポートされるサービス・エンジンのセンサーを示します。

表11-11 サービス・エンジンのセンサー

ナウン・パス ナウン・タイプ センサー タイプ

/soainfra/engines/[bpel|workflow|mediator|decision]/message_processing

soainfra_message_processing

faultedRequestProcessingTime

フェーズ・イベント



faultedPostProcessingTime

フェーズ・イベント



requestProcessingTime

フェーズ・イベント



postProcessingTime

フェーズ・イベント



activeRequest

状態

/soainfra/engines/bpel/requests/[REQUEST_TYPE]


active

状態



scheduled

状態

/soainfra/engines/workflow/Task/service

soainfra_wfRequest

time

フェーズ



count

イベント

/soainfra/engines/workflow/Task/[METHOD_NAME]


time

フェーズ



count

イベント

/soainfra/engines/workflow/TaskQuery/[METHOD_NAME]


time

フェーズ



count

イベント

/soainfra/engines/workflow/TaskMetadata/getTaskDefinition


time

フェーズ



count

イベント

/soainfra/engines/workflow/Verification/[METHOD_NAME] (メソッドのみ: authenticateUsergetPermissableTaskActionsおよびcanUserPerfomTaskAction)


time

フェーズ



count

イベント

/soainfra/engines/workflow/TaskNotification/notifyForTask


time

フェーズ



count

イベント

/soainfra/engines/workflow/AssignmentRules/executeRules


time

フェーズ



count

イベント

/soainfra/engines/bpel/dispatcher/

soainfra_bpel_dipatcher

maxThreads

状態



avgLifeTime

状態



avgRequestCountPerSecondなど

状態


表11-12に、サポートされるバインディング・センサーを示します。

表11-12 バインディング・センサー

ナウン・パス ナウン・タイプ センサー タイプ

/soainfra/bindings/[inbound|outbound]/[ws|sdo|jca|b2b]

soainfra_binding

processRequests

フェーズ



requests

イベント



errors

イベント


表11-13に、サポートされるコンポジット・センサーを示します。

表11-13 コンポジット・センサー

ナウン・パス ナウン・タイプ センサー タイプ

/soainfra/apps/[APP_NAME]/[COMPOSITE_DN]

soainfra_composite

status

状態



instantiated

イベント



successfulInstanceProcessingTime

フェーズ



faultedInstanceProcessingTime

フェーズ

/soainfra/apps/[APP_NAME]/[COMPOSITE_NAME]/[REVERSION]/[COMPONENT_NAME]

/decision/[INTERACTION_PATTERN]/[INTERACTION_PATTERN_NAME]

soainfra_decision_interaction

executed

イベント



executionTime

フェーズ

/soainfra/apps/[COMPOSITE_DN]/[COMPONENT_NAME]/[ACTIVITY_NAME] (bpel用)

soainfra_bpel_activity

started

イベント



executionTime

フェーズ



faultedExecutionTime

フェーズ



標準偏差(入手次第ユーザー・インタフェースにより計算される)


/soainfra/apps/[APP_NAME]/[COMPOSITE_NAME]/[VERSION]/[COMPONENT_NAME] /state/

soainfra_wfStateEvent

[ASSIGNED

|COMPLETED

|ERRORED

|EXPIRED

|SUSPENDED]

イベント

/soainfra/apps/[APP_NAME]/[COMPOSITE_NAME]/[VERSION]/[COMPONENT_NAME] /outcome/

soainfra_wfOutcomeEvent

[OUTCOME NAME]

イベント

/soainfra/apps/[APP_NAME]/[COMPOSITE_NAME]/[VERSION]/[COMPONENT_NAME] /taskCompletion/

soainfra_wfTaskCompletionTime

time

フェーズ


表11-14に、サポートされる参照およびサービスのセンサーを示します。

表11-14 参照およびサービスのセンサー

ナウン・パス ナウン・タイプ センサー タイプ

/soainfra/apps/[APP_NAME]/[COMPOSITE_NAME]/[REVERSION]/[REFERENCE_NAME]

soainfra_reference

processOutboundMessagesEvents

イベント



Errors

イベント



processOutboundMessages

フェーズ

/soainfra/apps/[APP_NAME]/[COMPOSITE_NAME]/[REVERSION]/[SERVICE_NAME]

soainfra_service

processInboundMessagesEvents

イベント



Errors

イベント



processInboundMessages

フェーズ


表11-15に、サポートされるOracle B2Bバインディング・センサーを示します。

表11-15 Oracle B2Bバインディング・センサー

ナウン・パス ナウン・タイプ センサー タイプ

/soainfra/bindings/b2b/document_type/[inbound|outbound]/[DOCUMENT_NAME]

/soainfra/bindings/b2b/[inbound|outbound]

soainfra_b2b_document

soainfra_b2b_document_dir

processMessagesEvents

イベント



processMessagesErrors

イベント



processMessages

フェーズ・イベント



processMessageSize

状態

/soainfra/bindings/b2b/trading_partner/[from|to]/[TRADING_PARTNER_NAME]

/soainfra/bindings/b2b/[from|to]/

soainfra_b2b_tradingPartner

soainfra_b2b_tradingPartner_dir

processMessagesEvents

イベント



processMessagesErrors

イベント



processMessages

フェーズ・イベント



processMessageSize

状態

/soainfra/bindings/b2b/endpoint/[inbound|outbound]/[END_POINT]

/soainfra/bindings/b2b/[inbound|outbound]/

soainfra_b2b_endpoint

soainfra_b2b_endpoint_dir

endPointProtocol

状態



endPointStatus

状態



processMessagesEvents

イベント

/soainfra/bindings/b2b/agreement/[AGREEMENT_NAME]

soainfra_b2b_agreement

processMessagesEvents

イベント

/soainfra/bindings/b2b/activeEntities

soainfra_b2b_active_entities

activeTradingPartners

activeAgreements

activeDocuments

状態

状態

状態

/soainfra/apps/[APP_NAME]/[COMPOSITE_NAME]/[REVERSION]/[SERVICE_NAME]/[TRADING_PARTNER_NAME]

soainfra_service_b2b_tradingPartner

processMessagesEvents

イベント



processMessagesErrors

イベント



processMessages

フェーズ・イベント



processMessageSize

状態

/soainfra/apps/[APP_NAME]/[COMPOSITE_NAME]/[REVERSION]/[REFERENCE_NAME]/[TRADING_PARTNER_NAME]

soainfra_reference_b2b_tradingPartne

processMessagesEvents

イベント



processMessagesErrors

イベント



processMessages

フェーズ・イベント



processMessageSize

状態


表11-16に、サポートされるOracle User Messaging Serviceのセンサーを示します。

表11-16 Oracle User Messaging Serviceイベント・ブリッジのメトリック

ナウン・パス ナウン・タイプ センサー タイプ

/soainfra/eventBridge/rfidBridge

soinfra_rfidBridge

eventsIn

イベント



eventsOut

イベント



eventsProcess

フェーズ・イベント



errors

イベント

/soainfra/eventBridge/rfidBridge/device/[SERVER_NAME]/[DEVICE_NAME]

soainfra_rfidBridge_device

eventsIn

イベント



eventsOut

イベント



eventsProcess

フェーズ・イベント



status

状態

/soainfra/eventBridge/rfidBridge/server/[SERVER_NAME]

soainfra_rfidBridge_server

status

状態


11.2 監視および通知の作成

Oracle SOA Suiteの監視を作成し、Oracle SOA Suite MBeanから収集したメトリックに基づく診断可能な条件で通知を送信できます。監視式がtrueに評価される(たとえば、ヒープ領域が指定容量を超える)と、通知が送信されます。

表11-17に示すメッセージIDが診断用に割り当てられています。Oracle WebLogic Server管理者コンソールで監視を作成する場合は、次のネーミング規則に従う必要があります。Oracle SOA Suite関連の監視の接頭辞は、SOA-message_IDです。

表11-17 メッセージの接頭辞

シナリオ メッセージID 実行されるダンプ

メモリー

SOA-900000

  • soa.env

  • soa.config

  • java.sysprops

デプロイメントのハング

SOA-900001

  • soa.env

  • soa.config

データ・ソース

SOA-900002

  • soa.env

  • soa.config

  • soa.db


WLDF通知を監視にリンクすることもできます。初期状態のOracle Fusion Middleware診断フレームワークの通知(名前はFMWDFW通知)をリンクすると、SOA固有の一連のダンプが実行されます。これらのダンプでは、状況および環境に関するランタイム情報が提供されます。実行するダンプのリストは、事前定義のXMLインシデント・ルール・ファイルによって決まります。

その他の通知(電子メールなど)を監視にリンクすることもできます。

次の監視はsoa.envおよびsoa.configのダンプを自動的にトリガーします。

監視および通知を作成する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

    http://host:port/console
    
  2. 「ドメイン構造」で、「診断」を開き、「診断モジュール」を選択します。

    「診断モジュールのサマリー」ページが表示されます。

    サーバーまたはサーバー・リソースの側面を監視する診断システム・モジュールを構成します。複数のシステム・モジュールを構成してサーバーの様々な側面を監視できますが、サーバーでアクティブ化できるモジュールは1つのみです。

  3. 「診断システム・モジュール」セクションで、「Module-[Module_Name]」(例: Module-FMWDFW)をクリックします。

  4. Module_Nameの設定」ページで、「監視と通知」「監視」の順に選択します。

  5. 「監視」セクションで、「新規」をクリックします。

    「診断監視の作成」ページが表示されます。

  6. 監視を作成するために次の詳細を入力し、「次へ」をクリックします。

    フィールド 説明
    監視名 監視の名前を入力します(この例では、SOA-900000#soa-infra#MemoryWatchが入力されています)。

    監視の名前は、次のパターンに準拠する必要があります。

    message-id#soa-infra#some_other_text
    

    例: SOA-900000#soa-infra#MemoryWatch.

    これが必要なのは、監視条件がtrueに評価された場合に、監視名によって診断フレームワーク・インシデント処理が調整されるためです。このパターンに従っていない場合は、Oracle SOA Suiteインシデントの作成時に、Oracle SOA Suiteのダンプはトリガーされません。

    その他の情報は、表11-17を参照してください。

    FMWDFW通知を使用して監視が設定されている場合は、通知ハンドラにより、監視名に指定されているmessage-idに対応するインシデントが作成されます。

    監視のタイプ オプションを選択します。
    • 収集対象メトリック: MBean属性から収集されるメトリックに基づいて監視を設定します。このオプションは表11-1で説明されているシナリオに対して機能するため、このオプションを選択することをお薦めします。

    • サーバー・ログ: サーバー・ログに書き込まれるデータに基づいて監視を設定します。このタイプは、Oracle SOA Suiteのダンプを含めるために、StuckThreadなどの既存のログの監視を拡張する場合にのみ有用です。

    • イベント・データ: Oracle SOA SuiteはWLDFベースのインストゥルメンテーションを使用していないため、このオプションは適用できません。

    監視の有効化 監視を有効にする場合に選択します。

    式を監視に追加するための「監視ルール式の構成」ページが表示されます。

  7. 「式の追加」をクリックします。

    式の追加ウィザードが表示されます。

  8. 「MBeanサーバーの場所」リストで、構成する式のOracle WebLogic Server MBeanサーバーを選択します(例: ServerRuntime)。

  9. 「次へ」をクリックします。

  10. 「次のリストからMBeanのタイプを選択」ボタンを選択します。

  11. 「MBeanタイプ」リストで、診断情報の収集に使用するMBeanを選択します(この例では、Oracle WebLogic Server MBean weblogic.management.runtime.JRockitRuntimeMBeanが選択されています)。

    sca_createwatch4.gifの説明が続きます
    図版sca_createwatch4.gifの説明

  12. 「次へ」をクリックします。

    「インスタンスの選択」ページが表示されます。

  13. 「インスタンス」リストから、インスタンス名を選択するか、式のメトリックの識別に使用するインスタンス名パターンを指定します。

  14. 「次へ」をクリックします。

  15. 監視ルール式を作成するために次の詳細を入力し、「終了」をクリックします。

    フィールド 説明
    メッセージ属性 メッセージ属性を選択します(この例ではHeapFreePercentが選択されています)。

    選択肢に表示される属性は、ステップ11で選択したMBeanの一部です。たとえば、次のように選択したとします。

    oracle.dms.name=/soainfra/engines/bpel/request/system.type=soa_infra_bpel_requests
    

    active_countactive_maxValueactive_minValuescheduled_countなど、割り当てられている属性が表示されます。

    演算子 演算子を選択します(この例では<が選択されています)。
    値を入力します(この例では100が指定されています)。

    「監視ルール式の構成」ページに、作成した監視ルール式が表示されます。

    sca_createwatch1.gifの説明が続きます
    図版sca_createwatch1.gifの説明

  16. 「次へ」をクリックします。

    「監視アラームの構成」ページが表示されます。

  17. 必要に応じて、監視のアラームおよびアラームのリセット値を指定します。

  18. 「次へ」をクリックします。

    「監視通知の構成」ページが表示されます。

  19. 「使用可能」表で、監視に割り当てる通知を選択し、「>」をクリックします。

    sca_createwatch2.gifの説明が続きます
    図版sca_createwatch2.gifの説明

    監視ルール式がtrueに評価されると、通知がトリガーされます。FMWDFW通知が選択されている場合、通知は診断フレームワークによって処理され、監視にリンクされます。FMWDFW通知はOracle SOA Suiteに自動的に付属しています。この通知では第11.1.4項「サポートされるOracle SOA Suite診断ダンプ」で説明されているOracle SOA Suiteのダンプが作成されるため、この通知を選択することをお薦めします。

    通知ハンドラで、適切なSOAダンプが格納された問題インシデント・パッケージがADRに作成されます。インシデント・パッケージ名は、監視名に指定されているメッセージIDに対応します。後で標準的なADRツールを使用して、インシデント・パッケージのダンプを表示できます。この機能を使用して、問題シナリオの修正処理を適用できます。

  20. 「終了」をクリックします。

    作成した監視が「Module_Nameの設定」ページの下部に表示されます。さらに、Oracle WebLogic Serverに自動的に付属している3種類のWLDF監視(DeadlockStuckThreadおよびUncheckedException)も表示されます。

    sca_createwatch3.gifの説明が続きます
    図版sca_createwatch3.gifの説明

  21. 「名前」列で、特定の監視名をクリックして、その監視の構成の詳細を表示します。

11.3 手動によるダンプのトリガーと実行

インシデントが自動で作成されなかった場合は、WLSTコマンドexecuteDumpを使用して既存のダンプを手動で実行し、インシデントを作成できます。

ダンプを手動で実行する手順は、次のとおりです。

  1. executeDumpコマンドを指定し、ダンプの内容をファイルに配置します(この例では、soa.configが実行されたダンプです)。

    wls:/soainfra/serverConfig> executeDump(name='soa.config', appName='soa.infra')
    
    Start Dumping deployedCompositesCatalog from MDS
    URI:deployed-composites/deployed-composites.xml to: /myhome/fmwhome/user_
    projects/domains/mydomain/servers/myserver/adr/diag/ofm/mydomain/
    myserver/incident/incdir_9/deployedCompositesCatalog
    
    Finished dumping specified MDS metadata to : /myhome/fmwhome/user_
    projects/domains/mydomain/servers/myserver/adr/diag/ofm/mydomain/myserver/incid
    ent/incdir_9/deployedCompositesCatalog
    
    Start Dumping soaServiceEnginesConfigurations from MDS
    URI:soa/configuration/default to: /myhome/fmwhome/user_projects/
    domains/mydomain/servers/myserver/AdminServer/adr/diag/ofm/mydomain/
    myserver/incident/incdir_9/soaServiceEnginesConfigurations
    
    Finished dumping specified MDS metadata to : /myhome/fmwhome/user_projects/
    domains/mydomain/servers/myserver/AdminServer/adr/diag/ofm/mydomain/
    myserver/incident/incdir_9/soaServiceEnginesConfigurations
    

    次の出力が作成されます。

  2. executeDumpコマンドを指定し、ダンプの内容を画面に表示します。

    executeDump(name='soa.edn')
    
    Type:oracle.integration.platform.blocks.event.saq.SAQBusinessEventBus
    Configuration:null
    Status: running=true started=true
    ThreadCount:3
    RetryCount:3
    In Global: Tx:false
    Cluster Info:oracle.integration.platform.blocks.cluster.CoherenceCluster
    Interface1mpt@163bd717
    SharedEDN:false
    OOAO Queue Name:edn_ooao_queue
    Java Subscriber Name:edn java subscriber
    Subscription Info:
    No namespace subscription...
    QName subscriptions:
    =============================================================
    qname={http://schemas.oracle.com/events/edl/ActionOccur}ADEvent
    subscriptions=
    id=default/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa_7a055d6a-8402-49c2-ac56-5f85cbf3d7f/
    BpelSub, consistencyLevel=ONE_AND_ONLY_ONE, filter=XPath Filter: starts-with(/
    be:business-event/be:content/ns0:ActionOccurrence/ns0:ParentEntityType/@value,
     'A'), runAsRoles=[$publisher]
    id=partition_1/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa_80a169ab1-395a-4b87-9986-9fa2742a8bd3/
    BpelSub, consistencyLevel=ONE_AND_ONLY_ONE, filter=XPath Filter: starts-with(/
    be:business-event/be:content/ns0:ActionOccurrence/ns0:ParentEntityType/@value,
     'A'), runAsRoles=[$publisher]
    EventThreadContextInfo:
    EventTargets:
    Event:partition_1/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa0a169ab1-395a-4b87-9986-9fa2742a9bd3/
    BpelSub:::oracle.fabric.BPELServiceEngine@163bd6b5
    Event:default/WSInMedPubBpelSubFileOut!1.0*soa7a055d6a-8402-49c2-ac56-5f85cbf3
    d7f/BpelSub:::oracle.fabric.BPELServiceEngine@163bd6b5
    EDN DB Log enabled:false
    

インシデントが自動で作成されなかった場合は、手動で作成することもできます。たとえば、パフォーマンスの問題に気付いたときに、Oracleサポート・サービスに送信するインシデントを作成する場合に便利です。インシデントには、SOAメッセージIDのマッピングに従ってSOAダンプを含めることができます。

これは、次のWLSTコマンドを使用して実行できます。

createIncident(messageId="SOA-90000", appName="soa-infra")

これにはWLDF監視の通知実行と同様の効果があり、この場合、監視のメッセージIDはSOA-90000、アプリケーション名はsoa-infraとなります。

executeDumpの詳細は、Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンスの「診断フレームワークのカスタムWLSTコマンド」の章を参照してください。

11.4 ADRツールでのインシデント・パッケージの表示

ADRCIは、問題を調査したり、新たな障害の診断データをパッケージ化してOracleサポートにアップロードする際に使用可能なコマンドライン・ユーティリティです。またADRCIを使用して、ADR内のダンプ・ファイルの名前を表示したり、コンテンツ・フィルタを指定して(または未指定で)XMLタグが取り除かれた状態でアラート・ログを表示することもできます。

ADRCIは次のディレクトリにインストールされています。

MW_HOME/wlserver_10.3/server/adr

ADRCIの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』の「ADRCI: ADRコマンド・インタプリタ」の章を参照してください。

その他のツールの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』の「診断データの管理」の章を参照してください。

11.5 問題およびインシデントの問合せ

診断フレームワークには、次のような問題およびインシデントに関する情報を表示する際に使用できるWLSTコマンドが用意されています。

これらのWLSTコマンドの詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の診断フレームワークの理解に関する項、およびOracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンスの「診断フレームワークのカスタムWLSTコマンド」の章を参照してください。