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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisher管理者ガイド
リリース11g (11.1.1)
B66709-02
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B スケジューラ構成リファレンス

この付録では、サポートされている各データベースにBI Publisherスケジューラを構成する方法、およびActiveMQをJMSプロバイダとして構成する方法について説明します。

内容は次のとおりです。

B.1 概要

Oracle Business Intelligenceプラットフォーム・インストーラによって、スケジューラへの接続が構成され、選択したスケジューラ・データベースにスケジューラ・スキーマがインストールされます。インストールが完了し、サーバーが起動すると、WebLogic JMSキューが設定され、スケジューラが起動します。

この付録の情報は、スケジューラを手動で構成する場合やActiveMQを代替のJMSプロバイダとして設定する場合の参照用です。

スケジューラに関する概念的な情報、追加の管理対象サーバーのインストールと構成に関する情報、およびスケジューラ診断ページの説明については、第7章「スケジューラの構成」を参照してください。

B.2 ActiveMQ用のBI Publisherの構成

スケジューラは、デフォルトでWebLogic JMSを使用するように構成されます。また、スケジューラはActiveMQを代替のJMSプロバイダとしてサポートします。ActiveMQをJMSプロバイダとして使用する場合は、BI Publisherを構成する際に、ActiveMQのドキュメントとともに、次のガイドラインも参照してください。

B.2.1 ActiveMQのインストール

ActiveMQバージョン5.2.0以上をインストールすることをお薦めします。Windows、UNIX、またはLinuxにインストールできます。次の場所にあるドキュメントのインストール手順に従ってください。

http://activemq.apache.org

B.2.2 ActiveMQのJNDIサービスとしての登録

ActiveMQを起動すると、JNDIサービスを使用してキューにアクセスできます。

このサービスにアクセスするためのデフォルトのURLは、次のとおりです。

failover://tcp://localhost:61616

この構成を変更するには、apache-activemq-x.x.x\conf(例: apache-activemq-5.2.0\conf)にあるactivemq.xml構成ファイルを更新します。

B.2.3 BI Publisherスケジューラ構成ページの更新

スケジューラ構成ページを更新する手順は次のとおりです。

  1. BI Publisherの「管理」ページで、「システム・メンテナンス」の下の「スケジューラ構成」をクリックします。

  2. 「JMS構成」リージョンでActiveMQを選択します。

  3. ActiveMQのJNDI URLを入力します。たとえば、failover://tcp://localhost:61616です。

  4. プロセッサあたりのスレッド数を入力します(例: 5)。

  5. 共有一時ディレクトリへのパスを入力します。

  6. 「JMSのテスト」をクリックして、接続をテストします。

  7. 適用」をクリックして、このページに変更を適用します。

ActiveMQ URLは動的に適用されます。キューとトピックがActiveMQに自動的に作成され、いつでもスケジューリングできる状態になります。「スケジューラ診断」ページでチェックすることで、キューを確認できます。または、ActiveMQ Webコンソール(http://localhost:8161/admin)でステータスを確認することもできます。

B.3 Quartzスケジューラの手動構成

BI Publisherには、HyperionブランドのDataDirect Connect for JDBCドライバが付属しており、このドライバを使用して、データベースにスケジューラ表をインストールし、それらを使用するための接続を設定します。このドライバは、データベース・ベンダーが用意したネイティブJDBCドライバの代替ドライバとして使用できます。DataDirectドライバを使用可能にするデータベースを選択すると、データベース・ドライバ・クラスの情報が設定画面に自動的に入力されます。ドライバ・ファイルについて必要な追加設定はありません。

BIプラットフォーム・インストーラによって提供されていないDataDirectドライバを使用する場合は、ドライバを手動でダウンロード、インストールおよび構成する必要があります。

B.3.1 DataDirect Connectドライバまたはネイティブ・データベース・ドライバの使用に関する推奨事項

DataDirect Connect for JDBCドライバは、次のデータベース用に提供されています。

  • IBM DB2 v8.1、v9.1

  • Microsoft SQL Server 2000、SQL Server 2005

  • Sybase Adaptive Server Enterprise

  • Oracle 9i、Oracle 10g,、Oracle 11g


注意:

「スケジューラ」ページとここに示す一部のデータベース・オプションは、このリリースでサポートされていない場合があります。サポートされるハードウェアとソフトウェアの最新情報は、「システム要件と動作要件」を参照してください。


表B-1に、サポートされるスケジューラ・データベース用のドライバの推奨事項を示します。

表B-1 ドライバの推奨事項

データベース ネイティブJDBCドライバ DataDirect JDBCドライバ

Oracle 10g、Oracle 11g

推奨

サポート対象

IBM DB2 v8.1、v9.1

サポート対象

推奨

Microsoft SQL Server 2000、SQL Server 2005

サポート対象

推奨

Sybase Adaptive Server Enterprise

サポート対象

推奨

MySQL 4.1.10a-NT、5.0

サポート対象

未提供


B.3.2 スケジューラ・データベースでのユーザーの設定

スケジューラ・データベースへの接続を設定するには、選択したデータベースでユーザーを作成しておく必要があります。BI Publisherはこのユーザーを使用してデータベースに接続します。データベースのタイプによっては、このユーザーに特定の権限が必要になる場合があります。詳細は、後述のデータベース固有の項を参照してください。

B.3.3 スケジューラ・データベースへの接続とスキーマのインストール

スケジューラのデータベースを設定する一般的な手順は、次のとおりです。後続の各データベースに固有の項も参照してください。

スケジューラ・データベースを設定する手順は次のとおりです。

  1. 管理者資格証明を使用してBI Publisherにログインし、「管理」タブを選択します。

  2. システム・メンテナンス」の下の「スケジューラ構成」をクリックします。

  3. スケジューラ選択」リージョンで、Quartzを選択します。


    注意:

    「エンタープライズ・スケジューラ・サービス」オプションはOracle Fusion Applications用に予約されています。


  4. 「データベース接続」の次のフィールドに入力します。

    • データベース・タイプ: リストからデータベースを選択します。選択すると、「データベース・ドライバ・クラス」フィールドが、推奨されるドライバ・クラスに自動的に更新されます。

    • 接続文字列: 選択したデータベースの接続文字列を入力します。データベース固有のサンプル文字列は、後述の項を参照してください。

    • ユーザー名およびパスワード: データベースに設定するスケジューラ・ユーザーを入力します。ユーザーは、データベースに接続してテーブルを作成する権限を付与されている必要があります。データベースのタイプによっては、その他の権限が必要となる場合もあります。この章で後述する、該当データベースに固有の項を参照してください。

    • データベース・ドライバ・クラス: データベース・タイプを選択すると、このフィールドは推奨されるドライバに自動的に更新されます。別のドライバを使用する場合は、そのドライバをこのフィールドに指定します。


      注意:

      注意: Oracleデータベース・ドライバおよびDataDirectドライバは、BI Publisherとともにインストールされており、これ以外の設定は必要ありません。その他のデータベースでは、推奨されるネイティブ・ドライバがこのフィールドに自動的に移入されますが、BI Publisherでそのドライバを使用可能にするには、さらに設定が必要となります。


  5. 接続のテスト」をクリックし、BI Publisherがデータベースに接続できることを確認します。接続に失敗した場合、指示のとおりにフィールドに入力し、適切にデータベースを設定したことを確認します。

  6. スキーマのインストール」をクリックし、BI Publisherスケジューラのスキーマをデータベースにインストールします。

B.3.4 Oracleデータベースへの接続

前提条件: 入力するデータベース・ユーザーに、接続またはセッション作成の権限と表作成の権限があり、そのユーザーに割当て制限が割り当てられていることを確認します(割り当てられていない場合、割当て制限は0になります)。

たとえば、次の例は、ユーザーbipuserを作成します。

SQL> CREATE USER bipuser
   2  IDENTIFIED BY welcome
   3  DEFAULT TABLESPACE USERS
   4  TEMPORARY TABLESPACE TEMP
   5  QUOTA 20G ON USERS
   6  QUOTA 1M ON TEMP;
  
User created. 

 SQL> GRANT CREATE SESSION TO bipuser; -- or "GRANT CONNECT TO bipuser;"

 Grant succeeded. 

 SQL> grant create table to bipuser; 
 
 Grant succeeded.

表B-2に、Oracleデータベースに接続する場合の、Oracleネイティブ・ドライバのフィールドを説明します。

表B-2 Oracleネイティブ・ドライバのフィールド

フィールド 説明

データベース・タイプ:

リストからOracle 11gまたはOracle 10gを選択します。

接続文字列:

次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:oracle:thin:@<hostname>:<port>:<oracle SID>次に例を示します。jdbc:oracle:thin:@mydatabaseserver.com:1521:bipscheduler

データベース・ドライバ・クラス:

oracle.jdbc.driver.OracleDriver


B.3.5 IBM DB2への接続

前提条件: スケジューラを構成するために入力するユーザーが、32Kページのサイズの表領域で設定されていることを確認してください。設定されていない場合、テーブルを作成してユーザーに割り当てます。またユーザーは、データベースに接続しテーブルを作成できる権限が付与されている必要があります。

表B-3に、IBM DB2 v8またはIBM DB2 v9データベースに接続する場合の、DataDirectドライバのフィールドを説明します。

表B-3 IBMデータベース用のDataDirectドライバのフィールド

フィールド 入力内容

データベース・タイプ:

「IBM DB2 v9」または「IBM DB2 v8」をリストから選択します。

接続文字列:

次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:hyperion:db2://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>例:jdbc:hyperion:db2:// mydatabaseserver.com:1433;DatabaseName=bipscheduler

データベース・ドライバ・クラス:

hyperion.jdbc.db2.DB2Driver


B.3.6 Microsoft SQL Serverへの接続

前提条件: Microsoft SQL Serverが混合モード認証で設定されていることを確認してください。また、スケジューラを構成するために入力するユーザーが、db_ownerロールを持っていることも確認します。

表B-4に、Microsoft SQL Server 2000または2005のデータベースに接続する場合の、DataDirectドライバのフィールドを説明します。

表B-4 SQL Serverデータベース用のDataDirectドライバのフィールド

フィールド 入力内容

データベース・タイプ:

「Microsoft SQL Server 2000」または「Microsoft SQL Server 2005」をリストから選択します。

接続文字列:

次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:hyperion:sqlserver://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>次に例を示します。jdbc:hyperion:sqlserver:// mydatabaseserver.com:1433;DatabaseName=bipscheduler

データベース・ドライバ・クラス:

hyperion.jdbc.sqlserver.SQLServerDriver


B.3.7 Sybase Adaptive Server Enterpriseデータベースへの接続

前提条件: データベースでddl in tranモードがtrueに設定されていることを確認してください。このオプションを有効にする方法については、Sybaseのドキュメントを参照するか、データベースの管理者に問い合せてください。

表B-5に、Sybase Adaptive Server Enterpriseデータベースに接続する場合の、DataDirectドライバのフィールドを説明します。

表B-5 Sybaseデータベース用のDataDirectドライバのフィールド

フィールド 入力内容

データベース・タイプ:

「Sybase Adaptive Server Enterprise」をリストから選択します。

接続文字列:

次の接続文字列パラメータを入力します。jdbc:hyperion:sybase://<hostname>:<port>;DatabaseName=<DATABASENAME>次に例を示します。jdbc:hyperion:sybase://mydatabaseserver.com:4100;DatabaseName=bipscheduler

データベース・ドライバ・クラス:

hyperion.jdbc.sybase.SybaseDriver