2.8 仮想マシン

仮想マシン(VM)は、関連付けられたソフトウェアとアプリケーションを持つ仮想化されたオペレーティング・システムとして定義できます。3つのいずれかの仮想化モード(ドメイン・タイプ)で実行されます。

仮想マシンは様々なタイプのリソースから作成可能であり、事前構成された仮想マシンを含むテンプレートやアセンブリから作成する方法、またはインストールDVDのISOファイル(イメージ)を使用して最初から作成する方法があります。PXEを介したVM起動またはPVMゲストのネットワーク起動も可能です。

テンプレートからのVMの作成はクローニングに基づいており、テンプレートはアーカイブとしてインポートされ、解凍されてそのディスクのイメージと一緒にVM構成ファイルとして格納されます(新しいインスタンスを作成するためにVM形式でクローニングされます)。同様に、既存のVMをクローニングして、新しいVMおよび新しいテンプレートを作成することができます。クローニングの詳細は、7.8項「仮想マシンまたはテンプレートのクローニング」を参照してください。

アセンブリは、仮想マシンのグループのテンプレート(複数のVMテンプレートの集まり)と言えます。Oracle VM Managerでは、テンプレートおよびアセンブリは記憶域リポジトリの異なるタブに表示されますが、そのVM構成ファイルおよびディスク・イメージは、別の仮想マシンおよびテンプレートとは別の場所に格納されます。

仮想DVD(イメージ・ファイル、ISO)からのVMの作成は仮想化モードによって異なります。HVMゲストを作成する場合は、新しいVMが仮想DVDからすぐにブートされるように、記憶域リポジトリに配置されているISOファイルを割り当てることができます。一方、PVMゲストは、何もないところからDVDによるブートは実行できないため、リモートからマウントされるISOファイルにNFS、HTTPまたはFTPを介してアクセスし、そのファイルを使用します。

この項および2.5項「記憶域」で説明したとおり、仮想マシン・リソースは記憶域リポジトリに格納されます。記憶域リポジトリのコンテンツと構造の詳細は、7.5項「仮想マシン・リソース」を参照してください。

VMを実行すると、VNCコンソールを介してアクセスすることができ、VMを通常のPCとして使用できます。7.9項「仮想マシンの管理」で説明するとおり、VM上のすべての操作はOracle VM Managerを介して実行されます。