9 ビュー・オブジェクトをデータソースとしてBI Publisherで使用可能にするには

この章では、ビュー・オブジェクトをデータソースとしてBI Publisher内で使用する際に必要な手順について説明します。

内容は次のとおりです。

第9.1項「前提条件」
第9.2項「アプリケーション・モジュールの構成」
第9.3項「web.xmlの更新」
第9.4項「weblogic.xmlの更新」
第9.5項「アプリケーション・モジュールのデプロイ」
第9.6項「providers.xmlファイルの更新」

注意:

この章では、Oracle Application Development Framework(ADF)およびOracle JDeveloperに習熟していることが前提となっています。詳細は、次のものを参照してください。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』
Oracle JDeveloper 11gオンライン・ヘルプ

9.1 前提条件

Oracle BI Publisherには、ビュー・オブジェクトへのWebサービスのコールを使用してリモート・サーバーからデータを抽出するメカニズムが備わっています。アプリケーション開発者は、データソースをアプリケーション内でビュー・オブジェクトとして定義し、データ・モデルをBI Publisherに作成してレポートで使用するデータを抽出できます。

この章に記載された情報を使用する前提条件は、次のとおりです。

BI Publisherが、アプリケーションを稼働するWebLogicサーバーにデプロイされていること。ライブラリ「oracle.xdo.webapp」が必要です。このライブラリはOracle BI Platform Installerによりデプロイされます。
JDeveloperで、エンティティ・ベースのビューオブジェクトが作成されていること。
JDeveloperでは、データベース接続データソースの名前が「ApplicationDB」であること。

9.2 アプリケーション・モジュールの構成

Oracle JDeveloperを使用して、ビュー・オブジェクトを持つアプリケーション・モジュールを構成します。その手順は、この章の残りの項に記載してあります。

9.3 web.xmlの更新

JDeveloperで、「プロジェクト」→「Webコンテンツ」→「WEB-INF」フォルダでweb.xmlファイルに移動します。

図9-1 JDeveloperのweb.xmlファイルの更新

「ソース」ビューで、次のようにしてweb.xmlファイルを更新します。

<filter-mapping>
        <filter-name>adfBindings</filter-name>
        <servlet-name>oracle.xdo.vo.webservice.VODataSourceService</servlet-name>
        <dispatcher>FORWARD</dispatcher>
        <dispatcher>REQUEST</dispatcher>
  </filter-mapping>
  
  <servlet>
        <servlet-name>oracle.xdo.vo.webservice.VODataSourceService</servlet-name>
        <servlet-class>oracle.j2ee.ws.server.provider.ProviderServlet</servlet-class>
        <init-param>
            <param-name>Oracle.JAX-WS.ServiceEndpointBean</param-name>
            <param-value>oracle.xdo.vo.webservice.VODataSourceService</param-value>
        </init-param>
        <load-on-startup>1</load-on-startup>
  </servlet>

  <servlet-mapping>
        <servlet-name>oracle.xdo.vo.webservice.VODataSourceService</servlet-name>
        <url-pattern>/services/voService</url-pattern>
  </servlet-mapping>

9.4 weblogic.xmlの更新

JDeveloperで、「プロジェクト」→「Webコンテンツ」→「WEB-INF」フォルダでweblogic.xmlファイルに移動します。
WEB-INFディレクトリにあるweblogic.xmlファイルを次のライブラリ参照を使用して更新します。
```
<library-ref>
  <library-name>oracle.xdo.webapp</library-name>
</library-ref>
```
図9-2 JDeveloperのweblogic.xmlファイルの更新

9.5 アプリケーション・モジュールのデプロイ

アプリケーション・モジュールを、BI PublisherがインストールされているWebLogicサーバーにデプロイします。アプリケーション・コンテキスト・パスをメモします。

9.6 providers.xmlファイルの更新

BI Publisherのインストールで、providers.xmlファイルへ移動します。providers.xmlファイルは、${xdo.server.config.dir}/repository/Admin/Configurationにあります。
providers.xmlファイルを更新するには、データソースにnameを入力し、次に示すようにアプリケーション・コンテキスト・パスをnonSSOUri属性に追加します。
```
<provider name="MyWSVOTest" uri =""  nonSSOUri="http://example.com:7101/Application-VOTestWS-ViewController-context-root"/>
```
providers.xmlファイルを保存します。
BI Publisherアプリケーションを再起動します。

これで、ビュー・オブジェクトのデータソースがデータ・モデル・エディタから使用できるようになります。

このデータソースに対応するデータモデルの作成方法は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherレポート・デザイナーズ・ガイド』のデータ・セット型としてのビュー・オブジェクトの定義に関する項を参照してください。