1.2 リリース 5.4.1

この章では、Sun Ray Software 5.4.1 リリースの新機能について説明します。

新機能

このリリースでは次の新機能が追加されました。

  • スマートカードリーダー用のアクセス管理

    前の Sun Ray Software リリースでは、すべてのユーザーが Sun Ray クライアントに接続されたスマートカードリーダーを使用でき、ユーザーごとにアクセスを制限する方法はありませんでした。Sun Ray Software では、utdevpolicy コマンドを使用してデバイスのアクセスポリシーを構成できるようになりました。このリリースでは、Sun Ray サーバーで構成されたゾーンに基づいてスマートカードリーダーへのユーザーアクセスを構成できます。具体的には、どのスマートカードリーダーがどのゾーンでアクセス可能かを構成できます。

    この機能は、Oracle Solaris Trusted Extensions が実行されている Sun Ray サーバー上で、Sun Ray クライアントに接続されている内蔵または外付けのスマートカードリーダーでのみ使用可能です。詳細については、管理ガイドのConfiguring Access to Smart Card Readersを参照してください。

Sun Ray Operating Software 11.1.2

Sun Ray クライアントの Sun Ray Operating Software 11.1.2 は、Sun Ray Software 5.4.1 と同時にリリースされており、重要なバグ修正を含んでいます。

最新のすべての Sun Ray Software 機能を活用し、最適なユーザーエクスペリエンスを実現するには、常に Sun Ray クライアントに最新の Sun Ray Operating Software をインストールしてください。詳細は、Sun Ray Operating Software のドキュメントを参照してください。

システム要件

Sun Ray サーバーおよび Windows リモートデスクトップサポートのオペレーティングシステム要件を含めて、システム要件については管理ガイドのProduct Requirementsを参照してください。

修正されたバグ

次の表に、Sun Ray Software 5.4.1 で修正されたバグを示します。

表1.2 Sun Ray Software 5.4.1 で修正されたバグ

バグ ID

説明

12140982

すべてのユーザーが読み取ることができるわけではないディレクトリに utadmin.pw を移動

14652867

esc - スマートカードを使用しない場合でも ovdc によるスマートカードの検索に 2 分かかる

14710539

usb ストレージスティックが ubuntu デスクトップのマウントに失敗する

14848587

sgd 4.70 にアップグレードしたあとに、windows デスクトップで画面再描画の問題が発生する

15916226

基礎となるウィンドウからの xnewt x11 ウィンドウの破損

15931580

考えられるキーストアの脆弱性

16356330

activclient ユーティリティーを tx11 で起動すると uttsc が xwarppointer で終了する

16545492

libutsc update_cached_reader でのメモリー破損

16600934

xnewt プロセスがループ状態になり、cpu を 100% 使用してセッションがハングアップする

16659733

外付けスマートカードリーダーをホットプラグすると pcscd がクラッシュする

16708705

パッケージ sunwuti のバージョンが srs 5.2.6 で誤って表示される

16731373

uttsc マウントされたデバイスでウィンドウドキュメントを保存できない

16745695

jre バージョン 6u45 のバンドル

16866914

スマートカードのリダイレクションモードにより pcscd の破損したパイプエラーが発生し、システムに過大な負荷がかかる

16921452

libusbut が svclib 切り離しコールバックと usb_close() の間で同期しない

16932625

nscm のログイン時にスクリーンセーバーが dtu モニターを正しく消さない