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Oracle® Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.6.0)
B55901-04
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D トラブルシューティング

この付録では、Oracle SOA Suiteのインストール時に発生する可能性のある一般的な問題の解決策を説明します。構成は次のとおりです。

D.1 一般的なトラブルシューティングのヒント

インストール時にエラーが発生した場合、次の手順を実行してください。

D.2 インストールおよび構成のログ・ファイル

この項には、Oracle SOA SuiteインストーラおよびOracle Fusion Middleware構成ウィザードの実行時に作成されるログ・ファイルの情報が含まれます。ログ・ファイルに含まれる情報は、インストールまたは構成での問題を解決するのに役立ちます。

D.2.1 インストール・ログ・ファイル

インストーラによって、Oracle_Inventory_Location/logディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはOracle_Inventory_Location\logsディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)にログ・ファイルが書き込まれます。UNIXオペレーティング・システムでは、Oracle Inventoryディレクトリの場所が不明な場合は、次のディレクトリ(デフォルトの場所)に格納されているoraInst.locファイルでその場所を検索できます。

  • Linuxの場合: /etc/oraInst.loc

  • HP-UXおよびSolarisの場合: /var/opt/oracle/oraInst.loc

Windowsオペレーティング・システムの場合、インベントリ・ディレクトリの場所はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsです。64ビットWindowsマシンで32ビットのインストーラを使用する場合、インベントリ・ディレクトリの場所はC:\Program Files (x86)\Oracle\Inventory\logsです。

次のインストール・ログ・ファイルがログ・ディレクトリに書き込まれます。

  • installdate-time-stamp.log

    これはメインのログ・ファイルです。

  • installdate-time-stamp.out

    このログ・ファイルには、インストール時の出力およびエラー・ストリームが含まれます。

  • installActionsdate-time-stamp.log

    このファイルは、インストーラGUIによって内部情報の追跡に使用されます。

  • installProfiledate-time-stamp.log

    このログ・ファイルには、構成、メモリーおよびCPUの詳細だけでなく、インストール完了までの時間など、全体的な統計が含まれます。

  • oraInstalldate-time-stamp.log

    このログ・ファイルには、コピー・セッションの出力ストリームが含まれます。

-printtimeパラメータを指定してインストーラを実行した場合は、同じディレクトリにtimeTakendate-time-stamp.logおよびtimedate-time-stamp.logファイルが作成されます。

  • timeTakendate-time-stamp.log

    このファイルには、画面間の移動にかかる時間に関する情報が含まれます(GUIインストールにのみ該当)。

  • timedate-time-stamp.log

    このファイルには、コピー・セッションの時間情報が含まれます。

-printmemoryパラメータを指定してインストーラを実行した場合は、memorydate-time-stamp.logファイルが作成されます。このファイルには、コピー・セッションのメモリー使用情報が含まれます。

D.2.2 構成のログ・ファイル

構成セッションのログ・ファイルを作成するには、次のように-logオプションを指定して構成ウィザードを実行します。

UNIXオペレーティング・システムの場合

./config.sh -log=log_filename

Windowsオペレーティング・システムの場合

config.cmd -log=log_filename

log_filenameに絶対パスを指定すると、その場所にログ・ファイルが作成されます。パスを指定しないでファイル名のみを指定した場合、ログ・ファイルはMW_HOME/binディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはMW_HOME\binディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に作成されます。

D.3 JREの場所の追跡

インストーラで使用されるJREの場所は、SOA_ORACLE_HOME/oui/oraparam.iniファイル(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはSOA_ORACLE_HOME\oui\oraparam.iniファイル(Windowsオペレーティング・システムの場合)に保存されます。このファイルは、OPatchおよびOracle Universal Installer (OUI)で優先JREの場所の判別に使用されます。

JREの場所を変更できます(たとえば、JREディレクトリをMiddlewareホームの外に移動します)。この場合、OPatchまたはOUIを実行しようとすると、JREの場所が見つからないためエラー・メッセージが表示されます。この場合は、次のいずれかを実行できます。

D.4 SSLでのSOAコンポジットの呼出し

カスタムの信頼キー・ストアを使用するようにOracle WebLogic Serverを構成した場合は、setDomainEnv.cmdファイル(Windowsオペレーティング・システムの場合)またはsetDomainEnv.shファイル(UNIXオペレーティング・システムの場合)を手動で編集し、Djavax.net.ssl.trustStoreパラメータがカスタムの信頼キー・ストア・ファイルを指し示すようにする必要があります。たとえば、次のように指定します。

Djavax.net.ssl.trustStore=/myfolder/mystore/mytrustkeystore.jks

D.5 SSLが有効のデータベースを使用するデータ・ソースの使用

SSLが有効のデータベースを使用する場合は、次の手順に従って、データ・ソースがSSL接続に対応するようにする必要があります。

  1. 信頼ストアを作成し、keytoolを使用して、./root/b64certificate.txtを信頼できる証明書として信頼ストアに追加します。

    keytool -importcert -trustcacerts -alias dbroot -keystore ./truststore -storepass welcome1 -file ./b64certificate.txt
    
  2. WebLogic Serverコンソールで、使用するデータ・ソースの「接続プール」タブに移動します。次のプロパティを適宜変更します。

    1. 認証が必要:

      javax.net.ssl.keyStore=keystore_password
      javax.net.ssl.keyStoreType=JKS
      javax.net.ssl.keyStorePassword=keystore_password
      javax.net.ssl.trustStore=truststore_location
      javax.net.ssl.trustStoreType=JKS
      javax.net.ssl.trustStorePassword=truststore_password
      
    2. 認証が不要:

      javax.net.ssl.trustStore=truststore_location
      javax.net.ssl.trustStoreType=JKS
      javax.net.ssl.trustStorePassword=truststore_password
      
  3. URLフィールドに次のように入力します。

    jdbc:oracle:thin:@(
    DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCPS)(HOST=database_host)(PORT=database_port)))
    (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=service_name))
    (SECURITY=(SSL_SERVER_CERT_DN="distinguished_name"))
    )
    
  4. JDBCデータ・ソース・ファイルで、<property>パラメータを次のように変更します。

    <property>
       <name>javax.net.ssl.trustStorePassword</name>
       <value>truststore_password</value>
    </property>
    

D.6 SOAのインストールによるIdentity Managementドメインの拡張

Oracle Identity Managementをインストールしてドメインを作成し、Oracle SOA Suiteをインストールしてそのドメインを拡張した場合、Oracle SOAインストーラによりORACLE_HOME環境変数が変更されます。これにより、Oracle Identity Federation (OIF) WebLogic Scripting Tool (WLST)環境が壊れてしまいます。この環境は、Identity Managementのインストールで設定されたORACLE_HOMEの値に依存しています。

この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Federation管理者ガイドのWLST環境の設定に関する項 の手順に従ってください。

  2. OIF_ORACLE_HOME/fed/scriptディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはOIF_ORACLE_HOME\fed\scriptディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)にあるすべての.pyファイルを、WebLogic_Home/common/wlstディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはWebLogic_Home\common\wlstディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)にコピーします。

  3. OIF_ORACLE_HOME/fed/scriptディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはOIF_ORACLE_HOME\fed\scriptディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)を、システムのCLASSPATH環境変数に追加します。

D.7 Microsoft SQL ServerにおけるSOAインフラストラクチャの起動に必要なXA構成

ドメイン作成時にSOAインフラストラクチャ接続をテストして、SOAインフラストラクチャを正常に起動するには、Microsoft SQL ServerデータベースおよびMicrosoftオペレーティング・システムの両方でXAサポートを構成する必要があります。

  1. Oracle WebLogic Serverをインストールします。

  2. Microsoft SQL Server JDBC XAプロシージャをインストールします。これらのプロシージャでは、JTAによるJDBC分散トランザクションを使用できます。このプロシージャは、MS SQL Serverのインストールごとに繰り返して分散トランザクションに含める必要があります。

    1. プラットフォームに適した.dllファイルおよびinstjdbc.sqlファイルを、WebLogic_Home\server\binディレクトリからSQL Serverのバージョンに適したディレクトリにコピーします。


      注意:

      XAサポートをすでに構成してあり、最新のOracle SOA Suiteパッチ・セットを適用済の環境がある場合、最新のWebLogic Serverホーム・ディレクトリからsqljdbc.dllファイルおよびinstjdbc.sqlファイルを使用してこの手順を実行する必要があります。

      データベース コピーするファイル... コピー先のディレクトリ...
      SQL Server 2005 WebLogic_Home\server\binディレクトリから、次の.dllファイルの1つ(プラットフォーム用のファイルを検索)をinstjdbc.sqlファイルとともにコピーします。
      • sqljdbc.dll (x32プラットフォーム用)

      • x64sqljdbc.dll (x64プラットフォーム用)

      • 64sqljdbc.dll (IA64プラットフォーム用)

      C:\Program Files\Microsoft SQL
      Server\MSSQL.1\MSSQL\Binn
      
      SQL Server 2008 WebLogic_Home\server\binディレクトリから、次の.dllファイルの1つ(プラットフォーム用のファイルを検索)をinstjdbc.sqlファイルとともにコピーします。
      • sqljdbc.dll (x32プラットフォーム用)

      • x64sqljdbc.dll (x64プラットフォーム用)

      • 64sqljdbc.dll (IA64プラットフォーム用)

      C:\Program Files\Microsoft SQL
      Server\MSSQL10.INSTANCE_NAME\MSSQL\Binn
      


      注意:

      • 複数のMicrosoft SQL Serverインスタンスを持つデータベース・サーバーにストアド・プロシージャをインストールしている場合、稼働する各SQL Serverインスタンスにおいて適切な.dllファイルを検出できる必要があります。したがって、.dllファイルは、グローバルPATHまたはアプリケーション固有のPATHに存在する必要があります。アプリケーション固有のPATHの場合、インスタンスごとに.dllファイルをdrive:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL$Instance_1_Name\Binnディレクトリに格納します。

      • Oracle WebLogic ServerおよびOracle SOA SuiteのインストールがLinuxホスト上にある場合、.dllファイルはWebLogic_Home/server/libディレクトリの下に表示されません。こうした場合には、.dllファイルがインストールされているホストからこのファイルをコピーする必要があります。


    2. データベース・サーバーから、ISQLユーティリティを使用して、SQL Serverのバージョンに対応したinstjdbc.sqlスクリプトを実行します。万が一に備えて、instjdbc.sqlを実行する前にマスター・データベースのバックアップを作成します。

      Microsoft SQL Server 2005の場合、次のコマンドを実行します。

      C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Tools\Binn\SQLCMD.EXE -S
      "DB_HOST\INSTANCE_NAME" -U SA -P SA_PASSWORD -i instjdbc.sql -o
      LOG_FILE
      

      Microsoft SQL Server 2008の場合、次のコマンドを実行します。

      C:\program files\Microsoft SQL Server\100\Tools\Binn\SQLCMD.EXE -S
      "DB_HOST\INSTANCE_NAME" -U SA -P SA_PASSWORD -i instjdbc.sql -o
      LOG_FILE
      

      どちらのコマンドの場合も、DB_HOSTはSQL Serverがインストールされているホストの名前、INSTANCE_NAMEはSQL Serverインスタンスの名前、SA_PASSWORDはシステム管理者のパスワードです。

      instjdbc.sqlスクリプトにより多くのメッセージが生成されますが、次のようなメッセージは無視しても問題ありません。

      Msg 156, Level 15, State 1, Server STANA17-1\SQLSERVER123, Line 1
      Incorrect syntax near the keyword 'tran'.
      Msg 319, Level 15, State 1, Server STANA17-1\SQLSERVER123, Line 1
      Incorrect syntax near the keyword 'with'. If this statement is a common table
      expression, an xmlnamespaces clause or a change tracking context clause, the
      previous statement must be terminated with a semicolon. 
      

      実行エラーを示す可能性のあるメッセージの出力全体を確認する必要があります。最後のメッセージは、instjdbc.sqlが正常に実行されたことを示す必要があります。JDBC XAプロシージャの格納または既存のプロシージャに対する変更の記録を行うために十分な領域がマスター・データベースにない場合、スクリプトが失敗します。

  3. Microsoftオペレーティング・システム用にMicrosoft分散トランザクション・コーディネータ(DTC)を構成します。

    1. 「スタート」メニューから、「コントロール パネル」「管理ツール」「コンポーネント サービス」アイコン→「コンポーネント サービス」(「コンソール ルート」の下のナビゲータ内)→「コンピュータ」「マイ コンピュータ」を選択します。

    2. 「マイ コンピュータ」を右クリックし、「プロパティ」「MSDTC」「セキュリティの構成...」を選択します。

      「セキュリティの構成」ダイアログが表示されます。

    3. 「セキュリティ設定」セクションで、「ネットワーク DTC アクセス」チェック・ボックスを選択します。

    4. 「クライアントおよび管理」セクションで、「リモート クライアントを許可する」チェック・ボックスを選択します。

    5. 「トランザクション マネージャ通信」セクションで、「受信を許可する」「送信を許可する」「認証を必要としない」および「トランザクション インターネット プロトコル (TIP) を有効にする」チェック・ボックスを選択します。

    6. 「セキュリティ設定」セクションで、「XA トランザクションを有効にする」チェック・ボックスを選択します。

    7. 「セキュリティの構成」ダイアログで「OK」をクリックします。

    8. 「マイ コンピュータのプロパティ」ダイアログで「OK」をクリックします。

  4. Microsoft SQL Serverを再起動します。

    Microsoft SQL Serverデータベースを再起動しないと、XAドライバはドメイン構成中に正常に接続しません。

D.8 追加情報

この付録で問題が解決されない場合は、My Oracle Support (以前のOracleMetaLink)で解決策を検索してみてください。

https://support.oracle.com/

Oracle SOA Suiteのトラブルシューティングに関する追加情報については、Note 1292813.1「Troubleshooting SOA Suite 11gR1 Installation for Versions 11.1.1.0 and higher」を参照してください。

問題の解決策が見つからない場合は、サービス・リクエストをオープンしてください。