14.2. ファームウェアサーバーの発見

Sun Ray Software 5.3 から、Sun Ray クライアント用のファームウェア (Sun Ray Operating Software と呼ばれます) は別途ダウンロードして Sun Ray サーバー上にインストールする必要があります。Sun Ray クライアント用の最新 Sun Ray Operating Software を提供する Sun Ray サーバーは、ファームウェアサーバーとみなされます。詳細については、「Sun Ray Software をインストールする前にファームウェアをインストールする」を参照してください。

Sun Ray クライアントは、適切に構成された環境でブートするときに、ファームウェアサーバーでチェックを行い、Sun Ray Operating Software の更新が必要かどうかを判断します。Sun Ray クライアントのファームウェアサーバーは、次の順序で発見されます。

  1. ローカルで構成された値 (構成 GUI を使用して構成)

  2. DHCP Sun Ray ベンダーオプション (FWSrvr)

  3. 汎用 DHCP オプション 66 (TftpSrvr) (IP アドレスまたは DNS 名)

  4. sunray-config-servers の DNS 検索 (複数アドレスにマップされている場合はランダムに 1 つを選択)

成功するまでこれらの各値が順番に試行されます。DNS 検索は試行される最後の値ですが、以下で説明するように推奨されるファームウェア発見構成です。

ローカル構成値が使用されて失敗した場合は、ほかのものは試行されません。これにより、制御しているファームウェアサーバーが一時的に応答しなくなるような状況で、カスタム構成ファームウェアが上書きされることを防ぎます。Sun Ray クライアントがファームウェアサーバーを検出する方法の詳細については、「Sun Ray クライアントのブートプロセス」を参照してください。

ファームウェアサーバーが Sun Ray クライアントによって発見されると、クライアントは TFTP 経由でパラメータファイル (.parms) を取得します。このファイルは、現在インストールされている Sun Ray Operating Software がファームウェアサーバー上のバージョンよりも古いかどうかを判定するためにクライアントによって使用されます。その場合は、クライアントでより新しいファームウェアが自動的にダウンロードおよびインストールされます。

ファームウェアのダウンロードでエラーが発生した場合、OSD 表示アイコン (有効な場合) によるエラーメッセージが問題の診断と訂正に役立つ可能性がある追加情報を示します。詳細については、16章トラブルシューティングアイコンを参照してください。

注記

デフォルトでは、クライアントのファームウェアは、Sun Ray サーバーの .parms ファイルによって提供される構成を使用し、ファームウェアを管理するための集中管理メカニズムを提供します。ただし、クライアントで GUI を有効にできるため、ユーザーは Sun Ray クライアントのローカル構成を変更できます。詳細については、14章Sun Ray クライアントのファームウェアを参照してください。