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Oracle® WebCenter Content Dynamic Converter管理者ガイド
11gリリース1 (11.1.1)
B66698-01
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5 HTML変換テンプレート

この項の主な内容は、次のとおりです。

5.1 テンプレートの概要

テンプレートとは、ソース・ドキュメントに関連付けることができる一連の書式設定の指示です。ドキュメントをContent Serverにチェックインしたら、デフォルトの変換テンプレートに関連付けるか、カスタマイズされた新しいテンプレートを作成できます。

次のテンプレート・オプションがあります。

ドキュメントに関連付けるテンプレート・タイプを選択し、テンプレートに名前を付けたら、テンプレートを編集できます。HTML形式に変換されたネイティブ・ドキュメントの外観をカスタマイズするテンプレート編集ユーティリティは2つあります。これらのテンプレート・エディタは、作成したWebページのルック・アンド・フィールを制御するために使用します。

ソース・ドキュメントをWebページに変換するには、変換を実行するデフォルト設定を使用します。または、テンプレートを作成してドキュメントに関連付け、2つのテンプレート・エディタ・オプションのいずれかを使用し、そのテンプレートを編集します。

次の項では、どちらのテンプレート・エディタにも共通のタスクを説明します。

5.1.1 新しいHTML変換テンプレートの作成

新しいHTML変換テンプレートを作成するには、「Dynamic Converterの新しいHTML変換テンプレート・フォーム」を使用します。このページにアクセスするには、「Dynamic Converterの管理」ページの「新規テンプレートの作成」をクリックします(「「Dynamic Converterの管理」ページ」を参照)。

図5-1 新しいHTML変換テンプレート・フォーム

新しいHTML変換テンプレート・フォーム

注意:

コンテンツのContent Serverへのチェックインの詳細は、『Content Serverユーザー・ガイド』を参照してください。

新しいHTML変換テンプレートを作成するには、次のようにします。

  1. 「Dynamic Converterの管理」ページを開きます(「「Dynamic Converterの管理」ページ」を参照)。

  2. 「新規テンプレートの作成」をクリックします。

    新しいHTML変換テンプレート・フォームが表示されます(図5-1「新しいHTML変換テンプレート・フォーム」を参照)。

  3. テンプレート・フォーマット(「HTML変換テンプレート」または「クラシックHTML変換テンプレート」)を選択します。

  4. そのテンプレートに必要なその他すべてのメタデータを指定します。


    注意:

    テンプレート・タイプは、デフォルトでHTML変換テンプレートに設定されます。クラシックHTML変換テンプレートは、旧GUIテンプレートです。

  5. フォームの入力が完了したら、「チェックイン」をクリックして、HTML変換テンプレート・ファイルをContent Serverにチェックインします。

新しいHTML変換テンプレートをContent Serverにチェックインしたら、テンプレート・エディタを使用して編集できます(「既存のHTML変換テンプレートの編集」を参照)。

5.1.2 既存のHTML変換テンプレートの編集

HTML変換テンプレート・エディタでは、Windows XP以降のシステムでInternet Explorerを使用する必要があります。既存のHTML変換テンプレートまたはクラシックHTML変換テンプレート(つまり、すでにContent Serverにチェックインされているもの)を編集するには、次のようにします。

  1. 「Dynamic Converterの管理」ページを開きます(「「Dynamic Converterの管理」ページ」を参照)。

  2. 既存テンプレートの編集をクリックします。

    「テンプレートの編集」ページが表示されます(「「テンプレートの編集」ページ」を参照)。

  3. Content ServerのHTML変換テンプレートのリストからテンプレートを選択します。

    既知のHTML変換テンプレートが使用可能なテンプレートのリストに含まれていない場合は、Content Serverにチェックインしたときに、正しいHTML変換テンプレート・タイプに割り当てられなかったものと考えられます(「テンプレートのチェックイン」を参照)。その場合、チェックインしたテンプレートのコンテンツ情報ページを開き、そのテンプレート・タイプを更新する必要があります。

    「テンプレートの編集」ボタンは、既存のテンプレートの名前を指定するまで使用可能になりません。

  4. 「テンプレートの編集」ボタンをクリックします。HTML変換テンプレート・エディタが、マシンにダウンロードされます。Firefoxなどの一部のブラウザでは、ファイルdc_hcmapedit.jnlpの処理方法をたずねられます。このファイルは、Java (TM) Web Startランチャ(デフォルト)を使用して開きます。

    テンプレート・エディタが起動します。以前にエディタを実行したことがない場合は、まずインストールして、いくつかのプロンプトを確認する必要があります。

これで、テンプレート・エディタでHTML変換テンプレートを編集できます。

既存のHTML変換テンプレートは、「テンプレートの選択ルール」ページからも編集できます(「「テンプレートの選択ルール」ページ」を参照)。


注意:

テンプレート・エディタには独自の広範囲なヘルプ・システムが付属しており、テンプレート・エディタのユーザー・インタフェースから呼び出せます。

5.2 HTML変換テンプレート・エディタ

この項では、HTML変換テンプレート・エディタについて説明します。『Dynamic Converterテンプレート・エディタ・ガイド』には、より詳しい情報が記載されています。

HTML変換エディタを使用すると、出力のコンテンツおよび構造に影響を与える様々なオプションを設定できます。HTML変換エディタはJavaベースで、JREが存在する任意のブラウザ・インスタンスで実行できます。

この項では、次の項目について説明します。

5.2.1 様々なファイル・タイプのフォーマット

HTML変換エディタの左側のナビゲーション・ペインにある上部のアイテムを使用すると、様々なファイル・タイプのカスタム・フォーマットを設定できます。各ファイル・タイプでは、デフォルト・レイアウトまたは出力ページ・レイアウトで作成されたレイアウトのいずれかが使用されます。エクスポートされたファイルでは、ルート変換と同じテンプレートが使用されます。

次に示すファイル・タイプでは、フォーマットのオプションが少しずつ異なります。

  • テキスト/ワード・プロセッシング - 箇条書き、脚注とエンドノート、文字スタイルと埋込みグラフィックの処理、およびページ区切り設定に関するオプションを設定できます。

  • スプレッドシート - セクションのフォーマットとラベリング、グリッド線の表示、および埋込みグラフィックのサイズを設定できます。

  • プレゼンテーション - セクションのフォーマットとラベリング、およびスライドのサイズを設定できます。

  • イメージ - セクションのフォーマットとラベリング、およびイメージのサイズを設定できます。

  • アーカイブ - ファイル名(アーカイブ内のファイル名とフォルダ名を出力)または解凍済ファイル(エクスポートされたファイルへのリンクとしてファイル名を出力)を表示できます。エクスポートされたファイルでは、ルート変換と同じテンプレートが使用されます。

  • データベース - セクションのフォーマットとラベリング、およびページごとのレコード数を設定できます。

5.2.2 ドキュメント・プロパティの追加

このアイテムを使用して、事前定義済プロパティおよびカスタム・プロパティを追加できます。これらのプロパティには、デフォルト値、メタタグ名および出力形式を割り当てられます。

デフォルトでは、ドキュメント・プロパティは定義されていません。これらを変換から出力に含めるには、必要な各ドキュメント・プロパティをまず定義する必要があります。その後、出力ページ・レイアウト・アイテムに定義されているページ・レイアウトに挿入し、これらを変換から出力に追加する必要があります。最も一般的な事前定義済のプロパティは、次のとおりです。

  • 第一著者

  • タイトル

  • 主題

  • キーワード

  • 内容

他にも同数程度の事前定義済プロパティがあります。

カスタム・プロパティには、説明的な名前を作成し、デフォルト値、メタタグ名、出力形式を割り当てることができます。

5.2.3 テキスト要素の追加

テキスト要素を使用すると、ユーザーは出力に文字列を挿入できます。各テキスト要素は、テキストのフォーマットに使用されるオプションの出力形式とともに、名前と値のペアとして定義されます。

出力形式が指定されていない場合、テキストは追加のマークアップなしで、そのまま出力に挿入されます。

5.2.4 ナビゲーション要素の追加

ナビゲーション要素を使用すると、出力にナビゲーション・リンクが生成されます。ナビゲーション要素には3つの種類があります。

  • ドキュメント・ナビゲーション - ドキュメントの構造に基づき、ソース・ドキュメントの様々なアイテムにリンクできます。一般的に、このタイプのナビゲーションは、ドキュメントでアウトライン・レベル1 (Heading 1の段落など)とマークされたすべての段落にリンクを作成する場合などに使用されます。この形式のナビゲーションを使用するには、リンク・マッピング・ルールを先に追加する必要があります。リンク・マッピング・ルールは、入力ドキュメントのどの部分をリンクの作成に使用するかを決定します。

  • ページ・ナビゲーション - 出力の特定の重要ページ(最初のページや次のページなど)へのリンクを可能にします。外部ページにもリンクできます。

  • セクション・ナビゲーション - スプレッドシートやプレゼンテーションなど、セクションが複数あるドキュメントへのナビゲーションを可能にします。

これらのいずれかを追加すると、エディタの左側に展開されたレベルが表示されます。リンク、リンク・セット・マークアップおよびフォーマットを指定し、リンク・マッピング・ルールを作成できます。リンク・マッピング・ルールを使用すると、段落アウトライン・レベルまたは段落スタイル名を一致させ、ソース・ドキュメントのこれら2つの観点に基づいてナビゲーションを生成できます。ルールを定義したら、リンク・マッピング・ルール・ページの「戻る」をクリックして、ルールの順序を決定します。マッピング・ルールは、一致する最初のルールが適用されるルールになるよう並べられます。

5.2.5 HTML設定の構成

構成できる主なカテゴリは6つあります。

  • HTML設定 - HTML DOCTYPEおよび言語文字列を設定できます。

  • CSSオプション - Cascading Style Sheet (CSS)フォーマットを使用するかどうか、および使用する場合は、CSSプレゼンテーションの方法を指定できます。CSSはデフォルトで、各出力ファイルのHTMLに埋め込まれています。別のファイルにCSSスタイルを出力することもできます。外部のスタイルシート・オプションでは、変換で参照されるユーザー生成のスタイルを含むスタイルシートを指定できます。

  • キャラクタ・セット - 出力ファイルで使用するキャラクタ・セットを指定できます。様々なキャラクタ・セットの文字を含むソース・ドキュメントは、このオプションがUnicodeまたはUTF-8に設定されている場合にのみ適切に表示されます。出力キャラクタ・セット(マッピング不可)に文字がない場合に使用する文字を選択することもできます。

  • グラフィック出力 - 生成されたグラフィックのフォーマットをテクノロジごとに、GIF、JPG、「PNG」、または「なし」の中から指定できます。このセクションのその他のオプションでは、グラフィック出力の質とサイズを指定できます。

  • リンク・オプション - このオプションを使用すると、ソース・ドキュメント・リンクを開くフレームまたはウィンドウを、ブラウザで選択する方法を指定できます。この値は、テクノロジが生成するリンクのターゲット属性に使用されます。このターゲット値は、ソース・ドキュメントに存在するそのようなすべてのリンクに適用されます。

  • 出力フォーマット - このオプションを使用すると、生成されたHTMLがより読みやすく、かつ見た目が整うように、出力に新しい空白行が記述されます。このオプションを設定すると、生成されたマークアップをテキスト・エディタで読みやすくなり、ブラウザでのドキュメントのレンダリングに影響しません。また、ソース・ドキュメントのスタイル名やマップ方法に関する情報を含めることができ、ユーザーがカーソルを置くと、特定の段落またはテキスト順序にマップされていたフォーマットの種類を確認できます。

5.2.6 出力マークアップ・アイテムの追加

マークアップ・アイテムは、ページ・レイアウトの一部として出力HTMLに直接挿入されるHTMLフラグメントです(「出力ページ・レイアウトの追加」を参照)。各マークアップ・アイテムは、名前と値のペアです。名前は、ページ・レイアウト編集用の画面に表示されます。値はHTMLのブロックで、ページ・レイアウトにマークアップ・アイテムが表示されるたびに出力HTMLに挿入されます。

「追加」ボタンをクリックし、このマークアップ部分の参照に使用する名前を指定します。その後、HTMLを「マークアップ」テキスト・ボックスに入力します。

5.2.7 出力テキスト形式の追加

出力テキスト形式は、出力ドキュメント・テキストのテキスト属性および書式属性を定義します。これにより、ソース・ドキュメントの様々な著者により書式設定スタイルが異なったとしても、出力の外観を標準化できます。テキスト形式は、ワード・プロセッシング・ファイルのテキストにのみ適用されます。変換により生成されたグラフィックの一部としてレンダリングされているテキストの書式設定の変更には使用できません。また、スプレッドシート内のテキストにも適用されません。

  1. 「追加」ボタンをクリックして、「マークアップ」タブを表示します。このフォーマットの参照に使用する名前を指定します。

  2. 「タグ名」に、このフォーマットを使用して段落の周りに配置するHTMLの段落レベルのタグを入力します。正しいか正しくないかに関係なく、ここにはいかなるタグ名も入力できることに注意してください。前後の山カッコ(<、>)ではなく、タグ名のみを入力する必要があります。デフォルトは段落タグ(p)です。

  3. 「カスタム属性」に、前述の「タグ名」オプションで指定した名前のタグに適用する属性を入力します。新しい属性の名前と値を設定するには、「カスタム属性」表でそれらをクリックします。

  4. カスタム・マークアップを使用すると、この形式を使用して各段落の前後に挿入されるHTMLまたは通常のテキスト(あるいはその両方)を入力できます。

  5. 「マークアップ」タブのその他の書式設定オプションには、変換で出力されたHTMLを参照しやすくするために、HTMLの段落の前に新しい行を挿入するオプションも含まれています(出力ページ画面でHTMLソースを読みやすく書式設定オプションが設定されている場合にのみ記述されます)。また、段落にこの形式が適用されるたびに新しい出力ページを作成するオプションや、この形式が最初に出現した場合に新しいページを開始するかどうか(出力の始めに空もしくはほとんど空のページができないようにするため)のオプションもあります。

  6. 「フォーマット」タブでは、段落の書式設定を指定する方法を選択できます。外部CSSクラスの使用オプションをクリックするとテキスト・フィールドが使用可能になり、外部CSSファイルのクラス名の入力が必要になります。外部CSSファイルのURLは、出力ページの外部ユーザー・スタイルシート・オプション・セットを使用して指定します。

    外部スタイルシートを指定しない場合は、元のソース・ドキュメントの書式設定に従うか別の書式設定オプションを強制することで、ドキュメントを書式設定することを選択できます。様々なオプションの文字、段落および枠線の書式設定を、次の4つの値のいずれか1つに設定できます。

    • 常にオフ - テキストを書式設定する際、常に属性を強制的にオフにします。

    • 常にオン - テキストを書式設定する際、常に属性を強制的にオンにします。

    • 継承(デフォルト) - ソース・ドキュメントから属性の状態を取得します。つまり、ソース・ドキュメントでテキストが太字でレンダリングされる場合は、太字のテキストが作成されます。

    • 指定しない - 書式設定を指定しないままにします。

5.2.8 フォーマット・マッピング・ルールの追加

テキスト形式を定義したら、出力テキスト形式を出力テキストにマップするルールを定義する必要があります。

  1. フォーマット・マッピング・ルールを選択して、フォーマット・マッピング・ルールの追加をクリックします。

  2. 「フォーマット」ドロップダウン・ボックスで、定義済のテキスト形式の1つを選択します。

  3. 一致内容ドロップダウン・ボックスで、確認するルール用に、次に示す段落の書式設定オプションの1つを選択します。

    • アウトライン・レベル - ソース・ドキュメントに指定されたアウトライン・レベルと一致させます。一般的に、アプリケーションに事前に定義されているヘッダーのスタイルには、スタイル定義の一部として対応するアウトライン・レベルが適用されています。

    • スタイル名 - 段落または文字のスタイル名に一致させます。

    • 脚注 - 任意の脚注に一致させます。

    • エンドノート - 任意のエンドノートに一致させます。

    • ヘッダー - 任意のドキュメント・ヘッダー・テキストに一致させます。

    • フッター - 任意のドキュメント・フッター・テキストに一致させます。

  4. 段落アウトライン・レベルでは、前述の一致内容がアウトライン・レベルに設定されている場合、これによりどのアウトライン・レベルに一致させるかが決定されます。このオプションは、この他すべての一致ルールに対して設定することはできず、無視されます。

  5. 前述の一致内容が「スタイル名」に設定されている場合、これによりどのソース・ドキュメントの段落または文字のスタイル名に一致させるかが決定されます。スタイル名で一致させる場合、デフォルト値が提供されないため、ここでスタイル名を指定する必要があります。名前は、ソース・ドキュメントのスタイル名に正確に一致する必要があります。スタイル名の一致では、大/小文字が区別されます。このオプションは、この他すべての一致ルールに対して設定することはできず、無視されます。

  6. ルールの定義が終了したら、フォーマット・マッピング・ルール・ページに戻り、「上に移動」または「下に移動」をクリックして、ルールが確認される順序を調整します。マッピング・ルールは、一致する最初のルールが適用される唯一のルールになるように並べる必要があります。

5.2.9 出力ページ・レイアウトの追加

出力ページ・レイアウト・セクションを使用すると、一連の出力ファイルのコンテンツを定義できます。ページ・レイアウトは、出力の様々な構成要素の配置方法を整理するために使用されます。

  1. 「追加」をクリックして、新しい出力ページ・レイアウトを追加します。次のページで、このレイアウトの参照に使用する名前を入力します(必須)。これが終了したら、エディタの左側をクリックします。入力した名前がツリー・ビューに表示されます。これをクリックして、その下のレベルを展開します。

  2. ページ・レイアウトに指定されているドキュメント・コンテンツへのマークアップやリンクが含まれる単一のファイルを生成する場合は、ナビゲーション・レイアウトを含めるの前にあるボックスをクリックします。これにより、ユーザーが目次ページを作成できるようになります。ナビゲーション・レイアウトの下に、ナビゲーション要素を定義する必要があります。

  3. 出力ページ・レイアウトの名前の下にある最初のアイテムは、<title>のソースです。これを使用して、HTMLの<title>タグに使用する値の取得場所を選択できます。セクション名、テキスト要素、プロパティ、または出力テキスト形式を選択します(最後の3つは事前に定義しておく必要があります)。<title>のソース・ページにある「戻る」をクリックして、これらのソースの順序を並べ替えます。

  4. ナビゲーション・レイアウトにより、実際のドキュメント・コンテンツへのリンクのみが含まれる別のファイルの作成がトリガーされます。これを生成するには、生成されたコンテンツの下に、ドキュメント・ナビゲーション、ページ・ナビゲーション、またはセクション・ナビゲーション要素のいずれかを事前に定義しておく必要があります(「ナビゲーション要素の追加」を参照)。ナビゲーション・レイアウトの下に展開されたレベルで、さらに、ナビゲーション・ページのheadまたはbody (あるいはその両方)に配置するマークアップ・アイテムを選択できます。

  5. 「ページ・レイアウト」セクションの最上位レベルでは、ページ区切りのオプションを設定できます。「ページ・レイアウト」の下の6つのオプションでは、出力ドキュメントの配置方法を定義できます。これらの6つのオプションは、次のとおりです。

    • Head - 各出力ファイルのHTMLの<head>に配置されるアイテム。

    • ページ上部 - 各出力ページの上部に配置されるアイテム。たとえば、出力の最初のページ、前のページおよび次のページへのリンクです。

    • コンテンツの前 - ドキュメント・コンテンツの前に出力されるアイテム。

    • セクションの前 - セクションが複数あるドキュメントの各セクションの前に挿入されるアイテム。ワード・プロセッシング・ドキュメントには適用できないことに注意してください。

    • コンテンツの後 - ドキュメント・コンテンツの後に出力されるアイテム。

    • ページ下部 - 著作権表示など、各出力ページの下部に配置されるアイテム。

    これら6つのオプションに表示するアイテムを選択したら、それぞれの最上位レベルをクリックし、表示される順序を設定します。

5.2.10 コンテンツのプレビュー

HTML変換エディタには、コンテンツをプレビューするためのオプションが2つあります。どちらも、インタフェース上部の「ツール」メニューにあります。

  • XML構造の表示 - このオプションをクリックし、選択したテンプレート・オプションのテキストベースのXMLバージョンが表示されるXML構造ビューアを表示します。

  • プレビュー・ドキュメントの設定 - このオプションをクリックしてソース・ドキュメントのコンテンツIDを入力し、変換のプレビューをクリックします。ブラウザが開き、現在のテンプレート設定が、変換された出力にどのように影響するかが表示されます。

5.2.11 テンプレートの保存

テンプレート・エディタの終了時には、テンプレートを保存するXMLファイル名と場所を指定するよう要求されます。

5.3 クラシックHTML変換テンプレート・エディタ

この項では、次の項目について説明します。

「テンプレートの編集」ページで、クラシックHTML変換エディタを選択できます。「テンプレートの編集」ページ(「「テンプレートの編集」ページ」を参照)または「テンプレートの選択ルール」ページ(「「テンプレートの選択ルール」ページ」を参照)で、「テンプレートの編集」ボタンを初めてクリックする際に、クラシックHTMLテンプレート・エディタがクライアント・マシンにダウンロードされます。クラシックHTML変換テンプレート・エディタはActiveXコントロールであり、Internet Explorer 4.0以上が存在するMicrosoft Windows上で実行する必要があります。

「テンプレートの編集」ページまたは「テンプレートの選択ルール」ページで、認識されたクラシックHTML変換テンプレートの名前を指定すると、「テンプレートの編集」ボタンがアクティブになります。テンプレート・エディタを開くには、このボタンをクリックします。テンプレート・エディタには、テンプレート・プレビュー領域と、4つの編集ボタン(要素の設定「フォーマット」「ナビゲーション」および「グローバル」)があります。各ボタンをクリックすると、テンプレートの多数の設定が含まれるプロパティ・シートが開きます。設定はすべて、グラフィカル・ユーザー・インタフェースで編集できます。

図5-2 クラシックHTML変換テンプレート・エディタ

クラシックHTML変換テンプレート・エディタ

Dynamic Converterを使用してWebページに変換する予定の各ソース・ドキュメントには、個々の書式設定属性が含まれています。ソース・ドキュメントにスタイルを用意して、それらのスタイルを特定の書体やフォントに割り当てる場合があります。あるいは、各ソース・ドキュメント内で、コンテンツの書式を手動で設定する場合もあります(たとえば、見出しが14ポイントの太字、小見出しが12ポイントのイタリックなど)。Dynamic ConverterのクラシックHTML変換テンプレートでは、どちらも認識できます。

クラシックHTML変換テンプレートとテンプレート・エディタでは、手動で書式設定されたドキュメントと同様にスタイルも認識できます。ソース・ドキュメントのこれら個々のパーツに要素が割り当てられると、テンプレート・エディタを使用して、それらの要素の外観や機能の変更を開始できます。ソース・ドキュメントがWebページに変換される際に、最終的にWebページの外観を制御するのは、テンプレートに格納された要素です。

テンプレート・エディタには、非常に便利なスクリーンチップ要素が備わっており、プレビュー・ドキュメント内のテキストの一部にカーソルを置くと、そのテキストに割り当てられている要素を確認できます。

テンプレート・エディタでの設定の多くは、単一の要素に適用されます。各要素の定義が増えれば増えるほど、変換されたWebページに対する制御力は大きくなります(すべてソース・ドキュメントに触れずに制御できます)。


注意:

テンプレート・エディタには独自の広範囲なヘルプ・システムが付属しており、テンプレート・エディタのユーザー・インタフェースから呼び出せます。

5.3.1 テンプレートの要素

ほぼすべてのソース・ドキュメントには、タイトル、ヘッダー、本文があります。たいてい、それぞれに独自のフォント・サイズと文字の太さが設定されています。テンプレート・エディタを使用すると、各テキストに独自の要素を割り当て、その情報をクラシックHTML変換テンプレートに保存できます。

図5-3 テンプレート・エディタ内の要素

「要素」タブが選択されたテンプレート・エディタのダイアログ

要素は、ランク、スタイルまたはパターンから作成されます。

  • ランク: ドキュメントのコンテンツの構造をそのコンテンツの階層に基づいて識別するために、テンプレート・エディタで使用されます。ランクは、要素の設定でパターンとともに使用し、編集用にテンプレートを準備できます。

  • スタイル: テキストがドキュメント内でどのように表示されるかを定義する、名前を割り当てられた一連の書式設定特性。スタイルを組み合せて、スタイル・シートまたはCascading Style Sheet (CSS)を構成できます。

  • パターン: テンプレート・エディタで識別でき、要素と関連付けることのできる、ソース・ドキュメント内の一連のテキスト属性。手動で書式設定されたソース・ドキュメントの見出しがArial、18ポイント、太字である場合、これらの属性をパターンの基礎とし、このパターンを1つの要素に関連付けることができます。次に、この要素を使用して、このパターンに関連付けられたコンテンツの書式を設定できます。

ソース・ドキュメント内のスタイルは、変換の目的のために最も便利で管理しやすいものであることがわかります。そのようなものとして、まずスタイルをソース・ドキュメントに実装し、場合によってはコンテンツのコントリビュータにスタイル・シートを配布する必要があります。

Dynamic Converterのテンプレートは、Content Publisherなど、Content Server関連のその他の製品と互換性があるように設計されています。Web公開の参照ページに適用される機能は、Dynamic Converterでは適用されず、機能しません(その例として、複数ソース・ドキュメントの目次の追加があります)。


注意:

テンプレート・エディタには、個別の総合的なオンライン・ヘルプ・システムが含まれています(これはテンプレート・エディタとともにダウンロードされます)。テンプレート・エディタ内の各ダイアログ・ボックスやプロパティ・シートには、その要素を説明する「ヘルプ」ボタンが付いています。これらのトピックにアクセスするには、「ヘルプ」をクリックします。

5.3.2 サンプル・クラシックHTML変換テンプレート

Dynamic Converterには、多数のサンプル・クラシックHTML変換テンプレートが付属しており、これをContent Serverにチェックインして、ただちにテンプレート・エディタでの使用を開始できます。

5.3.2.1 Academy

Academyサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.2 Acclaim CSS

Acclaim CSSサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.3 Account

Accountサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.4 Adagio CSS

Adagio CSSサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.5 Administration

Administrationサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.6 Analysis

Analysisサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.7 Archive CSS

Archive CSSサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.8 Blank

Blankサンプル・クラシックHTML変換テンプレート
図blank.gifの説明


注意:

これはデフォルトのテンプレートです。

5.3.2.9 Business

Businessサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.10 Ceremonial

Ceremonialサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.11 Courtesy

Courtesyサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.12 Executive

Executiveサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.13 Introduction CSS

Introduction CSSサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.14 Lotus 1-2-3

Lotus 1-2-3サンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.15 Lotus Freelance

Lotus Freelanceサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.16 MS Excel

MS Excelサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.17 MS PowerPoint

MS PowerPointサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.18 Purple Frost

Purple Frostサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.2.19 Retrofied! CSS

Retrofied! CSSサンプル・クラシックHTML変換テンプレート

5.3.3 スクリプト・テンプレートからクラシックHTML変換テンプレートへの移行

旧リリースのDynamic Converterのスクリプト・テンプレート(第7章「スクリプト・テンプレート」を参照)は、要素、マクロ、プラグマ、索引およびIdoc Scriptを含む手動でコード化されたテキスト・ファイルでした。基本のスクリプト・テンプレートは、次のようなものでした。

<HTML>
<BODY>
<P>Here is the document you requested.
{## INSERT ELEMENT=Property.Title} by
{## INSERT ELEMENT=Property.Author}
<P>Below is the document itself
{## INSERT ELEMENT=Body}
</BODY>
</HTML>

現在のDynamic Converterでは、GUIで操作するテンプレート・エディタで使用するように設計されたXMLベースのクラシックHTML変換テンプレートもサポートされるようになりました(「クラシックHTML変換テンプレート・エディタ」を参照)。

基本のクラシックHTML変換テンプレートは、テンプレート・エディタで次のように表示されます。

図5-4 テンプレート・エディタのクラシックHTML変換テンプレート

テンプレート・エディタのクラシックHTML変換テンプレート

これらの違いのため、以前のスクリプト・テンプレートから現行リリースのクラシックHTML変換テンプレートに自動でアップグレードするプロセスはありません。ただし、Dynamic Converterで強力なクラシックHTML変換テンプレートの使用を開始できる、お薦めの移行方法があります。

5.3.3.1 旧テンプレートの更新

旧リリースのDynamic Converterのスクリプト・テンプレートからクラシックHTML変換テンプレート・フォーマットへ更新するには、次のようにします。

  1. 「Dynamic Converterの管理」ページを開きます(「「Dynamic Converterの管理」ページ」を参照)。

  2. 新しいクラシックHTML変換テンプレートを作成します。

  3. 「Dynamic Converterの管理」ページで「テンプレートの選択ルール」をクリックします。

    「テンプレートの選択ルール」ページが表示されます(「「テンプレートの選択ルール」ページ」を参照)。

  4. 以前のテンプレート(スクリプト・テンプレート)に関連付けられたルールを強調表示し、「選択したルールのテンプレートとレイアウト」領域までスクロール・ダウンします。


    注意:

    旧リリースのDynamic Converter (リリース6.1より前)で作成されたルールは、このリリースのDynamic Converterで番号付きのルールとして表示されます。このルールを引き続き使用することも、削除してDynamic Converter 11gR2で再作成することもできます(ルールの名前は変更できません)。

    Dynamic Converterで使用可能な追加のメタデータ・フィールドを使用して、以前のルールに割り当てられた基準を変更してもかまいません。「ルールへのメタデータ基準の割当て」を参照してください。

  5. 「使用できるテンプレート」メニューから、手順2で作成したクラシックHTML変換テンプレートを選択します(テンプレートはコンテンツIDでリスト表示されています)。

  6. 「テンプレートの編集」をクリックして、クラシックHTML変換テンプレート・エディタを開きます。

  7. テンプレート・エディタで、プレビューの変更をクリックして、テンプレートでプレビューするソース・ドキュメントを(コンテンツIDで)選択します。

  8. テンプレート・エディタを使用して、以前のスクリプト・テンプレートの設定を再作成します(「クラシックHTML変換テンプレート・エディタ」を参照)。これは、おそらく移行プロセスで最も時間のかかる部分です。作業しながらテンプレートを比較できるように、もう1つブラウザを開いて、以前のテンプレートを使用していたドキュメントの動的な変換をプレビューできます。変更が終了したら、「OK」をクリックしてテンプレート・エディタを閉じます。

  9. 「レイアウト」フィールドに、以前のスクリプト・テンプレートのコンテンツIDを入力します(これにより、以前のスクリプト・テンプレートを、クラシックHTML変換テンプレートで使用されるレイアウト・テンプレートに変換できます)。

  10. 「更新」をクリックして、新規のクラシックHTML変換テンプレートとレイアウト・テンプレートをテンプレート選択ルールに関連付けます。

  11. Content Serverでレイアウト・テンプレート(以前のスクリプト・テンプレート)を検索し、それをチェックアウトして、テキスト・エディタで開きます。

    次の変更を加えます。

    • ファイルの一番上で、最初の<HTML>タグの前に次のトークンを挿入します。

      <!--TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(TOP)-->
      
    • HTMLの<HEAD>タグの間に次のトークンを挿入します。

      <!--TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(HEAD)-->
      
    • HTMLの<BODY>タグ内に次のトークンを挿入します。

      %%TRANSIT-BODYATTRIBUTES%%
      
    • 既存のInsert Body Elementタグを次のトークンと置換します(このトークンは、以前の要素設定の大部分を置き換えます)。

      <!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(BODY) -->
      
    • 要素、マクロ、プラグマおよび索引に対するすべての参照を削除します。

    • Idoc Scriptタグは所定の場所に残します(外部のファイルまたはサービスを呼び出すタグ)。

  12. 新規のレイアウト・テンプレートを保存し、それをContent Serverにチェックインします。


    注意:

    スクリプト・テンプレートと異なり、Content Server内のレイアウト・テンプレートには、HCSTファイル拡張子は必要ありません。

5.3.3.2 (6.0より前のリリースから)新規に変換されたテンプレートのサンプル

以前のDynamic Converterスクリプト・テンプレート(リリース6.0より前)を現行リリースのクラシックHTML変換テンプレートに更新するには、元のテンプレート設定をテンプレート・エディタ(「クラシックHTML変換テンプレート・エディタ」を参照)で再作成し、以前のスクリプト・テンプレートをレイアウト・テンプレートに変換することが必要になります。Idoc Scriptタグはすべて残すことができますが、要素、マクロ、プラグマおよび索引の構文は削除する必要があります。これらの値は、テンプレートのトークン、特にテンプレート・エディタで作成された設定のほとんどすべてを示すCUSTOMLAYOUT(BODY)トークンに置き換えられます。

次の例では、旧リリースのDynamic Converter (リリース6.0より前)で作成され、現行リリースのレイアウト・テンプレートに変換される非常に単純なスクリプト・テンプレートを示しています。もちろん、すべての要素の書式設定は、新しいテンプレート・エディタで再作成する必要があります。(太字テキストは、置換されるタグを示しています。)

例5-1 元のスクリプト・テンプレート(例)

<html>
<head>
<title>
{## insert element=property.title suppress=tags}
</title>
<$defaultPageTitle="Converted Content"$>
<$include std_html_head_declarations$>
</head>
<body>
<$include body_def$>
<$include std_page_begin$>
<$include std_header$>
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" width="100%">
<tr><td>
{## INSERT ELEMENT=Property.Title}
</td></tr>
<tr><td>
{## INSERT ELEMENT=Body}
</td></tr>

/table>
<$include std_page_end$>
</body>
</html>

例5-2 移行済のレイアウト・テンプレート(例)

<!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(TOP) -->
<html>
<head>
<!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(HEAD) -->
<$defaultPageTitle="Converted Content"$>
<$include std_html_head_declarations$>
</head>
<body %%TRANSIT-BODYATTRIBUTES%%>
<$include body_def$>
<$include std_page_begin$>
<$include std_header$>
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" width="100%">
<tr><td>
<!-- TRANSIT - CUSTOMLAYOUT(BODY) -->
</td></tr>
</table>
<$include std_page_end$>
</body>
</html>