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Oracle Fusion Middleware 2日で管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B55896-03
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4 アプリケーションのデプロイ

デプロイとは、アプリケーションのファイルをアーカイブ・ファイルとしてパッケージ化し、ターゲットのアプリケーション・サーバーに転送するプロセスです。この章では、Oracle Fusion MiddlewareにJava EEのアプリケーションをデプロイする方法について説明します。

次の項目が含まれます。

4.1 アプリケーションのデプロイの概要

Oracle WebLogic Serverには、Java EEに準拠したインフラストラクチャが用意されており、Java EEに準拠したアプリケーションとモジュールのデプロイ、アンデプロイおよび再デプロイが可能です。

Oracle WebLogic Serverにデプロイできるコンポーネントは次のとおりです。

メタデータ・アーカイブ(MAR)とは、アプリケーションレベルのデプロイ・プロファイルなどの、アプリケーションについて選択したメタデータを圧縮したアーカイブです。MARは、メタデータ・コンテンツをメタデータ・サービス(MDS)リポジトリにデプロイするために使用します。ADFアプリケーション、SOAコンポジット・アプリケーションおよびOracle WebCenterアプリケーションでは、MDSリポジトリにデプロイするコンテンツのコンテナとしてMARを使用します。

アプリケーションのデプロイ、アンデプロイおよび再デプロイには、Fusion Middleware Control、Oracle WebLogic Server管理コンソール、Oracle JDeveloperまたはコマンドラインを使用できます。表4-1の説明にあるように、使用する方法はアプリケーションのタイプによって異なります。この章では、Fusion Middleware Controlを使用してアプリケーションをデプロイする方法を説明します。

表4-1 アプリケーションをデプロイする各種ツール

アプリケーションのタイプ 使用するツール

Pure Java EEアプリケーション

Oracle WebLogic Server管理コンソール

Fusion Middleware Control: デプロイ・ウィザード

Oracle JDeveloper

WLSTコマンドライン

ADFアプリケーション

Fusion Middleware Control: デプロイ・ウィザード

Oracle JDeveloper

WLSTコマンドライン

SOAコンポジット・アプリケーション

Fusion Middleware Control: SOAコンポジット・デプロイ・ウィザード

Oracle JDeveloper

WLSTコマンドライン

WebCenterアプリケーション


Fusion Middleware Control: デプロイ・ウィザード

Oracle JDeveloper

WLSTコマンドライン


アプリケーションでMDSリポジトリを使用している場合、アプリケーションをデプロイする前にリポジトリをOracle WebLogic Serverドメインに登録する必要があります。組織で独自に開発したカスタムJava EEアプリケーション、Oracle B2BやOracle Web Services Managerなどの一部のOracle Fusion Middlewareコンポーネント・アプリケーションなどは、MDSリポジトリを使用します。MDSリポジトリおよびリポジトリの登録の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のMDSリポジトリの管理に関する項を参照してください。

4.2 デプロイ、再デプロイおよびアンデプロイの概要

アプリケーションをデプロイする場合は、アプリケーション・サーバーに初めてデプロイします。

アプリケーションを再デプロイする場合は、次を実行できます。

アプリケーションをアンデプロイする場合、Oracle WebLogic Serverはアプリケーションを停止して、ステージング済のファイルをターゲット・サーバーから削除します。デプロイに使用された元のソース・ファイルは削除しません。

4.3 データソースの概要と管理

データソースは、アプリケーション・コンポーネントがリレーショナル・データベースへの接続を取得する際に使用するJavaオブジェクトです。URLやユーザー名とパスワードなどの特定の接続情報は、データソース・オブジェクトにプロパティとして設定されるため、アプリケーション・コードで明示的に定義する必要はありません。この抽象化により、アプリケーションと特定のバックエンド・データベースとの関連付けがなくなるため、アプリケーションをポータブルな方法で構築できるようになります。データベースは、アプリケーション・コードに影響を与えずに変更できます。

アプリケーションは、Java Naming and Directory Interface(JNDI)APIを使用してデータソース・オブジェクトにアクセスします。アプリケーションは、データソース・オブジェクトにバインドされたJNDI名を使用します。JNDI名は論理名であるため、すべてのデータソース・オブジェクトにマップできます。データソース・プロパティと同様、アプリケーション・コードを変更せずに基礎となるデータソース・オブジェクトを変更できるため、JNDIを使用すると抽象レベルが上がります。そのため、データベース・アクセスの詳細は、アプリケーションには透過的になります。


関連項目:

データソースの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理』を参照してください。

Oracle SOA SuiteやOracle WebCenterなど、特定のOracle Fusion Middlewareコンポーネントを構成する場合、Oracle WebLogic Server構成ウィザードを使用して、データソースの接続情報を指定します。コンポーネントでMDSリポジトリを使用する場合、データソースがMDSリポジトリで使用されるシステム・データソースであることを示すために、構成ウィザードによりデータソース名の前に「mds-」が付加されます。

Oracle RACまたはOracle Fusion Middleware Cold Failover Clusterを使用している場合、マルチ・データソースを構成する必要があります。そのためには、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してください。マルチ・データソースを作成し、それに既存のMDSデータソースを追加すると、そのデータソースは有効なMDSリポジトリと見なされなくなります。リポジトリは、Fusion Middleware ControlやOracle WebLogic Server管理コンソールには表示されません。たとえば、MDSリポジトリはFusion Middleware Controlのナビゲーション・ペインの一覧には表示されないので、アプリケーションをデプロイするときにターゲット・メタデータ・リポジトリとして選択できません。


関連項目:

構成ウィザードによるデータソースの指定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』を参照してください。

4.3.1 JDBCデータソースの作成と管理

JDBCデータソースの作成と管理には、次の管理ツールを使用できます。

  • Oracle WebLogic Server管理コンソール

  • WebLogic Scripting Tool(WLST)

  • Fusion Middleware Control

MDSデータソースを手動で作成するには、Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して、データソースの正しい属性を設定する必要があります。MDSデータソースは、Fusion Middleware Controlのナビゲーション・ペインおよび管理コンソールのドメイン構造に表示されます。アプリケーションでMDSリポジトリを使用する場合、アプリケーションをデプロイする前に、そのリポジトリをOracle WebLogic Serverドメインに登録する必要があります。MDSリポジトリおよびリポジトリの登録の詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のMDSリポジトリの管理に関する項を参照してください。


関連項目:

Oracle WebLogic Server管理コンソールまたはWLSTを使用したデータソースの作成と管理、およびマルチ・データソースの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理』を参照してください。

次の各項では、Fusion Middleware Controlを使用してJDBCデータソースを作成および管理する方法について説明します。

4.3.1.1 Fusion Middleware Controlを使用したJDBCデータソースの作成

Fusion Middleware Controlを使用してJDBCデータソースを作成するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いて、「WebLogicドメイン」を開きます。

  2. ドメインを選択して、「ドメイン・ホーム」ページを表示します。

  3. WebLogicドメイン」メニューから「JDBCデータソース」を選択します。

    「JDBCデータソース」ページが、次の図のように表示されます。

    jdbc.gifの説明が続きます
    図jdbc.gifの説明

  4. 作成」をクリックして、新規JDBCデータソースの作成ウィザードを開きます。

  5. ウィザードの手順に従って、データソースのプロパティを設定し、そのデータソースを、ドメイン内の1つ以上の管理対象サーバーの対象として設定します。

    個々のフィールドおよびプロパティのヘルプを表示するには、マウスを使用してフィールドにフォーカスを当てます。Fusion Middleware Controlによって、そのフィールドのポップアップ定義が表示されます。

    Fusion Middleware Controlで定義するデータソース・プロパティは、Oracle WebLogic Server管理コンソールでデータソースを作成する際に定義するデータソース・プロパティと同様です。このため、データソース・プロパティの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理』のJDBCデータソースの作成に関する項を参照することもできます。

4.3.1.2 Fusion Middleware Controlを使用したJDBCデータソースの編集

Fusion Middleware Controlを使用して既存のJDBCデータソースを編集するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いて、「WebLogicドメイン」を開きます。

  2. ドメインを選択して、「ドメイン・ホーム」ページを表示します。

  3. WebLogicドメイン」メニューから「JDBCデータソース」を選択します。

    「JDBCデータソース」ページが表示されます。

  4. 編集するデータソースを選択します。

  5. 編集」をクリックして、「JDBCデータソースの編集」ページを開きます。

  6. このページのタブを使用して、選択したデータソースのプロパティを変更します。

    個々のフィールドおよびプロパティのヘルプを表示するには、マウスを使用してフィールドにフォーカスを当てます。Fusion Middleware Controlによって、そのフィールドのポップアップ定義が表示されます。

    Fusion Middleware Controlで編集するデータソース・プロパティは、Oracle WebLogic Server管理コンソールでデータソースを編集する際に編集するデータソース・プロパティと同様です。このため、データソース・プロパティの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理』のJDBCデータソースの作成に関する項を参照することもできます。

4.3.1.3 Fusion Middleware Controlを使用したJDBCデータソースの監視

Fusion Middleware Controlを使用してJDBCデータソースを監視するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いて、「WebLogicドメイン」を開きます。

  2. ドメインを選択して、「ドメイン・ホーム」ページを表示します。

  3. WebLogicドメイン」メニューから「JDBCデータソース」を選択します。

    「JDBCデータソース」ページが表示されます。

  4. 監視するデータソースを選択します。

  5. 監視」をクリックして、「JDBCデータソースの監視」ページを開きます。

    このページには、選択したデータソースの現在のインスタンスが表示されます。

    このページに表示されるのは、実行中の管理対象サーバーを対象としているデータソースのみです。管理ページに特定のデータソースが一覧表示されていない場合は、実行中の管理対象サーバーを対象とするようにデータソースを編集します。

  6. データソース・インスタンスごとに、パフォーマンス・メトリックを確認します。

    個々のパフォーマンス・メトリックに関するヘルプの取得方法の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』のFusion Middleware Controlを使用したパフォーマンス・メトリックの表示に関する項を参照してください。

4.3.1.4 Fusion Middleware Controlを使用したJDBCデータソースの管理

Fusion Middleware Controlを使用して、JDBCデータソースの文キャッシュを起動、停止、一時停止、再開または消去できます。

Fusion Middleware Controlを使用してJDBCデータソースを管理するには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いて、「WebLogicドメイン」を開きます。

  2. ドメインを選択して、「ドメイン・ホーム」ページを表示します。

  3. WebLogicドメイン」メニューから「JDBCデータソース」を選択します。

  4. 制御」をクリックして、「JDBCデータソースの管理」ページを開きます。

    このページに表示されるのは、実行中の管理対象サーバーを対象としているデータソースのみです。管理ページに特定のデータソースが一覧表示されていない場合は、実行中の管理対象サーバーを対象とするようにデータソースを編集します。

  5. このページのボタンを使用して、選択したJDBCデータソースの状態を管理または変更します。

    このページで選択するコマンドは、Oracle WebLogic Server管理コンソールでデータソースを管理する際に使用できるコマンドと同様です。このため、JDBCデータソース管理オプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理』のWebLogic JDBCリソースの管理に関する項を参照することもできます。

4.4 Java EEアプリケーションのデプロイとアンデプロイ

次の各項では、Fusion Middleware Controlを使用して、Java EEアプリケーションをデプロイ、アンデプロイおよび再デプロイする手順を説明します。


関連項目:

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用したデプロイの詳細およびWLSTコマンドラインの使用の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』を参照してください。

4.4.1 Java EEアプリケーションのデプロイ

アプリケーションは、管理対象サーバーまたはクラスタにデプロイできます。この項では、管理対象サーバーにアプリケーションをデプロイする方法を説明します。

Java EEアプリケーションを管理対象サーバーにデプロイするには:

  1. ナビゲーション・ペインで、まずファームを開きます。そして、「WebLogicドメイン」を開いてから、対象ドメインを開きます。

  2. アプリケーションのデプロイ先サーバーを選択します。

    サーバー・ホーム・ページが表示されます。

  3. 「WebLogicサーバー」メニューから「アプリケーションのデプロイ」→「デプロイ」を選択します。

    次の図に示すように、デプロイ・ウィザードの「アーカイブの選択」ページが表示されます。

    j2ee_deploy.gifの説明が続きます
    図j2ee_deploy.gifの説明

  4. 「アーカイブまたは展開済ディレクトリ」セクションで、次のいずれかのオプションを選択します。

    • アーカイブはこのWebブラウザが稼働しているマシンに存在します。: アーカイブの場所を入力するか「参照」をクリックしてアーカイブ・ファイルを探します。

    • アーカイブまたは展開済ディレクトリはEnterprise Managerが稼働しているサーバーに存在します。: アーカイブの場所を入力するか「参照」をクリックしてアーカイブ・ファイルを探します。

  5. 「デプロイ・プラン」セクションで、次のいずれかのオプションを選択します。

    • デプロイ構成が行われるとき、新規デプロイ・プランを作成します。

    • デプロイ・プランはこのWebブラウザが稼働しているマシンに存在します。 : このオプションを選択した場合、デプロイ・プランへのパスを入力します。

    • デプロイ・プランはEnterprise Managerが稼働しているサーバーに存在します。: このオプションを選択した場合は、デプロイ・プランへのパスを入力します。

  6. 次へ」をクリックします。

    「ターゲットの選択」ページが表示されます。

  7. アプリケーションのデプロイ先ターゲットを選択します。管理サーバー、管理対象サーバーおよびクラスタが一覧表示されます。クラスタ、クラスタ内の1つ以上の管理対象サーバー、またはクラスタに属していない管理対象サーバーを選択できます。管理サーバーはターゲットのリストに表示されていますが、そのサーバーにはアプリケーションをデプロイしないでください。管理サーバーは、Oracle WebLogic Server管理コンソールなど、管理アプリケーションのみを対象としています。

  8. 次へ」をクリックします。

    「アプリケーション属性」ページが表示されます。

  9. 「アプリケーション属性」セクションで、「アプリケーション名」にアプリケーション名を入力します。

  10. application.xmlファイルでWebモジュールのコンテキスト・ルートが構成されていない場合は、「Webモジュールのコンテキスト・ルート」セクションで、アプリケーションのコンテキスト・ルートを指定できます。コンテキスト・ルートはWebモジュールのURIです。Webサービスを含むEJBモジュールやWebモジュールには、コンテキスト・ルートが存在する場合があります。

  11. アプリケーションのadf-config.xmlファイル・アーカイブにMDS構成が存在する場合、「ターゲット・メタデータ・リポジトリ」セクションが表示されます。ここで、このアプリケーションのリポジトリとパーティションを選択できます。

    • リポジトリを変更するには、「リポジトリ名」の横にあるアイコンをクリックします。「メタデータ・リポジトリ」ダイアログ・ボックスで、リポジトリを選択して「OK」をクリックします。

    • パーティションを変更するには、「パーティション名」にパーティション名を入力します。アプリケーションごとに新しいパーティションを作成することをお薦めします。存在していないパーティションの名前を入力した場合は、そのパーティションが作成されます。

  12. アプリケーションのadf-config.xmlファイル・アーカイブにMDS共有リポジトリのMDS構成が存在する場合、「共有メタデータ・リポジトリ」セクションが表示されます。ここで、このアプリケーションのリポジトリとパーティションを選択できます。

  13. 「配布」セクションで、次のいずれかのオプションを選択します。

    • アプリケーションの配布と起動(すべてのリクエストの処理)

    • 管理モードでのアプリケーションの配布と起動(管理リクエストのみ処理)

    • 配布のみ

  14. 次へ」をクリックします。

    デプロイ・ウィザードの「デプロイ設定」ページが表示されます。

  15. このページでは、アプリケーションをデプロイする前に主要な作業を実行できます。また、デプロイ・プランを編集したり、ディスクに保存することができます。アプリケーションのタイプに応じて、次の手順が可能です。

    • Webモジュールの構成: このデプロイ・タスクは、Webモジュールを含むアプリケーションをデプロイする際に使用できます。ほとんどの場合、これは、アプリケーションにWebアプリケーション・デプロイメント・ディスクリプタ(web.xmlまたはweblogic.xml)が含まれていることを意味しています。ただし、Webモジュールは、アプリケーションのJavaコード内のアノテーションによっても識別可能です。

      このデプロイ・タスクを使用して、Webアプリケーション・デプロイメント・ディスクリプタの標準的なプロパティを設定できます。このプロパティには、次のようなものがあります。

      • セッション検証間隔

      • セッションCookieの最長保存期間

      「Webモジュールの構成」の行の「タスクに移動」をクリックします。「Webモジュールの構成」ページが表示されます。「一般プロパティの構成」をクリックして、「Webモジュール」または「リソース参照のマップ」の一般的な構成を表示および編集してリソース参照をマップします。

    • アプリケーション・セキュリティの構成: このデプロイ・タスクは、すべてのアプリケーション・タイプで使用できます。ただし、このタスクを選択したときに使用可能になるオプションは、アプリケーションに次のファイルが存在するかどうかによって異なります。

      • jazn-data.xmlが含まれる場合、このページには「アプリケーション・ポリシー移行」セクションが表示されます。

      • cwallet.ssoが含まれる場合、このページには「アプリケーション資格証明移行」セクションが表示されます。

      • 両方のファイルが含まれる場合、このページには前述の両方のセクションが表示されます。

      これらの設定の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』のOracle Enterprise ManagerによるJavaEEおよびADFアプリケーションのデプロイに関する項を参照してください。

      アプリケーションにjazn-data.xmlとcwallet.ssoのいずれも含まれていない場合、「アプリケーション・セキュリティの構成」ページには次のオプションが表示されます。

      • デプロイメント記述子のみ: デプロイメント記述子で定義されているロールおよびポリシーのみを使用します。

      • カスタム・ロール: 管理コンソール内に定義されたロールを使用します。デプロイメント記述子内に定義されたポリシーを使用します。

      • カスタム・ロールおよびポリシー: 管理コンソール内に定義されたロールとポリシーのみを使用します。

      • 詳細: レルムの構成ページで構成したカスタム・モデルを使用します。

      「アプリケーション・セキュリティの構成」の行の「タスクに移動」をクリックします。

    • EJBモジュールの構成: このデプロイ・タスクは、EJBモジュールを含むアプリケーションで使用できます。ほとんどの場合、これは、アプリケーションにEJBデプロイメント・ディスクリプタ(ejb-jar.xmlまたはweblogic-ejb-jar.xml)が含まれていることを意味しています。ただし、EJBモジュールは、アプリケーションのJavaコード内のアノテーションによっても識別可能です。

      このデプロイ・タスクを使用して、EJBデプロイメント・ディスクリプタの標準的なプロパティを設定できます。このプロパティには、次のようなものがあります。

      • 空きプールにあるBeanの最大数

      • EJBネットワーク・アクセス・ポイント

      EJBモジュールの構成の行の「タスクに移動」をクリックします。EJBモジュールの構成ページが表示されます。EJBプロパティの構成をクリックして、EJBまたは「リソース参照のマップ」の一般的な構成を表示および編集してリソース参照をマップします。

    • ADF接続の構成: このデプロイ・タスクは、ADF接続を使用するアプリケーションで使用できます。外部アプリケーションの接続情報を変更できます。

      「ADF接続の構成」の行の「タスクに移動」をクリックします。「ADF接続の構成」ページが表示され、現在の接続情報が表示されます。接続タイプを変更するには、特定の行の「編集」アイコンをクリックします。たとえば、外部アプリケーションの接続情報を変更できます。ADF接続の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development FrameworkのためのFusion開発者ガイド』を参照してください。

    • 永続性の構成: このデプロイ・タスクは、persistence.xmlファイルを1つ以上含むアプリケーションで使用できます。このタスクを使用して、アプリケーションに対してJava永続性API(JPA)単位を構成できます。

      各永続性単位の詳細を表示したり、各永続性単位に対してJavaトランザクションAPI(JTA)データソースまたは非JTAデータソースを定義できます。

      永続性単位のデータソースを構成すると、Oracle TopLinkを利用するアプリケーションで役に立つ場合があります。詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle TopLink開発者ガイドを参照してください。

      永続性単位およびpersistence.xmlファイルをJava EEアプリケーションで使用する方法の詳細は、次のSun Developer Network Webサイトで、Java EE 5チュートリアルの永続性単位の定義を参照してください。

      http://java.sun.com/javaee/5/docs/tutorial/doc/bnbqw.html#bnbrj
      

    単純なJava EEアプリケーションでは、最初の3つのオプションのみが表示されることもあります。

  16. デプロイ・プランを開きます。

    デプロイ・プランを選択して編集し、保存できます。デプロイ・プランを編集して記述子の値を変更すると、その変更はデプロイ・プランに保存されます。また、次の構成もデプロイ・プランに保存されます。

    • アプリケーションの各属性

    • Webモジュールの構成

    • EJBの構成

    MDSに関連するアプリケーション属性はファイルadf-config.xmlに保存され、アプリケーションのセキュリティ属性はweblogic-application.xmlに保存されます。

    Fusion Middleware Controlで関連のファイルが更新され、.earファイルが再パッケージ化されます。

  17. デプロイ」をクリックします。

    Fusion Middleware Controlにおいて、処理中を示すメッセージが表示されます。

  18. デプロイが完了したら、「閉じる」をクリックします。

アプリケーションを同時に複数のサーバーにデプロイするには、そのサーバーのドメインに移動します。「WebLogicドメイン」メニューから「アプリケーションのデプロイ」→「デプロイ」を選択します。デプロイ・ウィザードに表示されたページで、サーバーを選択できます。

アプリケーションをクラスタにデプロイするには、そのクラスタを選択します。「クラスタ」メニューから「アプリケーションのデプロイ」→「デプロイ」を選択します。


WLSTコマンド:

deploy(app_name, path [,targets] [,stageMode] [,planPath] [,options])

4.4.2 Java EEアプリケーションのアンデプロイ

アプリケーションまたは特定のバージョンのアプリケーションは、WebLogic Server管理対象サーバーのインスタンスまたはクラスタからアンデプロイできます。この項では、管理対象サーバーからアプリケーションをアンデプロイする方法を説明します。アプリケーションが複数のサーバーにデプロイされている場合、Fusion Middleware Controlを使用してそれをアンデプロイすると、そのアプリケーションはすべてのサーバーからアンデプロイされます。

Java EEアプリケーションを管理対象サーバーからアンデプロイするには:

  1. ナビゲーション・ペインで「アプリケーションのデプロイ」を開き、アンデプロイするアプリケーションを選択します。

    アプリケーション・ホーム・ページが表示されます。

  2. 「アプリケーションのデプロイ」メニューから「アプリケーションのデプロイ」→「アンデプロイ」を選択します。

    「確認」ページが表示されます。

  3. アンデプロイ」をクリックします。

    処理中を示すメッセージが表示されます。

  4. 操作が完了したら、「閉じる」をクリックします。

または、ドメイン、管理対象サーバーまたはクラスタに移動し、ターゲット・メニューから「アプリケーションのデプロイ」→「アンデプロイ」を選択できます。「アプリケーションの選択」ページで、アンデプロイするアプリケーションを選択します。


WLSTコマンド:

undeploy(app_name, path [,targets] [,options])

4.4.3 Java EEアプリケーションの再デプロイ

更新されたアプリケーションの新バージョンの再デプロイ、同じバージョンの再デプロイ、またはバージョンのないアプリケーションの再デプロイを行うことができます。アプリケーションは、クラスタまたは管理対象サーバーに再デプロイできます。この項では、管理対象サーバーにアプリケーションを再デプロイする方法を説明します。

Java EEアプリケーションを管理対象サーバーに再デプロイするには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いて、「アプリケーションのデプロイ」を開きます。

  2. アプリケーションを選択します。

    アプリケーション・ホーム・ページが表示されます。

  3. 「アプリケーションのデプロイ」メニューから「アプリケーションのデプロイ」→「再デプロイ」を選択します。

    「アプリケーションの選択」ページが表示されます。

  4. 次へ」をクリックします。

  5. 「アーカイブまたは展開済ディレクトリ」セクションで、次のいずれかのオプションを選択します。

    • アーカイブはこのWebブラウザが稼働しているマシンに存在します。 : アーカイブの場所を入力するか、「参照」をクリックしてアーカイブ・ファイルを検索します。

    • アーカイブまたは展開済ディレクトリはEnterprise Managerが稼働しているサーバーに存在します。 : アーカイブの場所を入力するか、「参照」をクリックしてアーカイブ・ファイルを検索します。

  6. 「デプロイ・プラン」セクションで、次のいずれかのオプションを選択します。

    • デプロイ構成が行われるとき、新規デプロイ・プランを作成します。

    • デプロイ・プランはこのWebブラウザが稼働しているマシンに存在します。 : デプロイ・プランへのパスを入力するか、「参照」をクリックしてプラン・ファイルを検索します。

    • デプロイ・プランはEnterprise Managerが稼働しているサーバーに存在します。: デプロイ・プランへのパスを入力するか、「参照」をクリックしてプラン・ファイルを検索します。

  7. 次へ」をクリックします。

    「アプリケーション属性」ページが表示されます。

  8. 次へ」をクリックします。

    デプロイ・ウィザードの「デプロイ設定」ページが表示されます。

  9. このページでは、アプリケーションをデプロイする前に主要な作業を実行できます。また、デプロイ・プランを編集したり、ディスクに保存することができます。アプリケーションのタイプに応じて、次の手順が可能です。

    • Webモジュールの構成

    • アプリケーション・セキュリティの構成

    • EJBモジュールの構成

    • ADF接続の構成

    • 永続性の構成

    単純なJava EEアプリケーションでは、最初の3つのオプションのみが表示されることもあります。

  10. デプロイ・プランを開きます。

    デプロイ・プランを選択して編集し、保存できます。デプロイ・プランを編集して記述子の値を変更すると、その変更はデプロイ・プランに保存されます。また、次の構成もデプロイ・プランに保存されます。

    • アプリケーションの各属性

    • Webモジュールの構成

    • EJBの構成

    MDSに関連するアプリケーション属性はファイルadf-config.xmlに保存され、アプリケーションのセキュリティ属性はweblogic-application.xmlに保存されます。

    Fusion Middleware Controlで関連のファイルが更新され、.earファイルが再パッケージ化されます。

  11. 再デプロイ」をクリックします。

    処理中を示すメッセージが表示されます。

  12. 操作が完了したら、「閉じる」をクリックします。

アプリケーションをクラスタに再デプロイするには、そのクラスタを選択します。ターゲット・メニューから「アプリケーションのデプロイ」→「再デプロイ」を選択します。


WLSTコマンド:

redeploy(app_name [,planpath] [,options])

4.5 デプロイ・プランの管理

デプロイ・プランは、アーカイブをOracle WebLogic Serverにデプロイするために必要な構成データのすべてをクライアント側でまとめたものです。デプロイ・プランにより、保存されている一連の構成設定を使用して、アプリケーションを簡単にデプロイまたは再デプロイできます。

第4.4.1項で説明されているとおり、既存のデプロイ・プランをデプロイ時にアプリケーションに適用しない場合は、新しいデプロイ・プランがデフォルトで作成されます。いったんデプロイ・プランが作成されたら、このデプロイ・プランをファイルとして保存し、アプリケーションの再デプロイや他のアプリケーションのデプロイに再利用できます。

ただし、デプロイ後に(アプリケーションのMDS構成を変更するなど)アプリケーションの構成を変更した場合は、保存済の既存のデプロイ・プランは、デプロイされたアプリケーションの構成設定を表さなくなります。

このような状況では、デプロイされたアプリケーションの構成をよく表す新しいデプロイ・プランをフェッチできます。

現在デプロイされているアプリケーションのデプロイ・プランをフェッチするには:

  1. ナビゲーション・ペインで、ファームを開いて、「WebLogicドメイン」を開きます。

  2. ドメインを選択します。

    「WebLogicドメイン」ページが表示されます。

  3. WebLogicドメイン」メニューから「アプリケーション・デプロイメント」→「デプロイ・プランのフェッチ」を選択します。

    「デプロイ・プランのフェッチ」ページが表示されます。

  4. 現在デプロイされているアプリケーションのリストからアプリケーションを選択します。

  5. デプロイ・プランを保存する場所を選択し、「フェッチ」をクリックします。

    プランは、Webブラウザが実行されているコンピュータ、またはFusion Middleware Controlが実行されているコンピュータに保存できます。

  6. 表示されたダイアログ・ボックスで、保存済のデプロイ・プランのディレクトリの場所を指定します。

    これで、このデプロイ・プランを使用して、アプリケーションで使用中の構成を使用し、後でアプリケーションをデプロイまたは再デプロイできるようになります。

または、アプリケーション・デプロイメント・ウィザードの「デプロイ設定」ページでデプロイ・プランを編集できます。

4.6 関連情報

この章で説明した内容の詳細は、次を参照してください。