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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Edition開発者ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B63032-02
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3 ADFアプリケーションへのBIコンポーザの追加

この章では、ADFアプリケーションにBIコンポーザ・コンポーネントを追加する方法について説明します。

この章では次の項について説明します。

3.1 ADFアプリケーションでのBIコンポーザの使用の概要

ADFアプリケーションにBIコンポーザ機能を追加できます。BIコンポーザは、ADFアプリケーションからOracle BI EE分析の設計を迅速かつ容易に作成、編集または表示するための、使いやすいウィザードです。

構成されている場合、BIコンポーザ・インタフェースにより、ADFアプリケーション・ユーザーはOracle BI EEカタログおよびサブジェクト・エリアの参照、分析の列の選択または変更、ビューの追加(表やグラフなど)、データのソートおよびフィルタ、表に表示されるデータへの条件付き書式設定の適用を行うことができます。BIコンポーザ・インタフェースの使用方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』の分析でのBIコンポーザの使用に関する項を参照してください。

WebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: SpacesへのBIコンポーザの追加には、少し異なる設定が必要です。BIコンポーザを使用するようにWebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: Spacesを構成する方法については、「WebCenterポータル・アプリケーションまたはWebCenter Portal: SpacesへのBIコンポーザの追加」を参照してください。

3.2 ADFアプリケーションへのBIコンポーザの追加

ADFアプリケーションにBIコンポーザを追加するには、ADFアプリケーションにBIコンポーザ・ライブラリ・リファレンスを追加し、ドメイン拡張テンプレートを適用し、ADFアプリケーションにタスク・フロー・パラメータおよびタスク・フロー・イベントを追加する必要があります。

3.2.1 インストールされているJDeveloper拡張機能の確認

Oracle JDeveloperでは、次のOracle BI EE拡張機能を提供します。

  • ビジネス・インテリジェンスADFタスク・フロー

  • ビジネス・インテリジェンスADFビュー・リージョン

  • ビジネス・インテリジェンス・コンポーザ

  • ビジネス・インテリジェンス論理SQLビュー・オブジェクト

  • ビジネス・インテリジェンスSOAP接続

必要なOracle JDeveloper 11g拡張機能およびOracle BI EE拡張機能があるかどうか不明な場合は、この手順を実行します。

  1. JDeveloperで「ヘルプ」メニューをクリックし、「バージョン情報」をクリックします。表示される「Oracle JDeveloper 11gのバージョン情報」ダイアログ・ボックスで、リリース番号を確認できます。

  2. 拡張機能」タブをクリックして、インストールされている拡張機能のリストを表示します。リストをソートするには、「名前」または「識別子」列ヘッダーをクリックします。

    Oracle BI EE拡張機能にはすべて、「bi-」接頭辞が付いています。「bi-」接頭辞で始まる拡張子がない場合、必要な拡張機能はありません。

3.2.2 必要なJDeveloper拡張機能のインストール

必要な拡張機能をインストールするには、次の手順を実行します。

  1. JDeveloperの「ヘルプ」メニューから、「更新の確認」を選択します。

  2. ウィザードの手順に従って、Oracle BI EE拡張機能を検索、ダウンロードおよびインストールします。Oracle BI EEと統合するWebCenterポータル・アプリケーションを作成する場合は、WebCenterポータル・フレームワークもインストールする必要があります。

    使用可能なOracle BI EE拡張機能のリストは、「インストールされているJDeveloper拡張機能の確認」を参照してください。

3.2.3 BIコンポーザ・ライブラリ・リファレンスの追加方法

必要なライブラリ・リファレンスをアプリケーションに追加するには、次の手順を実行します。この手順を実行する前に、Oracle BI EEオブジェクトを受け入れるようにADFプロジェクトを設定しておく必要があります。詳細は、「ビジネス・インテリジェンス・オブジェクトを受け入れるためのADFプロジェクトの準備」を参照してください。

  1. アプリケーションのweblogic.xmlを開きます。

  2. 次のライブラリ・リファレンスを追加します。

    <library-ref> 
      <library-name>oracle.bi.composer</library-name>
    </library-ref>
    
  3. アプリケーションのweblogicapplication.xmlドキュメントを開きます。

  4. 次のライブラリ・リファレンスを追加します。

    <library-ref>
      <library-name>oracle.bi.jbips</library-name>
    </library-ref>
    

3.2.4 ドメインの拡張方法

ドメイン拡張テンプレートを適用してBIコンポーザ実装ライブラリをデプロイするには、次の手順に従います。

  1. Oracle BI EEのインストール・ディレクトリに移動します。

  2. 次のサブステップに従って、必要な拡張テンプレートおよびライブラリをOracle BI EEのOracle_Home/からコピーして、ターゲット・アプリケーションのOracle_Home/に貼り付けます。

    1. Oracle BI EEのインストールに移動して、Oracle_Home//common/templates/applications/oracle.bicomposer.slib_template_11.1.1.jarをコピーします。ターゲット・アプリケーションのインストールに移動して、ファイルをOracle_Home//common/templates/applicationsに貼り付けます。

    2. Oracle BI EEのインストールに移動して、Oracle_Home//modules/oracle.bi.presentation_11.1.1/bi-composer-slib.warをコピーします。ターゲット・アプリケーションのインストールに移動して、ファイルをOracle_Home//modules/oracle.bi.presentation_11.1.1に貼り付けます。

    3. Oracle BI EEのインストールに移動して、Oracle_Home//modules/oracle.bi.presentation_11.1.1/bi-jbips-slib.earをコピーします。ターゲット・アプリケーションのインストールに移動して、ファイルをOracle_Home//modules/oracle.bi.presentation_11.1.1に貼り付けます。

  3. WebLogic Serverを停止します。

  4. 構成ウィザードを起動します。

  5. 既存のWebLogicドメインの拡張」を選択して、「次へ」をクリックします。

  6. ドメイン・フォルダ(my_home/user_projects/domains/bifoundation_domainなど)を選択して、「次へ」をクリックします。

  7. 拡張テンプレートを使用した拡張を選択し、「参照」を使用して次のテンプレートを選択します。

    Oracle_Home//common/templates/applications/oracle.bicomposer.slib_template_11.1.1.jar

    インストールしたテンプレートのオーバーライドを求めるプロンプトが表示されたら、「はい」をクリックします。

  8. 次へ」をクリックし、必要に応じて設定を変更します。

  9. 拡張」をクリックし、「完了」をクリックします。

  10. WebLogic Serverを起動します。

3.2.5タスク・フロー・パラメータおよびイベントの追加方法

このトピックの手順を使用して、アプリケーション・ページにタスク・フローを埋め込みます。

このトピックの内容は次のとおりです。

3.2.5.1 BIコンポーザ・ウィザードのエディタ・タスク・フロー

次の情報を使用し、ページの他の要素に基づいたパラメータ値で、タスク・フローを初期化します。たとえば、ユーザーがページの分析リストから選択した分析を編集するために、選択した分析をパラメータとしてウィザードに渡す必要がある場合に、これらのパラメータを使用します。

タスク・フロー・ドキュメントの場所は次のとおりです。

WEB-INF/oracle/bi/adf/apps/answers/flow/BIReportWizardTF.xml

タスク・フローのIDは次のとおりです。

id: BIReportWizardTF

タスク・フローへのパラメータの追加の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development FrameworkのためのFusion開発者ガイドの第16章「タスク・フローでのパラメータの使用」を参照してください。

表3-1は、各タスク・フロー・パラメータ、その説明、型、デフォルト値および必須かどうかを示しています。

表3-1 BIコンポーザ・レポート・ウィザードのエディタ・タスク・フロー・パラメータ

名前 説明 必須か デフォルト値

biReportPath

編集する分析のカタログ・パス。

String

いいえ

NULL

biReportContainerPath

編集する分析のカタログ親フォルダ・パス。

このパラメータは、ショートカットの分析を選択する際に使用されます。

String

いいえ

NULL

biSubjectArea

新しい分析を作成するサブジェクト・エリア。

String

いいえ

NULL

biConnectionId

デプロイされているOracle BI EEプレゼンテーション・サービス接続のID。

String

いいえ

bi-default

biCatalogOverwriteAllowed

このフラグは、カタログ内の既存の分析を上書きできるかどうかを示します。

Boolean

いいえ

false

biReportXML

編集に使用する分析のXML。

String

いいえ

NULL

biTenantId

未使用

N/A

N/A

N/A

biShowPreviewDefault

このフラグは、プレビューがデフォルトでオンになっているかどうかを示します。

Boolean

いいえ

false

biShowIncompatibilityMessages

このフラグは、BIコンポーザと互換性のない分析を開いたときに、警告メッセージを表示する必要があるかどうかを示します。

Boolean

いいえ

true

biReportViewName

未使用

N/A

N/A

N/A

biPromptFilterXML

未使用

N/A

N/A

N/A

biDebugMode

このフラグは、デバッグ分析XMLを生成するアイコンがデフォルトで表示されるかどうかを示します。

Boolean

いいえ

false


3.2.5.2 BIコンポーザ・ウィザードの編集イベント

次の情報を使用して、BIコンポーザ・ウィザードから特定の処理を実行するイベントを追加します。たとえば、BIコンポーザ・ウィザードで分析が編集された後に、ウィザードのタスク・フローで開始される保存イベントを追加できます。このイベントは、アプリケーションのカタログ・フリーをリフレッシュします。

タスク・フロー・ドキュメントの場所は次のとおりです。

WEB-INF/oracle/bi/adf/apps/answers/flow/BIReportWizardTF.xml

タスク・フローのIDは次のとおりです。

BIReportWizardTF

タスク・フローへのパラメータの追加の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development FrameworkのためのFusion開発者ガイドの第16章「タスク・フローでのパラメータの使用」を参照してください。

表3-2は、各イベント、その説明およびペイロードを示しています。

表3-2 BIコンポーザ・レポート・ウィザードのエディタ・タスク・フロー・イベント

イベント名 説明 ペイロード

biAnsReportWizardCancelEvent

ウィザードの「取消」ボタンをクリックすると、トリガーされます。

なし

biAnsReportWizardSaveEvent

分析をカタログに保存すると、トリガーされます。

カタログに保存された分析へのパス。

biAnsReportWizardRefreshCatalogEvent

名前の変更や削除など、外部コンシューマによるカタログ・ツリーのリフレッシュを必要とするアクションを実行すると、トリガーされます。

カタログのリフレッシュを必要とするアクションのソースであった、カタログ内の分析へのパス。


3.2.5.3 BIコンポーザ・ウィザードのビューア・タスク・フロー・パラメータ

次の情報を使用し、ページの他の要素に基づいたパラメータ値で、タスク・フローを初期化します。たとえば、分析をレンダリングするために、ページの分析リストから選択した分析をパラメータとしてビューアに渡す必要がある場合に、これらのパラメータを使用します。

タスク・フロー・ドキュメントの場所は次のとおりです。

WEB-INF/oracle/bi/adf/apps/answers/flow/BIReportViewerTF.xml

タスク・フローのIDは次のとおりです。

id: BIReportViewerTF

タスク・フローへのパラメータの追加の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development FrameworkのためのFusion開発者ガイドの第16章「タスク・フローでのパラメータの使用」を参照してください。

表3-3は、各タスク・フロー・パラメータ、その説明、型、デフォルト値および必須かどうかを示しています。

表3-3 BIコンポーザ・レポート・ウィザードのビューア・タスク・フロー・パラメータ

パラメータ名 説明 必須か デフォルト値

biReportPath

表示する分析のカタログ・パス。

String

いいえ

NULL

biConnectionId

デプロイされているOracle BI EEプレゼンテーション・サービス接続のID。

String

いいえ

bi-default

biReportXML

編集に使用する分析のXML。

String

いいえ

NULL

biTenantId

未使用

N/A

N/A

N/A

biContentType

表示するコンテンツのタイプ: 分析の場合は「biReportContent」、ダッシュボードの場合は「biDashboardContent」。

String

いいえ

NULL

biReportViewName

未使用

N/A

N/A

N/A