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Oracle Fusion Middleware Oracle Portalユーザーズ・ガイド
11gリリース1 (11.1.1)
B61383-02
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2.7 コンテンツの承認

ページ権限「承認付きアイテムの管理」を持っている(またはオプション「すべてのユーザーに承認を要求する」がページまたはページ・グループ・レベルで設定されている)場合、Oracle Portalのコンテンツに対して行った変更および追加は、他の人にその変更が表示される前に1人以上の人によって承認される必要があります。承認待ちのコンテンツを追跡する場合、よく使用するページの1つに「承認ステータス」ポートレットを配置すると、自分のコンテンツが承認されたかどうかを即座に確認できます。

承認を待たずに下書きコンテンツをポータルにアップロードすることが可能です。下書きは、そのページを表示している他のユーザーには表示されません。下書きに対する作業は、それらが終了して承認の準備が整うまで続けることができます。2.7.1.1.3項「承認用の下書きアイテムの送信」を参照してください。下書き機能を使用するには、そのページ・グループに対して承認が有効化されている必要があります。これを行う方法の詳細は、5.4項「承認の設定」を参照してください。

特定のページで承認を待機中のアイテムがあるかどうかを確認する場合、「保留中のアイテム: プレビュー」モードでページを参照できます。このモードでは、まだ承認されていないアイテムのステータスは「保留中」または「更新の保留中」と表示されます。また、このモードでは、却下されたアイテムを再送信または削除することや、下書きアイテムを参照することもできます。詳細は、2.7.1.1項「「保留中のアイテム: プレビュー」モードの使用」を参照してください。

ユーザーが承認チェーンに属している場合は、「通知」ポートレットおよび「ワークリスト」ポートレットを使用して、承認を必要とするアイテムがあるかどうかを確認できます。対象のアイテムを承認または却下することにより、通知に応答できます。

この項の内容は次のとおりです。

2.7.1 承認用のコンテンツの送信

Oracle Portalには、承認のための特殊なページ権限である「承認付きアイテムの管理」があります。ページに対してこの権限を持っている(あるいはページまたはページ・グループに対してオプション「すべてのユーザーに承認を要求する」が設定されている)場合、ページにアイテムを追加できますが、それらのアイテムは承認されるまで他のユーザーに表示されません。アイテムの承認を行うユーザーは、ページまたはページ・グループの承認プロセスで指定されます。詳細は、第20章「承認チェーンの設定」を参照してください。

たとえば、すべての製品に関するホワイトペーパーを公開する前に法務部門が確認する必要がある場合は、承認プロセスで、法務部門を必要な承認者として追加できます。

2.7.1.1 「保留中のアイテム: プレビュー」モードの使用

承認を待機しているアイテムをページ上で直接プレビューするには、「保留中のアイテム: プレビュー」モードを使用します。


注意:

「保留中のアイテム: プレビュー」モードは、ページ・ポートレットでは使用できません。2.5.2項「ページ・ポートレット編集ツールへのアクセス」を参照してください。


図2-14 「保留中のアイテム: プレビュー」モード・リンク

図2-14の説明が続きます
「図2-14 「保留中のアイテム: プレビュー」モード・リンク」の説明

このモードにアクセスするには、ページの編集時に「保留中のアイテム: プレビュー」をクリックします。このオプションが使用できない場合、「承認と通知」がこのページ・グループで有効になっていません。5.4項「承認の設定」を参照してください。

「保留中のアイテム: プレビュー」モードでは、各アイテムが次のように表示されます。

  • 新規アイテムはステータス「保留中」で表示されます。

  • 更新済アイテムはステータス「更新の保留中」で表示されます。このモードでは更新されたアイテムが表示されますが、他の編集モードでは既存のアイテムが表示されます。

  • 下書きアイテムはステータス「下書き」で表示されます。下書きアイテムが表示されるのは、そのアイテムの所有者のみです。

  • 非表示、削除済、または期限切れのアイテムは、それらの現在のステータスを示すインジケータとともに表示されます。「デフォルトの編集」および「操作」のアイコンは、非表示と期限切れのアイテムの横に表示されます。これにより、このビューでそのようなアイテムを表示したり期限切れを無効したりできます。

ステータスが「保留中」、「更新の保留中」または「下書き」のアイテムは、「グラフィカル」または「レイアウト」モードでは表示されません。これらのモードでは、保留中のアイテムを表示できないためです。

2.7.1.1.1 却下されたアイテムの再送信

アイテムが却下された場合は、アイテムを編集してから、承認用に再送信できます。却下されたアイテムの横の「編集」アイコンをクリックして、アイテムを変更します。編集が終了すると、アイテムは承認用に再送信されます。

2.7.1.1.2 却下されたアイテムの削除/削除の取消し

必要に応じて、却下されたアイテムを削除できます。これを行うには、アイテムの横の「操作」アイコンをクリックして「削除」をクリックします。

また、アイテムの横の「操作」アイコンをクリックして「削除を元に戻す」をクリックすることで、却下されたアイテムのうち削除されたものを元に戻すことができます。これを行うと、アイテムは却下済ステータスに戻ります。

2.7.1.1.3 承認用の下書きアイテムの送信

「保留中のアイテム: プレビュー」モードでは、下書きアイテムはそのアイテムの所有者にのみ表示されます。下書きが終了したら、そのアイテムを承認を受けるために送信でき、承認されると他のユーザーに表示されるようになります。承認を受けるために下書きアイテムを送信するには、そのアイテムの横にある「操作」アイコンをクリックし、「承認用に送信」をクリックします。

アイテムのバージョニングが有効の場合(「シンプル」または「監査」)、「アイテムを新規バージョンとして追加するが、現行バージョンにはしない」、「アイテムを新規かつ現行バージョンとして追加」、「現行のバージョンの上書き」(「シンプル」のみ)など、アイテムに適切なバージョン制御オプションを選択する必要があります。詳細は、5.5.2項「ページ・グループに対するアイテム・バージョニングのレベルの設定」を参照してください。

2.7.1.1.4 下書きアイテムの削除

下書きアイテムは、そのアイテムの所有者であれば削除できます。下書きアイテムを削除すると、それはポータルから取消し不能で削除されます。「削除を元に戻す」オプションはありません。アイテムをリストアするには、ページにもう一度アイテムを追加するしかありません。「保留中のアイテム: プレビュー」モードで下書きアイテムを削除するには、そのアイテムの横にある「操作」アイコンをクリックし、「削除」をクリックします。

2.7.1.1.5 承認用のバージョン・アイテムの送信

旧バージョンのアイテムを編集して承認用に送信できます。現行バージョンではなく旧バージョンが上書きされます。

2.7.1.2 「承認ステータス」ポートレットのパーソナライズ

承認ステータス・ポートレットを使用して、承認が必要なアイテムの進行状況を追跡できます。ポートレット内で、アイテムを表示するには件名をクリックし、承認履歴を表示するには状態をクリックし、アイテムが含まれているページを表示するにはページ名をクリックします。

図2-15 「承認ステータス」ポートレット

図2-15の説明が続きます
「図2-15 「承認ステータス」ポートレット」の説明

ページに対して適切な権限を持っている場合は、「承認ステータス」ポートレットのタイトルと、ステータス情報の表示方法をパーソナライズできます。これを行うには、「パーソナライズ」リンクをクリックし、必要に応じてオプションを設定します。

2.7.2 コンテンツの承認または却下

ユーザーがアイテムを追加または変更すると、承認プロセスで指定された承認者に、承認通知が送信されます。承認者は、対象のアイテムを承認または却下することにより、通知に応答します。

承認通知は、次の2つのポートレットのいずれかに示されます。

  • Oracle Portal承認プロセスで開始された承認の通知は、「通知」ポートレットに表示されます。

  • Oracle BPELワークフロー・プロセスで開始された承認の通知は、ワークリスト・ポートレットに表示されます。

2.7.2.1 Oracle Portal承認のステータスを表示する「通知」ポートレットの設定

通知ポートレットをパーソナライズすると、Oracle Portal承認プロセスでの承認が保留中になっているアイテムのステータスを表示できます。

図2-16 「通知」ポートレット

図2-16の説明が続きます
「図2-16 「通知」ポートレット」の説明

「通知」ポートレットをパーソナライズするには、次の手順を実行します。

  1. 「通知」ポートレットが含まれているページを編集します。

  2. 「パーソナライズ」リンクをクリックします。

  3. 「表示名」フィールドに、必要に応じてポートレットの別のタイトルを入力します。たとえば、ポートレットが承認通知の表示にのみ使用される場合、その表示名を「承認を必要とするアイテム」に変更できます。

  4. 「表示制限」ラジオ・グループで、すべての通知を表示するか、または指定した数の通知のみを表示するようポートレットを制限するかを選択します。

  5. 「承認通知の表示」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。

    このポートレットには、失効通知と承認申請通知も表示できます。

  6. 通知が承認、失効、承認申請のいずれであるかを示すアイコンを表示する場合は、「ポートレット内に通知タイプ・アイコンを表示」チェック・ボックスを選択します。このようにすると、ポートレットに他のタイプの通知を表示する場合に役立ちます。

  7. ポートレット内に通知のステータスを表示する場合は、「ポートレット内に通知ステータスを表示」チェック・ボックスを選択します。このようにすると、ポートレットに他のタイプの通知を表示する場合に役立ちます。承認通知には、「保留中の要求」状態のみ存在します。

  8. 「OK」をクリックします。

2.7.2.2 アイテムの承認または却下

承認が必要なアイテムがある場合は、「通知」または「ワークリスト」ポートレットで通知を受け取ります。このアイテムを承認するか、却下するかを決定する必要があります。アイテムを承認すると、承認プロセスの次の承認者に通知が送信されます。承認プロセスの最後の承認者が承認すると、アイテムがPortalに公開されます。承認せずに、アイテムを却下することもできます。アイテムを却下すると、まだ手順(承認者)が残っていても承認プロセスが停止します。アイテムを承認または却下した後で、ポートレットから通知が削除されます。

「通知」または「ワークリスト」ポートレットで、承認者は件名のタイトルをクリックして承認ページを表示できます。このページから、承認者はアイテムの表示、コメントの入力、アイテムを承認するか却下するかの決定を行うことができます。承認者は、アイテムの承認履歴を表示することもできます。

Oracle Portal承認プロセスの承認および却下の処理は次のように分散されます。

  • アイテムを承認または却下できるのは、現在の承認者、ページ・グループ管理者、そのページに対して「管理」または「コンテンツの管理」権限を保持しているページまたはコンテンツのマネージャのいずれかのみです。

  • 承認者は、「保留中のアイテム: プレビュー」モードを使用して、ページ上で直接アイテムを承認(または却下)することもできます。2.7.1.1項「「保留中のアイテム: プレビュー」モードの使用」を参照してください。

  • 承認者は、保留中のアイテムが承認される前に、そのアイテムを更新して直接変更を加えることもできます。少なくとも「コンテンツの管理」権限を持つ承認者のみが保留中アイテムを更新できます。2.7.1.1項「「保留中のアイテム: プレビュー」モードの使用」を参照してください。

    翻訳されたアイテムが承認を必要とする場合、承認者はそのアイテムを更新できますが、それには承認者が翻訳されたアイテムと同じ言語でPortalにログインしており、必要な権限を持っている必要があります。

  • Portal管理者は、保留中の任意のアイテムを承認または却下できます。Portal管理者が承認した場合、プロセスは現在の承認者をスキップし、次の承認者に移動します。却下されると、承認プロセスは終了します。この処理方法は、承認プロセスに参加できないユーザーを省略する場合に役立ちます。

  • ページ・グループ管理者は、自分のページ・グループ内で保留中の任意のアイテムを、「保留中のアイテム: プレビュー」モードまたは「保留中の承認の監視」ポートレットで承認または却下できます。

  • そのページに対して「管理」または「コンテンツの管理」権限を保持しているページまたはコンテンツの管理者は、「保留中のアイテム: プレビュー」モードから、または保留中の承認の監視ポートレットから、管理対象のページ内の保留中のアイテムを承認または却下できます。

  • 承認または却下したアイテムが含まれているページに対して適切なアクセス権限を持っていない場合は、アイテムを承認または却下した後で、Oracle Portalのホームページにリダイレクトされます。

アイテムの承認

アイテムを承認するには、次の手順を実行します。

  1. 「通知」または「ワークリスト」ポートレットで、アイテムの件名(図2-16を参照)をクリックし、「承認通知の詳細」ページにアクセスします。

  2. アイテムを確認するには、「アイテムリンク」をクリックします。

  3. 承認のコメントを入力し、「承認」をクリックします。

アイテムの却下

アイテムを却下するには、次の手順を実行します。

  1. 「通知」または「ワークリスト」ポートレットで、アイテムの件名(図2-16を参照)をクリックし、「承認通知の詳細」ページにアクセスします。

  2. アイテムを確認するには、「アイテムリンク」をクリックします。

  3. 却下のコメントを入力し、「却下」をクリックします。

アイテムが却下された場合

作成したアイテムが却下された場合、そのアイテムは承認ステータス・ポートレットに「却下」ステータスで表示されます。また、アイテムが含まれるページを「保留中のアイテム: プレビュー」モードで表示すると、このアイテムが却下されたことがわかります。アイテム作成者は、「保留中のアイテム: プレビュー」モードで却下されたアイテムを編集できます。アイテムを編集した後、アイテムは自動的に承認用に再送信されます。2.7.1.1項「「保留中のアイテム: プレビュー」モードの使用」を参照してください。

却下されたアイテムは、そのアイテムの作成者、ページ・グループ管理者、またはページまたはコンテンツ管理者(そのページに対して「管理」または「コンテンツの管理」権限を保持する)が削除できます。アイテムのステータスは、「削除済」に変化します。削除された却下済アイテムは、パージ(消去)されていなければ元に戻すことができます。却下済のアイテムの削除を取り消す(またはリストアする)と、そのアイテムのステータスは「却下」に戻ります。削除された却下済アイテムは、ページ・グループ内で他に削除されたすべてのアイテムがパージされるときに、パージされます。

却下されたアイテムに対して実行されたすべての操作は、アイテムの承認履歴に表示されます。