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Oracle® Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド
11gリリース1(11.1.1.6.0)
B55906-05
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4 Oracle Fusion Middlewareのサイレント・インストールおよびサイレント・アンインストール

この章では、コマンドラインを使用して、サイレント・モードでOracle Fusion Middleware環境をインストールおよびアンインストールする方法について説明します。

この章は、次の項で構成されています。

4.1 サイレント・インストールとは

サイレント・インストールでは、グラフィック出力がなく、ユーザー入力も要求されないため、製品のインストールを監視する必要がありません。

Oracle Fusion Middleware製品のサイレント・インストールは、インストーラの起動時に、コマンドラインで-silentフラグを使用して実行します。ほとんどの場合、特定の変数値やパラメータ値(インストール場所など)を含むファイルの場所と名前を指定する必要があります。これらは、グラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用する通常のインストールでも要求される値です。

Oracle Fusion Middleware製品では、このファイルは通常、レスポンス・ファイルと呼ばれています。詳細は、第4.2項「レスポンス・ファイル」を参照してください。


注意:

UNIXユーザーが初めてOracle製品をインストールする場合、開始前にoraInst.locファイルを作成する必要があります。詳細は、第4.3.1項「UNIXユーザー対象: oraInst.locファイルの作成」を参照してください。

製品のインストールが終了したら、root.shスクリプトをrootユーザーとして実行する必要があります。root.shスクリプトを実行すると環境変数の設定が検出されるので、ローカルのbinディレクトリのフルパスを入力できるようになります。



注意:

Windowsユーザーが初めてOracle製品をインストールする場合、開始前にレジストリ・キーを作成する必要があります。レジストリ・キーの作成については、第4.3.2項「Windowsユーザー対象: レジストリ・キーの作成」を参照してください。

4.2 レスポンス・ファイル

サイレント・インストールを実行する前に、レスポンス・ファイルでインストール固有の情報を指定する必要があります。正しく構成されていないレスポンス・ファイルを使用してインストールを実行しようとすると、インストーラは失敗します。レスポンス・ファイルは、テキスト・エディタで作成または編集可能なテキスト・ファイルです。

4.2.1 レスポンス・ファイルの作成

次の方法でレスポンス・ファイルを作成することをお薦めします。

  1. 製品のインストール・ガイドの説明に従って、製品のグラフィカル・インストーラを実行します。

  2. 「インストール・サマリー」画面で「保存」をクリックし、インストール・パラメータをレスポンス・ファイルに保存します。

    このレスポンス・ファイルの名前と作成場所を入力するように求められます。作成されたら、そのファイルを使用して、まったく同じインストールを他のシステムにレプリケートしたり、必要に応じてファイルを修正したりできます。

4.2.2 レスポンス・ファイルのサンプル

あらかじめ用意されているサンプル・レスポンス・ファイルは、インストール用のアーカイブ・ファイルをダウンロードして解凍した場所のDisk1/stage/Responseディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはDisk1\stage\Responseディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に格納されています。

各製品に付属されるインストールおよびアンインストールのレスポンス・ファイルのサンプルについては、その製品のインストール・ガイドを参照してください。

4.2.3 サイレント・インストール時のレスポンス・ファイルの保護

レスポンス・ファイルには、インストーラで必要なパスワードが含まれています。レスポンス・ファイル内のこれらのパスワードに関するセキュリティ上の問題を最小限に抑えるには、次のガイドラインに従います。

  • サイレント・インストールを実行するオペレーティング・システム・ユーザーのみがファイルを開けるように、レスポンス・ファイルに権限を設定します。

  • 可能であれば、サイレント・インストールの完了後に、レスポンス・ファイルをシステムから削除します。

4.3 インストール前のタスク

この項では、サイレント・インストールの実行前に必要となる可能性のある事前タスクについて説明します。

次のトピックを取り扱います:

4.3.1 UNIXユーザー対象: oraInst.locファイルの作成

Oracleインベントリ・ディレクトリは、コンピュータにインストールされているすべてのOracle製品を記録するためにインストーラによって使用されます。このインベントリ・ディレクトリは、oraInst.locというファイルに格納されています。このファイルがシステムにない場合は、サイレント・インストールを開始する前に作成する必要があります。このファイルは、インストーラで使用されます。

  1. rootユーザーとしてログインします。

    prompt> su
    
  2. viやemacsなどのテキスト・エディタを使用して、任意のディレクトリにoraInst.locファイルを作成します。このファイルは、次の2行で構成されています。

    inventory_loc=oui_inventory_directory
    inst_group=oui_install_group
    

    oui_inventory_directoryを、インベントリ・ディレクトリの作成先ディレクトリのフルパスに置き換えます。次に、oui_install_groupを、このディレクトリへの書込み権限を持つメンバーのグループ名に置き換えます。

  3. rootユーザーからログアウトします。

    # exit
    

4.3.2 Windowsユーザー対象: レジストリ・キーの作成

コンピュータにまだOracle SOA Suiteがインストールされていない場合は、次のレジストリ・キーと値を作成する必要があります。

HKEY_LOCAL_MACHINE / SOFTWARE / Oracle / inst_loc = [inventory_directory]

Inventory_Directoryを、インストーラ・ファイルへのフルパスに置き換えます。次に例を示します。

C:\Program Files\Oracle\Inventory

4.4 サイレント・モードでのデータベース・スキーマの作成

Oracle Fusion Middleware製品にデータベース・スキーマが必要な場合は、まずデータベースにスキーマを作成してから、製品のインストールと構成を実行する必要があります。

スキーマをサイレント・モードで作成する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド』においてコマンドラインからのリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の実行に関する項を参照してください。

4.5 Oracle WebLogic Serverのサイレント・インストール

すべてのOracle Fusion Middleware製品において、インストール時にOracle Middlewareホーム・ディレクトリが存在している必要があります。このディレクトリは、Oracle WebLogic Serverのインストール時に作成できます。

Oracle WebLogic Serverをサイレント・モードでインストールするには、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のサイレント・モードでのインストール・プログラムの実行に関する説明を参照してください。

4.6 製品のサイレント・インストール

Oracle Fusion Middleware製品をサイレント・モードでインストールするには、コマンドラインで-silentモードを使用します。UNIXオペレーティング・システムでは、コマンドラインからインストーラを実行する場合の完全な構文は次のようになります。

runInstaller [-mode] [-options] [(<CommandLinevariable=Value>)*]

Windowsオペレーティング・システムでは次のようになります。

setup.exe [-mode] [-options] [(<CommandLinevariable=Value>)*]

表4-1は、サイレント・インストールに用意されている有効なコマンドライン・パラメータの一覧です。

表4-1 インストーラのコマンドライン・パラメータ

パラメータ 説明

インストール・モード: 指定できるモードは1つのみ

-i

-install

インストーラをGUIモードで起動します。これはデフォルトのモードであり、コマンドラインでモードが指定されていない場合に使用されます。

-silent

サイレント・モードでインストールします。レスポンス・ファイルまたはコマンドライン変数値の組合せをインストーラに渡す必要があります。

-d

-deinstall

削除を実行するインストーラをGUIモードで起動します。

注意: このオプションは、ORACLE_HOME/oui/binディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはORACLE_HOME\oui\binディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)からアンインストーラを起動する場合にのみ使用できます。

-p

-prerequisite

インストーラをGUIモードで起動しますが、前提条件のみチェックします。ソフトウェアはインストールしません。

-v

-validate

インストーラをGUIモードで起動して、前提条件チェックと妥当性チェックをすべて実行しますが、ソフトウェアはインストールしません。

-sv

-silentvalidate

前提条件チェックと妥当性チェックをすべてサイレント・モードで実行します。レスポンス・ファイルまたは一連のコマンドライン変数値の組合せをインストーラに渡す必要があります。

インストール・オプション

-help

--help

--usage

runInstallerコマンドの使用パラメータを表示します。

-invPtrLocファイル

インベントリの場所ファイルへのポインタ。ファイルには、oraInst.locファイルのフルパスと名前を代入します。

-responseファイル

-responseFileファイル

レスポンス・ファイルへのポインタ。ファイルには、レスポンス・ファイルのフルパスと名前を代入します。

レスポンス・ファイルの作成については、第4.2項「レスポンス・ファイル」を参照してください。

-jreLoc場所

Java Runtime Environment(JRE)のインストール場所へのポインタ。場所には、JREのインストール先となるjreディレクトリのフルパスを代入します。

-logLevelレベル

インストーラによって実行されるロギングのレベルを指定します。指定したレベルより優先順位が低いすべてのメッセージが記録されます。有効なレベルは次のとおりです。

  • 重度

  • 警告

  • 情報

  • 構成

  • 詳細

  • 最も詳細

-debug

インストーラからデバッグ情報を取得します。

-force

空ではないディレクトリでサイレント・インストールを続行できます。

-printdiskusage

ディスク使用量に関するデバッグ情報をログに記録します。

-printmemory

メモリー使用量に関するデバッグ情報をログに記録します。

-printtime

時間の使用に関するデバッグ情報をログに記録します。このコマンドを使用すると、timeTakentimestamp.logファイルが作成されます。

-waitforcompletion

Windowsのみ: インストーラはJavaエンジンを作成して終了するのではなく、完了するまで待機します。

-noconsole

コンソール・ウィンドウにメッセージを表示しません。

-ignoreSysPrereqs

システムの前提条件チェックの結果を無視してインストールを続行します。

-executeSysPrereqs

システムの前提条件チェックのみを実行して終了します。

-paramFileファイル

oraparam.iniファイルのフルパスを指定します。このファイルはインストーラの初期化ファイルです。このファイルのデフォルトの場所は、Disk1/install/プラットフォーム(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはDisk1\install\プラットフォーム(Windowsオペレーティング・システムの場合)です。

-novalidation

インストーラで実行される妥当性チェックをすべて無効にします。

-nodefaultinput

GUIインストールでは、情報やデフォルト値が事前に移入されている画面がいくつかあります。このオプションを指定すると、この動作が無効になるため、情報や値は事前に移入されません。

コマンドライン変数

インストーラ変数

インストーラ変数は、varName=を使用して指定します。たとえば、UNIXオペレーティング・システムでは次のようになります。

ORACLE_HOME=/home/Oracle/Middleware/as_1

Windowsオペレーティング・システムでは次のようになります。

ORACLE_HOME=C:\products\Oracle\Middleware\as_1

セッション変数

セッション変数は、session:varName=を使用して指定します。

コンポーネント変数

コンポーネント変数は、session:compInternalName:[Version:]varName=を使用して指定します。


4.6.1 サイレント・インストール・コマンドのサンプル

システムで初めてインストールを行う(つまり、Oracleインベントリの場所がまだ作成されていない)場合、UNIXシステムでは次のコマンドを使用してサイレント・インストールを実行します。

./runInstaller -silent -response file -invPtrLoc file

Windowsシステムでは次のようになります。

setup.exe -silent -response file -invPtrLoc file

このコマンドの詳細な使用例は、UNIXシステムでは次のようになります。

./runInstaller -silent -response /home/Oracle/response/devSOA.rsp -invPtrLoc /home/jdoe/oraInst.loc

Windowsオペレーティング・システムでは次のようになります。

setup.exe -silent -response C:\home\Oracle\response\devSOA.rsp -invPtrLoc c:\home\Oracle\oraInst.loc

すでにOracle製品がシステムにインストールされていて、インベントリの場所を指定する必要がない場合、UNIXシステムでは次のようなコマンドを使用できます。

./runInstaller -silent -response file

Windowsシステムでは次のようになります。

setup.exe -silent -response file

このコマンドの詳細な使用例は、UNIXシステムでは次のようになります。

./runInstaller -silent -response /home/Oracle/response/devSOA.rsp

Windowsオペレーティング・システムでは次のようになります。

setup.exe -silent -response c:\home\Oracle\response\devSOA.rsp

4.6.2 サイレント・インストールのサンプル出力

次のサンプルは、sampleResponse_wls.rspテンプレートを使用してOracle SOA Suiteのサイレント・インストールを実行した場合の出力を示しています。

$ ./runInstaller -jreLoc /home/Oracle/Middleware/jdk160_21/ -silent -response /home/Oracle/response/sampleResponse_wls.rsp
Platform is Linux X86 32 bit
Starting Oracle Universal Installer...
 
Checking if CPU speed is above 300 MHz.    Actual 2999 MHz    Passed
Checking Temp space: must be greater than 150 MB.   Actual 69669 MB    Passed
Checking swap space: must be greater than 512 MB.   Actual 1395 MB    Passed
Preparing to launch Oracle Universal Installer from /tmp/OraInstall2009-04-03_10-49-20PM. Please wait ...[jdoe@examplehost Disk1]$ Log: /home/Oracle/oraInventory/logs/install2009-04-03_10-49-20PM.log
Copyright © 1999, 2011, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.
Reading response file..
Expected result: One of enterprise-4,enterprise-5,redhat-4,redhat-5,SuSE-10
Actual Result: enterprise-4
Check complete. The overall result of this check is: Passed
CertifiedVersions Check: Success.
Checking for gcc-3.4.3-22.1; found gcc-3.4.6-10.0.1-i386.       Passed
Checking for gcc-c++-3.4.3-22.1; found gcc-c++-3.4.6-10.0.1-i386.       Passed
Checking for openmotif21-2.1.30-11.RHEL4.4 ; found openmotif21-2.1.30-11.0.1.RHEL4.6-i386.      Passed
Checking for setarch-1.6-1; found setarch-1.6-1-i386.   Passed
Checking for pdksh-5.2.14-30; found pdksh-5.2.14-30.6-i386.     Passed
Checking for sysstat-5.0.5-1; found sysstat-5.0.5-19.el4-i386.  Passed
Checking for gnome-libs-1:1.4.1.2.90-44.1; found gnome-libs-1:1.4.1.2.90-44.2-i386.     Passed
Checking for libstdc++-3.4.3-22.1 ; found libstdc++-3.4.6-10.0.1-i386.  Passed
Checking for libstdc++-devel-3.4.3-22.1; found libstdc++-devel-3.4.6-10.0.1-i386.       Passed
Checking for compat-libstdc++-296-2.96-132.7.2; found compat-libstdc++-296-2.96-132.7.2-i386.   Passed
Checking for compat-db-4.1.25-9; found compat-db-4.1.25-9-i386. Passed
Checking for control-center-2.8.0-12; found control-center-1:2.8.0-12.rhel4.5-i386.     Passed
Checking for glibc-common-2.3.4-2.9; found glibc-common-2.3.4-2.41-i386.        Passed
Checking for binutils-2.15.92.0.2-13; found binutils-2.15.92.0.2-25-i386.       Passed
Checking for make-1:3.80-5; found make-1:3.80-7.EL4-i386.       Passed
Checking for xscreensaver-4.18-5.rhel4.2; found xscreensaver-1:4.18-5.rhel4.14.0.1-i386.        Passed
Check complete. The overall result of this check is: Passed
Packages Check: Success.
Checking for VERSION=2.6.9; found VERSION=2.6.9-78.0.0.0.1.ELxenU.      Passed
Checking for hardnofiles=4096; found hardnofiles=4096.  Passed
Checking for softnofiles=4096; found softnofiles=4096.  Passed
Check complete. The overall result of this check is: Passed
Kernel Check: Success.
Expected result: ATLEAST=2.3.4-2.19 
Actual Result: 2.3.4-2.41
Check complete. The overall result of this check is: Passed
GLIBC Check: Success.
Expected result: 922MB
Actual Result: 4000MB
Check complete. The overall result of this check is: Passed
TotalMemory Check: Success.
Verifying data......
Copying Files...
-----------20%----------40%----------60%----------80%--------100%

The installation of Oracle SOA Suite 11g completed successfully.

4.7 サイレント・モードでの製品の構成

コマンドラインからOracle Fusion Middleware製品を構成する方法は、その製品のタイプによって異なります。

4.7.1 システム・コンポーネント

製品にシステム・コンポーネント(Oracle Web Tier、Oracle Portal、Forms、ReportsおよびDiscoverer、またはOracle Identity Managementなど)が含まれている場合は、第4.6項「製品のサイレント・インストール」に記載されているものと同一のコマンドを使用できます。

このような製品では、インストールと構成の両方で同一のエンジンが使用されるため、実行内容(ソフトウェアのインストールのみ、既存のソフトウェアの構成のみ、またはインストールと構成の両方)は、レスポンス・ファイルの内容によって決まります。

第4.2項「レスポンス・ファイル」に記載されているように、これらのレスポンス・ファイルを作成するには、グラフィカル・インストーラを実行して、その構成内容をレスポンス・ファイルに保存する方法をお薦めします。また、各製品には使用可能なレスポンス・ファイルのサンプルも用意されています。詳細は、製品のインストレーション・ガイドを参照してください。

4.7.2 Javaコンポーネント

製品にJavaコンポーネント(Oracle SOA SuiteやOracle WebCenterなど)が含まれている場合、インストーラと構成ウィザードは基本的に別の製品であるため、製品をサイレント・モードで構成する際に同一のサイレント・インストール・コマンドは使用できません。

かわりに、Javaコンポーネントをサイレント・モードで構成するには、WebLogic Scripting Tool(WLST)コマンドを使用して実行する必要があります。

詳細は、次のドキュメントを参照してください。

  • Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス

  • 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Scripting Tool』

4.8 製品のサイレント・アンインストール

Oracle Fusion Middleware製品ソフトウェアをシステム(システムとjavaコンポーネントの両方)でアンインストールするには、-dまたは-deinstallのパラメータをコマンドラインから使用します。ORACLE_HOME/oui/binディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはORACLE_HOME\oui\binディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)でアンインストーラを起動する必要があります。これは、-d-deinstallのパラメータが受け入れられる唯一のディレクトリです。

UNIXオペレーティング・システムでは次のようになります。

./runInstaller -silent -deinstall -response file

Windowsオペレーティング・システムでは次のようになります。

setup.exe -silent -deinstall -response file

4.8.1 サイレント・アンインストールのコマンドライン・パラメータ

表4-2は、サイレント・アンインストールに用意されている有効なコマンドライン・パラメータの一覧です。

表4-2 アンインストーラのコマンドライン・パラメータ

パラメータ 説明

インストール・モード: 指定できるモードは1つのみ

-d

-deinstall

削除を実行するインストーラをGUIモードで起動します。

インストール・オプション

-help

--help

--usage

runInstallerコマンド(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはsetup.exeコマンド(Windowsオペレーティング・システムの場合)の使用パラメータを表示します。

-invPtrLocファイル

インベントリの場所ファイルへのポインタ。ファイルには、oraInst.locファイルのフルパスと名前を代入します。

-responseファイル

-responseFileファイル

レスポンス・ファイルへのポインタ。ファイルには、レスポンス・ファイルのフルパスと名前を代入します。

-jreLoc場所

Java Runtime Environment(JRE)のインストール場所へのポインタ。場所には、JREのインストール先となるjreディレクトリのフルパスを代入します。

-logLevelレベル

インストーラによって実行されるロギングのレベルを指定します。指定したレベルより優先順位が低いすべてのメッセージが記録されます。有効なレベルは次のとおりです。

  • 重度

  • 警告

  • 情報

  • 構成

  • 詳細

  • 最も詳細

-debug

インストーラからデバッグ情報を取得します。

-force

空ではないディレクトリでサイレント・インストールを続行できます。

-printdiskusage

ディスク使用量に関するデバッグ情報をログに記録します。

-printmemory

メモリー使用量に関するデバッグ情報をログに記録します。

-printtime

時間の使用に関するデバッグ情報をログに記録します。このコマンドを使用すると、timeTakentimestamp.logファイルが作成されます。

-waitforcompletion

Windowsのみ: インストーラはJavaエンジンを作成して終了するのではなく、完了するまで待機します。

-noconsole

コンソール・ウィンドウにメッセージを表示しません。

-ignoreSysPrereqs

システムの前提条件チェックの結果を無視してインストールを続行します。

-executeSysPrereqs

システムの前提条件チェックのみを実行して終了します。

-paramFileファイル

oraparam.iniファイルのフルパスを指定します。このファイルはインストーラの初期化ファイルです。このファイルのデフォルトの場所は、Disk1/install/プラットフォーム(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはDisk1\install\プラットフォーム(Windowsオペレーティング・システムの場合)です。

-novalidation

インストーラで実行される妥当性チェックをすべて無効にします。

-nodefaultinput

GUIインストールでは、情報やデフォルト値が事前に移入されている画面がいくつかあります。このオプションを指定すると、この動作が無効になるため、情報や値は事前に移入されません。

コマンドライン変数

インストーラ変数

インストーラ変数は、varName=を使用して指定します。たとえば、UNIXオペレーティング・システムでは次のようになります。

ORACLE_HOME=/home/Oracle/Middleware/as_1

Windowsオペレーティング・システムでは次のようになります。

ORACLE_HOME=C:\products\Oracle\Middleware\as_1

セッション変数

セッション変数は、session:varName=を使用して指定します。

コンポーネント変数

コンポーネント変数は、session:compInternalName:[Version:]varName=を使用して指定します。


4.8.2 サイレント・アンインストールのサンプル出力

次のサンプルは、deinstall_oh.rspテンプレートを使用してサイレント・アンインストールを実行した場合の出力を示しています。

$ ./runInstaller -silent -deinstall -jreLoc /home/Oracle/Middleware/jdk160_21/ -response /home/Oracle/Response/deinstall_oh.rsp 
Starting Oracle Universal Installer...
 
Checking swap space: must be greater than 500 MB.   Actual 4047 MB    Passed
Preparing to launch Oracle Universal Installer from /tmp/OraInstall2010-03-26_10-01-21AM. Please wait ...[]$ Log: /home/oraInventory/logs/deinstall2010-03-26_10-01-21AM.log
Reading response file..
Starting silent deinstallation...
Starting Oracle Home deinstallation...
Completed deinstallation of Oracle Home.