5.5 ネットワーク・ブリッジ

仮想マシン・ロールでネットワークを作成すると、このネットワークに参加している各Oracle VM Serverのネットワークに追加されたポートまたはボンドにブリッジが自動的に作成されます。仮想マシンで生成されるすべてのネットワーク・パケットは、仮想マシンのネットワーク用として構成されたブリッジに送信されます。ブリッジはレイヤー2スイッチとして動作し、パケットを、Oracle VM Serverで実行されている他の仮想マシンに、またはパケットの接続先がOracle VM Serverの外部にある場合はポートまたはボンドに送ります。

通常、ネットワーク内にデプロイされる各仮想マシンにはIPアドレスが静的に、またはDHCPを使用して割り当てられていますが、Oracle VM ServerのブリッジにはIPアドレスを構成する必要はありません。仮想マシン・ネットワークの構成時に、このネットワークに選択したポートまたはボンドに対してIPアドレスを指定する場合はブリッジにIPアドレスが割り当てられます。選択されたポートまたはボンドにIPアドレスを割り当てないようにすることもできます。この場合、ブリッジにアドレスは割り当てられませんが、ブリッジはレイヤー2スイッチとして機能します。

図5.3 ネットワーク・ブリッジ

この図は、仮想マシン・ロールのネットワークでのブリッジ機能を示します。

図5.3「ネットワーク・ブリッジ」では、2つのネットワーク・ポートが、仮想マシン・ロールでネットワークに指定されています。したがって、これらのポートは、ボンディングされたインタフェースとして構成される必要があります。このネットワークは仮想マシン・ロールで構成されているため、ブリッジは、ネットワークの各Oracle VM Serverに自動的に作成されます。ネットワークの作成時に必要に応じてIPアドレスを割り当てることができますが、仮想マシン・ネットワークのブリッジまたはポートのどちらにもIPアドレスは割り当てられません。

ネットワークのブリッジは、仮想マシン・ロールでのみ作成されます。